四半期報告書-第35期第3四半期(令和3年10月1日-令和3年12月31日)
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用関連会社)が判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、2020年9月に発表したポストコロナ社会に向けた対応方針である「変革のスピードアップ」のもと、「安全」を引き続き経営のトッププライオリティと位置づけ、「収益力向上」、「経営体質の抜本的強化」および「ESG経営の実践」に取り組み、グループ経営ビジョン「変革 2027」の実現に向けた歩みを加速しました。
この結果、前年度の新型コロナウイルス感染症の影響による減収の反動や、不動産事業における回転型ビジネスモデルによる売上計上で増収となったことなどにより、当第3四半期連結累計期間の営業収益は前年同期比13.5%増の1兆4,827億円となりました。また、これに伴って営業損失は425億円(前年同期は営業損失3,230億円)、経常損失は660億円(前年同期は経常損失3,730億円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は837億円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失2,945億円)となりました。
また、当第3四半期連結会計期間末の資産残高は受取手形、売掛金及び契約資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べ921億円増の9兆85億円、負債残高は社債の増加などにより、前連結会計年度末に比べ2,209億円増の6兆5,799億円、純資産残高は利益剰余金の減少などにより、前連結会計年度末に比べ1,287億円減の2兆4,285億円となりました。
[全般の概況]
① 「安全」がトッププライオリティ
「グループ安全計画2023」のもと、一人ひとりの「安全行動」と「安全マネジメント」の進化・変革や、新たな技術を積極的に活用した安全設備の整備にグループ一体で取り組みました。
・2021年2月に発生した福島県沖地震の被害状況を踏まえ、新幹線高架橋上コンクリート製電化柱の地震対策をスピードアップ
・新幹線区間の盛土・切取のり面および自然斜面のうち、記録的な大雨などにより土砂災害が発生する恐れのある約200箇所の対策工事を2021年度から2023年度まで実施
② 収益力向上
鉄道事業を取り巻く環境が厳しさを増す一方で、ライフスタイルの多様化は、大きなチャンスと捉え、成長・イノベーション戦略を再構築し、グループの強みであるリアルなネットワークとデジタルを掛け合わせ、「新しい暮らしの提案」や「新領域への挑戦」に取り組みました。
・「東北デスティネーションキャンペーン」終了後も、秋冬の東北の魅力を発信するプロモーションを継続し、東北6県周遊の旅を促進
・列車による荷物輸送サービスの名称を「はこビュン」と決定し、取扱荷物量を拡大するなど新たなビジネスとして本格的に展開
・駅空間に「JRE MALL」のショールーミング拠点を設置するとともに、オンライン接客販売などを実施
③ 経営体質の抜本的強化
新技術を活用し、スマートメンテナンスをはじめとしたデジタルトランスフォーメーション(DX)をさらに加速させ、生産性向上に取り組むとともに、グループ全社員の働きがいの創出に向け、「業務改革」、「働き方改革」、「職場改革」の3つの改革を進めました。
・新幹線の自動運転の実現に必要な技術の蓄積と検証を行うため、2021年10月から11月に上越新幹線の新潟駅〜新潟新幹線車両センター間において、E7系を活用した試験を実施
・2021年4月から実施している「架線設備モニタリング」について、11月からAIを活用して設備状態の良否を自動判定するシステムの試行を開始
・ソナス㈱と協業して、2021年11月から鉄道インフラ向け電化柱傾斜監視システムを導入
④ ESG経営の実践
2050年度までにJR東日本グループ全体のCO2排出量「実質ゼロ」に向けて、省エネ設備の導入や再生可能エネルギー開発を推進するとともに、地域との共創を通じた地方創生の実現をめざしました。
・古民家を活用した「沿線まるごとホテル」の事業展開に向けて、2021年12月に沿線まるごと㈱に出資
・JR東日本グループ「ゼロカーボン・チャレンジ2050」の達成に向けて、大子太陽光発電所(茨城)を2021年11月に稼働
・只見線(会津川口~只見間)について、2021年11月に第二種鉄道事業許可を受け、2022年秋頃の運転再開に向けた準備を推進
[セグメント別の状況]
① 運輸事業
運輸事業では、新型コロナウイルスの感染防止対策の徹底と、安全・安定輸送およびサービス品質の確保にグループの総力を挙げて取り組みました。
・ホームドアの設置工事を推進し、2021年12月末までに76駅(線区単位では87駅)の整備を完了
・ワクチン接種証明書やPCR検査の陰性証明書を活用した団体専用臨時列車や限定旅行商品などの設定
・スノーレジャーの需要を喚起するため、「JR SKISKI」30 周年にあわせて記念キャンペーンを実施
・2022年3月のワンマン運転開始に向けて、2021年11月に相模線に新型車両E131系を投入するとともに、宇都宮線、日光線への車両投入の準備を推進
・2021年12月に品川駅山手線外回りと京浜東北線北行を同一ホーム化し、乗換利便性の向上を図るとともに山手線ホームの混雑を緩和
この結果、前年度の新型コロナウイルス感染症の影響による減収の反動で、運輸収入が増加したことなどにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比15.1%増の9,911億円となり、営業損失は1,566億円(前年同期は営業損失3,430億円)となりました。
② 流通・サービス事業
流通・サービス事業では、駅を交通の拠点からヒト・モノ・コトがつながる暮らしのプラットフォームへと転換する「Beyond Stations構想」などを推進しました。
・シェアオフィス事業「STATION WORK」について、当社管外にも「STATION BOOTH」の設置を進め、2021年12月末までに341箇所へ拡大
・2021年10月から「JRE MALL」において、地域での飲食や買い物等に利用できる電子チケット「エキトマチケット」を販売
・2021年11月に「KINOKUNIYA 名古屋名鉄百貨店」(愛知)を開業
この結果、前年度の新型コロナウイルス感染症の影響による減収の反動で、駅構内店舗の売上が増加したものの、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日、以下「収益認識会計基準」という。)の適用の影響などにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比16.2%減の2,284億円となり、営業利益は84億円(前年同期は営業損失8億円)となりました。
③ 不動産・ホテル事業
不動産・ホテル事業では、大規模ターミナル駅開発や沿線開発など「くらしづくり(まちづくり)」を推進し、地域とともに街の魅力を高めました。
・2021年12月に不動産事業における回転型ビジネスモデルを開始し、当社が保有する不動産の流動化を実施
・㈱西武ホールディングスとの包括的連携の一環として、日本ホテル㈱が「横浜・八景島シーパラダイス」および「西武園ゆうえんち」の入園チケット付き宿泊プランを販売
この結果、前年度の新型コロナウイルス感染症の影響による減収の反動で駅ビルの売上が増加したことや、オフィスビルの賃貸収入が増加したことに加え、不動産事業における回転型ビジネスモデルによる売上を計上したことなどにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比38.3%増の2,981億円となり、営業利益は627.9%増の1,010億円となりました。
④ その他
その他の事業では、Suicaの利用シーンのさらなる拡大と、シームレスでストレスフリーな移動を実現する「MaaSプラットフォーム」の拡充などに取り組みました。
・Suicaサービス開始20周年にあわせて、2021年11月から記念キャンペーンを実施
・Suicaの共通基盤化を推進した結果、2021年12月末までにSuicaの発行枚数は約8,861万枚、「モバイルSuica」の発行数は約1,596万枚、Suica電子マネーの利用可能店舗数は約125万店に到達
・地域・観光型MaaSの機能をパッケージ化し、当社外でも活用可能としたプラットフォーム「Tabi-CONNECT」を2021年11月から稼働
しかしながら、ICカード事業関連の売上の減少や、収益認識会計基準の適用の影響などにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比8.8%減の1,417億円となり、営業利益は前年同期比41.4%減の43億円となりました。
(注) 当社は、「セグメント情報等の開示に関する会計基準」(企業会計基準第17号 平成22年6月30日)および「セグメント情報等の開示に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第20号 平成20年3月21日)におけるセグメント利益又は損失について、各セグメントの営業利益又は営業損失としております。
(参考)
当社の鉄道事業の営業実績
① 輸送実績
(注) 「関東圏」とは、当社東京支社、横浜支社、八王子支社、大宮支社、高崎支社、水戸支社および千葉支社管内の範囲であります。
② 収入実績
(2) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
新型コロナウイルス感染症の流行は、日本経済全体に大きな影響を与えており、感染拡大に伴う移動需要の減少など、当社グループにとって厳しい状況が続くものと認識しています。こうしたことなどを勘案して、当第3四半期連結累計期間において2022年3月期の業績予想を、以下のとおり下方修正しております。
さらに、ポストコロナ社会における人々の行動や価値観の変容は、当社グループを取り巻く経営環境を大きくかつ急速に変化させ、鉄道をご利用になるお客さまは以前の水準には戻らないと考えています。
このような状況を踏まえ、当社グループは、経営のトッププライオリティである「安全」を前提にお客さまや地域の皆さまの信頼を高めるとともに、私たちの強みであるリアルなネットワークとデジタルを「JRE POINT」を軸に掛け合わせ、「Beyond Stations構想」を推進するなど、新しい暮らしの提案や新領域への挑戦に取り組みます。また、固定費割合が大きい鉄道事業を中心に、チケットレス、ドライバレス運転やスマートメンテナンスをはじめとしたDXをさらに加速させ、柔軟で強固な経営体質を作り上げます。さらに、「ゼロカーボン・チャレンジ2050」や地方創生の取組みなど、「ESG経営」を実践して、SDGsの達成に貢献します。
通期業績予想
売上高 2兆 570億円
営業利益 △1,150億円
経常利益 △1,600億円
親会社株主に帰属する当期純利益 △1,600億円
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発費総額は、96億円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動について、重要な変更はありません。
(4) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、当第3四半期連結累計期間に著しい変更があったものは、次のとおりであります。
① 新設
当第3四半期連結累計期間に完了した主要な設備の新設は次のとおりであります。
② 大規模改修
当第3四半期連結累計期間において、運輸事業の安全・安定輸送対策である「大規模地震対策工事」について、対象エリア・設備を拡大したため、予定総額を589,835百万円に変更しております。
③ 新たな設備の計画
当第3四半期連結累計期間において、運輸事業の輸送改善等である以下の4件名に着手しております。
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第3四半期連結会計期間末のネット有利子負債残高は4兆4,347億円となりました。なお、「ネット有利子負債」とは、連結有利子負債残高から連結現金及び現金同等物の第3四半期連結会計期間末残高を差し引いた数値であります。
当第3四半期連結会計期間末の有利子負債残高は、4兆6,892億円であります。
当社は、当第3四半期連結累計期間に国内において償還期限を2024年から2071年の間とする16本の無担保普通社債を総額3,800億円発行いたしました。また、海外において償還期限を2028年から2039年の間とする3本の無担保普通社債を総額3億ポンド(456億円)および総額12億ユーロ(1,566億円)発行いたしました。なお、2022年1月21日に国内において償還期限を2032年とする1本の無担保普通社債を総額300億円発行しております。その他、当第3四半期連結累計期間に金融機関から2,731億円の長期資金を借り入れました。
短期資金の需要に対応するため、主要な銀行に総額5,800億円の当座借越枠を設定しており、当第3四半期連結会計期間末における当座借越残高は600億円であります。また、当第3四半期連結会計期間末におけるコマーシャル・ペーパーの発行残高は3,500億円であり、四半期報告書提出日の属する月の前月末現在における発行残高も同額であります。さらに、銀行からのコミットメント・ライン(一定の条件のもと契約内での借入れが自由にできる融資枠)を3,000億円設定しておりますが、当第3四半期連結会計期間末におけるコミットメント・ラインの使用残高はありません。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、2020年9月に発表したポストコロナ社会に向けた対応方針である「変革のスピードアップ」のもと、「安全」を引き続き経営のトッププライオリティと位置づけ、「収益力向上」、「経営体質の抜本的強化」および「ESG経営の実践」に取り組み、グループ経営ビジョン「変革 2027」の実現に向けた歩みを加速しました。
この結果、前年度の新型コロナウイルス感染症の影響による減収の反動や、不動産事業における回転型ビジネスモデルによる売上計上で増収となったことなどにより、当第3四半期連結累計期間の営業収益は前年同期比13.5%増の1兆4,827億円となりました。また、これに伴って営業損失は425億円(前年同期は営業損失3,230億円)、経常損失は660億円(前年同期は経常損失3,730億円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は837億円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失2,945億円)となりました。
また、当第3四半期連結会計期間末の資産残高は受取手形、売掛金及び契約資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べ921億円増の9兆85億円、負債残高は社債の増加などにより、前連結会計年度末に比べ2,209億円増の6兆5,799億円、純資産残高は利益剰余金の減少などにより、前連結会計年度末に比べ1,287億円減の2兆4,285億円となりました。
[全般の概況]
① 「安全」がトッププライオリティ
「グループ安全計画2023」のもと、一人ひとりの「安全行動」と「安全マネジメント」の進化・変革や、新たな技術を積極的に活用した安全設備の整備にグループ一体で取り組みました。
・2021年2月に発生した福島県沖地震の被害状況を踏まえ、新幹線高架橋上コンクリート製電化柱の地震対策をスピードアップ
・新幹線区間の盛土・切取のり面および自然斜面のうち、記録的な大雨などにより土砂災害が発生する恐れのある約200箇所の対策工事を2021年度から2023年度まで実施
② 収益力向上
鉄道事業を取り巻く環境が厳しさを増す一方で、ライフスタイルの多様化は、大きなチャンスと捉え、成長・イノベーション戦略を再構築し、グループの強みであるリアルなネットワークとデジタルを掛け合わせ、「新しい暮らしの提案」や「新領域への挑戦」に取り組みました。
・「東北デスティネーションキャンペーン」終了後も、秋冬の東北の魅力を発信するプロモーションを継続し、東北6県周遊の旅を促進
・列車による荷物輸送サービスの名称を「はこビュン」と決定し、取扱荷物量を拡大するなど新たなビジネスとして本格的に展開
・駅空間に「JRE MALL」のショールーミング拠点を設置するとともに、オンライン接客販売などを実施
③ 経営体質の抜本的強化
新技術を活用し、スマートメンテナンスをはじめとしたデジタルトランスフォーメーション(DX)をさらに加速させ、生産性向上に取り組むとともに、グループ全社員の働きがいの創出に向け、「業務改革」、「働き方改革」、「職場改革」の3つの改革を進めました。
・新幹線の自動運転の実現に必要な技術の蓄積と検証を行うため、2021年10月から11月に上越新幹線の新潟駅〜新潟新幹線車両センター間において、E7系を活用した試験を実施
・2021年4月から実施している「架線設備モニタリング」について、11月からAIを活用して設備状態の良否を自動判定するシステムの試行を開始
・ソナス㈱と協業して、2021年11月から鉄道インフラ向け電化柱傾斜監視システムを導入
④ ESG経営の実践
2050年度までにJR東日本グループ全体のCO2排出量「実質ゼロ」に向けて、省エネ設備の導入や再生可能エネルギー開発を推進するとともに、地域との共創を通じた地方創生の実現をめざしました。
・古民家を活用した「沿線まるごとホテル」の事業展開に向けて、2021年12月に沿線まるごと㈱に出資
・JR東日本グループ「ゼロカーボン・チャレンジ2050」の達成に向けて、大子太陽光発電所(茨城)を2021年11月に稼働
・只見線(会津川口~只見間)について、2021年11月に第二種鉄道事業許可を受け、2022年秋頃の運転再開に向けた準備を推進
[セグメント別の状況]
① 運輸事業
運輸事業では、新型コロナウイルスの感染防止対策の徹底と、安全・安定輸送およびサービス品質の確保にグループの総力を挙げて取り組みました。
・ホームドアの設置工事を推進し、2021年12月末までに76駅(線区単位では87駅)の整備を完了
・ワクチン接種証明書やPCR検査の陰性証明書を活用した団体専用臨時列車や限定旅行商品などの設定
・スノーレジャーの需要を喚起するため、「JR SKISKI」30 周年にあわせて記念キャンペーンを実施
・2022年3月のワンマン運転開始に向けて、2021年11月に相模線に新型車両E131系を投入するとともに、宇都宮線、日光線への車両投入の準備を推進
・2021年12月に品川駅山手線外回りと京浜東北線北行を同一ホーム化し、乗換利便性の向上を図るとともに山手線ホームの混雑を緩和
この結果、前年度の新型コロナウイルス感染症の影響による減収の反動で、運輸収入が増加したことなどにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比15.1%増の9,911億円となり、営業損失は1,566億円(前年同期は営業損失3,430億円)となりました。
② 流通・サービス事業
流通・サービス事業では、駅を交通の拠点からヒト・モノ・コトがつながる暮らしのプラットフォームへと転換する「Beyond Stations構想」などを推進しました。
・シェアオフィス事業「STATION WORK」について、当社管外にも「STATION BOOTH」の設置を進め、2021年12月末までに341箇所へ拡大
・2021年10月から「JRE MALL」において、地域での飲食や買い物等に利用できる電子チケット「エキトマチケット」を販売
・2021年11月に「KINOKUNIYA 名古屋名鉄百貨店」(愛知)を開業
この結果、前年度の新型コロナウイルス感染症の影響による減収の反動で、駅構内店舗の売上が増加したものの、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日、以下「収益認識会計基準」という。)の適用の影響などにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比16.2%減の2,284億円となり、営業利益は84億円(前年同期は営業損失8億円)となりました。
③ 不動産・ホテル事業
不動産・ホテル事業では、大規模ターミナル駅開発や沿線開発など「くらしづくり(まちづくり)」を推進し、地域とともに街の魅力を高めました。
・2021年12月に不動産事業における回転型ビジネスモデルを開始し、当社が保有する不動産の流動化を実施
・㈱西武ホールディングスとの包括的連携の一環として、日本ホテル㈱が「横浜・八景島シーパラダイス」および「西武園ゆうえんち」の入園チケット付き宿泊プランを販売
この結果、前年度の新型コロナウイルス感染症の影響による減収の反動で駅ビルの売上が増加したことや、オフィスビルの賃貸収入が増加したことに加え、不動産事業における回転型ビジネスモデルによる売上を計上したことなどにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比38.3%増の2,981億円となり、営業利益は627.9%増の1,010億円となりました。
④ その他
その他の事業では、Suicaの利用シーンのさらなる拡大と、シームレスでストレスフリーな移動を実現する「MaaSプラットフォーム」の拡充などに取り組みました。
・Suicaサービス開始20周年にあわせて、2021年11月から記念キャンペーンを実施
・Suicaの共通基盤化を推進した結果、2021年12月末までにSuicaの発行枚数は約8,861万枚、「モバイルSuica」の発行数は約1,596万枚、Suica電子マネーの利用可能店舗数は約125万店に到達
・地域・観光型MaaSの機能をパッケージ化し、当社外でも活用可能としたプラットフォーム「Tabi-CONNECT」を2021年11月から稼働
しかしながら、ICカード事業関連の売上の減少や、収益認識会計基準の適用の影響などにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比8.8%減の1,417億円となり、営業利益は前年同期比41.4%減の43億円となりました。
(注) 当社は、「セグメント情報等の開示に関する会計基準」(企業会計基準第17号 平成22年6月30日)および「セグメント情報等の開示に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第20号 平成20年3月21日)におけるセグメント利益又は損失について、各セグメントの営業利益又は営業損失としております。
(参考)
当社の鉄道事業の営業実績
① 輸送実績
| 区分 | 単位 | 前第3四半期累計期間 (自 2020年4月1日 至 2020年12月31日) | 当第3四半期累計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年12月31日) | |||
| 営業日数 | 日 | 275 | 275 | |||
| 新幹線 | キロ | 1,194.2 | 1,194.2 | |||
| 営業キロ | 在来線 | 〃 | 6,207.5 | 6,108.5 | ||
| 計 | 〃 | 7,401.7 | 7,302.7 | |||
| 定期 | 千人 | 2,378,355 | 2,326,734 | |||
| 輸送人員 | 定期外 | 〃 | 1,079,891 | 1,313,565 | ||
| 計 | 〃 | 3,458,246 | 3,640,299 | |||
| 輸 送 人 キ ロ | 定期 | 千人キロ | 1,182,125 | 1,122,123 | ||
| 新幹線 | 定期外 | 〃 | 4,900,549 | 6,714,366 | ||
| 計 | 〃 | 6,082,674 | 7,836,489 | |||
| 在来線 | 定期 | 〃 | 41,012,245 | 39,787,816 | ||
| 関東圏 | 定期外 | 〃 | 14,697,529 | 18,513,200 | ||
| 計 | 〃 | 55,709,774 | 58,301,017 | |||
| 定期 | 〃 | 2,027,189 | 2,075,910 | |||
| その他 | 定期外 | 〃 | 881,609 | 1,035,469 | ||
| 計 | 〃 | 2,908,799 | 3,111,380 | |||
| 定期 | 〃 | 43,039,435 | 41,863,727 | |||
| 計 | 定期外 | 〃 | 15,579,138 | 19,548,669 | ||
| 計 | 〃 | 58,618,573 | 61,412,397 | |||
| 定期 | 〃 | 44,221,560 | 42,985,850 | |||
| 合計 | 定期外 | 〃 | 20,479,688 | 26,263,035 | ||
| 計 | 〃 | 64,701,248 | 69,248,886 | |||
(注) 「関東圏」とは、当社東京支社、横浜支社、八王子支社、大宮支社、高崎支社、水戸支社および千葉支社管内の範囲であります。
② 収入実績
| 区分 | 単位 | 前第3四半期累計期間 (自 2020年4月1日 至 2020年12月31日) | 当第3四半期累計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年12月31日) | |||
| 旅 客 運 輸 収 入 | 定期 | 百万円 | 16,095 | 15,201 | ||
| 新幹線 | 定期外 | 〃 | 128,542 | 178,821 | ||
| 計 | 〃 | 144,638 | 194,023 | |||
| 在来線 | 定期 | 〃 | 262,274 | 257,393 | ||
| 関東圏 | 定期外 | 〃 | 285,730 | 353,807 | ||
| 計 | 〃 | 548,005 | 611,200 | |||
| 定期 | 〃 | 11,775 | 12,294 | |||
| その他 | 定期外 | 〃 | 16,818 | 19,833 | ||
| 計 | 〃 | 28,594 | 32,127 | |||
| 定期 | 〃 | 274,050 | 269,688 | |||
| 計 | 定期外 | 〃 | 302,549 | 373,640 | ||
| 計 | 〃 | 576,600 | 643,328 | |||
| 定期 | 〃 | 290,146 | 284,890 | |||
| 合計 | 定期外 | 〃 | 431,092 | 552,462 | ||
| 計 | 〃 | 721,238 | 837,352 | |||
| 荷物収入 | 〃 | 32 | 22 | |||
| 合計 | 〃 | 721,271 | 837,374 | |||
| 鉄道線路使用料収入 | 〃 | 4,930 | 4,782 | |||
| 運輸雑収 | 〃 | 91,488 | 93,498 | |||
| 収入合計 | 〃 | 817,690 | 935,656 | |||
(2) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
新型コロナウイルス感染症の流行は、日本経済全体に大きな影響を与えており、感染拡大に伴う移動需要の減少など、当社グループにとって厳しい状況が続くものと認識しています。こうしたことなどを勘案して、当第3四半期連結累計期間において2022年3月期の業績予想を、以下のとおり下方修正しております。
さらに、ポストコロナ社会における人々の行動や価値観の変容は、当社グループを取り巻く経営環境を大きくかつ急速に変化させ、鉄道をご利用になるお客さまは以前の水準には戻らないと考えています。
このような状況を踏まえ、当社グループは、経営のトッププライオリティである「安全」を前提にお客さまや地域の皆さまの信頼を高めるとともに、私たちの強みであるリアルなネットワークとデジタルを「JRE POINT」を軸に掛け合わせ、「Beyond Stations構想」を推進するなど、新しい暮らしの提案や新領域への挑戦に取り組みます。また、固定費割合が大きい鉄道事業を中心に、チケットレス、ドライバレス運転やスマートメンテナンスをはじめとしたDXをさらに加速させ、柔軟で強固な経営体質を作り上げます。さらに、「ゼロカーボン・チャレンジ2050」や地方創生の取組みなど、「ESG経営」を実践して、SDGsの達成に貢献します。
通期業績予想
売上高 2兆 570億円
営業利益 △1,150億円
経常利益 △1,600億円
親会社株主に帰属する当期純利益 △1,600億円
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発費総額は、96億円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動について、重要な変更はありません。
(4) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、当第3四半期連結累計期間に著しい変更があったものは、次のとおりであります。
① 新設
当第3四半期連結累計期間に完了した主要な設備の新設は次のとおりであります。
| 件名 | 総工事費(百万円) | 完了年月 |
| 運輸事業 | ||
| 車両新造 | 60,249 | 2021年12月 |
② 大規模改修
当第3四半期連結累計期間において、運輸事業の安全・安定輸送対策である「大規模地震対策工事」について、対象エリア・設備を拡大したため、予定総額を589,835百万円に変更しております。
③ 新たな設備の計画
当第3四半期連結累計期間において、運輸事業の輸送改善等である以下の4件名に着手しております。
| 件名 | 総工事費(百万円) | 完成年月 |
| 運輸事業 | ||
| 首都圏主要線区ATACS化工事 | 36,931 | 2028年頃 |
| 品川駅北口駅改良・駅ビル整備 | 109,200 | 2030年度 |
| 福島駅アプローチ線新設工事 | 11,793 | 2026年度 |
| 首都圏主要線区ワンマン運転に伴う工事 | 18,599 | 2025年頃 |
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第3四半期連結会計期間末のネット有利子負債残高は4兆4,347億円となりました。なお、「ネット有利子負債」とは、連結有利子負債残高から連結現金及び現金同等物の第3四半期連結会計期間末残高を差し引いた数値であります。
当第3四半期連結会計期間末の有利子負債残高は、4兆6,892億円であります。
当社は、当第3四半期連結累計期間に国内において償還期限を2024年から2071年の間とする16本の無担保普通社債を総額3,800億円発行いたしました。また、海外において償還期限を2028年から2039年の間とする3本の無担保普通社債を総額3億ポンド(456億円)および総額12億ユーロ(1,566億円)発行いたしました。なお、2022年1月21日に国内において償還期限を2032年とする1本の無担保普通社債を総額300億円発行しております。その他、当第3四半期連結累計期間に金融機関から2,731億円の長期資金を借り入れました。
短期資金の需要に対応するため、主要な銀行に総額5,800億円の当座借越枠を設定しており、当第3四半期連結会計期間末における当座借越残高は600億円であります。また、当第3四半期連結会計期間末におけるコマーシャル・ペーパーの発行残高は3,500億円であり、四半期報告書提出日の属する月の前月末現在における発行残高も同額であります。さらに、銀行からのコミットメント・ライン(一定の条件のもと契約内での借入れが自由にできる融資枠)を3,000億円設定しておりますが、当第3四半期連結会計期間末におけるコミットメント・ラインの使用残高はありません。