有価証券報告書-第87期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/14 14:14
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151項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、消費者物価の上昇が続いたものの、雇用・所得環境には一定の改善が見られ、景気は緩やかな回復傾向のうちに推移しました。
旅行業界におきましては、国内旅行については、昨年5月に新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5類感染症となったことにより、行動範囲の拡大や旅行機運の高まりが見られ、本年1月に発生した能登半島地震の影響がありつつも、年度を通じて回復傾向を維持しました。また、訪日旅行については、入国時の水際措置の撤廃、円安基調等の要因が需要を牽引し、堅調な回復が見られました。しかしながら、海外旅行については、原油価格の高止まり、不安定な国際情勢、円安基調による旅行代金の高騰や旅行先の物価上昇等が影響し、回復に遅れを見せています。
このような状況の下、当社グループでは、昨年、近畿日本ツーリスト㈱が新型コロナウイルス関係業務等において自治体に対し過大請求を行っていた事案について、緊急社内点検および外部専門家を含む調査委員会による調査をはじめとし、厳正な処分の実施、同事案の再発防止策の策定、各施策の徹底実施に努めてまいりました。株主の皆さまには多大なるご心配をおかけいたしましたことを深くお詫び申しあげます。引き続きグループ全社におけるコンプライアンス体制の再整備、企業風土改革を全力で推し進め、再発防止に一途に取り組んでまいります。
さて、当社グループにおきましては、期初に立ち上げた個人旅行のWeb販売専門会社「株式会社近畿日本ツーリストブループラネット」によるWeb事業の販売拡大に注力しましたほか、団体旅行において、同じく昨年4月に統合した近畿日本ツーリスト㈱と㈱近畿日本ツーリストコーポレートビジネスの団体旅行部門において、それぞれが持つノウハウとネットワークを融合させ、同事業の強化に努めました。
また、クラブツーリズム㈱では、コロナ禍を経て4年ぶりに通常開催となった「青森ねぶた祭」や「長岡まつり大花火大会」等の日本全国の夏祭や花火大会がもたらす旺盛な国内旅行需要を着実に取り込み、関連商品の販売に注力しましたほか、おひとりさま需要の拡大に合わせて企画した「ひとり旅」が極めて好調に推移しました。近畿日本ツーリスト㈱においても、G7広島サミットや世界水泳福岡大会、東京マラソンなどの国際イベントについて、輸送等関連事業者やメインパートナーとして積極的に関与し、旅行業部門の回復に向けて大きく収入を確保しました。㈱近畿日本ツーリストブループラネットにおいては、香港ディズニーランド アナと雪の女王新エリアのグランドオープンに合わせ、先行入場体験付ツアーを販売し、好評を博しました。さらに、㈱地球の歩き方と共同企画した「生徒が編集者!『地域の歩き方』ガイドブック制作授業プログラム」を教育現場に販売開始するなど、新たな事業分野への取組みも積極的に進めました。
なおまた、㈱ナビタイムジャパンの「行程表クラウド」の導入により、大型バスに対応した行程表作成や道路上の危険個所の事前把握を可能にすることで、旅程の安全管理強化に向けて一層の取組みを行いましたほか、Webでの旅行予約・決済にも簡単に利用いただけるよう「ツーリスト旅行券」および宿泊ギフト券「ベストセレクション」をデジタル化するなど、グループ全体のDXも推し進めました。さらに、広告・カタログ制作等を手がける「株式会社コスモポリタン・クリエイティブ・ラボ」を昨年7月1日付で子会社化し、旅のカタログなどの各種媒体の品質向上と業務の効率化を図りました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、主に預け金および旅行前払金が増加したものの、現金及び預金および受取手形、営業未収金及び契約資産などの減少により1,320億82百万円となり、前連結会計年度末に比較して65億88百万円(4.8%)の減少となりました。一方、負債合計は、主に預り金が増加したものの、営業未払金、旅行券等および旅行前受金などの減少により879億10百万円となり、前連結会計年度末に比較して148億34百万円(14.4%)の減少となりました。
当連結会計年度末の純資産は、主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上により441億72百万円となり、前連結会計年度末に比較して82億46百万円(23.0%)の増加となりました。
この結果、自己資本比率は33.4%(前連結会計年度末 25.9%)、1株当たり純資産は76.07円(前連結会計年度末 △198.35円)となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の連結業績は、連結売上高は2,554億27百万円(前年同期比1.3%増)、連結営業利益は72億72百万円(前年同期比36.3%減)、連結経常利益は79億77百万円(前年同期比33.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は75億40百万円(前年同期比36.0%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期に比較して140億47百万円増加し849億47百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は139億60百万円の増加(前期は149億93百万円の増加)となりました。これは主に旅行前受金の減少による影響で96億76百万円減少したものの、売上債権及び契約資産の減少による影響で224億76百万円増加したためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は99百万円の減少(前期は29百万円の増加)となりました。これは主に差入保証金の回収による収入で9億39百万円、定期預金の払戻による収入で5億23百万円それぞれ増加したものの、固定資産の取得による支出で7億21百万円、定期預金の預入による支出で4億69百万円、差入保証金の差入による支出で4億13百万円それぞれ減少したためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は41百万円の減少(前期は30百万円の減少)となりました。これは主にリース債務の返済による支出で40百万円減少したためであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、旅行業の単一セグメントであり受注生産形態をとらない商品が多いため生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループは旅行業の単一セグメントであるため、セグメントごとの財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容についての記載を省略しております。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
(a)経営成績
(売上高と営業利益)
当連結会計年度の売上高と営業利益は、新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5類感染症となったことに伴い国内旅行、訪日旅行を中心に旅行事業は堅調な回復となり、前連結会計年度に比べ、売上高は1.3%増の2,554億27百万円となりました。
一方で、新型コロナウイルス関係業務の受託事業の取扱いが大幅に減少し、また、販売費及び一般管理費は事務所賃借料などの削減を図りましたが、増収に伴い支払手数料などが増加したため、営業利益は36.3%減の72億72百万円となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の営業外収益および営業外費用の純額は7億4百万円の収益超過となり、営業債務整理益の計上により前連結会計年度に比べ56百万円の増益となりましたが、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ33.8%減の79億77百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の特別利益および特別損失の純額は、特別損失として5億72百万円の特別調査費用等を計上したため、7億11百万円の損失超過となりましたが、事業構造改革関連費用の減少等により前連結会計年度に比べ2億78百万円の増益となりました。
また、当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税は1億46百万円、法人税等調整額は△4億28百万円であり、非支配株主に帰属する当期純利益を差し引いた当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ36.0%減の75億40百万円となりました。
(b)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループをとりまく環境としましては、国内における人口減少や高齢化、アジア諸国の経済発展、国を越えた人の動きの活発化等内外の社会構造の変化が旅行業に影響を与えております。また、外資を含めたOTAの事業拡大、国内旅行、海外旅行ともに柔軟に商品価格を変化させるダイナミックプライシング機能等の様々なサービスの進化により事業環境は著しく変化しております。
また、旅行市場は、政府の「観光立国」に向けた政策のもと、国内旅行においては新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5類感染症になったことにより、行動範囲の拡大や旅行機運の高まりがみられ復調傾向にあります。訪日旅行においては急激な回復がみられることから、今後も拡大が見込めるものと予想されます。一方、海外旅行においては不安定な国際情勢、原油価格の高止まり、円安基調など、需要を減少させる事態が継続しており、今後も緩やかに回復していくものと予想されます。
当社グループは、個人、団体の国内旅行、海外旅行の企画・販売をはじめ、海外からの訪日旅行を取り扱うため、国内、海外の安全性が損なわれる事態(自然災害、国際テロ、紛争および感染症等)が生じた場合や、景況悪化による個人消費の落ち込み、天候や休日の日並びの良否のほか、市場環境の変化などに起因し、経営成績に影響を受ける可能性があります。
(b)今後の見通し
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性
(a)資金需要
当社グループの資金需要は、営業活動については、旅行商品の企画販売にかかる宿泊機関・運輸機関・観光機関等からの仕入および人件費ならびに販売諸経費等の営業費用が主な内容であります。投資活動については、システム投資をはじめとする設備投資が主な内容であります。
(b)財務政策
当社グループは現在、営業活動による資金需要、投資活動による資金需要いずれについても、内部資金により調達しており、借入や社債発行等による外部からの資金調達は行っておりません。
また、当社グループの各社の資金需要については当社が一元管理するとともに、グループ内における資金の効率的活用を図るため、キャッシュマネジメントシステムによる国内子会社の余剰資金の集中および配分を行っております。
なお、当社グループ全体の余剰資金は、親会社である近鉄グループホールディングス㈱のキャッシュマネジメントシステムに預入を行っております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、安定的に利益を出すことのできる体質を構築し、営業利益および親会社株主に帰属する当期純利益を重視するとともに、安定性や効率性を計る指標として自己資本比率を定めております。
当連結会計年度における自己資本比率は33.4%(前期比7.5ポイント改善)ではありますが、今後不測の事態にも耐えうる資本の厚みを維持しつつ、効率性にも配慮のうえ、経営を進めてまいります。

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