有価証券報告書-第88期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/16 13:54
【資料】
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【項目】
175項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、雇用・所得環境は改善の方向であったものの、多品目にわたる消費者物価の上昇が続いたため、消費者マインドは改善に足踏みが見られ、景気は緩やかな回復傾向のうちに推移しました。
旅行業界におきましては、国内旅行については、近年旅行需要の下押し要因となっていた新型コロナウイルスに関連した出控え等は後退し、全般に回復傾向となりましたものの、宿泊代金の高騰等の影響により需要の伸び悩みが見られました。一方で、訪日旅行については、円安基調等の要因が需要を牽引し、引き続き好調に推移しました。また、海外旅行についても、新型コロナウイルスや急激な円安による海外旅行控えの傾向が和らぎ、旅行単価の上昇が見られるなど、好調に推移しました。
このような状況の下、当社グループの国内個人旅行では、北陸新幹線延伸や恐竜人気に沸く福井県や年末の伊勢志摩方面が人気のエリアとなりました。クラブツーリズム㈱の添乗員同行ツアーでは、日並びの良い年末年始の休暇を利用した商品の販売に注力しましたほか、にっぽん丸や飛鳥Ⅱといった大型客船のチャータークルーズを催行し、好評を博しました。一方、団体旅行では、近畿日本ツーリスト㈱が企業系コンベンションなどの法人需要をはじめ、修学旅行等の学生団体の需要獲得にも努めました。
海外旅行につきましては、クラブツーリズム㈱の添乗員同行ツアーで、主にヨーロッパ方面や外国船クルーズ、アメリカへの野球観戦ツアーが好評を博しました。一方、団体旅行では、近畿日本ツーリスト㈱がパリオリンピック・パラリンピックの観戦、企業の視察招待や海外見本市のほか、メキシコ皆既日食観測ツアーなど、趣味に特化した旅行の取扱いにも注力しました。
訪日旅行につきましては、クラブツーリズム㈱で昨年9月に多言語対応の訪日客向けグローバルサイト「YOKOSO JAPAN TOUR」を公開し、海外個人顧客のツアー申込から決済までをワンストップで処理できるようになったことで、特に香港・台湾からのお客さまを中心に、紅葉観賞の日帰りバスツアーなどが好評を博しました。また、近畿日本ツーリスト㈱では、陸上競技の大型国際大会や東京マラソン2025にメインパートナーとして積極的に関与し、その取扱いが好調に推移しました。
さらには、クラブツーリズム㈱において、㈱テレビ東京ダイレクトとの協業により、本年1月から今行くべき旅や楽しみ方を案内する新番組「教えて!ツアーの達人」の放送を開始し、旅の魅力の配信や関連するツアーの販売に努めました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、主に受取手形、営業未収金及び契約資産が減少したものの、預け金および旅行前払金などの増加により1,367億34百万円となり、前連結会計年度末に比較して46億51百万円(3.5%)の増加となりました。一方、負債合計は、主に旅行前受金が増加したものの、営業未払金、旅行券等などの減少により854億12百万円となり、前連結会計年度末に比較して24億98百万円(2.8%)の減少となりました。
当連結会計年度末の純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により513億21百万円となり、前連結会計年度末に比較して71億49百万円(16.2%)の増加となりました。
この結果、自己資本比率は37.5%(前連結会計年度末 33.4%)、1株当たり純資産は310.44円(前連結会計年度末 76.07円)となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の連結業績は、連結売上高は2,745億16百万円(前年同期比7.5%増)、連結営業利益は60億40百万円(前年同期比16.9%減)、連結経常利益は67億76百万円(前年同期比15.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は76億80百万円(前年同期比1.9%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期に比較して31億25百万円増加し880億73百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は42億23百万円の増加(前期は139億60百万円の増加)となりました。これは主に仕入債務の減少による影響で55億79百万円、旅行前払金の増加による影響で33億7百万円それぞれ減少したものの、税金等調整前当期純利益の計上で76億34百万円、旅行前受金の増加による影響で43億22百万円それぞれ増加したためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は9億41百万円の減少(前期は99百万円の減少)となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入で11億36百万円増加したものの、固定資産の取得による支出で7億41百万円、定期預金の預入による支出で4億50百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による支出で4億18百万円、差入保証金の差入による支出で3億40百万円それぞれ減少したためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は2億18百万円の減少(前期は41百万円の減少)となりました。これは主にリース債務の返済による支出で2億17百万円減少したためであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、旅行業の単一セグメントであり受注生産形態をとらない商品が多いため生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループは旅行業の単一セグメントであるため、セグメントごとの財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容についての記載を省略しております。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
(a)経営成績
(売上高と営業利益)
当連結会計年度の売上高と営業利益は、海外旅行を中心に取扱いが増加し、前連結会計年度に比べ、売上高は7.5%増の2,745億16百万円となりました。
一方で、事業構造改革による収支構造の改善に継続して努めているものの、公務受託事業の減少や人的投資およびシステム投資の増加等により、営業利益は16.9%減の60億40百万円となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の営業外収益および営業外費用の純額は7億35百万円の収益超過となり、営業債務整理益が減少する一方で受取利息が増加したため、前連結会計年度に比べ31百万円の増益となりましたが、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ15.1%減の67億76百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の特別利益および特別損失の純額は、特別利益として8億80百万円の投資有価証券売却益を計上し、また、特別損失の特別調査費用等が減少したため、8億58百万円の収益超過となり、前連結会計年度に比べ15億70百万円の増益となりました。
また、当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税は3億5百万円、法人税等調整額は△3億58百万円であり、非支配株主に帰属する当期純利益を差し引いた当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ1.9%増の76億80百万円となりました。
(b)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループをとりまく環境としましては、国内における人口減少や高齢化、国を越えた人の動きの活発化等内外の社会構造の変化が旅行業に影響を与えております。また、外資を含めたOTAの事業拡大、国内旅行、海外旅行ともに柔軟に商品価格を変化させるダイナミックプライシング機能等の様々なサービスの進化により事業環境は著しく変化しております。
また、旅行市場は、政府の「観光立国」に向けた政策のもと、国内旅行においては近年旅行需要の下押し要因となっていた新型コロナウイルスに関連した出控え等は後退し、全般に回復傾向となったものの、宿泊代金の高騰等の影響により需要の伸び悩みが見られます。一方、訪日旅行においては、円安基調等の要因や日本の観光地としての魅力が需要を牽引し、今後も拡大が見込めるものと予想されます。また、海外旅行においても新型コロナウイルスや急激な円安による海外旅行控えの傾向が和らぎ、旅行単価の上昇が見られるなど、今後も緩やかに回復していくものと予想されます。
当社グループは、個人、団体の国内旅行、海外旅行の企画・販売をはじめ、海外からの訪日旅行を取り扱うため、国内、海外の安全性が損なわれる事態(自然災害、国際テロ、紛争および感染症等)が生じた場合や、景況悪化による個人消費の落ち込み、天候や休日の日並びの良否のほか、市場環境の変化などに起因し、経営成績に影響を受ける可能性があります。
(b)今後の見通し
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性
(a)資金需要
当社グループの資金需要は、営業活動については、旅行商品の企画販売にかかる宿泊機関・運輸機関・観光機関等からの仕入および人件費ならびに販売諸経費等の営業費用が主な内容であります。投資活動については、システム投資をはじめとする設備投資が主な内容であります。
(b)財務政策
当社グループは現在、営業活動による資金需要、投資活動による資金需要いずれについても、内部資金により調達しており、借入や社債発行等による外部からの資金調達は行っておりません。
また、当社グループの資金需要については当社が一元管理するとともに、グループ内における資金の効率的活用を図るため、キャッシュマネジメントシステムによる当社グループの各社の余剰資金の集中および配分を行っております。
なお、当社グループ全体の余剰資金は、親会社である近鉄グループホールディングス㈱のキャッシュマネジメントシステムに預入を行っております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、安定的に利益を出すことのできる体質を構築し、営業利益および親会社株主に帰属する当期純利益を重視するとともに、安定性や効率性を計る指標として自己資本比率を定めております。
当連結会計年度における自己資本比率は37.5%(前期比4.1ポイント改善)ではありますが、今後不測の事態にも耐えうる資本の厚みを維持しつつ、効率性にも配慮のうえ、経営を進めてまいります。

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