四半期報告書-第43期第2四半期(令和4年7月1日-令和4年9月30日)

【提出】
2022/11/11 9:02
【資料】
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【項目】
39項目
(1)財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、報告セグメントをデジタルエンタテインメント事業、アミューズメント事業、出版事業、及びライツ・プロパティ等事業と定め、各々のセグメントにおいて、事業基盤の強化と収益力の向上に努めております。
当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高は163,392百万円(前年同期比3.3%減)、営業利益は26,044百万円(前年同期比10.6%減)となりました。為替相場が前期末と比較して円安となり為替差益が20,143百万円発生したことなどにより、経常利益は45,133百万円(前年同期比43.4%増)となりました。また、当社グループの海外のスタジオ及び一部IPを売却する株式譲渡契約の締結に係る関係会社株式売却益が9,455百万円発生したことなどにより、親会社株主に帰属する四半期純利益は39,473百万円(前年同期比71.7%増)となりました。
当第2四半期連結累計期間の報告セグメント別の状況は次のとおりであります。
①デジタルエンタテインメント事業
ゲームを中心とするデジタルエンタテインメント・コンテンツの企画、開発、販売及び運営を行っております。デジタルエンタテインメント・コンテンツは、顧客のライフスタイルにあわせて、家庭用ゲーム機 (携帯ゲーム機含む)、PC、スマートデバイス等、多様な利用環境に対応しています。
当第2四半期連結累計期間は、HD(High-Definition:ハイディフィニション)ゲームにおいて、「ライブアライブ」、「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オフライン」等の発売があったものの、「OUTRIDERS」、「NieR Replicant ver.1.22474487139...」を発売した前年と比較して、新作タイトルによる収益が減少したことにより、前年同期比で減収となりました。
MMO(多人数参加型オンラインロールプレイングゲーム)においては、「ファイナルファンタジーXIV」の月額課金会員数が増加したことにより、前年同期比で増収となりました。
スマートデバイス・PCブラウザ等をプラットフォームとしたコンテンツにおいては、8月にサービスを開始した「鋼の錬金術師 MOBILE」が好調な滑り出しを切ったものの、既存タイトルの弱含みをカバーするには至らなかったこと等により、前年同期比で減収となりました。
当事業における当第2四半期連結累計期間の売上高は117,156百万円(前年同期比9.5%減)となり、営業利益は24,596百万円(前年同期比16.6%減)となりました。
②アミューズメント事業
アミューズメント施設の運営、並びにアミューズメント施設向けの業務用ゲーム機器・関連商製品の企画、開発及び販売を行っております。
当第2四半期連結累計期間は、既存店売上高が前年を大幅に大きく上回ったことを受け、前年同期比で増収増益となりました。
当事業における当第2四半期連結累計期間の売上高は25,859百万円(前年同期比22.7%増)となり、営業利益は2,547百万円(前年同期比289.9%増)となりました。
③出版事業
コミック雑誌、コミック単行本、ゲーム関連書籍等の出版、許諾等を行っております。
当第2四半期連結累計期間は、「その着せ替え人形は恋をする」の大ヒット等によりコミック単行本の売上が好調に推移し、デジタル販売及び紙媒体の販売が増加したことから、前年同期比で増収増益となりました。
当事業における当第2四半期連結累計期間の売上高は14,686百万円(前年同期比3.8%増)となり、営業利益は6,052百万円(前年同期比1.3%増)となりました。
④ライツ・プロパティ等事業
主として当社グループのコンテンツに関する二次的著作物の企画・制作・販売及びライセンス許諾を行っております。
当第2四半期連結累計期間は、有力IPにかかる新規キャラクターグッズ等の販売が好調であったものの、商品別の売上構成比が変化したこと等により、前年同期比で増収減益となりました。
当事業における当第2四半期連結累計期間の売上高は7,429百万円(前年同期比28.0%増)となり、営業利益は1,775百万円(前年同期比1.2%減)となりました。

当第2四半期連結会計期間の財政状態の概要は次のとおりであります。
①資産
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は346,942百万円となり、前連結会計年度末に比べ24,486百万円増加しました。これは主に現金及び預金が26,528百万円、コンテンツ制作勘定が2,275百万円増加したこと、受取手形及び売掛金が3,255百万円、流動資産その他が1,509百万円減少したことによるものであります。固定資産は53,207百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,240百万円減少しました。
この結果、総資産は、400,149百万円となり、前連結会計年度末に比べ19,246百万円増加しました。
②負債
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は80,613百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,186百万円減少しました。これは主に未払法人税等が1,826百万円増加したこと、支払手形及び買掛金が3,033百万円、賞与引当金が2,657百万円減少したことによるものであります。固定負債は10,395百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,277百万円減少しました。
この結果、負債合計は、91,009百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,463百万円減少しました。
③純資産
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は309,140百万円となり、前連結会計年度末に比べ24,710百万円増加しました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益39,473百万円、剰余金の配当14,232百万円によるものであります。
この結果、自己資本比率は77.0%(前連結会計年度末は74.4%)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物の残高は、前年同期に比べ45,665百万円増加して、186,830百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果使用した資金は、8,392百万円(前年同期は7,439百万円の獲得)となりました。
これは主として、税金等調整前四半期純利益52,317百万円、減価償却費3,519百万円、為替差益20,706百万円、関係会社株式売却益9,455百万円、棚卸資産18,183百万円の増加及び法人税等の支払額11,406百万円によるものであります。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果獲得した資金は、31,345百万円(前年同期は2,684百万円の支出)となりました。
これは主として、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入35,935百万円と有形固定資産の取得による支出1,893百万円及び無形固定資産の取得による支出2,488百万円によるものであります。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は、14,267百万円(前年同期比78.0%増)となりました。
これは主として、配当金の支払額14,220百万円によるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「第2 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の「③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定」について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は563百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)従業員数
当第2四半期連結会計期間末における当社グループの従業員数は、前連結会計年度末に比べて1,005名減少し、4,632名になりました。これは、2022年8月26日付で主にデジタルエンタテインメント事業において連結子会社であったSQUARE ENIX NEWCO Ltd、CRYSTAL DYNAMICS,INC.、EIDOS INTERACTIVE CORP.及びEIDOS CREATIVE SOFTWARE (SHANGHAI) Co., Ltdの4社の全株式をEmbracer Group ABへ譲渡したことによるものであります。