四半期報告書-第35期第2四半期(2023/04/01-2023/06/30)

【提出】
2023/08/14 9:42
【資料】
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【項目】
37項目
(1) 経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における経済環境をみると、不安定な世界情勢、インフレーションの継続及び海外金利の上昇といった経済環境の中でも、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)や業務改革、新たなデジタルサービス開発といったITを通じた経営改革への取組みは引き続き旺盛です。また、働き方改革関連法の施行等に伴う、従業員の働き方及び企業全体のサプライチェーンの見直しや、ESG・SDGs関連分野におけるITの活用も加速しており、あらゆる業種や領域においてIT投資が活発化しています。個人においては、ECサイト経由での購買、動画やオンラインを活用した娯楽やスポーツ観戦、ネットサービス上での教育、自己啓発など、ITの利用が定着し、これらに関連した様々なサービスが生まれています。
このような状況下、当社においては多種多様な顧客から案件を獲得したことに加え、中長期的な成長に資する大型プロジェクトが進行した結果、当社グループの当第2四半期連結累計期間の売上高は28,344百万円(前年同期比9.3%増)、営業利益は6,324百万円(同1.8%増)と増収増益となりました。一方、親会社株主に帰属する四半期純利益については、繰延税金資産の取り崩しによる影響などから4,319百万円(同4.4%減)と若干の減益となりました。
各セグメントの業績(売上高・営業利益)については以下のとおりです。
① ITコンサルティング&サービス事業
フューチャーアーキテクト株式会社(フューチャー株式会社のテクノロジー部門を含む)は、小売業の調達・製造・品質管理を一貫してデータ管理するプラットフォームの設計、アパレル業の基幹システムの刷新、新聞社グループのDX推進のグランドデザインのほか、食品卸や公共サービス業における基幹システム、ITインフラの刷新に係る設計・開発を行う等、引き続き多種多様な顧客の案件を推進いたしました。これらに加え、当社の中長期的な成長に資するプロジェクトである地域金融機関向け次世代バンキングシステムや融資支援システム「FutureBANK」導入プロジェクト、その他物流業をはじめとした多くの企業向けのDX支援が順調に進行いたしました。一方で、一部の大型プロジェクトにおいて設計段階で品質向上のためのコストが計画より多く発生いたしました。また、研究開発に投資を行ったことなどから、前年同期比で増収、営業利益については若干の減益となりました。
フューチャーインスペース株式会社は、定常的な保守運用サービスに加え、既存顧客システムのシステム基盤更改及びクラウド移行案件の開発が好調に推移し、前年同期比で増収増益となりました。
FutureOne株式会社は、強みであるオリジナルのパッケージソフトウェア「InfiniOne」の販売において、鉄鋼業界など業界特化型の営業展開による受注拡大により、前年同期比で増収増益となりました。
株式会社ワイ・ディ・シーは製造業を中心とした新規の顧客開拓及び既存顧客への深堀、拡大が引き続き順調に推移し、これら従来のSIに加えて、基幹システム刷新やSmartFactory構想のグランドデザインコンサルティングといった戦略立案フェーズからの展開が増加しました。更には「YDC SONAR®」のライセンス販売の増加などもあり、前年同期比で増収増益となりました。
株式会社ディアイティは、脆弱性診断、インシデント対応、ネットワークセキュリティソリューションなど、サイバーセキュリティ関連のサービスの受注が想定に届かず、製品の販売も規模の大きな案件の受注がありませんでした。また、採用コストも増加しており、前年同期比で減収減益となりました。
この結果、本セグメントの売上高は24,425百万円(前年同期比10.1%増)と増収、営業利益は6,590百万円(同0.4%減)と若干の減益となりました。
② ビジネスイノベーション事業
株式会社YOCABITOは、プライベートブランドを含むトレーニングギアが好調に推移した一方で、アウトドアについては引き続き市場の競争が激しく販売が苦戦し、また、物流費の値上などもあり、前年同期比で減収減益となりました。
東京カレンダー株式会社は、雑誌販売、広告売上、「東カレデート」等のネットサービス収入が堅調に推移したものの、新サービス「グルカレ」の立ち上げに係る費用が発生したことから、前年同期比で増収減益となりました。
コードキャンプ株式会社は、個人向けは売上が減少したものの、前四半期以前に獲得した受注により法人研修事業が伸長し、大幅にコスト抑制をしたことから、前年同期比で増収増益となりました。
ライブリッツ株式会社は、スポーツチーム向けの会員管理・ECパッケージ「FastBiz」やスマートフォンアプリ開発技術を、飲食業や保険業など他業種への横展開を開始したことなどから、前年同期比で増収増益となりました。
この結果、本セグメントの売上高は3,971百万円(前年同期比3.2%増)、営業損失は291百万円(前年同期は営業損失206百万円)となり、前年同期比で増収減益となりました。
なお、報告セグメントにおけるフューチャー株式会社の持株会社機能の収益並びに費用及びセグメント間の取引消去を計上する「調整額」の営業利益が66百万円となり、前年同期比で257百万円の増益(前年同期は営業損失191百万円)となりました。これは、主にフューチャー株式会社がITコンサルティング&サービス事業から受け取る技術支援料等が増加したことによるものです。
(注)上記のセグメントの業績数値は、セグメント間の内部売上高又は振替高を調整前の金額で記載しております。
(2) 財政状態の状況
当第2四半期連結会計期間末の総資産は61,895百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,037百万円増加しました。その主な要因は、法人税の支払等により現金及び預金(前連結会計年度末比△2,575百万円)が減少したものの、受取手形、売掛金及び契約資産(同+1,123百万円)が増加したほか、子会社株式取得によるのれん(同+1,435百万円)、投資有価証券(同+1,499百万円)、その他流動資産(同+2,284百万円)が増加したこと等によるものです。
負債は13,523百万円となり、前連結会計年度末に比べ492百万円増加しました。その主な要因は、繰延税金負債(前連結会計年度末比+456百万円)等が増加したことによるものです。
純資産は48,372百万円となり、前連結会計年度末に比べて3,545百万円増加しました。その主な要因は、その他有価証券評価差額金(前連結会計年度末比+922百万円)が増加したほか、利益剰余金(同+2,548百万円)が増加したことによるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物は24,776百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,775百万円減少しました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益6,526百万円や減価償却費483百万円の計上があった一方で、売上債権及び契約資産の増加1,000百万円、法人税等の支払額3,426百万円があったこと等により、1,591百万円の収入(前年同期は4,540百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,410百万円があったこと等により、2,412百万円の支出(前年同期は997百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額1,771百万円等により、1,988百万円の支出(前年同期は1,252百万円の支出)となりました。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発費は680百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。