有価証券報告書-第60期(平成29年7月1日-平成30年6月30日)
(1)経営成績等の状況
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当社は、社会とともに目指す未来像・方向性として、ソート(Thought)「Innovating for a Wise Future」を掲げ、その実現に向けて、既存事業における高品質なサービスの提供、新規事業への開発投資、人材の確保・育成などに取り組んでまいりました。
既存事業領域においては、経験曲線効果を重視し、工学知の積み重ねと着実な付加価値向上を行っております。当社のルーツである建物の構造設計から出発し、地盤や周囲の環境解析、建築業界や製造業界におけるIT活用支援、さらには社会システムのシミュレーションや意思決定支援などにおいても、分野は違えど同様の取り組みを行っており、当社の安定した収益の源となっております。さらに、近年新たに開始したクラウド型メール配信サービスSendGridビジネスにおいても、米国発のサービスに当社独自のきめ細やかなサービスを付加することで、順調に規模を拡大しております。
また、当社は「大学、研究機関と実業界をブリッジする」という経営理念のもと、将来へ向けた投資や、様々な新規事業の開発投資を行っております。平成20年より資本参加している米LockState社には、当事業年度に約150万ドルの追加出資を行いました。今回の出資は、総額約580万ドルにのぼる計4社の共同出資であり、Iron Gate Capital社(本社:米国コロラド州)がリードインベスターを担当しました。LockState社は、建物における入退室の一元管理を可能にするスマートロック「RemoteLOCK」をはじめ、IoTを活用したセキュリティ機器やモニタリングソリューションを提供しております。同社のサービスは世界最大手の民泊サービスAirbnb社にも採用され、旅行業界のイノベーション創出に大きく貢献しています。今回の出資を通じて、当社も産業や生活ニーズの変化に対応したIoT技術を活用し、建物の管理者や利用者の“利便性”“快適性”“効率性”の向上を目指してまいります。
さらに、将来へ向けた投資の一環として、ベンチャーファンドへの投資にも引き続き取り組んでおり、「けいはんな学研都市ATRベンチャーNVCC投資事業有限責任組合」においては人材交流や技術交流を進め、「MICイノベーション4号投資事業有限責任組合」においては投資のリターンも発生しております。新規事業開発に関しては、「スマホdeリレー」などを中心とする新たな通信ソリューションの開発、セキュリティビジネスの開発、次世代の持続可能なモビリティ社会に向けたコンサルティングビジネスの開発に加え、昨今頻発している気象災害に対処していくための防災ビジネスの開発などを進めております。産学連携の取り組みの一環として当社と国立大学法人東京大学生産技術研究所と共同で運営している社会連携研究部門においては、前述の防災ビジネスの肝となる数理工学に基づいた技術の研究開発も行っております。
そして、これらのビジネスを推進する上で最も重要な人材に関しても、積極的な採用活動や、新たな制度設計を含めて様々な取り組みを推進しております。当社は創業時から週休2日制を取り入れるなど、多様な働き方に関して先進的な取り組みを行ってまいりましたが、昨今の社会状況の変化にも鑑み、より柔軟な働き方を実現するために、当事業年度より定年制の廃止や限定社員制度(勤務地限定、時間限定)を中心とした人生100年時代を見据えた人事制度の導入を実施いたしました。また、国内での人材確保に加えて、継続的に外国籍の人材採用を進めております。当事業年度末(平成30年6月30日時点)では、外国籍所員は38名となり、全所員の約6%を占めております。このような人材の参画を通じて、多様な価値観の融合による組織の活性化につながっていくものと期待しております。今後もインターン制度等を活用しながら、幅広い学問分野、国籍からの採用活動を継続してまいります。さらに、人材の育成にも引き続き積極的に取り組んでおります。社内人事異動や社外研修制度のみならず、米国スタンフォード大学や海外パートナー企業への出向など、多様な成長機会の提供を行っております。
以上の取り組みの結果、当事業年度の当社の業績は、売上高115億0百万円(前事業年度は118億52百万円)、営業利益11億0百万円(前事業年度は9億90百万円)、経常利益は10億77百万円(前事業年度は9億5百万円)、当期純利益は8億60百万円(前事業年度は6億15百万円)となりました。前事業年度と比較して減収となりましたが、平成28年3月導入の株式給付信託分配金の影響により法人税、住民税及び事業税の負担が減少したことなどにより、当期純利益は前事業年度比2億44百万円、率にして39.6%増となりました。
なお、当事業年度末における受注残高は、前事業年度末を上回る54億20百万円(前事業年度末は52億21百万円)を確保しております。
当事業年度の報告セグメント別の状況は、次のとおりであります。
[エンジニアリングコンサルティング]
当事業年度においては、事業拡大や競争力強化に対する投資意欲が高い住宅・建設業界の優良企業様からの継続的な受注、安全・安心な社会の構築に資する構造設計業務や解析コンサルティング業務の受注に加え、社会システムのシミュレーションや意思決定支援業務の受注が業績を牽引しました。この結果、エンジニアリングコンサルティング事業における当事業年度の売上高は89億16百万円(前事業年度は94億19百万円)、売上総利益は48億46百万円(前事業年度は46億17百万円)となり2億29百万円の増益となりました。また、受注残高につきましては、43億57百万円(前事業年度末は42億27百万円)となっております。
[プロダクツサービス]
当事業年度においては、製品開発の期間短縮とコストダウンを実現する設計者向けCAEソフト、電波・伝搬の解析ソフト等のパッケージ型プロダクツの販売に加えて、クラウド型サービスであるメール配信サービスの販売が堅調に推移し、この分野の利益創出に貢献しました。また、今後の成長を見据え新しい技術テーマへの継続投資に加え、新規事業開発にも積極的に取り組みました。この結果、プロダクツサービス事業における当事業年度の売上高は25億83百万円(前事業年度は24億33百万円)、売上総利益は8億20百万円(前事業年度は8億85百万円)となりました。また、受注残高につきましては、10億63百万円(前事業年度末は9億93百万円)となっております。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べて6億48百万円増加し、当事業年度末には10億59百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は5億98百万円(前事業年度比7億61百万円収入減)となりました。
これは、主に税引前当期純利益10億54百万円、減価償却費2億67百万円及び法人税等の支払額2億61百万円を反映したものであります。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は5億30百万円(前事業年度比15百万円支出増)となりました。
これは、主に有形固定資産の取得による支出1億12百万円、無形固定資産の取得による支出1億43百万円、関係会社株式の取得による支出1億64百万円を反映したものであります。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果得られた資金は5億80百万円(前事業年度は使用した資金8億19百万円)となりました。
これは主に自己株式の処分による収入20億59百万円、自己株式の取得による支出13億7百万円、長期借入れによる収入11億94百万円及び長期借入金の返済による支出7億25百万円を反映したものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は総製造費用より他勘定振替高を控除した金額によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価額によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況の分析
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成にあたりまして、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて判断しております。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
当事業年度の経営成績は前事業年度に対し、売上高は3.0%減の115億0百万円、営業利益は11.1%増の11億0百万円、経常利益は19.0%増の10億77百万円、当期純利益は39.6%増の8億60百万円となりました。
売上高は、上半期における受注不足が影響し前事業年度と比較して減少しましたが、その一方で、複数のシステム開発業務における大型不採算プロジェクトが前事業年度において終息したこと、平成30年4月に終了した平成28年ESOP信託の分配金の影響により法人税、住民税及び事業税が減少したこと等により利益率は改善しました。
当社の業績は、現状においては堅調に推移しているものの、既存事業の成長性は乏しく伸び悩んでいる状態にあると認識しております。当社が新たな価値を持続的に生み出し、ソート(Thought)「Innovating for a Wise Future」に基づき更なる成長を目指すうえでも今後も積極的な事業投資が必要不可欠であると考えております。
当社はセグメントをエンジニアリングコンサルティング、プロダクツサービスの2つに区分しております。エンジニアリングコンサルティング売上高は89億16百万円(前事業年度は94億19百万円)、プロダクツサービス売上高は25億83百万円(前事業年度は24億33百万円)となりました。詳細は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b.財政状態の分析
(資産)
流動資産は、前事業年度末に比べて48.3%増加し、47億11百万円となりました。これは、主として現金及び預金が6億48百万円、売掛金が2億82百万円それぞれ増加したことによります。
固定資産は、前事業年度末に比べて3.3%増加し、75億45百万円となりました。これは、主として投資有価証券が47百万円、関係会社株式が1億47百万円それぞれ増加したことによります。
この結果、総資産は、前事業年度末に比べて16.9%増加し、122億57百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前事業年度末に比べて5.1%減少し、35億71百万円となりました。これは、主として短期借入金が3億20百万円、1年内返済予定の長期借入金が3億29百万円、預り金が1億10百万円それぞれ減少する一方、未払金が2億90百万円、未払費用が2億35百万円それぞれ増加したことによります。
固定負債は、前事業年度末に比べて30.7%増加し、39億95百万円となりました。これは、主として長期借入金が7億98百万円増加したことによります。
この結果、負債合計は、前事業年度末に比べて11.0%増加し、75億66百万円となりました。
(純資産)
純資産合計は、前事業年度末に比べて28.1%増加し、46億90百万円となりました。これは、主としてその他資本剰余金が6億17百万円、繰越利益剰余金が5億73百万円それぞれ増加したことによります。
c.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率 : 自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 : 有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ : キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注)2.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注)3.有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
③資本の財源及び資金の流動性
当社は、設備投資計画・研究開発計画に基づいて、必要な資金を銀行借入により調達しております。
借入金は、設備投資・研究開発投資のための資金と短期的な運転資金の調達を目的としたものであります。短期借入金は、年次・月次の資金計画により調達しておりますが、1年以内の短期間で返済しております。また、長期借入金は固定金利で調達し、金利変動リスクに備えております。
なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は10億59百万円であり、将来の資金需要に対し適正な水準であると認識しております。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当社は、社会とともに目指す未来像・方向性として、ソート(Thought)「Innovating for a Wise Future」を掲げ、その実現に向けて、既存事業における高品質なサービスの提供、新規事業への開発投資、人材の確保・育成などに取り組んでまいりました。
既存事業領域においては、経験曲線効果を重視し、工学知の積み重ねと着実な付加価値向上を行っております。当社のルーツである建物の構造設計から出発し、地盤や周囲の環境解析、建築業界や製造業界におけるIT活用支援、さらには社会システムのシミュレーションや意思決定支援などにおいても、分野は違えど同様の取り組みを行っており、当社の安定した収益の源となっております。さらに、近年新たに開始したクラウド型メール配信サービスSendGridビジネスにおいても、米国発のサービスに当社独自のきめ細やかなサービスを付加することで、順調に規模を拡大しております。
また、当社は「大学、研究機関と実業界をブリッジする」という経営理念のもと、将来へ向けた投資や、様々な新規事業の開発投資を行っております。平成20年より資本参加している米LockState社には、当事業年度に約150万ドルの追加出資を行いました。今回の出資は、総額約580万ドルにのぼる計4社の共同出資であり、Iron Gate Capital社(本社:米国コロラド州)がリードインベスターを担当しました。LockState社は、建物における入退室の一元管理を可能にするスマートロック「RemoteLOCK」をはじめ、IoTを活用したセキュリティ機器やモニタリングソリューションを提供しております。同社のサービスは世界最大手の民泊サービスAirbnb社にも採用され、旅行業界のイノベーション創出に大きく貢献しています。今回の出資を通じて、当社も産業や生活ニーズの変化に対応したIoT技術を活用し、建物の管理者や利用者の“利便性”“快適性”“効率性”の向上を目指してまいります。
さらに、将来へ向けた投資の一環として、ベンチャーファンドへの投資にも引き続き取り組んでおり、「けいはんな学研都市ATRベンチャーNVCC投資事業有限責任組合」においては人材交流や技術交流を進め、「MICイノベーション4号投資事業有限責任組合」においては投資のリターンも発生しております。新規事業開発に関しては、「スマホdeリレー」などを中心とする新たな通信ソリューションの開発、セキュリティビジネスの開発、次世代の持続可能なモビリティ社会に向けたコンサルティングビジネスの開発に加え、昨今頻発している気象災害に対処していくための防災ビジネスの開発などを進めております。産学連携の取り組みの一環として当社と国立大学法人東京大学生産技術研究所と共同で運営している社会連携研究部門においては、前述の防災ビジネスの肝となる数理工学に基づいた技術の研究開発も行っております。
そして、これらのビジネスを推進する上で最も重要な人材に関しても、積極的な採用活動や、新たな制度設計を含めて様々な取り組みを推進しております。当社は創業時から週休2日制を取り入れるなど、多様な働き方に関して先進的な取り組みを行ってまいりましたが、昨今の社会状況の変化にも鑑み、より柔軟な働き方を実現するために、当事業年度より定年制の廃止や限定社員制度(勤務地限定、時間限定)を中心とした人生100年時代を見据えた人事制度の導入を実施いたしました。また、国内での人材確保に加えて、継続的に外国籍の人材採用を進めております。当事業年度末(平成30年6月30日時点)では、外国籍所員は38名となり、全所員の約6%を占めております。このような人材の参画を通じて、多様な価値観の融合による組織の活性化につながっていくものと期待しております。今後もインターン制度等を活用しながら、幅広い学問分野、国籍からの採用活動を継続してまいります。さらに、人材の育成にも引き続き積極的に取り組んでおります。社内人事異動や社外研修制度のみならず、米国スタンフォード大学や海外パートナー企業への出向など、多様な成長機会の提供を行っております。
以上の取り組みの結果、当事業年度の当社の業績は、売上高115億0百万円(前事業年度は118億52百万円)、営業利益11億0百万円(前事業年度は9億90百万円)、経常利益は10億77百万円(前事業年度は9億5百万円)、当期純利益は8億60百万円(前事業年度は6億15百万円)となりました。前事業年度と比較して減収となりましたが、平成28年3月導入の株式給付信託分配金の影響により法人税、住民税及び事業税の負担が減少したことなどにより、当期純利益は前事業年度比2億44百万円、率にして39.6%増となりました。
なお、当事業年度末における受注残高は、前事業年度末を上回る54億20百万円(前事業年度末は52億21百万円)を確保しております。
当事業年度の報告セグメント別の状況は、次のとおりであります。
[エンジニアリングコンサルティング]
当事業年度においては、事業拡大や競争力強化に対する投資意欲が高い住宅・建設業界の優良企業様からの継続的な受注、安全・安心な社会の構築に資する構造設計業務や解析コンサルティング業務の受注に加え、社会システムのシミュレーションや意思決定支援業務の受注が業績を牽引しました。この結果、エンジニアリングコンサルティング事業における当事業年度の売上高は89億16百万円(前事業年度は94億19百万円)、売上総利益は48億46百万円(前事業年度は46億17百万円)となり2億29百万円の増益となりました。また、受注残高につきましては、43億57百万円(前事業年度末は42億27百万円)となっております。
[プロダクツサービス]
当事業年度においては、製品開発の期間短縮とコストダウンを実現する設計者向けCAEソフト、電波・伝搬の解析ソフト等のパッケージ型プロダクツの販売に加えて、クラウド型サービスであるメール配信サービスの販売が堅調に推移し、この分野の利益創出に貢献しました。また、今後の成長を見据え新しい技術テーマへの継続投資に加え、新規事業開発にも積極的に取り組みました。この結果、プロダクツサービス事業における当事業年度の売上高は25億83百万円(前事業年度は24億33百万円)、売上総利益は8億20百万円(前事業年度は8億85百万円)となりました。また、受注残高につきましては、10億63百万円(前事業年度末は9億93百万円)となっております。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べて6億48百万円増加し、当事業年度末には10億59百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は5億98百万円(前事業年度比7億61百万円収入減)となりました。
これは、主に税引前当期純利益10億54百万円、減価償却費2億67百万円及び法人税等の支払額2億61百万円を反映したものであります。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は5億30百万円(前事業年度比15百万円支出増)となりました。
これは、主に有形固定資産の取得による支出1億12百万円、無形固定資産の取得による支出1億43百万円、関係会社株式の取得による支出1億64百万円を反映したものであります。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果得られた資金は5億80百万円(前事業年度は使用した資金8億19百万円)となりました。
これは主に自己株式の処分による収入20億59百万円、自己株式の取得による支出13億7百万円、長期借入れによる収入11億94百万円及び長期借入金の返済による支出7億25百万円を反映したものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| エンジニアリングコンサルティング | 4,062,707 | 93.0 |
| プロダクツサービス | 1,763,377 | 113.8 |
| 合計 | 5,826,084 | 98.4 |
(注)1.金額は総製造費用より他勘定振替高を控除した金額によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高 | 受注残高 | ||
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| エンジニアリングコンサルティング | 9,045,801 | 95.9 | 4,357,124 | 103.1 |
| プロダクツサービス | 2,653,831 | 107.9 | 1,063,565 | 107.1 |
| 合計 | 11,699,632 | 98.4 | 5,420,690 | 103.8 |
(注)1.金額は販売価額によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| エンジニアリングコンサルティング | 8,916,594 | 94.7 |
| プロダクツサービス | 2,583,676 | 106.2 |
| 合計 | 11,500,270 | 97.0 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況の分析
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成にあたりまして、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて判断しております。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
当事業年度の経営成績は前事業年度に対し、売上高は3.0%減の115億0百万円、営業利益は11.1%増の11億0百万円、経常利益は19.0%増の10億77百万円、当期純利益は39.6%増の8億60百万円となりました。
売上高は、上半期における受注不足が影響し前事業年度と比較して減少しましたが、その一方で、複数のシステム開発業務における大型不採算プロジェクトが前事業年度において終息したこと、平成30年4月に終了した平成28年ESOP信託の分配金の影響により法人税、住民税及び事業税が減少したこと等により利益率は改善しました。
当社の業績は、現状においては堅調に推移しているものの、既存事業の成長性は乏しく伸び悩んでいる状態にあると認識しております。当社が新たな価値を持続的に生み出し、ソート(Thought)「Innovating for a Wise Future」に基づき更なる成長を目指すうえでも今後も積極的な事業投資が必要不可欠であると考えております。
当社はセグメントをエンジニアリングコンサルティング、プロダクツサービスの2つに区分しております。エンジニアリングコンサルティング売上高は89億16百万円(前事業年度は94億19百万円)、プロダクツサービス売上高は25億83百万円(前事業年度は24億33百万円)となりました。詳細は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b.財政状態の分析
(資産)
流動資産は、前事業年度末に比べて48.3%増加し、47億11百万円となりました。これは、主として現金及び預金が6億48百万円、売掛金が2億82百万円それぞれ増加したことによります。
固定資産は、前事業年度末に比べて3.3%増加し、75億45百万円となりました。これは、主として投資有価証券が47百万円、関係会社株式が1億47百万円それぞれ増加したことによります。
この結果、総資産は、前事業年度末に比べて16.9%増加し、122億57百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前事業年度末に比べて5.1%減少し、35億71百万円となりました。これは、主として短期借入金が3億20百万円、1年内返済予定の長期借入金が3億29百万円、預り金が1億10百万円それぞれ減少する一方、未払金が2億90百万円、未払費用が2億35百万円それぞれ増加したことによります。
固定負債は、前事業年度末に比べて30.7%増加し、39億95百万円となりました。これは、主として長期借入金が7億98百万円増加したことによります。
この結果、負債合計は、前事業年度末に比べて11.0%増加し、75億66百万円となりました。
(純資産)
純資産合計は、前事業年度末に比べて28.1%増加し、46億90百万円となりました。これは、主としてその他資本剰余金が6億17百万円、繰越利益剰余金が5億73百万円それぞれ増加したことによります。
c.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 平成28年6月期 | 平成29年6月期 | 平成30年6月期 | |
| 自己資本比率(%) | 30.0 | 34.9 | 38.3 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 80.1 | 90.1 | 85.1 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 9.5 | 1.6 | 4.0 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 7.6 | 41.2 | 21.8 |
自己資本比率 : 自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 : 有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ : キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注)2.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注)3.有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
③資本の財源及び資金の流動性
当社は、設備投資計画・研究開発計画に基づいて、必要な資金を銀行借入により調達しております。
借入金は、設備投資・研究開発投資のための資金と短期的な運転資金の調達を目的としたものであります。短期借入金は、年次・月次の資金計画により調達しておりますが、1年以内の短期間で返済しております。また、長期借入金は固定金利で調達し、金利変動リスクに備えております。
なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は10億59百万円であり、将来の資金需要に対し適正な水準であると認識しております。