有価証券報告書-第24期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
(経営成績の状況)
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、社会経済活動が停滞したこと等から企業収益や雇用情勢が悪化しマイナス成長となりました。また、感染の再拡大の懸念等から先行きは不透明な状況で推移しております。
当社グループは、2020年3月期までをBSR導入期、2023年3月期までをBSR展開期、2026年3月期までをBSR拡大期と位置づけ、BSR展開期3カ年の初年度である当連結会計年度においては、主力のプロダクト販売やソリューションビジネスというフロービジネスの拡大を継続しつつ、AmiVoice® Cloud Platform(ACP)(AmiVoice®エンジン利用のサブスクリプションサービス)とAmiVoice® Cloud Service(ACS)(当社開発のアプリ/サービス利用のサブスクリプションサービス)の市場導入から展開(利用の継続数を増大させること)へとビジネスを進めてまいりました。
その結果、BSR1(第一の成長エンジン)においてはストックビジネスであるサブスクリプションサービス比率が大幅に向上し、アドバンスト・メディア単体では、ほぼ全ての事業部で増収を実現いたしました。また、新型コロナウイルス感染症に起因する「新たなビジネス様式」に、AI音声認識技術を活用した新たな製品の開発を進めました。
売上高に関しましては、BSR1(第一の成長エンジン)において、全ての事業部が増収し前期比2.2%増となりました。また、BSR2(第二の成長エンジン)においては、ビジネス開発センターが増収したものの連結子会社のAMIVOICE THAI CO., LTD.(タイ王国)が新型コロナウイルス感染症による経済活動の停滞から大幅に減収するとともに、前期連結グループであった株式会社グラモの売上計上が無くなったこと等により、前年同期比で大幅な減収となりました。よって、当社グループ全体では、前期比6.7%の減収となりました。
損益に関しまして、BSR1においては、VoXT事業部が粗利益率を大きく向上させ大幅な営業増益となったもののCTI事業部及び医療事業部は減益であったため、前期比で減益となりました。また、BSR2においては、前期連結グループであった株式会社グラモの営業損失の計上が無くなったこと等から前期比で赤字幅が縮小いたしました。よって、当社グループ全体では、営業利益率が向上したものの前期比で2.3%の減益となりました。経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、営業利益が減益したこと等により、前期比でそれぞれ減益となりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は4,431百万円(前年同期は売上高4,747百万円)、営業利益679百万円(前年同期は営業利益695百万円)、経常利益745百万円(前年同期は経常利益815百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益623百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益692百万円)となりました。
音声事業の各分野別の状況は、以下のとおりであります。
BSR1の状況(連結調整前)
CTI事業部(BSR1)
コンタクトセンター向けAI音声認識ソリューション「AmiVoice® Communication Suite3」を、新型コロナウイルスの感染拡大防止の施策等として在宅勤務でのコンタクトセンターへ活用する提案を進めました。また、富士通株式会社や株式会社ネクストジェン等とパートナー契約を締結し、パートナー企業の拡大や連携の強化を進めました。
そのような中、売上高の主体がフロービジネスである大型案件の獲得からストックビジネスであるサブスクリプションサービスへの移行が進み、前期比0.3%増収したものの減益となりました。
ストック比率:前期末32.6%→今期末53.5%
VoXT事業部(BSR1)
AI音声認識AmiVoice®を活用した議事録作成支援システム「AmiVoice® MinutesWriter」とサブスクリプションサービス「ProVoXT」が、日本全国の自治体に累計351件採用され導入数を増加させました。また、オンラインでの会議や商談、会見等が拡がる中で、Zoom、Teams等の様々なオンラインツールで利用可能な文字起こし支援アプリケーション「AmiVoice® ScribeAssist」のユーザー数を増加させました。
そのような中、パートナー企業との連携が強化されるとともに、粗利率が高いサブスクリプションサービスの比率が向上したこと等から、前期比2.6%増収し44.3%と大幅な増益となりました。
ストック比率:前期末42.4%→今期末58.3%
医療事業部(BSR1)
新型コロナウイルス感染症に起因する医療機関における新たな需要に対して、AI音声入力ソフト「AmiVoice® Ex7」の機能強化、及びAI音声認識AmiVoice®を活用した新たな製品・サービスを企画し開発を進めました。そのような中で、AI音声認識を活用した医療向けボイスRPAサービスとして、「AmiVoice® Ex7/声マウス」や高性能2chマイク「AmiVoice® Front FF01」を用いて多様な診療スタイル(対面診療・対面服薬指導・オンライン診療・電話診療/相談)における、医療従事者と患者の会話をリアルタイム、かつ、高精度で文字化するサービス「AmiVoice® IC-Support」等のご利用の提案を開始いたしました。
一方で、新型コロナウイルス感染症の影響から医療機関への営業活動が制限されたこと等が影響し、前期比1.6%増収したものの減益となりました。
ストック比率:前期末21.1%→今期末22.8%
STF事業部(BSR1)
高精度な音声認識の実現には、音声認識エンジンの精度に加え録音環境の整備が重要であり、音声認識に適したクリアな集音ができる指向性マイクデバイスとマイク集約デバイスの開発を進めました。
また、音声認識APIを提供する開発プラットフォーム「AmiVoice® Cloud Platform」の機能強化を進め、株式会社東京システムリサーチのコンタクトセンターのコミュニケーター教育を支援する「AIセルフトレーニング」に採用される等、ユーザー企業数、利用時間数を堅調に増加させました。
そのような中で、前期比で8.5%増収し30.8%と大幅な増益となりました。
ストック比率:前期末49.4%→今期末55.5%
BSR2の状況(連結調整前)
海外事業部・ビジネス開発センター(BSR2)
海外事業部は、中国語版AI音声認識AmiVoice®エンジンのさらなる認識精度向上やコールセンターに続く新しい分野への事業開発を進めました。並行して、現状の事業規模に適した体制にすべく人員等のリソースを見直しました。よって、前期比で減収したものの赤字幅が縮小いたしました。
ビジネス開発センターは、建設業界向け建築工程管理のプラットフォームサービス「AmiVoice® スーパーインスペクションプラットフォーム(SIP)」に、建築/土木・製造現場の巡視点検をサポートするiOSアプリ「AmiVoice® スーパーインスペクター for安全パトロール」の提供を開始する等、新たなサービスの開発を進めユーザー数を増加させました。あわせて、同サービスを活用した人材サービス「AISHサービス(AI Super-Humanizing(AI によるスーパーマン化))」の導入を進めたものの、株式会社Rixioとの事業連携が当初の想定通り進まず、前期比13.6%増収したものの減益となりました。
連結子会社(BSR2)
AMIVOICE THAI CO., LTD.(タイ王国)は、主要顧客に対する案件獲得を進めたものの、新型コロナウイルス感染症の影響による経済活動の停滞を受け大幅に減収し赤字幅が拡大となりました。
株式会社速記センターつくばは、自治体向け・裁判所向け・民間向け案件の受注獲得等を進め減収増益となりました。
株式会社Rixioは、ビジネス開発センターと連携しITとシナジー効果の低い人材ビジネスを進めたものの、収益向上には相応の時間を要すると判断し、2021年3月30日付で株式譲渡し、当社連結子会社及び持分法適用関連会社から除外されることになりました。
(財政状態の状況)
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は8,801百万円となり、前連結会計年度末に比べ668百万円増加いたしました。これは金銭の信託が400百万円及び受取手形及び売掛金が123百万円減少したものの、現金及び預金が1,219百万円増加したこと等によるものであります。固定資産は3,813百万円となり、前連結会計年度末に比べ260百万円増加いたしました。これは投資有価証券が評価替えにより404百万円増加したものの、繰延税金資産が220百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、総資産は12,614百万円となり、前連結会計年度末に比べ928百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は988百万円となり、前連結会計年度末に比べ18百万円減少いたしました。これは短期借入金が90百万円及び未払法人税等が47百万円減少したものの、前受金が93百万円増加したこと等によるものであります。固定負債は102百万円となり、前連結会計年度末に比べ105百万円減少いたしました。これは長期借入金が142百万円減少したものの、債務保証損失引当金が25百万円増加したこと等によるものであります。
短期借入金と1年内返済予定の長期借入金及び長期借入金については、株式会社グラモ株式の譲渡により、連結の範囲から除外となったため、残高が無くなりました。
この結果、負債合計は、1,090百万円となり、前連結会計年度末に比べ123百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は11,523百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,051百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益623百万円を計上したこと及びその他有価証券評価差額金の増加308百万円によるものです。
この結果、自己資本比率は91.0%(前連結会計年度末は88.3%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ819百万円増加し、5,855百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりです。
〈営業活動によるキャッシュ・フロー〉
営業活動の結果、獲得した資金は1,232百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益766百万円を計上したことによるものであります。
〈投資活動によるキャッシュ・フロー〉
投資活動の結果、使用した資金は402百万円となりました。これは定期預金の預入による支出1,600百万円、定期預金の払戻による収入1,600百万円、販売用ソフトウェア等の無形固定資産の取得による支出284百万円等によるものであります。
〈財務活動によるキャッシュ・フロー〉
財務活動による変動はありません(前連結会計年度は0百万円の獲得)。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.生産実績は当期総製造費用で表示しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 本表の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮説
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき、重要な会計方針及び見積りによって作成されております。具体的には、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループは、2020年3月期までをBSR導入期、2023年3月期までをBSR展開期、2026年3月期までをBSR拡大期と位置づけ、BSR展開期3カ年の初年度である当連結会計年度においては、当社の主力事業体BSR1(第一の成長エンジン)においてその全ての事業部で増収し、かつ、展開期の目標であるサブスクリプションサービス比率の増大によるストック率の向上に一定の成果を得ることができました。
また、新型コロナウイルス感染症に起因する「新たなビジネス様式」に、AI音声認識技術を活用した新たな製品の開発を進めることができました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
音声認識分野にGoogle、Apple、Amazonなどの欧米系巨大企業や、国内大手企業やベンチャー企業が参入し、市場競争が活発化する中での収益拡大が重要になります。その鍵は音声認識(ASR)から超音声認識(BSR: Beyond Speech Recognition)への進化であります。BSRとは従来のASR(UI:ユーザーインターフェース)に人工知能などを付加し、生産性あるいは品質の向上というユーザーにとっての価値を増幅させたUI/UX(顧客体験:ユーザーエクスペリエンス)のことを言います。また、当社グループは巨大企業などの競合企業が提供する汎用型の音声認識ではなく、長年の経験、ノウハウとデータの蓄積に裏付けされた、領域特化型高精度・BSRにより市場競争に勝ち、収益拡大を行ってまいります。
一方で、想定通り市場導入/展開ができず、想定していた以上の期間を要する可能性もあります。
その他の要因については、「2 事業等のリスク」を参照ください。
④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b. 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ819百万円増加し、5,855百万円となりました。
当連結会計年度においても、安定的に利益を計上しており、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す財務体質への改善が進みました。今後も営業利益率を向上させることで、さらなる財務体質の改善を進めてまいります。
当社グループは流動性かつ安全性の高い現金及び預金を有しており、事業活動を推進する上で当面の必要な資金は既に確保しています。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
(経営成績の状況)
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、社会経済活動が停滞したこと等から企業収益や雇用情勢が悪化しマイナス成長となりました。また、感染の再拡大の懸念等から先行きは不透明な状況で推移しております。
当社グループは、2020年3月期までをBSR導入期、2023年3月期までをBSR展開期、2026年3月期までをBSR拡大期と位置づけ、BSR展開期3カ年の初年度である当連結会計年度においては、主力のプロダクト販売やソリューションビジネスというフロービジネスの拡大を継続しつつ、AmiVoice® Cloud Platform(ACP)(AmiVoice®エンジン利用のサブスクリプションサービス)とAmiVoice® Cloud Service(ACS)(当社開発のアプリ/サービス利用のサブスクリプションサービス)の市場導入から展開(利用の継続数を増大させること)へとビジネスを進めてまいりました。
その結果、BSR1(第一の成長エンジン)においてはストックビジネスであるサブスクリプションサービス比率が大幅に向上し、アドバンスト・メディア単体では、ほぼ全ての事業部で増収を実現いたしました。また、新型コロナウイルス感染症に起因する「新たなビジネス様式」に、AI音声認識技術を活用した新たな製品の開発を進めました。
売上高に関しましては、BSR1(第一の成長エンジン)において、全ての事業部が増収し前期比2.2%増となりました。また、BSR2(第二の成長エンジン)においては、ビジネス開発センターが増収したものの連結子会社のAMIVOICE THAI CO., LTD.(タイ王国)が新型コロナウイルス感染症による経済活動の停滞から大幅に減収するとともに、前期連結グループであった株式会社グラモの売上計上が無くなったこと等により、前年同期比で大幅な減収となりました。よって、当社グループ全体では、前期比6.7%の減収となりました。
損益に関しまして、BSR1においては、VoXT事業部が粗利益率を大きく向上させ大幅な営業増益となったもののCTI事業部及び医療事業部は減益であったため、前期比で減益となりました。また、BSR2においては、前期連結グループであった株式会社グラモの営業損失の計上が無くなったこと等から前期比で赤字幅が縮小いたしました。よって、当社グループ全体では、営業利益率が向上したものの前期比で2.3%の減益となりました。経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、営業利益が減益したこと等により、前期比でそれぞれ減益となりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は4,431百万円(前年同期は売上高4,747百万円)、営業利益679百万円(前年同期は営業利益695百万円)、経常利益745百万円(前年同期は経常利益815百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益623百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益692百万円)となりました。
音声事業の各分野別の状況は、以下のとおりであります。
BSR1の状況(連結調整前)
| 売上高 | (前年同期比) | 営業利益 | (前年同期比) | |
| BSR1(第一の成長エンジン) | 3,799百万円 | 2.2%増 | 883百万円 | 11.1%減 |
CTI事業部(BSR1)
コンタクトセンター向けAI音声認識ソリューション「AmiVoice® Communication Suite3」を、新型コロナウイルスの感染拡大防止の施策等として在宅勤務でのコンタクトセンターへ活用する提案を進めました。また、富士通株式会社や株式会社ネクストジェン等とパートナー契約を締結し、パートナー企業の拡大や連携の強化を進めました。
そのような中、売上高の主体がフロービジネスである大型案件の獲得からストックビジネスであるサブスクリプションサービスへの移行が進み、前期比0.3%増収したものの減益となりました。
ストック比率:前期末32.6%→今期末53.5%
VoXT事業部(BSR1)
AI音声認識AmiVoice®を活用した議事録作成支援システム「AmiVoice® MinutesWriter」とサブスクリプションサービス「ProVoXT」が、日本全国の自治体に累計351件採用され導入数を増加させました。また、オンラインでの会議や商談、会見等が拡がる中で、Zoom、Teams等の様々なオンラインツールで利用可能な文字起こし支援アプリケーション「AmiVoice® ScribeAssist」のユーザー数を増加させました。
そのような中、パートナー企業との連携が強化されるとともに、粗利率が高いサブスクリプションサービスの比率が向上したこと等から、前期比2.6%増収し44.3%と大幅な増益となりました。
ストック比率:前期末42.4%→今期末58.3%
医療事業部(BSR1)
新型コロナウイルス感染症に起因する医療機関における新たな需要に対して、AI音声入力ソフト「AmiVoice® Ex7」の機能強化、及びAI音声認識AmiVoice®を活用した新たな製品・サービスを企画し開発を進めました。そのような中で、AI音声認識を活用した医療向けボイスRPAサービスとして、「AmiVoice® Ex7/声マウス」や高性能2chマイク「AmiVoice® Front FF01」を用いて多様な診療スタイル(対面診療・対面服薬指導・オンライン診療・電話診療/相談)における、医療従事者と患者の会話をリアルタイム、かつ、高精度で文字化するサービス「AmiVoice® IC-Support」等のご利用の提案を開始いたしました。
一方で、新型コロナウイルス感染症の影響から医療機関への営業活動が制限されたこと等が影響し、前期比1.6%増収したものの減益となりました。
ストック比率:前期末21.1%→今期末22.8%
STF事業部(BSR1)
高精度な音声認識の実現には、音声認識エンジンの精度に加え録音環境の整備が重要であり、音声認識に適したクリアな集音ができる指向性マイクデバイスとマイク集約デバイスの開発を進めました。
また、音声認識APIを提供する開発プラットフォーム「AmiVoice® Cloud Platform」の機能強化を進め、株式会社東京システムリサーチのコンタクトセンターのコミュニケーター教育を支援する「AIセルフトレーニング」に採用される等、ユーザー企業数、利用時間数を堅調に増加させました。
そのような中で、前期比で8.5%増収し30.8%と大幅な増益となりました。
ストック比率:前期末49.4%→今期末55.5%
BSR2の状況(連結調整前)
| 売上高 | (前年同期比) | 営業利益 | (前年同期比) | |
| BSR2(第二の成長エンジン) | 676百万円 | 38.1%減 | △215百万円 | ― |
海外事業部・ビジネス開発センター(BSR2)
海外事業部は、中国語版AI音声認識AmiVoice®エンジンのさらなる認識精度向上やコールセンターに続く新しい分野への事業開発を進めました。並行して、現状の事業規模に適した体制にすべく人員等のリソースを見直しました。よって、前期比で減収したものの赤字幅が縮小いたしました。
ビジネス開発センターは、建設業界向け建築工程管理のプラットフォームサービス「AmiVoice® スーパーインスペクションプラットフォーム(SIP)」に、建築/土木・製造現場の巡視点検をサポートするiOSアプリ「AmiVoice® スーパーインスペクター for安全パトロール」の提供を開始する等、新たなサービスの開発を進めユーザー数を増加させました。あわせて、同サービスを活用した人材サービス「AISHサービス(AI Super-Humanizing(AI によるスーパーマン化))」の導入を進めたものの、株式会社Rixioとの事業連携が当初の想定通り進まず、前期比13.6%増収したものの減益となりました。
連結子会社(BSR2)
AMIVOICE THAI CO., LTD.(タイ王国)は、主要顧客に対する案件獲得を進めたものの、新型コロナウイルス感染症の影響による経済活動の停滞を受け大幅に減収し赤字幅が拡大となりました。
株式会社速記センターつくばは、自治体向け・裁判所向け・民間向け案件の受注獲得等を進め減収増益となりました。
株式会社Rixioは、ビジネス開発センターと連携しITとシナジー効果の低い人材ビジネスを進めたものの、収益向上には相応の時間を要すると判断し、2021年3月30日付で株式譲渡し、当社連結子会社及び持分法適用関連会社から除外されることになりました。
(財政状態の状況)
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は8,801百万円となり、前連結会計年度末に比べ668百万円増加いたしました。これは金銭の信託が400百万円及び受取手形及び売掛金が123百万円減少したものの、現金及び預金が1,219百万円増加したこと等によるものであります。固定資産は3,813百万円となり、前連結会計年度末に比べ260百万円増加いたしました。これは投資有価証券が評価替えにより404百万円増加したものの、繰延税金資産が220百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、総資産は12,614百万円となり、前連結会計年度末に比べ928百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は988百万円となり、前連結会計年度末に比べ18百万円減少いたしました。これは短期借入金が90百万円及び未払法人税等が47百万円減少したものの、前受金が93百万円増加したこと等によるものであります。固定負債は102百万円となり、前連結会計年度末に比べ105百万円減少いたしました。これは長期借入金が142百万円減少したものの、債務保証損失引当金が25百万円増加したこと等によるものであります。
短期借入金と1年内返済予定の長期借入金及び長期借入金については、株式会社グラモ株式の譲渡により、連結の範囲から除外となったため、残高が無くなりました。
この結果、負債合計は、1,090百万円となり、前連結会計年度末に比べ123百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は11,523百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,051百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益623百万円を計上したこと及びその他有価証券評価差額金の増加308百万円によるものです。
この結果、自己資本比率は91.0%(前連結会計年度末は88.3%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
| 営業活動により増加(△は減少)したキャッシュ(純額) | 876 | 1,232 |
| 投資活動により増加(△は減少)したキャッシュ(純額) | △853 | △402 |
| 財務活動により増加(△は減少)したキャッシュ(純額) | 0 | - |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | △40 | △11 |
| 現金及び現金同等物増減額(△は減少) | △16 | 819 |
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ819百万円増加し、5,855百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりです。
〈営業活動によるキャッシュ・フロー〉
営業活動の結果、獲得した資金は1,232百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益766百万円を計上したことによるものであります。
〈投資活動によるキャッシュ・フロー〉
投資活動の結果、使用した資金は402百万円となりました。これは定期預金の預入による支出1,600百万円、定期預金の払戻による収入1,600百万円、販売用ソフトウェア等の無形固定資産の取得による支出284百万円等によるものであります。
〈財務活動によるキャッシュ・フロー〉
財務活動による変動はありません(前連結会計年度は0百万円の獲得)。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 音声事業(千円) | 1,133,362 | 81.1 |
| 合計(千円) | 1,133,362 | 81.1 |
(注)1.生産実績は当期総製造費用で表示しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 音声事業 | 4,657,010 | 100.8 | 1,007,046 | 128.9 |
| 合計 | 4,657,010 | 100.8 | 1,007,046 | 128.9 |
(注) 上記の金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 音声事業(千円) | 4,431,512 | 93.3 |
| 合計(千円) | 4,431,512 | 93.3 |
(注) 本表の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮説
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき、重要な会計方針及び見積りによって作成されております。具体的には、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループは、2020年3月期までをBSR導入期、2023年3月期までをBSR展開期、2026年3月期までをBSR拡大期と位置づけ、BSR展開期3カ年の初年度である当連結会計年度においては、当社の主力事業体BSR1(第一の成長エンジン)においてその全ての事業部で増収し、かつ、展開期の目標であるサブスクリプションサービス比率の増大によるストック率の向上に一定の成果を得ることができました。
また、新型コロナウイルス感染症に起因する「新たなビジネス様式」に、AI音声認識技術を活用した新たな製品の開発を進めることができました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
音声認識分野にGoogle、Apple、Amazonなどの欧米系巨大企業や、国内大手企業やベンチャー企業が参入し、市場競争が活発化する中での収益拡大が重要になります。その鍵は音声認識(ASR)から超音声認識(BSR: Beyond Speech Recognition)への進化であります。BSRとは従来のASR(UI:ユーザーインターフェース)に人工知能などを付加し、生産性あるいは品質の向上というユーザーにとっての価値を増幅させたUI/UX(顧客体験:ユーザーエクスペリエンス)のことを言います。また、当社グループは巨大企業などの競合企業が提供する汎用型の音声認識ではなく、長年の経験、ノウハウとデータの蓄積に裏付けされた、領域特化型高精度・BSRにより市場競争に勝ち、収益拡大を行ってまいります。
一方で、想定通り市場導入/展開ができず、想定していた以上の期間を要する可能性もあります。
その他の要因については、「2 事業等のリスク」を参照ください。
④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b. 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ819百万円増加し、5,855百万円となりました。
当連結会計年度においても、安定的に利益を計上しており、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す財務体質への改善が進みました。今後も営業利益率を向上させることで、さらなる財務体質の改善を進めてまいります。
当社グループは流動性かつ安全性の高い現金及び預金を有しており、事業活動を推進する上で当面の必要な資金は既に確保しています。