有価証券報告書-第22期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
(経営成績の状況)
当連結会計年度におけるわが国経済は、米国を起点とする貿易摩擦や英国のEU離脱問題により世界経済の先行きが懸念されたものの、国内景気は雇用環境や企業収益の改善を背景に緩やかな回復が続きました。
当社グループは、「既存コアビジネスのさらなる成長」をBSR1(第一の成長エンジン)、「新規ビジネスの創生・M&A・海外事業」をBSR2(第二の成長エンジン)と位置付け、これら音声認識ビジネスに人工知能などを付加し、価値を増幅させることでBSR(超音声認識)ビジネスに進化させていき、増収増益の構造を強固なものにすることを目指してまいりました。
そのような中、当社のコア技術である「AI音声認識」(AIにより認識精度などが向上した音声認識:AmiVoice®)や「音声AI」(音声認識を含む音声処理を前提としたAI技術:AmiAgent®)が、働き方改革の浸透、労働力人口の減少等による各企業における生産性向上・業務効率化のニーズにマッチし、その利用が好調に推移いたしました。また、株式会社アイ・ティ・アールの市場調査レポート「ITR Market View : AI市場2018」において、音声認識市場ベンダー別売上金額シェアで4年連続1位を獲得しました。これらは、当社グループが医療、コールセンター、議事録、製造・物流、モバイル、建設・不動産、ビジネスソリューションなど、多種多様な領域特化型の高精度音声認識エンジンをベースとした有用な音声認識アプリケーションやサービスを幅広い業種・業界に導入・展開してきたこれまでの豊富な実績によるものと考えております。
その結果、売上高に関しましては、BSR1(第一の成長エンジン)においては、CTI事業部およびVoXT事業部が増収し、前期比13.8%増となりました。一方、BSR2(第二の成長エンジン)においては、ビジネス開発センター、連結子会社のAMIVOICE THAI CO., LTD.が増収し前期比20.5%増となりました。当社グループ全体では、前期比15.6%増となり増収構造を強化することができました。
損益に関しましては、BSR1(第一の成長エンジン)においては、前期に引き続いてCTI事業部が営業利益の増益を牽引するとともに、VoXT事業部が大幅な増益をしたこと等により前期比で23.2%の増益となりました。一方、BSR2(第二の成長エンジン)においては、AMIVOICE THAI CO., LTD.が増益したものの、海外事業部で事業構造再構築のためのコストを先行させたこと等により赤字幅が拡大いたしました。当社グループ全体では、前期比11.8%増となり増益構造を強化することができました。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、営業外収益として為替差益83百万円および投資事業組合運用益43百万円等を計上し大幅な増益となりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は4,256百万円(前年同期は売上高3,683百万円)、営業利益724百万円(前年同期は営業利益647百万円)、経常利益909百万円(前年同期は経常利益610百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は947百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益522百万円)となり、当初計画通り増収増益の構造をより強固にすることができました。
音声事業の各分野別の状況は、以下のとおりであります。
CTI事業部(BSR1)
コンタクトセンター市場において、当社のAI音声認識ソリューション「AmiVoice® Communication Suite」がなくてはならないソリューションに成長し、市場における存在感をさらに高めることができました。また機能面では、感情解析機能やLSTM技術(ディープラーニングのリカレントニューラルネットワークの発展技術)を搭載し、感情の見える化と認識率の大幅な向上を実現しました。あわせて、アマゾンウェブサービス(AWS)のクラウド型コンタクトセンターサービスAmazon Connectと連携をするなど、様々な企業との連携を進めました。よって、前期比20.8%増収および20.6%増益し、前期に引き続き当社グループ全体の業績を牽引いたしました。
STF事業部(BSR1)
訪日外国人観光客サービス対応に向けた多言語音声翻訳アプリケーション「AmiVoice® TransGuide」の導入や実証実験を、阪急電鉄や東京メトロ、JR東海等の交通機関で行いました。また、金融機関を中心に、対面打合せ、面談、商談等での会話を目的別のAmiVoice®クラウドサービス(ACS)により簡単に便利に記録できる金融機関向けサービスも始めました。一方で、製造・物流分野においては想定通りに売上を伸長させられず、前期比1.8%の増収となりました。
医療事業部(BSR1)
医療の専門用語を網羅し、組み込み無しでどんなアプリケーションへでも音声入力が可能な医療向けのiOS版AI音声入力キーボードアプリケーション「AmiVoice® SBx Medical」のリリースや、医療向けのAI音声認識ワークシェアリングサービス「AmiVoice® iNote」の販売を開始するなど、アプリ/サービスの製品ラインナップの拡充を進めました。一方で、調剤薬局向け製品が当初計画を下回ったこともあり、前期比2.5%の増収となりました。
VoXT事業部(BSR1)
働き方改革の浸透に伴い効率的に議事録作成を行うニーズの高まりから、AI音声認識技術AmiVoice®を活用した議事録作成支援システム(MinutesWriter)や議事録向けAmiVoice®クラウドサービス(ProVoXT)の採用が、地方自治体、大手民間企業や報道機関等で進みました。よって、前期比31.8%と大幅に増収し、損益面でも大幅な増益となりました。
SEC事業部・海外事業部・ビジネス開発センター(BSR2)
SEC事業部は、AI対話ソリューションAmiAgent®のユーザー企業数が増加しました。一方で大型案件の獲得ができず、前期比でほぼ横ばいとなりました。
海外事業部は、中国の家電メーカー美的集団のコールセンター全席(1,500席)に既に導入済みのAI音声認識ソリューション「中国語版 AmiVoice® Communication Suite」をフル稼働させることができました。また、将来的な事業拡大を見据え、事業体制やパートナー戦略等の再構築のためのコストを先行させたこと等により赤字幅が拡大いたしました。
ビジネス開発センターは、建設業界向け建築工程管理のプラットフォームサービス「AmiVoice® スーパーインスペクションプラットフォーム」のユーザー企業数が増加しました。あわせて、同クラウドサービスを利用した人材(AISH注))サービスも堅調に推移し、前期比64.4%と大幅な増収となりました。
注)AISH(アイッシュ)とは 「AI Super-Humanizing(AI によるスーパーマン化)」のことを言います。
連結子会社(BSR2)
AMIVOICE THAI CO., LTD.(タイ王国)は、タイ語版AmiVoice®を活用した音声AIのAI Virtual Agentサービスの導入などが進みました。また、既存顧客の拡張案件および新規顧客の受注獲得等も堅調に進み、前期比25.0%増収し、損益面でも大幅な増益となりました。
株式会社グラモは、ゲートウェイやネットワーク設定が不要で、取り付けだけで遠隔IOT制御を実現できる日本初のLTE-M搭載スマートロックを開発いたしました。あわせて、株式会社レオパレス21向けの、スマートフォンによる家電制御機器「Leo Remocon」や、スマートロック製品「Leo Lock」の納入を進めました。一方で、既存大口顧客に依存する構造を変えることができず減収となりました。
株式会社速記センターつくばは、自治体向け・裁判所向け・民間向け案件の受注獲得等を進め、前期比5.7%増収となりました。
株式会社Rixioは、昨今の人手不足や働き方改革の流れの中でAI音声認識や音声AIを活用し、労働効率化とサービス品質向上をさせた人々による新たなビジネス、AISH(アイッシュ)ビジネスを当社のビジネスに加えることを目的に、当連結会計年度から当社グループとなりました。当期においては、来期以降のビジネス拡大に向けた体制の構築を優先いたしました。
注)AISH (AI Super Humanizing): AIを活用して人の労働効率やサービス品質を向上させること。
(財政状態の状況)
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は8,108百万円となり前連結会計年度末に比べ2,407百万円増加いたしました。これは主に売上高の大幅な増加による売上債権の回収、新株予約権の行使等により、現金及び預金が2,142百万円増加したことによるものです。また、投資有価証券は購入・評価替えにより1,557百万円の増加となりました。
この結果、総資産は、11,360百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,148百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における固定負債は163百万円となり前連結会計年度末に比べ807百万円減少いたしました。これは主に社債770百万円が減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、1,129百万円となり、前連結会計年度末に比べ578百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は10,231百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,726百万円増加いたしました。これは主に新株予約権の行使と、親会社株主に帰属する当期純利益947百万円によるものであります。
この結果、自己資本比率88.7%(前連結会計年度末は73.2%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ816百万円増加し、5,053百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりです。
〈営業活動によるキャッシュ・フロー〉
営業活動の結果、獲得した資金は778百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益909百万円を計上したことによるものであります。
〈投資活動によるキャッシュ・フロー〉
投資活動の結果、使用した資金は3,056百万円となりました。これは定期預金の預入による支出2,130百万円、投資有価証券の取得による支出1,500百万円等によるものであります。
〈財務活動によるキャッシュ・フロー〉
財務活動の結果、獲得した資金は3,012百万円となりました。これは主に新株予約権の行使による株式の発行による収入2,990百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.生産実績は当期総製造費用で表示しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 本表の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
② 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループは、「既存コアビジネスのさらなる成長」をBSR1(第一の成長エンジン)、「新規ビジネスの創生・M&A・海外事業」をBSR2(第二の成長エンジン)と位置付けております。当連結会計年度においては、これらの音声認識ビジネスに人工知能などを付加し価値を増幅させたBSR(超音声認識)ビジネスに進化させていくことで、増収増益の構造を強固なものにすることを目指してまいりました。
そのような中、働き方改革の推進、労働人口の減少等から、各企業における生産性向上・業務効率化への意識が高まりました。そのような背景のもと、当社のコア技術である「AI音声認識」(AIにより認識精度などが向上した音声認識:AmiVoice®)や「音声AI」(音声認識を含む音声処理を前提としたAI技術:AmiAgent®)の利用が好調に推移いたしました。
その結果、対前期比で、BSR1は売上高13.8%増、営業利益23.2%増、BSR2は売上高20.5%増となり、当社グループ全体での増収増益の構造をより強固なものにすることができました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
音声認識分野にGoogle、Apple、Amazonなどの欧米系巨大企業や、国内大手企業やベンチャー企業が参入し、市場競争が活発化する中での収益拡大が重要になります。その鍵は音声認識(ASR)から超音声認識(BSR: Beyond Speech Recognition)への進化であります。BSRとは従来のASR(UI:ユーザーインタフェース)に人工知能などを付加し、生産性あるいは品質の向上というユーザーにとっての価値を増幅させたUI/UX(顧客体験:ユーザーエクスペリエンス)のことを言います。また、当社グループは巨大企業などの競合企業が提供する汎用型の音声認識ではなく、長年の経験、ノウハウとデータの蓄積に裏付けされた、領域特化型高精度・BSRにより市場競争に勝ち、収益拡大を行ってまいります。
一方で、想定通り市場導入/展開ができず、想定していた以上の期間を要する可能性もあります。
その他の要因については、「2 事業等のリスク」を参照ください。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ816百万円増加し、5,053百万円となりました。
当連結会計年度においては、前期に引き続き営業利益目標を達成し、営業キャッシュ・フローを生み出す財務体質への改善が進みました。今後も営業利益率を向上させることで、さらなる財務体質の改善を進めてまいります。
当社グループは流動性かつ安全性の高い現金及び預金を有しており、事業活動を推進する上で当面の必要な資金は既に確保しています。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
(経営成績の状況)
当連結会計年度におけるわが国経済は、米国を起点とする貿易摩擦や英国のEU離脱問題により世界経済の先行きが懸念されたものの、国内景気は雇用環境や企業収益の改善を背景に緩やかな回復が続きました。
当社グループは、「既存コアビジネスのさらなる成長」をBSR1(第一の成長エンジン)、「新規ビジネスの創生・M&A・海外事業」をBSR2(第二の成長エンジン)と位置付け、これら音声認識ビジネスに人工知能などを付加し、価値を増幅させることでBSR(超音声認識)ビジネスに進化させていき、増収増益の構造を強固なものにすることを目指してまいりました。
そのような中、当社のコア技術である「AI音声認識」(AIにより認識精度などが向上した音声認識:AmiVoice®)や「音声AI」(音声認識を含む音声処理を前提としたAI技術:AmiAgent®)が、働き方改革の浸透、労働力人口の減少等による各企業における生産性向上・業務効率化のニーズにマッチし、その利用が好調に推移いたしました。また、株式会社アイ・ティ・アールの市場調査レポート「ITR Market View : AI市場2018」において、音声認識市場ベンダー別売上金額シェアで4年連続1位を獲得しました。これらは、当社グループが医療、コールセンター、議事録、製造・物流、モバイル、建設・不動産、ビジネスソリューションなど、多種多様な領域特化型の高精度音声認識エンジンをベースとした有用な音声認識アプリケーションやサービスを幅広い業種・業界に導入・展開してきたこれまでの豊富な実績によるものと考えております。
その結果、売上高に関しましては、BSR1(第一の成長エンジン)においては、CTI事業部およびVoXT事業部が増収し、前期比13.8%増となりました。一方、BSR2(第二の成長エンジン)においては、ビジネス開発センター、連結子会社のAMIVOICE THAI CO., LTD.が増収し前期比20.5%増となりました。当社グループ全体では、前期比15.6%増となり増収構造を強化することができました。
損益に関しましては、BSR1(第一の成長エンジン)においては、前期に引き続いてCTI事業部が営業利益の増益を牽引するとともに、VoXT事業部が大幅な増益をしたこと等により前期比で23.2%の増益となりました。一方、BSR2(第二の成長エンジン)においては、AMIVOICE THAI CO., LTD.が増益したものの、海外事業部で事業構造再構築のためのコストを先行させたこと等により赤字幅が拡大いたしました。当社グループ全体では、前期比11.8%増となり増益構造を強化することができました。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、営業外収益として為替差益83百万円および投資事業組合運用益43百万円等を計上し大幅な増益となりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は4,256百万円(前年同期は売上高3,683百万円)、営業利益724百万円(前年同期は営業利益647百万円)、経常利益909百万円(前年同期は経常利益610百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は947百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益522百万円)となり、当初計画通り増収増益の構造をより強固にすることができました。
音声事業の各分野別の状況は、以下のとおりであります。
CTI事業部(BSR1)
コンタクトセンター市場において、当社のAI音声認識ソリューション「AmiVoice® Communication Suite」がなくてはならないソリューションに成長し、市場における存在感をさらに高めることができました。また機能面では、感情解析機能やLSTM技術(ディープラーニングのリカレントニューラルネットワークの発展技術)を搭載し、感情の見える化と認識率の大幅な向上を実現しました。あわせて、アマゾンウェブサービス(AWS)のクラウド型コンタクトセンターサービスAmazon Connectと連携をするなど、様々な企業との連携を進めました。よって、前期比20.8%増収および20.6%増益し、前期に引き続き当社グループ全体の業績を牽引いたしました。
STF事業部(BSR1)
訪日外国人観光客サービス対応に向けた多言語音声翻訳アプリケーション「AmiVoice® TransGuide」の導入や実証実験を、阪急電鉄や東京メトロ、JR東海等の交通機関で行いました。また、金融機関を中心に、対面打合せ、面談、商談等での会話を目的別のAmiVoice®クラウドサービス(ACS)により簡単に便利に記録できる金融機関向けサービスも始めました。一方で、製造・物流分野においては想定通りに売上を伸長させられず、前期比1.8%の増収となりました。
医療事業部(BSR1)
医療の専門用語を網羅し、組み込み無しでどんなアプリケーションへでも音声入力が可能な医療向けのiOS版AI音声入力キーボードアプリケーション「AmiVoice® SBx Medical」のリリースや、医療向けのAI音声認識ワークシェアリングサービス「AmiVoice® iNote」の販売を開始するなど、アプリ/サービスの製品ラインナップの拡充を進めました。一方で、調剤薬局向け製品が当初計画を下回ったこともあり、前期比2.5%の増収となりました。
VoXT事業部(BSR1)
働き方改革の浸透に伴い効率的に議事録作成を行うニーズの高まりから、AI音声認識技術AmiVoice®を活用した議事録作成支援システム(MinutesWriter)や議事録向けAmiVoice®クラウドサービス(ProVoXT)の採用が、地方自治体、大手民間企業や報道機関等で進みました。よって、前期比31.8%と大幅に増収し、損益面でも大幅な増益となりました。
SEC事業部・海外事業部・ビジネス開発センター(BSR2)
SEC事業部は、AI対話ソリューションAmiAgent®のユーザー企業数が増加しました。一方で大型案件の獲得ができず、前期比でほぼ横ばいとなりました。
海外事業部は、中国の家電メーカー美的集団のコールセンター全席(1,500席)に既に導入済みのAI音声認識ソリューション「中国語版 AmiVoice® Communication Suite」をフル稼働させることができました。また、将来的な事業拡大を見据え、事業体制やパートナー戦略等の再構築のためのコストを先行させたこと等により赤字幅が拡大いたしました。
ビジネス開発センターは、建設業界向け建築工程管理のプラットフォームサービス「AmiVoice® スーパーインスペクションプラットフォーム」のユーザー企業数が増加しました。あわせて、同クラウドサービスを利用した人材(AISH注))サービスも堅調に推移し、前期比64.4%と大幅な増収となりました。
注)AISH(アイッシュ)とは 「AI Super-Humanizing(AI によるスーパーマン化)」のことを言います。
連結子会社(BSR2)
AMIVOICE THAI CO., LTD.(タイ王国)は、タイ語版AmiVoice®を活用した音声AIのAI Virtual Agentサービスの導入などが進みました。また、既存顧客の拡張案件および新規顧客の受注獲得等も堅調に進み、前期比25.0%増収し、損益面でも大幅な増益となりました。
株式会社グラモは、ゲートウェイやネットワーク設定が不要で、取り付けだけで遠隔IOT制御を実現できる日本初のLTE-M搭載スマートロックを開発いたしました。あわせて、株式会社レオパレス21向けの、スマートフォンによる家電制御機器「Leo Remocon」や、スマートロック製品「Leo Lock」の納入を進めました。一方で、既存大口顧客に依存する構造を変えることができず減収となりました。
株式会社速記センターつくばは、自治体向け・裁判所向け・民間向け案件の受注獲得等を進め、前期比5.7%増収となりました。
株式会社Rixioは、昨今の人手不足や働き方改革の流れの中でAI音声認識や音声AIを活用し、労働効率化とサービス品質向上をさせた人々による新たなビジネス、AISH(アイッシュ)ビジネスを当社のビジネスに加えることを目的に、当連結会計年度から当社グループとなりました。当期においては、来期以降のビジネス拡大に向けた体制の構築を優先いたしました。
注)AISH (AI Super Humanizing): AIを活用して人の労働効率やサービス品質を向上させること。
(財政状態の状況)
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は8,108百万円となり前連結会計年度末に比べ2,407百万円増加いたしました。これは主に売上高の大幅な増加による売上債権の回収、新株予約権の行使等により、現金及び預金が2,142百万円増加したことによるものです。また、投資有価証券は購入・評価替えにより1,557百万円の増加となりました。
この結果、総資産は、11,360百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,148百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における固定負債は163百万円となり前連結会計年度末に比べ807百万円減少いたしました。これは主に社債770百万円が減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、1,129百万円となり、前連結会計年度末に比べ578百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は10,231百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,726百万円増加いたしました。これは主に新株予約権の行使と、親会社株主に帰属する当期純利益947百万円によるものであります。
この結果、自己資本比率88.7%(前連結会計年度末は73.2%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
| 営業活動により増加(△は減少)したキャッシュ(純額) | 868 | 778 |
| 投資活動により増加(△は減少)したキャッシュ(純額) | △142 | △3,056 |
| 財務活動により増加(△は減少)したキャッシュ(純額) | 183 | 3,012 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | △100 | 82 |
| 現金及び現金同等物増減額(△は減少) | 808 | 816 |
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ816百万円増加し、5,053百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりです。
〈営業活動によるキャッシュ・フロー〉
営業活動の結果、獲得した資金は778百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益909百万円を計上したことによるものであります。
〈投資活動によるキャッシュ・フロー〉
投資活動の結果、使用した資金は3,056百万円となりました。これは定期預金の預入による支出2,130百万円、投資有価証券の取得による支出1,500百万円等によるものであります。
〈財務活動によるキャッシュ・フロー〉
財務活動の結果、獲得した資金は3,012百万円となりました。これは主に新株予約権の行使による株式の発行による収入2,990百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 音声事業(千円) | 1,036,302 | 110.7 |
| 合計(千円) | 1,036,302 | 110.7 |
(注)1.生産実績は当期総製造費用で表示しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 音声事業 | 4,189,481 | 113.3 | 677,159 | 120.9 |
| 合計 | 4,189,481 | 113.3 | 677,159 | 120.9 |
(注) 上記の金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 音声事業(千円) | 4,256,195 | 115.6 |
| 合計(千円) | 4,256,195 | 115.6 |
(注) 本表の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
② 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループは、「既存コアビジネスのさらなる成長」をBSR1(第一の成長エンジン)、「新規ビジネスの創生・M&A・海外事業」をBSR2(第二の成長エンジン)と位置付けております。当連結会計年度においては、これらの音声認識ビジネスに人工知能などを付加し価値を増幅させたBSR(超音声認識)ビジネスに進化させていくことで、増収増益の構造を強固なものにすることを目指してまいりました。
そのような中、働き方改革の推進、労働人口の減少等から、各企業における生産性向上・業務効率化への意識が高まりました。そのような背景のもと、当社のコア技術である「AI音声認識」(AIにより認識精度などが向上した音声認識:AmiVoice®)や「音声AI」(音声認識を含む音声処理を前提としたAI技術:AmiAgent®)の利用が好調に推移いたしました。
その結果、対前期比で、BSR1は売上高13.8%増、営業利益23.2%増、BSR2は売上高20.5%増となり、当社グループ全体での増収増益の構造をより強固なものにすることができました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
音声認識分野にGoogle、Apple、Amazonなどの欧米系巨大企業や、国内大手企業やベンチャー企業が参入し、市場競争が活発化する中での収益拡大が重要になります。その鍵は音声認識(ASR)から超音声認識(BSR: Beyond Speech Recognition)への進化であります。BSRとは従来のASR(UI:ユーザーインタフェース)に人工知能などを付加し、生産性あるいは品質の向上というユーザーにとっての価値を増幅させたUI/UX(顧客体験:ユーザーエクスペリエンス)のことを言います。また、当社グループは巨大企業などの競合企業が提供する汎用型の音声認識ではなく、長年の経験、ノウハウとデータの蓄積に裏付けされた、領域特化型高精度・BSRにより市場競争に勝ち、収益拡大を行ってまいります。
一方で、想定通り市場導入/展開ができず、想定していた以上の期間を要する可能性もあります。
その他の要因については、「2 事業等のリスク」を参照ください。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ816百万円増加し、5,053百万円となりました。
当連結会計年度においては、前期に引き続き営業利益目標を達成し、営業キャッシュ・フローを生み出す財務体質への改善が進みました。今後も営業利益率を向上させることで、さらなる財務体質の改善を進めてまいります。
当社グループは流動性かつ安全性の高い現金及び預金を有しており、事業活動を推進する上で当面の必要な資金は既に確保しています。