有価証券報告書-第25期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

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2022/06/28 15:38
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を適用しております。これによる当期連結財務諸表への影響は、軽微であります。
①財政状態及び経営成績の状況
(経営成績の状況)
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により社会経済活動の制限が断続的に続く中、ウクライナ情勢、世界的な物流の混乱、原油価格等の原材料価格の上昇などもあり、先行きは依然として不透明な状況で推移しました。
当社グループは、2020年3月期までをBSR導入期、2023年3月期までをBSR展開期、2026年3月期までをBSR拡大期とし、BSR拡大期の最終年度では売上高100億円営業利益率30%の実現を目指しております。
そのような計画のもと、当連結会計年度につきましては、主力のプロダクト販売やソリューションビジネスというフロービジネスの拡大を継続しつつ、AmiVoice® Cloud Platform(ACP)(AmiVoice®エンジン利用のサブスクリプションサービス)とAmiVoice® Cloud Service(ACS)(当社開発のアプリ/サービス利用のサブスクリプションサービス)の市場への導入を経て展開(利用の継続数を増大させること)へ繋げてまいりました。
その結果、企業におけるDXの推進や新型コロナウイルス感染症に起因した新たなビジネス様式への対応としてAI音声認識の需要が堅調に推移するとともに、BSR1(第一の成長エンジン)においてサブスクリプションサービスの売上が増大しストックビジネスの比率が高まることで粗利益率が向上し、増収増益を実現するとともに営業利益及び経常利益で最高益を実現することができました。
売上高に関しましては、BSR1(第一の成長エンジン)において、VoXT事業部の増収により前年同期比3.3%増となりました。また、BSR2(第二の成長エンジン)において、ビジネス開発センターが増収したものの連結子会社のAMIVOICE THAI CO., LTD.(タイ王国)が新型コロナウイルス感染症による経済活動の停滞から減収するとともに、前期連結グループであった株式会社Rixioの売上計上が無くなったこと等により、前年同期比で減収となりました。よって、当社グループ全体では、前年同期比0.7%の増収となりました。
営業利益につきましては、BSR1においては、VoXT事業部及び医療事業部の増益により、前年同期比で4.3%の増益となりました。また、BSR2においては、海外事業部の赤字縮小及び前期連結グループであった株式会社Rixioの営業損失の計上が無くなったこと等から前年同期比で赤字幅が縮小いたしました。よって、当社グループ全体では、前年同期比で21.1%増益し最高益となりました。経常利益につきましては、営業利益の増益に加え為替差益を計上したこと等により前年同期比で増益し最高益となり、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、第2四半期においてAudioBurst Ltd.社の株式を減損し特別損失208百万円を計上したため、前年同期比で減益となりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は4,461百万円(前年同期は売上高4,431百万円)、営業利益823百万円(前年同期は営業利益679百万円)、経常利益929百万円(前年同期は経常利益745百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益448百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益623百万円)となりました。
音声事業の各分野別の状況は、以下のとおりであります。
BSR1の状況(連結調整前)
売上高(前年同期比)営業利益(前年同期比)
BSR1(第一の成長エンジン)3,924百万円3.3%増920百万円4.3%増

CTI事業部(BSR1)
音声認識精度の向上や在宅オペレーター支援の強化などの新機能を搭載した、コンタクトセンター向けAI音声認識ソリューションの新バージョン「AmiVoice® Communication Suite4」の提案・導入を進めました。また、パートナー企業の拡大や連携の強化を進め、パートナー企業であるトランスコスモス株式会社とともに、京セラドキュメントソリューションズジャパン株式会社に対して音声AIと電話による有人対応を組み合わせたハイブリッド運用において国内で初めて音声AIの英語版を導入しました。
そのような中、一部大型案件の獲得が翌期以降にずれ込んだものの、ストックビジネスであるサブスクリプションサービスの比率が向上し、増収増益となりました。
ストック比率:前年同期末53.5%→今期末67.2%
VoXT事業部(BSR1)
AI音声認識技術AmiVoice® を活用した議事録作成・文字起こし支援アプリケーション/サービスの需要が増大し、販売や市場導入が好調に推移いたしました。また、クラウド型議事録作成支援ツール「CyberScribe」の販売を開始したことで、ユーザーが利用用途に応じてスタンドアローン版、クラウド版を選択することなどが可能となりました。
そのような中、ユーザー数が増大するとともに、粗利益率が高いサブスクリプションサービスの比率が向上したこと等から、増収増益となりました。
ストック比率:前年同期末58.3%→今期末79.2%
医療事業部(BSR1)
前年同期においては、新型コロナウイルス感染症の影響から医療機関への営業活動が制限され増収減益となりましたが、当期においては営業活動の制限が緩和されたことに加え、病院における医師や看護師、医療従事者の生産性向上へのニーズの高まりなどにより、主力製品であるAI音声入力ソフト「AmiVoice® Ex7」シリーズの販売が好調に推移し前年同期比で増収増益となりました。
ストック比率:前期末22.8%→今期末26.9%
STF事業部(BSR1)
音声認識APIを提供する開発プラットフォーム「AmiVoice® Cloud Platform(ACP)」に、発話者を特定できる「話者ダイアライゼーション」の機能を追加するなどアップデートを行い、ユーザー企業数、利用時間を増加させました。
一方で、ACP以外の新製品開発や市場への導入が計画通り進まず、前年同期比で減収減益となりました。
ストック比率:前期末55.5%→今期末70.4%
BSR2の状況(連結調整前)
売上高(前年同期比)営業利益(前年同期比)
BSR2(第二の成長エンジン)568百万円15.9%減△103百万円

海外事業部・ビジネス開発センター(BSR2)
海外事業部は、収益改善を進め赤字幅を大幅に縮小させました。
ビジネス開発センターは、建設業界向け建築工程管理のプラットフォームサービス「AmiVoice® スーパーインスペクションプラットフォーム(SIP)」の拡販に向けて、大口ユーザーへのアプローチやパートナー連携を進めユーザー数を増加させました。また、同サービスを活用した人材サービス「AISH(アイッシュ)注1)サービス」も好調に推移し、前年同期比で増収増益となりました。
連結子会社(BSR2)
AMIVOICE THAI CO., LTD.(タイ王国)は、主要顧客に対する案件獲得を進めたものの、新型コロナウイルス感染症の影響による経済活動の停滞を受け、前年同期比で減収減益となりました。
株式会社速記センターつくばは、自治体向け・裁判所向け・民間向け案件の受注獲得等を進め増収減益となりました。
注1)AISH(アイッシュ: AI Super Humanization)とは、AIが人を助け、また、人がAIを使って能力を高める、そし
て、AIを超えた人の叡智などお互いの優れた点を融合し人とAIとが共存することを言う。また、人がAIを使って
能力を高めることもAISH(アイッシュ: AI Super Humanizing)と言うが、本件はこちらである。
(財政状態の状況)
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は9,801百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,000百万円増加いたしました。これは主に売上債権の回収により現金及び預金が834百万円増加したこと等によるものであります。固定資産は3,370百万円となり、前連結会計年度末に比べ442百万円減少いたしました。これはソフトウエアが233百万円増加したものの、投資有価証券が減損の計上及び評価替えにより538百万円及びソフトウエア仮勘定が132百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、総資産は13,172百万円となり、前連結会計年度末に比べ558百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は1,354百万円となり、前連結会計年度末に比べ366百万円増加いたしました。これは売上に関する前受金が212百万円及び未払法人税等が237百万円増加したこと等によるものであります。固定負債は97百万円となり、前連結会計年度末に比べ5百万円減少いたしました。これは債務保証損失引当金が5百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は、1,451百万円となり、前連結会計年度末に比べ360百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は11,720百万円となり、前連結会計年度末に比べ197百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益448百万円を計上したものの、投資有価証券の評価替えによりその他有価証券評価差額金が301百万円減少したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は88.7%(前連結会計年度末は91.0%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度
営業活動により増加(△は減少)したキャッシュ(純額)1,2321,149
投資活動により増加(△は減少)したキャッシュ(純額)△402△367
財務活動により増加(△は減少)したキャッシュ(純額)--
現金及び現金同等物に係る換算差額△1152
現金及び現金同等物増減額(△は減少)819834

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ834百万円増加し、6,690百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりです。
〈営業活動によるキャッシュ・フロー〉
営業活動の結果、獲得した資金は1,149百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益718百万円を計上したことによるものであります。
〈投資活動によるキャッシュ・フロー〉
投資活動の結果、使用した資金は367百万円となりました。これは定期預金の預入による支出1,600百万円、定期預金の払戻による収入1,600百万円、販売用ソフトウエア等の無形固定資産の取得による支出339百万円等によるものであります。
〈財務活動によるキャッシュ・フロー〉
前連結会計年度と同様に、財務活動による変動はありません。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
前年同期比(%)
音声事業(百万円)1,06393.8
合計(百万円)1,06393.8

(注)1.生産実績は当期総製造費用で表示しております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
音声事業4,668100.21,214120.6
合計4,668100.21,214120.6

(注) 上記の金額は販売価格によっております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
前年同期比(%)
音声事業(百万円)4,461100.7
合計(百万円)4,461100.7

(2)経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮説
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき、重要な会計方針及び見積りによって作成されております。具体的には、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度につきましては、主力のプロダクト販売やソリューションビジネスというフロービジネスの拡大を継続しつつ、AmiVoice® Cloud Platform(ACP)(AmiVoice®エンジン利用のサブスクリプションサービス)とAmiVoice® Cloud Service(ACS)(当社開発のアプリ/サービス利用のサブスクリプションサービス)の市場への導入を経て展開(利用の継続数を増大させること)へ繋げてまいりました。
その結果、企業におけるDXの推進や新型コロナウイルス感染症に起因した新たなビジネス様式への対応としてAI音声認識の需要が堅調に推移するとともに、BSR1(第一の成長エンジン)においてサブスクリプションサービスの売上が増大しストックビジネスの比率が高まることで粗利益率が向上し、増収増益を実現するとともに営業利益及び経常利益で最高益を実現することができました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
音声認識分野にGoogle、Apple、Amazonなどの欧米系巨大企業や、国内大手企業やベンチャー企業が参入し、市場競争が活発化する中での収益拡大が重要になります。そのような中、当社グループは巨大企業などの競合企業が提供する汎用型の音声認識ではなく、長年の経験、ノウハウとデータの蓄積に裏付けされた、領域特化型高精度のAI音声認識により市場競争に勝ち、収益拡大を行ってまいります。
また、AISH(アイッシュ: AI Super Humanization)という考え方のもと、AIが人を助け、また、人がAIを使って能力を高める、そして、AIを超えた人の叡智などお互いの優れた点を融合し人とAIとが共存することを目指し、他社との差別化を図ってまいります。
一方で、想定通り市場導入/展開ができず、想定していた以上の期間を要する可能性もあります。
その他の要因については、「2 事業等のリスク」を参照ください。
④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b. 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ834百万円増加し、6,690百万円となりました。
当連結会計年度においても、安定的に利益を計上しており、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す財務体質への改善が進みました。今後も営業利益率を向上させることで、さらなる財務体質の改善を進めてまいります。
当社グループは流動性かつ安全性の高い現金及び預金を有しており、事業活動を推進する上で当面の必要な資金は既に確保しています。

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