有価証券報告書-第29期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
(経営成績の状況)
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善するなかで緩やかに回復しているものの、米国を中心とした通商政策の動向に加え、国際情勢の緊迫化による資源価格への影響などから、先行きは不透明な状況が続いています。
当社グループは、2024年3月期から2027年3月期をBSR拡大期とし、当連結会計年度につきましては、次世代のコミュニケーションを体現する新規サービスを市場へ投入するとともに、プラットフォームビジネスの拡大及び音声認識の市場開発の深化によるビジネスの拡大を進めてまいりました。
当連結会計年度においては、各企業で生産性向上に生成AI等のAI技術を活用するニーズの高まりを背景に、そのインターフェースとなるAI音声認識AmiVoice® API(AmiVoice® Cloud Platform(ACP))の利用が進みました。また、AI音声認識AmiVoice® を活用した各種製品の販売やサービスの利用も堅調に進みました。そして、今後の次世代のコミュニケーションを体現する新規サービスの市場投入やプラットフォームビジネスの拡大に向けて、人材の採用や開発などの投資を行いました。
売上高に関しましては、BSR1(第一の成長エンジン)において、CTI事業部、VoXT事業部、医療事業部が増収し、前年同期比で4.6%の増収となりました。BSR2(第二の成長エンジン)においては、海外事業部及びBDC本部が増収し、前年同期比で19.5%の増収となりました。その結果、当社グループ全体では、前年同期比で6.0%増収し過去最高の売上高となりました。
損益に関しましては、営業利益につきまして、BSR1(第一の成長エンジン)において、売上原価の増加や人材及び開発への投資の影響から、前年同期比で1.1%の減益となりました。BSR2(第二の成長エンジン)においては、赤字幅が縮小いたしました。その結果、当社グループ全体では、前年同期比で0.2%の減益となりました。経常利益は金利上昇による受取利息の増加や円安の影響による為替差益の増加等により前年同期比で1.2%増益し過去最高益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は投資有価証券売却益の計上等により、前年同期比で23.5%増益し過去最高益となりました。
これらの結果、当連結会計年度は、売上高7,063百万円(前年同期は売上高6,665百万円)、営業利益1,440百万円(前年同期は営業利益1,442百万円)、経常利益1,558百万円(前年同期は経常利益1,539百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益1,739百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益1,408百万円)となりました。
音声事業の各分野別の状況は、以下のとおりであります。
BSR1の状況(連結調整前)
CTI注1)事業部(コンタクトセンター業界向け事業)
大手SIerを中心とした販売パートナーと連携しコンタクトセンター向けAI音声認識ソリューション「AmiVoice® Communication Suite」の顧客企業数とユーザー数の拡大を進めました。
ボイスボットのAI音声認識自動応答サービス(AI-IVR注2))「AmiVoice® ISR注3) Studio」において、利便性向上と業務効率化を目的に、特定の環境に依存せず多様な業務システムと柔軟かつ円滑に連携できるよう、外部システム連携機能の強化に取り組みました。その1つとして、サイボウズ株式会社が提供するノーコードツール「kintone」との連携への対応がありました。これにより、「kintone」に登録された顧客情報等のデータを活用した高精度かつ高度な電話自動応対が可能となりました。また、電話自動応対の利便性と精度をさらに高めるためのバージョンアップも行っております。
それらの結果、ライセンス数を増加させ、ストック比率も向上させたことにより増収したものの、利益率の高いフロー型案件の減少や販売費及び一般管理費等の増加により減益となりました。
ストック比率:前期末77.1%→今期末82.9%
ライセンス数(累計):前期末82,779→今期末95,430
注1)CTI: Computer Telephony Integration
注2)IVR: 電話自動応答システム(Interactive Voice Responder)
注3)ISR: 音声発話自動応答システム(Interactive Speech Responder)
VoXT注4)事業部(議会・会議ソリューション事業)
AI音声認識AmiVoice®を活用したスタンドアローン型の議事録作成・文字起こし支援アプリケーション「ScribeAssist」、クラウド型のサービス「ProVoXT」、及び、それらをプラットフォーム化した「VoXT One」のユーザー数の拡大を進めました。また、JAの事業や業務の変革をDXの推進により支援する取り組みを行っている株式会社日本農業新聞と販売パートナー契約を締結しました。
それらの結果、ライセンス数を増加させたことにより増収したものの、販売費及び一般管理費等の増加により減益となりました。
ストック比率:前期末91.2%→今期末96.7%
主力2製品のライセンス数:前期末20,396→今期末21,925
注4)VoXT: 文字起こし(Voice teXTing)
医療事業部(医療業界向け事業)
「医師の働き方改革」を背景に、医師の勤務時間の適正化に向けた取り組みが拡がるなか、病院における医師や看護師、医療従事者の業務効率の向上へのニーズが高まっており、主力製品であるAI音声入力ソフト「AmiVoice® Ex7」シリーズの販売や医療向けAI音声認識ワークシェアリングサービス「AmiVoice® iNote」の利用が堅調に進みました。また「AmiVoice® iNote」においては、利用場面に即した操作性の向上のため、より直感的に活用できるユーザーインターフェースに改善いたしました。
それらの結果、主力製品の販売やサービスの利用を堅調に進めたことにより増収し、増益となりました。
ストック比率:前期末39.6%→今期末43.8%
ライセンス数(累計):前期末64,775→今期末68,991
SDX注5)事業部(API・SDK/接客・商談ソリューション/製造・物流業界向け事業)
AI音声認識AmiVoice®のエンジンプラットフォームにおいて、AIを活用するニーズの高まりを背景にクラウド型エンジンの利用サービス「ACP(AmiVoice® Cloud Platform)」の利用が進みました。
また、営業力強化プラットフォーム「AmiVoice® SalesBoost Platform」の市場への導入活動を進めました。これには、営業担当者がAIによるロールプレイを通してセルフトレーニングができる「AmiVoice® RolePlay」やAIを用いた会話解析ソリューション「AmiVoice® SF-CMS注6)」などがあります。さらには、生成AIを活用した商談・記録・分析などの営業活動を支援する新ソリューション「AmiVoice® SalesAgent」の開発と市場への導入活動を進めました。また、Webサイトに先進的なコミュニケーション機能と製品利用の効果を動画で体感できる機能を付与することによりインサイドセールスへ誘導する新サービス「AmiVoice® Easy Viewer」の開発を進めました。
それらの結果、売上においては現行のAI音声認識AmiVoice® を活用した製品の販売やサービスの利用を増加できなかったことにより減収し、営業利益においては人材採用や開発の投資などが重なり減益となりました。
ストック比率:前期末71.9%→今期末76.2%
領域特化型エンジンのユーザー数(累計):前期末6,187→今期末8,102
注5)SDX: Speech DX (Digital transformation with speech recognition)
注6)SF-CMS: 営業分野へ拡張した「AmiVoice® Communication Suite」(Sales Front CoMmunication Suite)
BSR2の状況(連結調整前)
BDC本部(建設・不動産業界向け事業)・海外事業部(海外企業向け事業)
BDC本部は、建設業界向け建築工程管理のプラットフォームサービス「AmiVoice® スーパーインスペクションプラットフォーム(SIP)」の導入が進み、堅調にライセンス数を増加させました。また、建設業界の人手不足を背景に、同サービスを活用した人材サービスを伸長させました。
また、iOS端末を活用しWindows PCのマウス・キーボード操作を代替するアプリケーション「AmiVoice® トークマウス」において、任意のショートカットキーをワンタップで実行できる「ショートカット機能」等の機能強化を進めました。
それらの結果、主力製品の販売やサービスの利用を堅調に進めたことにより増収したものの、販売費及び一般管理費等の増加により減益となりました。
ライセンス数(累計):前期末69,344→今期末85,932
海外事業部は、大口顧客の利用が増大したため、大幅に増収し赤字幅が縮小いたしました。
連結子会社等
AMIVOICE THAI CO., LTD.(タイ王国)は、主要顧客に対する案件獲得と収益改善に向けた事業構造の改革を進めました。その結果、増収するとともに赤字幅が縮小いたしました。
株式会社速記センターつくばは、自治体、裁判所及び民間向け案件の受注獲得等を進めました。その結果、売上、利益共に前年比横ばいとなりました。
株式会社アミサポは、BDC本部における人材ビジネスの運用を請け負いましたが、採用経費等先行投資を回収するに至らず赤字となりました。
(財政状態の状況)
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は9,755百万円となり、前連結会計年度末に比べ413百万円増加いたしました。これは主に金銭の信託が979百万円減少したものの、現金及び預金が1,383百万円増加したことによるものであります。固定資産は6,896百万円となり、前連結会計年度末に比べ267百万円増加いたしました。これは主に有形固定資産が282百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は16,651百万円となり、前連結会計年度末に比べ681百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は2,279百万円となり、前連結会計年度末に比べ229百万円減少いたしました。これは主に未払法人税等が246百万円増加したものの、1年内返済予定長期借入金が330百万円、未払金が80百万円減少したことによるものであります。固定負債は355百万円となり、前連結会計年度末に比べ798百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が865百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は2,635百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,027百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は14,016百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,708百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益1,739百万円及び剰余金の配当429百万円によるものであります。
この結果、自己資本比率は84.2%(前連結会計年度末は77.1%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ1,383百万円増加し、5,489百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりです。
〈営業活動によるキャッシュ・フロー〉
営業活動の結果、獲得した資金は1,853百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益2,484百万円を計上したことによるものであります。
〈投資活動によるキャッシュ・フロー〉
投資活動の結果、獲得した資金は1,146百万円となりました。これは定期預金の預入による支出4,600百万円、定期預金の払戻による収入4,600百万円、投資有価証券の売却による収入1,793百万円、金銭の信託の払戻による収入1,000百万円、無形固定資産の取得による支出716百万円、有形固定資産の取得による支出545百万円等によるものであります。
〈財務活動によるキャッシュ・フロー〉
財務活動の結果、使用した資金は1,623百万円となりました。これは主に長期借入金の返済による支出1,196百万円、配当金の支払額427百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 生産実績は当期総製造費用で表示しております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額は販売価格によっております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮説
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき、重要な会計方針及び見積りによって作成されております。具体的には、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b. 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ1,383百万円増加し、5,489百万円となりました。
当連結会計年度においても、安定的に利益を計上しており、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す財務体質への改善が進みました。今後も営業利益率を向上させることで、さらなる財務体質の改善を進めてまいります。
当社グループは流動性かつ安全性の高い現金及び預金を有しており、事業活動を推進する上で当面の必要な資金は既に確保しています。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
(経営成績の状況)
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善するなかで緩やかに回復しているものの、米国を中心とした通商政策の動向に加え、国際情勢の緊迫化による資源価格への影響などから、先行きは不透明な状況が続いています。
当社グループは、2024年3月期から2027年3月期をBSR拡大期とし、当連結会計年度につきましては、次世代のコミュニケーションを体現する新規サービスを市場へ投入するとともに、プラットフォームビジネスの拡大及び音声認識の市場開発の深化によるビジネスの拡大を進めてまいりました。
当連結会計年度においては、各企業で生産性向上に生成AI等のAI技術を活用するニーズの高まりを背景に、そのインターフェースとなるAI音声認識AmiVoice® API(AmiVoice® Cloud Platform(ACP))の利用が進みました。また、AI音声認識AmiVoice® を活用した各種製品の販売やサービスの利用も堅調に進みました。そして、今後の次世代のコミュニケーションを体現する新規サービスの市場投入やプラットフォームビジネスの拡大に向けて、人材の採用や開発などの投資を行いました。
売上高に関しましては、BSR1(第一の成長エンジン)において、CTI事業部、VoXT事業部、医療事業部が増収し、前年同期比で4.6%の増収となりました。BSR2(第二の成長エンジン)においては、海外事業部及びBDC本部が増収し、前年同期比で19.5%の増収となりました。その結果、当社グループ全体では、前年同期比で6.0%増収し過去最高の売上高となりました。
損益に関しましては、営業利益につきまして、BSR1(第一の成長エンジン)において、売上原価の増加や人材及び開発への投資の影響から、前年同期比で1.1%の減益となりました。BSR2(第二の成長エンジン)においては、赤字幅が縮小いたしました。その結果、当社グループ全体では、前年同期比で0.2%の減益となりました。経常利益は金利上昇による受取利息の増加や円安の影響による為替差益の増加等により前年同期比で1.2%増益し過去最高益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は投資有価証券売却益の計上等により、前年同期比で23.5%増益し過去最高益となりました。
これらの結果、当連結会計年度は、売上高7,063百万円(前年同期は売上高6,665百万円)、営業利益1,440百万円(前年同期は営業利益1,442百万円)、経常利益1,558百万円(前年同期は経常利益1,539百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益1,739百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益1,408百万円)となりました。
音声事業の各分野別の状況は、以下のとおりであります。
BSR1の状況(連結調整前)
| 売上高(前年同期比) | 営業利益(前年同期比) |
| 6,217百万円(4.6%増) | 1,503百万円(1.1%減) |
| ストック売上高(前年同期比) | ストック比率(前年同期比) |
| 4,973百万円(12.2%増) | 80.0%(+5.4%) |
CTI注1)事業部(コンタクトセンター業界向け事業)
大手SIerを中心とした販売パートナーと連携しコンタクトセンター向けAI音声認識ソリューション「AmiVoice® Communication Suite」の顧客企業数とユーザー数の拡大を進めました。
ボイスボットのAI音声認識自動応答サービス(AI-IVR注2))「AmiVoice® ISR注3) Studio」において、利便性向上と業務効率化を目的に、特定の環境に依存せず多様な業務システムと柔軟かつ円滑に連携できるよう、外部システム連携機能の強化に取り組みました。その1つとして、サイボウズ株式会社が提供するノーコードツール「kintone」との連携への対応がありました。これにより、「kintone」に登録された顧客情報等のデータを活用した高精度かつ高度な電話自動応対が可能となりました。また、電話自動応対の利便性と精度をさらに高めるためのバージョンアップも行っております。
それらの結果、ライセンス数を増加させ、ストック比率も向上させたことにより増収したものの、利益率の高いフロー型案件の減少や販売費及び一般管理費等の増加により減益となりました。
ストック比率:前期末77.1%→今期末82.9%
ライセンス数(累計):前期末82,779→今期末95,430
注1)CTI: Computer Telephony Integration
注2)IVR: 電話自動応答システム(Interactive Voice Responder)
注3)ISR: 音声発話自動応答システム(Interactive Speech Responder)
VoXT注4)事業部(議会・会議ソリューション事業)
AI音声認識AmiVoice®を活用したスタンドアローン型の議事録作成・文字起こし支援アプリケーション「ScribeAssist」、クラウド型のサービス「ProVoXT」、及び、それらをプラットフォーム化した「VoXT One」のユーザー数の拡大を進めました。また、JAの事業や業務の変革をDXの推進により支援する取り組みを行っている株式会社日本農業新聞と販売パートナー契約を締結しました。
それらの結果、ライセンス数を増加させたことにより増収したものの、販売費及び一般管理費等の増加により減益となりました。
ストック比率:前期末91.2%→今期末96.7%
主力2製品のライセンス数:前期末20,396→今期末21,925
注4)VoXT: 文字起こし(Voice teXTing)
医療事業部(医療業界向け事業)
「医師の働き方改革」を背景に、医師の勤務時間の適正化に向けた取り組みが拡がるなか、病院における医師や看護師、医療従事者の業務効率の向上へのニーズが高まっており、主力製品であるAI音声入力ソフト「AmiVoice® Ex7」シリーズの販売や医療向けAI音声認識ワークシェアリングサービス「AmiVoice® iNote」の利用が堅調に進みました。また「AmiVoice® iNote」においては、利用場面に即した操作性の向上のため、より直感的に活用できるユーザーインターフェースに改善いたしました。
それらの結果、主力製品の販売やサービスの利用を堅調に進めたことにより増収し、増益となりました。
ストック比率:前期末39.6%→今期末43.8%
ライセンス数(累計):前期末64,775→今期末68,991
SDX注5)事業部(API・SDK/接客・商談ソリューション/製造・物流業界向け事業)
AI音声認識AmiVoice®のエンジンプラットフォームにおいて、AIを活用するニーズの高まりを背景にクラウド型エンジンの利用サービス「ACP(AmiVoice® Cloud Platform)」の利用が進みました。
また、営業力強化プラットフォーム「AmiVoice® SalesBoost Platform」の市場への導入活動を進めました。これには、営業担当者がAIによるロールプレイを通してセルフトレーニングができる「AmiVoice® RolePlay」やAIを用いた会話解析ソリューション「AmiVoice® SF-CMS注6)」などがあります。さらには、生成AIを活用した商談・記録・分析などの営業活動を支援する新ソリューション「AmiVoice® SalesAgent」の開発と市場への導入活動を進めました。また、Webサイトに先進的なコミュニケーション機能と製品利用の効果を動画で体感できる機能を付与することによりインサイドセールスへ誘導する新サービス「AmiVoice® Easy Viewer」の開発を進めました。
それらの結果、売上においては現行のAI音声認識AmiVoice® を活用した製品の販売やサービスの利用を増加できなかったことにより減収し、営業利益においては人材採用や開発の投資などが重なり減益となりました。
ストック比率:前期末71.9%→今期末76.2%
領域特化型エンジンのユーザー数(累計):前期末6,187→今期末8,102
注5)SDX: Speech DX (Digital transformation with speech recognition)
注6)SF-CMS: 営業分野へ拡張した「AmiVoice® Communication Suite」(Sales Front CoMmunication Suite)
BSR2の状況(連結調整前)
| 売上高(前年同期比) | 営業利益(前年同期比) |
| 911百万円(19.5%増) | △62百万円(-) |
BDC本部(建設・不動産業界向け事業)・海外事業部(海外企業向け事業)
BDC本部は、建設業界向け建築工程管理のプラットフォームサービス「AmiVoice® スーパーインスペクションプラットフォーム(SIP)」の導入が進み、堅調にライセンス数を増加させました。また、建設業界の人手不足を背景に、同サービスを活用した人材サービスを伸長させました。
また、iOS端末を活用しWindows PCのマウス・キーボード操作を代替するアプリケーション「AmiVoice® トークマウス」において、任意のショートカットキーをワンタップで実行できる「ショートカット機能」等の機能強化を進めました。
それらの結果、主力製品の販売やサービスの利用を堅調に進めたことにより増収したものの、販売費及び一般管理費等の増加により減益となりました。
ライセンス数(累計):前期末69,344→今期末85,932
海外事業部は、大口顧客の利用が増大したため、大幅に増収し赤字幅が縮小いたしました。
連結子会社等
AMIVOICE THAI CO., LTD.(タイ王国)は、主要顧客に対する案件獲得と収益改善に向けた事業構造の改革を進めました。その結果、増収するとともに赤字幅が縮小いたしました。
株式会社速記センターつくばは、自治体、裁判所及び民間向け案件の受注獲得等を進めました。その結果、売上、利益共に前年比横ばいとなりました。
株式会社アミサポは、BDC本部における人材ビジネスの運用を請け負いましたが、採用経費等先行投資を回収するに至らず赤字となりました。
(財政状態の状況)
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は9,755百万円となり、前連結会計年度末に比べ413百万円増加いたしました。これは主に金銭の信託が979百万円減少したものの、現金及び預金が1,383百万円増加したことによるものであります。固定資産は6,896百万円となり、前連結会計年度末に比べ267百万円増加いたしました。これは主に有形固定資産が282百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は16,651百万円となり、前連結会計年度末に比べ681百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は2,279百万円となり、前連結会計年度末に比べ229百万円減少いたしました。これは主に未払法人税等が246百万円増加したものの、1年内返済予定長期借入金が330百万円、未払金が80百万円減少したことによるものであります。固定負債は355百万円となり、前連結会計年度末に比べ798百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が865百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は2,635百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,027百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は14,016百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,708百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益1,739百万円及び剰余金の配当429百万円によるものであります。
この結果、自己資本比率は84.2%(前連結会計年度末は77.1%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
| 営業活動により増加(△は減少)したキャッシュ(純額) | 1,432 | 1,853 |
| 投資活動により増加(△は減少)したキャッシュ(純額) | △1,069 | 1,146 |
| 財務活動により増加(△は減少)したキャッシュ(純額) | △1,209 | △1,623 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | △2 | 6 |
| 現金及び現金同等物増減額(△は減少) | △848 | 1,383 |
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ1,383百万円増加し、5,489百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりです。
〈営業活動によるキャッシュ・フロー〉
営業活動の結果、獲得した資金は1,853百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益2,484百万円を計上したことによるものであります。
〈投資活動によるキャッシュ・フロー〉
投資活動の結果、獲得した資金は1,146百万円となりました。これは定期預金の預入による支出4,600百万円、定期預金の払戻による収入4,600百万円、投資有価証券の売却による収入1,793百万円、金銭の信託の払戻による収入1,000百万円、無形固定資産の取得による支出716百万円、有形固定資産の取得による支出545百万円等によるものであります。
〈財務活動によるキャッシュ・フロー〉
財務活動の結果、使用した資金は1,623百万円となりました。これは主に長期借入金の返済による支出1,196百万円、配当金の支払額427百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 音声事業(百万円) | 1,821 | 112.5 |
| 合計(百万円) | 1,821 | 112.5 |
(注) 生産実績は当期総製造費用で表示しております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 音声事業 | 7,225 | 106.3 | 2,506 | 106.9 |
| 合計 | 7,225 | 106.3 | 2,506 | 106.9 |
(注) 上記の金額は販売価格によっております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 音声事業(百万円) | 7,063 | 106.0 |
| 合計(百万円) | 7,063 | 106.0 |
(2)経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮説
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき、重要な会計方針及び見積りによって作成されております。具体的には、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b. 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ1,383百万円増加し、5,489百万円となりました。
当連結会計年度においても、安定的に利益を計上しており、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す財務体質への改善が進みました。今後も営業利益率を向上させることで、さらなる財務体質の改善を進めてまいります。
当社グループは流動性かつ安全性の高い現金及び預金を有しており、事業活動を推進する上で当面の必要な資金は既に確保しています。