有価証券報告書-第17期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/30 16:00
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当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容)
(1) 経営成績
当連結会計年度(2019年4月1日から2020年3月31日まで)における世界経済は米国では緩やかな景気拡大が継続しましたが、地政学的な緊張や国家間における経済摩擦などに加え、第4四半期からは新型コロナウイルスの感染拡大の影響から世界経済の悪化に対する懸念が強まりました。一方、わが国の経済は、雇用や所得環境の改善により、景気が緩やかな回復基調にて底堅く推移するなか、IT関連投資は横ばいの傾向となっておりますが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、先行きが不透明な状況で推移いたしました。国内のAI(人工知能)市場をみると、人手不足の解消や働き方改革の推進により、業務の自動化、効率化実現のためにAIを導入する積極的な姿勢が見られ、アーリーアダプター層(新商品やサービスを早期に受け入れ、オピニオンリーダーやインフルエンサーとなって市場普及に大きく影響を与えるユーザー層)においては、複数の業務においてAIの実装が進み、AIを本格的に導入するフェーズに進んでおります。このような状況のもと、当社グループの業績は前年比で売上高、利益が減少しましたが、他社に先駆けてAIを実ビジネスへ実装してきたフロントランナーとしての経験を活かし、AI市場の開拓及び拡販活動に注力してまいりました結果、第4四半期会計期間において売上高、利益ともに大幅な改善が達成できました。なお、新型コロナウイルス感染症の当期業績への影響は限定的でした。
リーガルテックAI事業につきましては、eディスカバリ市場では“企業が保有する電子情報のデータ量”が継続的に増大している一方、データ容量あたりの解析サービス料の引き下げ圧力は年々高まり、不採算案件を抱え困窮するベンダーも多く発生しており、人件費が嵩み利幅の低いレビュー工程を下請けに切り出す戦略に出るベンダー等も出現してきております。しかしながら、eディスカバリ費用の7割を占めているレビュー工程はテクノロジーの活用による効率化を実現することで、その工程を大幅に削減し、利益率を上げることが可能です。高度な情報解析技術を有する当社では、これを大きなビジネスチャンスだと捉え、2019年3月にAIレビューツール「KIBIT Automator(キビットオートメーター)」をリリースいたしました。当連結会計年度においては、本ツールの提案営業活動を推進しており、日米の両市場において販売基盤の構築に努めました。その結果、当連結会計年度下期より、「KIBIT Automator」を活用したレビューの受注を着実に積み上げております。また、当連結会計年度より開始した「KIBIT Automator」の推進活動を加速させるべく着手しているAIテクノロジーを主体とした事業モデルへの転換は順調に進んでおり、来期の受注確度向上や売上増加へ繋げてまいります。
AIソリューション事業につきましては、AI製品の導入社数を218社(前年同期比1.2倍)と積み上げたものの、成長率は想定を下回っております。主な要因としては、ビジネスインテリジェンス分野の一部の大口顧客においては、AIの本格的な普及期に入りつつあるものの、実証実験を始める場合と比較して本格導入のための準備・決定に時間を要しております。そのため、当連結会計年度におけるAIソリューション事業の成長率は想定を下回っておりますが、中長期的な見通しに影響はないと考えております。
また、ライフサイエンスAI分野※では、人工知能(AI)エンジン「Concept Encoder(コンセプトエンコーダー)」を活用したドラッグディスカバリ領域や、診療・診断・看護・介護支援などの分野でAI活用を推進するデジタルヘルス領域において、今後の成長に向けての基盤を構築いたしました。ドラッグディスカバリ領域においては、2020年3月に武田薬品工業株式会社と「創薬支援AIシステム」のライセンス契約を締結し、事業拡大のための大きな一歩を踏み出しております。デジタルヘルス領域においては、転倒転落予測AIシステム「Coroban®」を販売開始し、特許取得や日本転倒予防学会推奨品として認定されるなど販売の後押しとなる活動を進めました。また、「認知症診断支援AIシステム」の開発をAI医療機器としての承認・上市に向けて進めており、国内初の薬事承認を目指すために2020年3月に共和薬品工業株式会社との事業提携に向けた基本合意を発表いたしました。
今後も、当社はライフサイエンスAI分野において、EBM(Evidence-Based-Medicine。根拠に基づく医療) に欠かせない「統計学的手法」を自然言語処理に導入したConcept Encoderの強みを活かし、メディカルデータの活用並びにソリューション提供の促進を実現してまいります。
※2020年1月1日付にて、ヘルスケア分野をライフサイエンスAI分野に名称変更しております。
以上の結果、当連結会計年度における連結業績は、売上高10,470,695千円(前年同期比7.0%減)、営業損失844,443千円(前年同期は244,410千円の営業利益)、経常損失992,013千円(前年同期は203,121千円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失929,656千円(前年同期は52,249千円の親会社株主に帰属する当期純利益)と、前年同期を下回る結果となりました。
各事業の当連結会計年度の概況は以下のとおりです。
(リーガルテックAI事業)
イ.eディスカバリサービス
eディスカバリサービスにつきましては、AIを主体としたビジネスモデルへの転換を推進しており、当連結会計年度にてAIレビューツール「KIBIT Automator」の日米での両市場で販売基盤の構築を進めました。下期で売上が大幅に改善しましたが、当連結会計年度の売上高は8,263,313千円(前年同期比10.7%減)となりました。
ロ.フォレンジックサービス
フォレンジックサービスにつきましては、AIレビューツール「KIBIT Automator」の提案活動が奏功し、日本国内において当該製品を活用した大型案件を受注したことにより、売上高は854,108千円(前年同期比45.9%増)となりました。
以上の結果、リーガルテックAI事業の売上高は9,117,422千円(前年同期比7.3%減)となりました。また、営業損益に関しましては、フォレンジックサービス売上高が前述のとおり前年同期比で増加したものの、利益率の高いeディスカバリサービスのHosting売上高等の減少の影響を補うまでには至らなかったこと及び将来的な成長に向けたシニアマネジメント層の雇用投資を行ったことによる人件費の増加等により営業損失665,630千円(前年同期は営業利益110,773千円)となりました。一方、上期に実施した米国子会社のコスト削減効果により、下期の赤字幅は大幅に縮小しております。
(AIソリューション事業)
一部の大口顧客において、AIの本格的な普及期に入りつつあるため、本格導入のための準備・決定に時間を要していることから売上高は1,353,273千円(前年同期比5.2%減)となりました。
営業損益につきましては、間接費用の増加及び今後の更なる売上拡大に向けたAI関連の人材増強を継続していること等が影響し、営業損失178,813千円(前年同期は133,637千円の営業利益)となりました。なお、AIソリューション事業には当社の間接部門に係る費用363,178千円が配賦されています。

(2) 財政状態
(資産)
総資産は、前連結会計年度末と比べて2,981,035千円減少し、10,461,588千円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末と比べて2,154,543千円減少し、4,708,274千円となりました。これは主に、売上高の減少と転換社債の償還による現金及び預金の減少2,353,954千円によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末と比べて826,491千円減少し、5,753,313千円となりました。これは主に、償却によるのれんの減少184,634千円、顧客関連資産の減少174,938千円、及び保有株式の時価評価減による投資有価証券の減少263,700千円によるものであります。
(負債)
負債合計は、前連結会計年度末と比べて1,669,291千円減少し、7,151,333千円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末と比べて1,242,778千円増加し、5,990,178千円となりました。これは主に、満期償還に伴い1年内償還予定の新株予約権付社債が1,250,000千円減少したものの、借入による短期借入金の増加500,000千円、及び返済期限が1年内の長期借入金を固定負債から流動負債に振り替えたことによる1年内返済予定の長期借入金の増加2,069,461千円に伴うものであります。
固定負債は、前連結会計年度末と比べて2,912,070千円減少し、1,161,154千円となりました。これは主に、返済及び流動負債に振り替えたことによる長期借入金の減少2,714,526千円によるものであります。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末と比べて1,311,744千円減少し、3,310,255千円となりました。これは主に、配当金と親会社株主に帰属する当期純損失による利益剰余金の減少1,077,260千円によるものであります。

(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、1,323,121千円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況と、その主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により減少した資金は229,200千円(前年同期比960,661千円の収入の減少)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は784,969千円(前年同期比181,451千円の支出の減少)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出587,080千円、有形固定資産の取得による支出213,575千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は1,553,401千円(前年同期比541,461千円の支出の増加)となりました。これは主に、短期借入れによる収入1,600,000千円、短期借入金の返済による支出1,100,000千円、長期借入金の返済による支出943,355千円、新株予約権付社債の償還による支出1,250,000千円によるものであります。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
2016年3月期2017年3月期2018年3月期2019年3月期2020年3月期
自己資本比率33.829.628.032.329.1
時価ベースの自己資本比率264.0166.4230.6155.171.5
キャッシュ・フロー対有利子
負債比率
7.4△28.24.47.7△23.6
インタレスト・カバレッジ・
レシオ
37.9△8.327.618.5△7.0

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注3)有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
(4)生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当社グループの事業内容は提供するサービスの関係上、生産実績の記載に馴染まないため記載しておりません。
② 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
リーガルテックAI事業12,40856.9
AIソリューション事業8,117-
合計20,526159.6

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 受注状況
当社グループは、受注生産を行っていないため、該当事項はありません。
④ 販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
事 業 部 門 別売上高(千円)前期比(%)
リーガルテックAI事業eディスカバリサービスReview2,881,7368.6
Collection, Process1,426,585△17.3
Hosting3,954,990△18.8
8,263,313△10.7
フォレンジックサービスフォレンジックサービス854,10845.9
リーガルテックAI事業売上高 計9,117,422△7.3
AIソリューション事業ビジネスインテリジェンス1,134,872△3.0
ライフサイエンスAI169,510△5.7
海外AI48,890△37.0
AIソリューション事業売上高 計1,353,273△5.2
合 計10,470,695△7.0

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(5) 当社グループの資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、主に営業活動から得られる自己資金及び金融機関からの借入を資金の源泉としております。設備投資並びに研究開発等の事業投資の長期資金需要につきましては、資金需要が発生した時点で、自己資金又は、金融機関からの長期借入金等、金利コストの最小化を図れるような調達方法を検討し対応しております。また、運転資金需要につきましては、営業活動から得られる自己資金と金融機関からの借入金等により賄っております。
なお、重要な設備の新設等の計画については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」、配当政策につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。
当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は5,406,861千円となっており、借入金については主に運転資金や過年度におけるM&A等のための資金で、全て金融機関からの借入となっております。当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,323,121千円であります。
(6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計基準は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりです。また、連結財務諸表の作成にあたり、当社グループは期末日における資産及び負債、会計期間における収益及び費用に影響を及ぼすような見積りを行う場合があります。これらの見積りについて、当社グループは過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、見積り根拠となる仮定あるいは条件等の変化により、見積り内容が実際の結果と異なる可能性があります。
なお、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性がある主な見積りとして、以下の会計処理があります
① ソフトウェアの会計処理
当社グループは、開発したソフトウェアのうち、将来にわたって収益獲得または費用削減が見込まれる等資産性が高いと判断したソフトウェアについて、開発に要した外注費や労務費等の一部をソフトウェアとして無形固定資産に計上しております。当該資産性の判断に際して、当社グループは合理的に回収可能性等を評価いたしますが、見積り特有の不確実性があるため、当該資産に追加的な損失が発生する可能性があります。
② のれん及び顧客関連資産の減損処理
当社グループは、のれん及び顧客関連資産について、その効果の発現する期間を見積り、その期間で均等償却しております。その資産性について、リーガルテックAI事業及び米国子会社の業績や、事業計画等を基に検討しており、将来において当初想定した収益が見込めなくなり、減損の必要性を認識した場合には減損処理を行う可能性があります。
③ 繰延税金資産の計上基準
繰延税金資産は、入手可能な情報や資料に基づき将来の課税所得の見積り等を踏まえ、回収可能性に問題がないと判断した金額を計上しております。今後、将来の経営成績等が著しく変化し、繰延税金資産の全部または一部に回収可能性がないと判断した場合には、繰延税金資産の計上額が変動する可能性があります。
(7) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは「Bright Valueの実現~記録に埋もれたリスクとチャンスを見逃さないソリューションを提供し、情報社会のフェアネスを実現する~」という企業理念のもと、独自開発の人工知能(AI)エンジン「KIBIT(キビット)」及び「Concept Encoder(コンセプトエンコーダー)」を柱とする高度な情報解析技術を駆使し、様々なフィールドで必要かつ適切な情報に出会えるフェアな世界の実現及び社会課題の解決に貢献しております。
高度な情報解析技術を駆使し社会に貢献するための活用領域として、事業セグメントを祖業である国際訴訟支援及び不正調査においてAIを活用したサービス提供をする「リーガルテックAI事業」と、金融、製造、小売、流通、そして医療分野といった各産業でAIソリューションを提供する「AIソリューション事業」に分け、以下の項目の強化に取り組んでまいります。
■リーガルテックAI事業
eディスカバリ市場では“企業が保有する電子情報のデータ量”が継続的に増大している一方、データ容量あたりの解析サービス料の引き下げ圧力は年々高まり、不採算案件を抱え困窮するベンダーも多く発生しており、人件費が嵩み利幅の低いレビュー工程を下請けに切り出す戦略に出るベンダー等も出現してきております。しかしながら、eディスカバリ費用の7割を占めているレビュー工程はテクノロジーの活用による効率化を実現することで、その工程を大幅に削減し、利益率を上げることが可能です。
高度な情報解析技術を有する当社では、こうした環境を大きなビジネスチャンスだと捉え、2019年3月にAIレビューツール「KIBIT Automator」をリリースいたしました。「KIBIT Automator」は文書レビュー作業の効率向上、作業担当者の負荷軽減、費用削減を目的としており、AIによってレビューの効率向上に役立つ各種機能を実装することで、eディスカバリ市場において他ベンダーとの差別化を図ったツールです。同ツールにより、顧客企業側のメリットとしてレビュー作業のコストを削減することができる上、当社も従来方法のレビュー案件より粗利率を上げることができます。
当連結会計年度においては、「KIBIT Automator」の提案営業活動を推進しており、日米の両市場において販売基盤の構築に努めました。その結果、当連結会計年度下期より、同ツールを活用したレビューの受注を着実に積み上げております。
中期の課題として、「KIBIT Automator」の提案営業活動をさらに加速させるため、eディスカバリのベンダーを選定する企業に直接アプローチする企業営業活動を強化し、営業組織力を高めることで、受注確度の向上や売上高の増加へ繋げてまいります。
また、中長期の技術分野における重点施策として、AIを主体としたビジネスモデルへの転換を進める当社では、eディスカバリのレビュー作業工程をAIによって全自動化することを最終目標に掲げ、「KIBIT Automator」の精度向上を含めた研究開発を進めております。同ツールを活用したレビュー処理速度について、将来的には1時間あたり1,000ドキュメントの達成を目指しており、当連結会計年度では、1時間あたり430ドキュメント(人間のみでレビューを行った場合は1時間あたり約60ドキュメント)を達成いたしました。また、同ツールでは当業界標準である作業量ベースの料金体系ではなく、透明性の高い従量制課金モデルの導入を目指しております。
■AIソリューション事業
国内のAI(人工知能)市場をみると、人手不足の解消や働き方改革の推進により、業務の自動化、効率化実現のためにAIを導入する積極的な姿勢が見られ、一部業種のアーリーアダプター層 (新商品やサービスを早期に受け入れ、オピニオンリーダーやインフルエンサーとなって市場普及に大きく影響を与えるユーザー層)においては、複数の業務においてAIの実装が進み、AIを本格的に導入するフェーズに進んでおります。このような状況のもと、当社グループは他社に先駆けてAIを実ビジネスへ実装してきたフロントランナーとしての経験を活かし、AI市場の開拓及び拡販活動に注力しております。
当社の得意とする自然言語×AIの領域は開拓の余地が非常に大きく、ビジネスインテリジェンス、ライフサイエンスの両分野において積極的な市場開拓を推し進めてまいります。
(ビジネスインテリジェンス)
企業ではリモートワークを中心とした働き方が定着しつつある中で、テクノロジーの活用を一層積極的に進めている企業が増えており、AI活用の需要は益々高まっております。こうした状況を背景に更なる市場開拓に向けては、技術提案力は元より、顧客企業の業務への深い理解を背景としたコンサルティング力、ソリューション力及びサポート力を一層向上することで、当社のソリューション軸(領域)をさらに拡げてまいります。また、顧客ニーズに合わせたソリューション展開を意識し、消費者保護、従業員保護などの観点から改正される各種規制へAIを活用して対応するソリューションを継続して提供してまいります。さらに、製品展開において金融や製薬など特定分野への開拓を得意とする企業と提携することで、導入事例や受託開発などで当社が培ったベストプラクティスを共有・補完し、成長を加速させることが可能であると考えます。同時に、データサイエンティスト・AI人材の不足が顕在化している昨今、上記を実現するためには優秀な人材を獲得・定着させることが重要であると認識しており、引き続き積極的な採用活動と既存社員の育成を進めてまいります。
(ライフサイエンスAI)
近い将来で超高齢化社会を迎えるわが国では、患者数が増加傾向を強める一方で医療・介護従事者の人手不足が課題となっており、医療・介護現場の業務効率化、高度化が求められています。また、認知症発症リスクが高いとされる後期高齢者数は2020年で約1,800万人(出典:内閣府「令和元年高齢社会白書」)にも達しており、今後の認知症対策は国家的な課題となっております。
これら課題への対応を実現するAIの潜在市場は非常に大きいと予想されるなか、当社グループはAIを活用した診断支援や疾患予測の開発を進めることでより本格化する遠隔診断への対応を目指し、ライフサイエンスAI分野を中長期的な成長の柱と位置付け投資を進めてまいります。
当連結会計年度においては、アンメットメディカルニーズの高い分野にフォーカスしたドラッグディスカバリ領域や、診療・診断・看護・介護支援などの分野でAI活用を推進するデジタルヘルス領域において、人工知能(AI)エンジン「Concept Encoder(コンセプトエンコーダー)」を活用した製品展開の基盤を構築いたしました。今後、ドラッグディスカバリ領域においては、製薬企業に向けてAIを活用した創薬支援を行い、論文探索の効率化にとどまらず、候補化合物発見のスピードアップを支援する創薬支援AIシステムをクラウドで提供することで、大手製薬企業への導入を進めてまいります。また、デジタルヘルス領域においては「認知症診断支援AIシステム」のAI医療機器としての承認・上市に向け、国内初の薬事承認を目指し、当連結会計年度より販売を開始した転倒転落予測AIシステム「Coroban®」の販売拡大を進めてまいります。
デジタルヘルス領域は世界規模で年平均成長率28.7%の拡大が予想される市場で、2023年には約12兆円程度の市場が見込まれております(出典:Mordor Intelligence“Global Mobile Health (mHealth) Market (2018-2023)”)。自然言語解析に圧倒的な強みを持つ当社のAIは、精神疾患などの問診や患者の日常的な行動などを観察し医師が総合的に判断して診断する領域における支援に適しており、AIを活用したデジタルデバイスの積極的な開発を中長期的に進めてまいります。また、AI医療機器メーカーとして来期より製造販売業許可の取得を目指し、解析の精度向上に加えて、臨床開発ならびに品質管理体制の強化などの体制整備を迅速に進めてまいります。
(8) 経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

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