四半期報告書-第17期第2四半期(令和1年7月1日-令和1年9月30日)

【提出】
2019/11/14 16:00
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【項目】
42項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 業績の状況
当社グループは『Bright Valueの実現~記録に埋もれたリスクとチャンスを見逃さないソリューションを提供し、情報社会のフェアネスを実現する~』という企業理念のもと、独自開発の人工知能(AI)エンジン「KIBIT(キビット)」及び「Concept Encoder(コンセプトエンコーダー)」を柱とする高度な情報解析技術を駆使し、祖業である国際訴訟支援、不正調査から製造、金融、小売、流通、そして医療分野といった様々なフィールドで、必要かつ適切な情報に出会えるフェアな世界の実現及び社会課題の解決に貢献しております。
リーガルテックAI事業につきましては、eディスカバリ(アジア企業案件)市場は今後も年平均成長率15%程度の拡大が続くと予想されております(Mordor Intelligence “Global e-Discovery Market 2017-2023”)。これは、eディスカバリの対象となる“企業が保有する電子情報のデータ量”が継続的に増大していることが主因であります。一方、データ容量あたりの解析サービス料の引き下げ圧力は年々高まり、不採算案件を抱え困窮するベンダーも多く発生しており、人件費が嵩み利幅の低いレビュー工程を下請けに切り出す戦略に出るベンダー等も出現してきています。
しかし、eディスカバリ費用の7割を占めているレビュー工程はテクノロジーの活用による効率化を実現することで、その工程を大幅に削減し、利益率を上げることが可能です。高度な情報解析技術を有する当社では、これを大きなビジネスチャンスだと捉えています。
当社は、こうした市場環境の変化をいち早く捉え、2019年3月にリリースをしたAIレビューツール「KIBIT Automator」を活用した文書レビューの提案活動を推進した結果、その有効性について、日米における複数の顧客から実証実験や実案件を通して高く評価されております。日本では、従来の手法であれば人間が全てレビューすべき文書の過半数を、AIのみのレビューで「人間によるレビューは不要」と判断し、レビュー担当者は残りの文書を確認するだけで従来と同等の品質が確保できるといった事例が出てきております。米国では実証実験において、既存のレビューツールで対応した場合と比較して、レビュースピードを2倍以上(当社比)に高速化したことなどが確認され、大手弁護士事務所との連携も加速しております。
さらに、事業モデルをよりAIテクノロジーを主体としたものへと転換を図るため、当四半期からAI製品の導入促進・定着をミッションとするカスタマーサクセス事業本部の設立や、デジタルマーケティングによる販促活動を強化し、eディスカバリ市場におけるAIソリューションの認知向上、導入促進を進めております。
しかしながら、近年、商流など市場環境が変化していることに加え、営業マーケティング施策・人材最適化などを通じた当社の事業モデルの転換への対応に時間を要していることから、当社では新規大型案件を想定通り獲得できていない状況です。事業モデルの転換に関しては、すでに米国子会社において構造改革を実施しましたが、今後は転換への取り組みをさらにグローバル全体で加速させるべく、「KIBIT Automator」の提案活動をさらに強化し、企業営業に特化した事業部横断的な組織を新設するなど商流に合わせた営業体制を構築することで受注確度の向上に繋げてまいります。
AIソリューション事業につきましては、国内においてビジネスインテリジェンス、ヘルスケアの各分野が好調に推移した結果、当社AI製品の累計導入社数を203社(前年同期比1.6倍)と積み上げ、セグメント全体の売上高は前年同期比49.0%増と大きく成長いたしました。国内AI市場は、労働人口の減少が予測される中、生産性向上や労働の自動化を目指す「働き方改革」に向けた取り組みが追い風となり、企業のAIに対する投資機運が高まっております。
そうした中、当社は独自開発のAIエンジン「KIBIT」を活用した「MR(医療情報担当者)の日報/週報審査ソリューション」の提供を製薬企業向けに開始いたしました。本ソリューションの提供は、2019年4月に厚生労働省の「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」が適用され義務付けられたことが背景にあります。「業務記録の作成・保管」、「評価への反映」、「販売情報提供活動やプロモーション資材の適正性をモニタリングする監督部門の設置」など、監督指導や体制のさらなる強化が求められるようになり、特に、MRの営業日報/週報の管理においては、膨大なデータのモニタリングが必要となるため、対応工数や体制の確保は大きな課題となっております。本ソリューションは、膨大な数のMRの営業日報/週報データの管理の課題に対し、データの網羅的・効率的な審査を支援することで、お客様のビジネス推進に貢献いたします。
ヘルスケア分野では、「客観性」「透明性」「再現性」を兼ね備えた新規の人工知能(AI)エンジン「Concept Encoder(コンセプトエンコーダー)」を用いた転倒・転落予測システム「Coroban®」の提供を開始いたしました。当社は、エーザイ株式会社と2018年1月より「Coroban®」の共同開発を開始しており、エーザイ株式会社が有する医療機関とのネットワークを活かし、全国の複数の医療機関で試験導入を行い、臨床現場で表出されたニーズに基づき、「Coroban®」の改良を進め、この度の新発売となりました。
今後も、当社はヘルスケア分野においてEBM(Evidence-Based-Medicine。根拠に基づく医療) に欠かせない「統計学的手法」を自然言語処理に導入したConcept Encoderの強みを活かし、ヘルスケアセクターでのビッグデータの利活用並びにソリューション提供の促進を実現してまいります。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の連結業績は、売上高が4,909,201千円(前年同期比12.5%減)、営業損失775,819千円(前年同期は営業利益196,996千円)、当社で計上した外貨建て子会社債権債務の評価替において53,537千円の為替差損が生じたことにより経常損失は827,959千円(前年同期は経常利益299,241千円)となり、同じくFRONTEO USA, Inc.に関して一時的な費用である構造改革費用156,464千円を特別損失として計上したことにより親会社株主に帰属する四半期純損失938,462千円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益185,742千円)と、前年同期を下回る結果となりました。
各事業の当第2四半期連結累計期間の概況は以下のとおりです。
(リーガルテックAI事業)
① eディスカバリサービス
eディスカバリサービスにつきましては、従来法律事務所に一任されていたベンダーの決定権が、品質やコスト意識の高い顧客企業が主体的に選定する形式に移行するといった、案件の商流に変化がありました。この市場環境の変化に対応するためAIを主体としたビジネスモデルへの転換に取り組んでおりますが、現状においては未だ本格展開までには至らず、売上高は3,954,755千円(前年同期比20.8%減)となりました。
② フォレンジックサービス
フォレンジックサービスにつきましては、第三者委員会への調査協力等、AI技術を活用した日本国内の大型調査案件の獲得及び、ペイメントカードのフォレンジック調査やコンサルティングサービスの案件増加により、売上高は356,176千円(前年同期比64.9%増)となりました。
以上の結果、リーガルテックAI事業の売上高は4,310,931千円(前年同期比17.2%減)となりました。なお、営業損益に関しましては、利益率の高いHostingの売上が減少したこと及びシニアマネジメント層への投資を行ったことによる人件費の増加により営業損失626,852千円(前年同期は営業利益271,834千円)となりました。
サービスタイプ別の売上高の概況は下表のとおりです。
(単位:千円)
サービスタイプ別売上高
①eディスカバリサービスReview1,230,757
(1,367,241)
Collection, Process687,056
(1,057,619)
Hosting2,036,941
(2,567,831)
3,954,755
(4,992,692)
② フォレンジックサービス356,176
(216,014)
リーガルテックAI事業売上高 計4,310,931
(5,208,707)

( )は前第2四半期連結累計期間の実績
(AIソリューション事業)
AIソリューション事業につきましては、ビジネスインテリジェンス分野、ヘルスケア分野ともに、案件の大型化及びAI製品の導入社数の積み上げによって順調に推移した結果、598,269千円(前年同期比49.0%増)となりました。しかしながら、営業損益に関しましては、売上高は増加したものの、間接費用の増加及び人員増強を継続していること等が影響し、営業損失148,966千円(前年同期は営業損失74,838千円)となりました。なお、AIソリューション事業には提出会社の間接部門に係る費用168,817千円が配賦されています。
売上高の概況は下表のとおりです。
(単位:千円)
サービスタイプ別売上高
AIソリューション事業ビジネスインテリジェンス534,172
(362,244)
ヘルスケア53,850
(34,622)
海外AI10,247
(4,632)
AIソリューション事業売上高 計598,269
(401,499)

( )は前第2四半期連結累計期間の実績
(2) 連結財政状態の分析
(資産)
総資産は、前連結会計年度末と比べて1,315,802千円減少し、12,126,822千円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末と比べて969,602千円減少し、5,893,216千円となりました。これは主に、その他のうち前払費用241,859千円が増加した一方で、売上高の減少に伴う受取手形及び売掛金の減少334,878千円及び現金及び預金の減少866,536千円によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末と比べて346,200千円減少し、6,233,605千円となりました。これは主に、為替の影響と償却によるのれんの減少126,320千円と顧客関連資産の減少115,549千円、時価評価による投資有価証券の減少124,200千円によるものであります。
(負債)
負債合計は、前連結会計年度末と比べて49,883千円減少し、8,770,740千円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末と比べて481,663千円増加し、5,229,063千円となりました。これは主に、追加借入による短期借入金の増加600,000千円、支払による未払金の減少90,522千円によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末と比べて531,546千円減少し、3,541,677千円となりました。これは主に返済による長期借入金の減少411,666千円と有価証券評価差額金の減少等による繰延税金負債の減少83,418千円によるものであります。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末と比べて1,265,918千円減少し、3,356,081千円となりました。これは主に配当金と親会社株主に帰属する四半期純損失による利益剰余金の減少1,086,066千円、為替換算調整勘定の減少125,229千円、その他有価証券評価差額金の減少52,935千円によるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、3,028,481千円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況と、その主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により減少した資金は358,105千円(前年同期比425,996千円の収入の減少)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純損失を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は491,363千円(前年同期比87,766千円の支出の増加)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出356,353千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は6,436千円(前年同期比742,431千円の支出の減少)となりました。これは主に、短期借入れによる収入1,700,000千円、短期借入金の返済による支出1,100,000千円、長期借入金の返済による支出477,266千円によるものであります。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当社グループは、研究開発活動の内容及び金額を特定のセグメントに関連付けることができないため、一括して記載しております。
(研究開発費の金額)
当第2四半期連結累計期間における研究開発費の総額は35,892千円であります。
(研究開発の内容)
当社は、独自開発した人工知能エンジン「KIBIT」についてリーガルテックAI事業及びAIソリューション事業での利便性を更に向上させるため、新たなソリューションの拡充、製品の開発を行っております。
(6) 従業員数
当第2四半期連結累計期間においてリーガルテックAI事業の従業員数は29人減少しております。これは、親会社で主にシニアマネジメント層への投資を行ったこと等により親会社従業員数が23人増加した一方で、米国子会社の経営合理化等により、現地従業員数が52人減少したことによるものであります。

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