有価証券報告書-第17期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/24 14:35
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文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
① 事業全体の状況
(単位:百万円)
売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益1株当たり
当期純利益
(円 銭)
当連結会計年度1,173,68893,30796,57135,076129.42
前連結会計年度1,154,07484,70282,01350,800186.08
前年同期比(%)101.7%110.2%117.7%69.0%-

2026年3月期における当社グループの経営環境は、各国の通商政策や為替変動に加え、中東情勢など地政学リスクの高まりにより、不安定な状況が続きました。国内では、雇用・所得環境の改善が見られたものの、物価上昇に伴う生活防衛意識の高まりから節約志向が継続しました。このような環境下、当社グループは2024年4月よりスタートした「2026中期経営計画(2026中計)」に基づき、次の取り組みを推進しました。
食品セグメントでは、価格改定によりコスト上昇分の吸収に取り組むと同時に、既存品の付加価値提案強化や新商品の売上拡大に注力しました。国内では、BtoB事業において取引先ニーズに即した提案を強化し事業拡大を図りました。海外では、明治ブランド品の露出拡大に取り組み、販売を伸長させました。特に好調な米国では、生産ラインの増強を進めました。一方、中国事業では、減損損失を計上したものの、収益性の回復に向けた抜本的な構造改革に取り組み、再建に向けた道筋を固めました。
医薬品セグメントでは、抗菌薬やワクチンの安定供給に取り組むとともに、経済安全保障上の課題である抗菌薬原薬の国内生産体制の構築を進め、2025年12月より岐阜工場で抗菌薬原料の生産を開始しました。また、新型コロナウイルス感染症に対する次世代mRNAワクチン「コスタイベ」の2人用バイアル製剤を上市し、薬剤耐性対策に貢献する新規β-ラクタマーゼ阻害剤「OP0595(ナキュバクタム)」の開発を推進しました。加えて、ジェネリック医薬品業界が抱える供給不安の構造的問題を解決するため、複数の企業とコンソーシアム構想の実現に向けた協議を重ね、実行に向けた準備を整えました。
この結果、当連結会計年度の売上高は 1兆1,736億88百万円(前期比 1.7%増)、営業利益は 933億7百万円(同 10.2%増)、経常利益は 965億71百万円(同 17.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は 350億76百万円(同 31.0%減)となりました。また、ROEは 4.6%、1株当たり当期純利益は 129.42円となりました。
② セグメントの状況
(単位:百万円)
報告セグメント合計
食品医薬品
前連結
会計年度
当連結
会計年度
増減前連結
会計年度
当連結
会計年度
増減前連結
会計年度
当連結
会計年度
増減
売上高925,554942,87917,324229,650232,2442,5931,155,2051,175,12319,918
セグメント
利益
64,62968,7464,11724,74930,4635,71389,37899,2109,831

(注) 売上高、セグメント利益は、セグメント間の取引を消去する前の金額によっております。
セグメントの業績の詳細は、次のとおりであります。
Ⅰ.食品
当セグメントにはデイリー事業 (プロバイオティクス、ヨーグルト、牛乳、海外)、カカオ事業 (チョコレート、グミ、海外)、ニュートリション事業(乳幼児ミルク、スポーツ栄養、高栄養食品、海外)、フードソリューション事業(BtoB、チーズ、フローズンデザート、海外)、その他事業 (乳原料、国内独立系子会社)による製造・販売、運送等が含まれております。
売上高は前連結会計年度を上回りました。カカオ事業とフードソリューション事業は前連結会計年度を上回りました。デイリー事業とニュートリション事業は前連結会計年度並みとなりました。
セグメント利益は前連結会計年度を上回りました。デイリー事業とフードソリューション事業は前連結会計年度を大幅に上回りました。一方、カカオ事業とニュートリション事業は前連結会計年度を下回りました。
事業別の概況は、次のとおりです。
■デイリー事業 (プロバイオティクス、ヨーグルト、牛乳、海外)
売上高は前連結会計年度並みとなりました。国内では、価格改定と販促強化により主力の「明治プロビオヨーグルトR-1」や「明治ブルガリアヨーグルト」など市販品は好調に推移しましたが、宅配チャネルの不調により前連結会計年度並みとなりました。海外では、中国において2025年7月に「明治おいしい牛乳」を発売し、牛乳は増収となりました。一方、ヨーグルトの減収により市販用牛乳・ヨーグルト事業全体では減収となりました。
営業利益は前連結会計年度を大幅に上回りました。国内は、価格改定効果や製造間接費の減少などにより増益となりました。海外は、中国のリバイバルプランにおけるコスト改善の取り組みにより赤字額が縮小しました。
■カカオ事業 (チョコレート、グミ、海外)
売上高は前連結会計年度を上回りました。国内では、チョコレートが価格改定効果により増収となりました。グミも新商品が好調に推移し増収となりました。海外では、中国での主力チョコレート群の伸長や米国での「ハローパンダ」の販売拡大により増収となりました。
営業利益は前連結会計年度を下回りました。国内は、原材料コストが増加しましたが、価格改定効果により増益となりました。海外は、米国は増益でしたが、中国における原材料コストの増加などが影響し、全体では減益となりました。
■ニュートリション事業(乳幼児ミルク、スポーツ栄養、高栄養食品、海外)
売上高は前連結会計年度並みとなりました。国内では、乳幼児ミルクがインバウンド需要の減少などの影響で減収となりました。海外は、台湾の乳幼児ミルクが増収となりました。
営業利益は前連結会計年度を下回りました。国内は、原材料コストの増加や乳幼児ミルクなどの減収により減益となりました。海外は、台湾の増益に加え、前期に発生した事業拡大のための先行投資費用の反動により赤字額が縮小しました。
■フードソリューション事業(BtoB、チーズ、フローズンデザート、海外)
売上高は前連結会計年度を上回りました。国内では、業務用のクリームやカカオが増収となりました。市販用のフローズンデザートも好調に推移しました。海外では、中国において市販用のフローズンデザートが減収となりましたが、業務用クリームなどが好調に推移し全体では増収となりました。
営業利益は前連結会計年度を大幅に上回りました。国内は、原材料コストなどが増加しましたが、価格改定効果により増益となりました。海外は、中国のBtoB事業の増収とコスト削減の取り組みが寄与し赤字額が縮小しました。
■その他事業 (乳原料、国内独立系子会社、海外)
売上高は、受託製造品の減収が影響し前連結会計年度を下回りました。
営業利益は、国内の受託製造品の減収や、海外の事業拡大のための先行投資費用の発生により前連結会計年度を大幅に下回りました。
Ⅱ.医薬品
当セグメントには、国内事業(感染症、免疫、CNS、ジェネリック医薬品)、海外事業(海外自販、海外CMО/CDMО、グローバル品)、ワクチン・動物薬事業(ワクチン、動物薬、新生児マススクリーニング)が含まれております。
売上高は前連結会計年度を上回りました。海外事業とワクチン・動物薬事業は前連結会計年度を上回り、国内事業は前連結会計年度並みとなりました。
営業利益は前連結会計年度を大幅に上回りました。海外事業は前連結会計年度を大幅に上回り、ワクチン・動物薬事業は前連結会計年度の営業損失から黒字に転換しました。国内事業は前連結会計年度を大幅に下回りました。
事業別の概況は、次のとおりです。
■国内事業(感染症、免疫、CNS、ジェネリック医薬品)
売上高は前連結会計年度並みとなりました。2024年5月発売の選択的ROCK2阻害剤「レズロック錠」や血漿分画製剤は増収となりました。抗菌薬は、細菌感染症流行状況の変化により市場が低調に推移した影響で減収となりました。
営業利益は、薬価改定の影響や新規発売品目の普及費増加などにより、前連結会計年度を大幅に下回りました。
■海外事業(海外自販、海外CMО/CDMО、グローバル品)
売上高は前連結会計年度を上回りました。ロイヤリティ収入やタイの子会社の増収が寄与しました。
営業利益は前連結会計年度を大幅に上回りました。研究開発費の減少やロイヤリティ収入に加え、インドやタイの子会社の増益が寄与しました。
■ワクチン・動物薬事業(ワクチン、動物薬、新生児マススクリーニング)
売上高は前連結会計年度を上回りました。5種混合ワクチン「クイントバック」の増収が寄与しました。
営業利益は、前連結会計年度に発生した新型コロナウイルス感染症に対する次世代mRNAワクチン「コスタイベ」の評価減の反動などにより、前連結会計年度の営業損失から黒字に転換しました。
③ 2026中期経営計画の進捗状況(2025年3月期~2027年3月期)
2026中計では前中計に引き続き「明治ROESG」を最上位の経営目標に掲げています。「明治ROESG」は稼ぐ力を示すROEと、ESGの目標達成度の2つの要素で構成されます。ROEの向上に向けては、ROICを活用した資本効率の改善に取り組んでおります。ESG目標では外部評価機関の評価のほか、サステナビリティと事業の融合を象徴する指標として、「明治ROESG対象ブランド群(製品)の売上高」を設定しています。
2026中期経営計画の目標指標に対する当連結会計年度の実績は、次のとおりであります。
指標2026年3月期
実績
2026中期経営計画
(2027年3月期)
目標
統合目標明治ROESG6.1ポイント9.8ポイント
成長性・収益性連結営業利益933億円1,165億円
・食品セグメント687億円830億円
・医薬品セグメント304億円400億円
連結当期純利益350億円765億円
海外売上高1,613億円2,525億円
効率性・安全性ROIC7.8%8.5%以上
株主還元ROE4.6%9.5%以上
総還元性向81.1%50%以上

0102010_019.png
明治ROESGの達成状況の詳細は、次のとおりであります。
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2026年3月期の総括は次のとおりであります。
○2025年度の連結営業利益は計画超過
・特に医薬品の貢献は大きく、引き続き成長ドライバーとして期待
・食品は、価格改定が続く中、主力品の数量や新商品の伸びなどの手応えもあったが、最終的に計画未達と
なったことは大いに反省すべき点。26年度は数字にこだわる
○課題であった食品中国事業は抜本的な構造改革への道筋を確立し、一歩前進。ブレイクイーブンを目指し、変革のスピードを加速する
○2026中計の当初目標の達成は困難な状況。現実を真摯に受け止め、26年度は必達目標として連結営業利益
1,000億円がターゲット
・地政学リスクやコストアップなど不確実な事業環境下でも、価格改定を含めた機動的な対応、全社的な構造
改革、次の成長に向けたチャレンジを実行
○厳しい環境認識のもと、あらゆる変革を断行し、課題解決のアクセルを踏む
・変化のスピードを加速するために、課題意識や危機意識を全社共有し、変革を恐れない、チャレンジする
組織・風土を醸成
・大小問わず構造改革を断行し、持続的な成長を可能にするコスト構造へと転換
<構造改革・アセットライト化>・食品事業の生産体制再構築:北海道・神奈川新工場設立に伴い5工場閉鎖
・四国明治(香川工場・松山工場)の生産終了
・自動販売機事業の見直し:2027年3月までに自販機貸与・リース終了 ほか
○これらの取り組みから創出したキャッシュを、株主還元と成長分野への投資に戦略的に配分。成長軌道への
回帰とROE10%水準への早期回復を目指す
④ 来期の見通しについて
「2026中期経営計画(2026中計)」の最終年度となる2027年3月期は、国内では雇用・所得環境の改善に伴う個人消費の緩やかな回復を想定する一方、国内外の地政学リスクや通商政策の不確実性、為替変動などが継続することを前提とします。こうした環境を踏まえ、当社グループはコスト上昇への対応や供給体制強化の効果を最大化し、収益性の向上を目指します。さらに、持続的な成長に向けて、事業ポートフォリオと資源配分の最適化を進めます。
なお、2026年3月期における事業環境や中計策定時からの前提の変化を踏まえ、2026中計の当初目標を下記のとおり見直しました。原材料価格の高騰・高止まり、中国経済の減速、新型コロナワクチン接種環境の変化などの影響を織り込み、為替前提も見直しました。
指標2026年3月期
実績
2027年3月期
計画
2026中期経営計画
(2027年3月期)
当初目標
明治ROESG6.1ポイント7.8ポイント9.8ポイント
連結営業利益
・食品セグメント
・医薬品セグメント
海外売上高
933億円1,000億円1,165億円
687億円740億円830億円
304億円330億円400億円
1,613億円1,828億円2,525億円
ROIC7.8%8.0%以上8.5%以上
ROE4.6%8.0%以上9.5%以上

食品セグメントは、国内外の地政学リスクや為替変動などの影響を注視し、機動的に価格改定などの追加施策を実行するとともに、事業構造改革を進め収益基盤の安定化を図ります。
国内では、継続的なプロモーションやラインアップの強化により既存ブランドの価値最大化に取り組みます。デイリー事業およびカカオ事業では、新たな価値を持つ商品の育成を加速し、中長期的な成長ドライバーとして定着させます。ニュートリション事業は、主要ブランドの独自価値強化により収益性の回復を図ります。フードソリューション事業では、好調なBtoB事業において取引先ニーズに即した独自技術商品の提案を強化し、さらなる成長につなげます。
海外では、各地域で好調な菓子事業を中心に展開を加速させます。中国は菓子事業に注力するとともに、中国事業全体の黒字化に向けた施策を継続して実行します。米国は増強した生産ラインを活用し、チョコレートスナックを中心に販路を拡大します。アジアでは域外向け輸出を含めチョコレートの展開を強化します。
2026年3月期
実績
2027年3月期
計画
対前期
増減率
食 品売 上 高9,428億円9,539億円1.2%
営業利益687億円740億円7.6%

医薬品セグメントは、国内では、注射用抗菌薬やワクチンの安定供給に取り組むとともに、当社グループでの製造販売一元化を実現した血漿分画製剤の普及促進に注力します。また、新規発売品目である選択的ROCK2阻害剤「レズロック錠」の価値最大化に努めます。
海外では、将来の成長基盤の確立に向けて、シンガポールに設立したMeiji Pharma Asia Pte. Ltd.を拠点として、東南アジアでの事業展開を推進します。あわせて、デング熱ワクチンをはじめとするパイプライン開発も着実に進めます。
2026年3月期
実績
2027年3月期
計画
対前期
増減率
医薬品売 上 高2,322億円2,593億円11.7%
営業利益304億円330億円8.4%


⑤ 主要な経営指標等の推移
0102010_021.png0102010_022.png0102010_023.png0102010_024.png(注)2021年度の期首より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、上記の2021年度以降の指標については当該会計基準等を適用した後の金額となっております。
(2)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度の生産実績を事業のセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
食品802,366-
医薬品187,774-
報告セグメント計990,140-
合計990,140-

(注)前連結会計年度は一部連結子会社の決算期変更による15カ月の変則決算のため、前年同期比は記載しておりません。
② 受注実績
当社グループは、主に販売計画に基づいて生産計画を立てて生産しております。
一部受注生産を行っておりますが、受注高及び受注残高の金額に重要性はありません。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業のセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
食品941,470101.8
医薬品232,218101.1
報告セグメント計1,173,688101.7
合計1,173,688101.7

(注)1.総販売実績に対する売上の割合が10%以上の相手先はありません。
2.セグメント間の取引は含まれておりません。
(3)財政状態の分析
資産の部では、現金及び預金が前連結会計年度末に比べて 89億42百万円減少し、692億49百万円となりました。コミットメントラインの設定額200億円と合わせた手元流動性の残高は892億49百万円で、2026中期経営計画で目安としている手元流動性の水準(連結売上高の1カ月程度)を確保いたしました。商品及び製品は、前連結会計年度末に比べて 171億5百万円増加し、1,447億27百万円となりました。また、原材料及び貯蔵品が、前連結会計年度末に比べて 189億75百万円増加し、1,008億94百万円となりました。これらは原材料価格の高騰や、在庫の計画的な積み増しなどによるものであります。有形固定資産は前連結会計年度末に比べて 260億23百万円増加し、5,099億24百万円となりました。これは中国食品事業での減損損失の計上により建物及び構築物や機械装置及び運搬具が減少した一方で、北海道根釧地区新工場や神奈川新工場の建設工事などにより建設仮勘定が増加したことによるものであります。その結果、当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて 772億87百万円増の 1兆2,617億59百万円となりました。
負債の部では、有利子負債(社債、コマーシャル・ペーパー、借入金)が、長期借入金による設備投資資金の調達やコマーシャル・ペーパーの発行による運転資金の調達などにより、前連結会計年度末に比べて 647億84百万円増加し、1,125億85百万円となりました。その結果、当連結会計年度における負債合計は、前連結会計年度末に比べて 515億17百万円増の 4,442億6百万円となりました。
純資産の部では、株主資本は利益剰余金が 40億84百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて 47億63百万円増加しました。純資産合計では、その他有価証券評価差額金が 61億58百万円、為替換算調整勘定が 37億17百万円、退職給付に係る調整累計額が95億93百万円それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて 257億69百万円増の 8,175億52百万円となりました。
この結果、流動比率は前連結会計年度末に比べて 10.8ポイント増の186.9%、D/Eレシオは0.08ポイント増の0.15倍、自己資本比率は 1.9ポイント減の61.2%となり、資金の流動性及び財務の安定性を維持しております。なお、1株当たり純資産は前連結会計年度末に比べて 87円47銭増加し、2,849円80銭となりました。
自己資本及び自己資本比率の推移は、次のとおりであります。
0102010_025.png
(4)資本の財源及び資金の流動性
① 資本政策の方針
事業活動により得た資金は、持続的な成長に向けて、将来への成長投資や研究開発へ積極的に充当してまいります。また、グループ全体の資本効率の観点から、成長投資については財務規律との調和を図るとともに、政策保有株式などの非事業用資産については縮減します。
株主還元についても経営における重要課題と認識しており、各年度で総還元性向50%以上を目安とし、1株当たり配当額の継続的な増配を目指します。
② 資金調達の方針
資金調達については、資金需要や金利環境等を踏まえつつ、多様化した調達手段の中から資本コストの低減を第一義として、負債により調達することを基本方針とします。一方で、負債の増加に伴う信用リスクの観点から、原則としてD/Eレシオは0.5倍までを上限とし、金融情勢に左右されないような高い信用格付の維持にも努めます。なお、本報告書提出時点において、当社は日本格付研究所より「ダブルAマイナス(安定的)」の信用格付を取得しております。
主要な金融機関とは良好な取引関係を維持しており、加えて強固な財務体質を有していることから、当社グループの事業拡大、運営に必要な投資資金及び運転資金の金融機関からの調達に関しては問題なく実施できると認識しております。なお、国内の金融機関との間で合計200億円のコミットメントラインを設定しており、期中の現預金残高とコミットメントライン設定額を合わせた手元流動性の水準を、連結売上高の1カ月程度に設定することで、緊急時の流動性を確保いたします。
また、グループ会社を対象に、資金調達の安定化と調達コストの低減を図るため、グループファイナンス制度を導入しております。
当社は、「明治グループサステナビリティ2026ビジョン」の実現に向けた活動に必要な資金調達の手段として、ICMA(国際資本市場協会:International Capital Market Association)の定めるグリーンボンド原則及びソーシャルボンド原則に基づいた、「サステナビリティファイナンス・フレームワーク」を策定しております。今後も、本フレームワークに基づき、サステナビリティファイナンスを積極的に活用し、社会課題解決への貢献を一層進めてまいります。
③ キャッシュ・フローの状況
区分前連結会計年度
(百万円)
当連結会計年度
(百万円)
増減額
(百万円)
営業活動によるキャッシュ・フロー68,97956,522△12,457
投資活動によるキャッシュ・フロー△40,636△110,375△69,738
フリー・キャッシュ・フロー28,342△53,852△82,195
財務活動によるキャッシュ・フロー△61,67134,60396,275
現金及び現金同等物に係る換算差額△4962,0702,566
現金及び現金同等物の増減額(△減少)△33,825△17,17816,646
現金及び現金同等物の期首残高102,83266,398△36,434
現金及び現金同等物の期末残高66,39849,611△16,786

キャッシュ・フロー関連指標の推移は、次のとおりであります。
区分第13期第14期第15期第16期第17期
自己資本比率(%)60.362.761.963.261.2
時価ベースの自己資本比率(%)83.377.478.474.382.9
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)0.60.80.50.72.0
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)246.3193.6266.3179.969.6

(注)各指標の算出方法
自己資本比率:(純資産の部-非支配株主持分)/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額(期末株価終値×発行済株式総数)/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業活動によるキャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動によるキャッシュ・フロー/利払い(利息の支払額)
※ 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式総数をベースに計算しております。
※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうちリース債務を除く利子を支払っている負債を対象としております。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ 124億57百万円収入減の 565億22百万円の収入となりました。これは売上債権の増加や棚卸資産の増加などがあったためであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ 697億38百万円支出増の 1,103億75百万円の支出となりました。これは前連結会計年度に比べて有形及び無形固定資産の取得による支出が増加し、投資有価証券の売却による収入が減少したためであります。
これにより、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計額)は、前連結会計年度より 821億95百万円収入減の 538億52百万円の支出となりました。
フリー・キャッシュ・フローのマイナスに加え、配当金の支払いによる株主還元に必要な資金については、有利子負債による調達および現預金の取り崩しにより充当しております。配当については増配を実施し、株主還元の充実に努めました。今後も安定的継続的な利益還元を実施します。なお、配当金の支払額は前連結会計年度より 9億53百万円支出増の 277億8百万円、配当性向は 81.1%であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ 962億75百万円収入増の 346億3百万円の収入となりました。これは前連結会計年度に自己株式の取得による支出があったことに加え、当連結会計年度において、金融機関からの借入れやコマーシャル・ペーパーの発行などによる有利子負債の増加があったためであります。
これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は 496億11百万円となりました。
当連結会計年度においては、事業活動に伴う運転資金は金融機関からの借入れおよびコマーシャル・ペーパーにより調達いたしました。
当連結会計年度におけるキャッシュアロケーションは、次のとおりであります。
0102010_026.png
配当金及びEPS(1株当たり当期純利益)の推移は、次のとおりであります。
0102010_027.png(注)2015年10月1日付及び2023年4月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を実施しており、2013年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、1株当たり配当金及び1株当たり当期純利益を算定しております。
(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

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