有価証券報告書-第30期(2024/04/01-2025/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、好調な企業収益を起点に、雇用や所得環境の改善等を背景として、個人消費の一部に持ち直しの動きが見られるほか、設備投資や輸出にも持ち直しの動きが見られ、総じて緩やかな回復基調にあります。しかし、物価上昇の継続によって消費者マインドが冷え込んだ場合の個人消費への影響や、米国の通商政策による影響等の景気の下振れリスクが、先行きに不透明感を与えています。
当社グループが属するエレクトロニクス業界は、年度前半の悪化していたメモリ市況が、年度半ばより底打ち感が出て回復基調となりましたが、いまだ一部の市場においては調整局面が残るとともに、総じて需要が低調に推移しました。一方、データセンタやAI(Artificial Intelligence:人工知能)等をはじめとするデジタル・トランスフォーメーション(以下、DXという)の進展に伴うAIの民生化による需要増や、グリーン・トランスフォーメーション(以下、GXという)、いわゆる脱炭素化社会へ向けたインフラ等への社会的投資拡大による市場成長に伴う需要増への期待が高まっています。
このような情勢の下、当社グループは、当中期経営期間を前中期経営期間より推進している「収益構造改革」の総仕上げの期間と位置づけ、既存のお客様への供給責任を果たしつつ、DX及びGX関連市場を重点市場とし、優良商品の発掘や、優良顧客の開拓を積極的に推進し、当中期経営目標の達成に努めております。しかしながら、当連結会計年度の業績と、足元の事業環境を精査した結果、当初の中期経営目標である連結経常利益15億円の達成は困難と判断し、2027年3月期へ1期先送りさせることとしました。
当連結会計年度における販売面は、AIサーバ機器ビジネスにおいて当初の想定どおりの受注に至りませんでしたが、一部のメモリ関連商材と前年度の主要顧客の民事再生に係るビジネス終息のリカバリー策が奏功した液晶モジュールの汎用品のボリュームビジネスが伸長したため、売上高が増加しました。利益面は、前年度の増産による反動の影響を受けたEMS (Electronics Manufacturing Service:製品の開発・生産を受託するサービス)ビジネスの一時的な減少によって比較的利益率の高いシステム製品分野が減収となったことと、為替相場の変動による原価率の上昇で、売上総利益は減少しました。そして、貸倒引当金繰入額及び貸倒損失の圧縮による販売費及び一般管理費の減少が売上総利益の減少を上回り、営業利益は一転して増加しました。また、経常利益以下の利益指標は、主に為替差損の圧縮と営業利益の増益によって増加しました。
その結果、売上高は437億45百万円(前年同期比3.5%増)、営業利益は14億円(前年同期比18.2%増)、経常利益は9億29百万円(前年同期比86.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は6億42百万円(前年同期比119.7%増)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(日本)
当連結会計年度は、半導体製品分野及びディスプレイ分野の汎用品ボリュームビジネスが増加したため、売上高は411億21百万円(前年同期比5.4%増)となりました。また、システム製品分野の減収に伴い売上総利益は減少したものの、販売費及び一般管理費の圧縮により、セグメント利益は14億34百万円(前年同期比26.4%増)となりました。
(海外)
当連結会計年度は、中国市場の停滞により、売上高は26億23百万円(前年同期比20.0%減)、セグメント損失は33百万円(前年同期は4百万円のセグメント損失)となりました。
当連結会計年度末の財政状態は、総資産は166億36百万円(前連結会計年度末比10.5%減)、負債は92億31百万円(前連結会計年度末比19.7%減)、純資産は74億4百万円(前連結会計年度末比4.6%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度において、現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ6億18百万円増加し65億76百万円となりました。主な要因は、営業活動による資金の増加によるものであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果増加した資金は、30億68百万円(前年同期は10億33百万円の増加)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益を9億29百万円、棚卸資産の減少を27億18百万円計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果減少した資金は39百万円(前年同期は70百万円の減少)となりました。主な要因は、投資有価証券の取得による支出25百万円、有形固定資産の取得による支出14百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果減少した資金は24億62百万円(前年同期は4億73百万円の増加)となりました。主な要因は、短期借入金の純減額13億91百万円、長期借入金の返済による支出6億90百万円があったことによるものであります。
③ 仕入及び販売の実績
a. 仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の仕入実績及び当該仕入実績の総仕入実績に対する割合は次のとおりであります。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の仕入実績のうち、当該仕入実績の総仕入実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
b. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績の分析
(a) 売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ3.5%、14億60百万円増加し、437億45百万円となりました。
品目別売上高は、次のとおりであります。
・半導体製品分野
一部のメモリ関連商材の伸長と年度末のファウンドリビジネスによって、売上高は増加しました。
・ディスプレイ分野
2023年5月にあった主要顧客の民事再生によるビジネス終息のリカバリー策の奏功、PC向け液晶モジュールの伸長、有機ELビジネスの立ちあがりによって、売上高は増加しました。
・システム製品分野
EMSビジネスにおける前年度の増産の一時的な反動減と、AIサーバ機器ビジネスにおいて当初想定した案件の受注に至らなかったことが主な要因となり、売上高は減少しました。
・バッテリ&電力機器分野
主力の家庭用蓄電システム向けリチウムイオンバッテリビジネス及びその他のバッテリビジネスの販売が伸長したことで売上高は増加しました。
・その他分野
上表のとおり、売上高は増加しました。
(b) 売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ4.5%、17億20百万円増加し、400億84百万円となり、売上原価率は同0.9ポイント上昇し91.6%となりました。これは、一部のメモリ及び液晶モジュールの汎用品のボリュームビジネスが伸長したことで、仕入価格が上昇したためです。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ17.4%、4億76百万円減少し、22億59百万円となりました。これは主に、2023年5月のディスプレイ分野における主要取引先の民事再生に伴う貸倒損失及び貸倒引当金繰入額の圧縮によるものです。
(c) 営業利益
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ18.2%、2億15百万円増加し、14億円となり、営業利益率は同0.4ポイント増加し3.2%となりました。これは売上総利益の減少を、販売費及び一般管理費の圧縮が上回ったためです。
(d) 営業外損益及び経常利益
当連結会計年度は、受取利息の増加や為替差損の減少等があり、営業外損益は前連結会計年度と比べ2億14百万円の増加となりました。上記の通り営業利益も増加したことにより、経常利益は9億29百万円(前年同期比86.2%増)となりました。
(e) 特別損益
前連結会計年度で、当社グループが保有する投資有価証券について減損処理による投資有価証券評価損を計上したため、当連結会計年度の特別損益は前連結会計年度と比べ50百万円の増加となりました。
(f) 法人税等及び当期純利益
法人税、住民税及び事業税、並びに法人税等調整額を合わせた税金費用の合計は2億86百万円であり、税金等調整前当期純利益に対する負担率は30.9%であります。
b. 財政状態の分析
(a) 資産
総資産は166億36百万円となり、前連結会計年度末に比べ19億43百万円(10.5%)減少しました。主な要因は、商品が26億83百万円(53.9%)減少したことによるものであります。
(b) 負債
負債は92億31百万円となり、前連結会計年度末に比べ22億65百万円(19.7%)減少しました。主な要因は、有利子負債が21億21百万円(26.2%)減少したことによるものであります。
(c) 純資産
純資産は74億4百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億22百万円(4.6%)増加しました。主な要因は、自己株式を2億57百万円取得しましたが、利益剰余金が5億23百万円(12.0%)、為替換算調整勘定が55百万円(72.5%)増加したことによるものであります。
(d) 経営指標
流動比率は、買掛金、短期借入金、1年内返済予定の長期借入金の減少等により前連結会計年度末と比べ14.2ポイント増加し177.9%となりました。自己資本比率は、有利子負債の減少等により、前連結会計年度末に比べ6.4ポイント増加し44.5%となりました。有利子負債対純資産比率は0.8倍となり、前連結会計年度末と比べ0.3ポイント減少しました。
c. 資本の財源及び資金の流動性について
(a) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、30億68百万円の資金の増加(前年同期は10億33百万円の増加)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益を9億29百万円、棚卸資産の減少を27億18百万円計上したことによるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、39百万円の資金の減少(前年同期は70百万円の減少)となりました。主な要因は、投資有価証券の取得による支出25百万円、有形固定資産の取得による支出14百万円があったことによるものであります。
以上の結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合わせたフリー・キャッシュ・フローは30億28百万円の資金の増加となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、24億62百万円の資金の減少(前年同期は4億73百万円の増加)となりました。主な要因は、短期借入金の純減額13億91百万円、長期借入金の返済による支出6億90百万円があったことによるものであります。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は65億76百万円(前年同期は59億57百万円)となりました。
(b) 資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、商品の仕入費用、販売費及び一般管理費等の営業費用等であります。これらの資金需要に対し、主として金融機関からの借入により調達することとしております。
なお、当社グループの資金需要等の動向につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (8)資金調達」に記載のとおりであります。
d. 経営成績に重要な影響を与える要因について
世界的な物価の上昇や米国の関税政策による海外経済の悪化懸念等の下振れリスクが顕在化し、景気低迷による消費マインドが低下した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
併せて、当社グループは、仕入れ及び販売にかかる外貨取引の割合が高いため、わが国を含めた各国の中央銀行による金融政策の変更や経済動向の変化、金融不安等によって為替の急激な変動があった場合、為替差損益が発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
供給面での制約によって、他社を含めた部品の調達難による顧客の生産調整等が行われた場合、当社グループの主要販売先が属する市場の需給動向に影響を及ぼす可能性があり、それらの要因等より、主要販売先の所要数量に変動が生じた場合は収益が減少する等、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
昨今の情勢より地政学的リスクが高まっており、各種費用の増加懸念があるとともに、事態が緊迫化した場合は、サプライチェーンが混乱するおそれがあります。そこへ供給制約に拍車がかかり、商品の需給バランスが崩れた場合、主要仕入先(メーカ)に高い依存をしている当社グループの経営成績へ影響を及ぼす可能性があります。
また、上記の景気変動並びに、為替変動及びサプライチェーンの混乱、または、その他の要因による、販売先の事業環境の急激な変化によって財政状態が極端に悪化した場合、売掛債権等が取立遅延や不能になるおそれがあります。そのような場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
さらに、上記の事象の顕在化等により著しく当社グループの財政状態や経営成績が悪化し、資金調達環境が変化した場合は、当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。
したがいまして、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載の中で、経営者の視点により分析・検討した結果、「特に重要なリスク」として認識しているリスクは、以下のとおりとなります。
・(1) 景気変動の影響
・(2) 為替リスク
・(3) 地政学的リスク
・(5) 商品の需給動向の変動
・(6) 主要仕入先(メーカ)への高依存
・(7) 主要販売先への高依存
・(8) 資金調達
・(12) 売掛債権回収リスク
e. 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
2024年5月10日に公表しました、2025年3月期通期業績予想にかかる当連結会計年度の達成状況は以下のとおりです。
なお、2025年2月10日に2025年3月期通期業績予想を修正しておりますが、以下の記載は当初の2024年5月10日の公表値に基づき記載しております。
売上高は当初予想に比べ0.8%、3億45百万円増加しました。これは当初の想定より一部のメモリ及び液晶モジュールの汎用品のボリュームビジネスが伸長したためです。
営業利益は当初予想に比べ17.6%、2億99百万円減少しました。これは当初の想定より、比較的利益率の高いシステム製品分野の回復の遅れによって、売上総利益が減少したためです。
経常利益は当初予想に比べ25.6%、3億20百万円減少しました。これは営業利益の減少に加え、為替差損を計上したことと、当初の想定より支払利息が増加したためです。
親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の減少に伴い、当初予想に比べ24.4%、2億7百万円減少し、1株当たり当期純利益は当初予想に比べ22.3%、95円32銭減少しました。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものにつきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、好調な企業収益を起点に、雇用や所得環境の改善等を背景として、個人消費の一部に持ち直しの動きが見られるほか、設備投資や輸出にも持ち直しの動きが見られ、総じて緩やかな回復基調にあります。しかし、物価上昇の継続によって消費者マインドが冷え込んだ場合の個人消費への影響や、米国の通商政策による影響等の景気の下振れリスクが、先行きに不透明感を与えています。
当社グループが属するエレクトロニクス業界は、年度前半の悪化していたメモリ市況が、年度半ばより底打ち感が出て回復基調となりましたが、いまだ一部の市場においては調整局面が残るとともに、総じて需要が低調に推移しました。一方、データセンタやAI(Artificial Intelligence:人工知能)等をはじめとするデジタル・トランスフォーメーション(以下、DXという)の進展に伴うAIの民生化による需要増や、グリーン・トランスフォーメーション(以下、GXという)、いわゆる脱炭素化社会へ向けたインフラ等への社会的投資拡大による市場成長に伴う需要増への期待が高まっています。
このような情勢の下、当社グループは、当中期経営期間を前中期経営期間より推進している「収益構造改革」の総仕上げの期間と位置づけ、既存のお客様への供給責任を果たしつつ、DX及びGX関連市場を重点市場とし、優良商品の発掘や、優良顧客の開拓を積極的に推進し、当中期経営目標の達成に努めております。しかしながら、当連結会計年度の業績と、足元の事業環境を精査した結果、当初の中期経営目標である連結経常利益15億円の達成は困難と判断し、2027年3月期へ1期先送りさせることとしました。
当連結会計年度における販売面は、AIサーバ機器ビジネスにおいて当初の想定どおりの受注に至りませんでしたが、一部のメモリ関連商材と前年度の主要顧客の民事再生に係るビジネス終息のリカバリー策が奏功した液晶モジュールの汎用品のボリュームビジネスが伸長したため、売上高が増加しました。利益面は、前年度の増産による反動の影響を受けたEMS (Electronics Manufacturing Service:製品の開発・生産を受託するサービス)ビジネスの一時的な減少によって比較的利益率の高いシステム製品分野が減収となったことと、為替相場の変動による原価率の上昇で、売上総利益は減少しました。そして、貸倒引当金繰入額及び貸倒損失の圧縮による販売費及び一般管理費の減少が売上総利益の減少を上回り、営業利益は一転して増加しました。また、経常利益以下の利益指標は、主に為替差損の圧縮と営業利益の増益によって増加しました。
その結果、売上高は437億45百万円(前年同期比3.5%増)、営業利益は14億円(前年同期比18.2%増)、経常利益は9億29百万円(前年同期比86.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は6億42百万円(前年同期比119.7%増)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(日本)
当連結会計年度は、半導体製品分野及びディスプレイ分野の汎用品ボリュームビジネスが増加したため、売上高は411億21百万円(前年同期比5.4%増)となりました。また、システム製品分野の減収に伴い売上総利益は減少したものの、販売費及び一般管理費の圧縮により、セグメント利益は14億34百万円(前年同期比26.4%増)となりました。
(海外)
当連結会計年度は、中国市場の停滞により、売上高は26億23百万円(前年同期比20.0%減)、セグメント損失は33百万円(前年同期は4百万円のセグメント損失)となりました。
当連結会計年度末の財政状態は、総資産は166億36百万円(前連結会計年度末比10.5%減)、負債は92億31百万円(前連結会計年度末比19.7%減)、純資産は74億4百万円(前連結会計年度末比4.6%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度において、現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ6億18百万円増加し65億76百万円となりました。主な要因は、営業活動による資金の増加によるものであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果増加した資金は、30億68百万円(前年同期は10億33百万円の増加)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益を9億29百万円、棚卸資産の減少を27億18百万円計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果減少した資金は39百万円(前年同期は70百万円の減少)となりました。主な要因は、投資有価証券の取得による支出25百万円、有形固定資産の取得による支出14百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果減少した資金は24億62百万円(前年同期は4億73百万円の増加)となりました。主な要因は、短期借入金の純減額13億91百万円、長期借入金の返済による支出6億90百万円があったことによるものであります。
③ 仕入及び販売の実績
a. 仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 日本(千円) | 37,161,127 | 97.2 |
| 海外(千円) | 1,002 | 8.8 |
| 合計(千円) | 37,162,129 | 97.2 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の仕入実績及び当該仕入実績の総仕入実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | ||
| 金額 (千円) | 割合 (%) | 金額 (千円) | 割合 (%) | |
| GigaDevice Semiconductor Inc. | 8,477,932 | 22.2 | 10,353,408 | 27.9 |
| BOE TECHNOLOGY (HK) LIMITED | - | - | 6,149,602 | 16.5 |
| SK hynix Japan(株) | 7,304,451 | 19.1 | 5,644,085 | 15.2 |
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の仕入実績のうち、当該仕入実績の総仕入実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
b. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 日本(千円) | 41,121,248 | 105.4 |
| 海外(千円) | 2,623,971 | 80.0 |
| 合計(千円) | 43,745,219 | 103.5 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | ||
| 金額 (千円) | 割合 (%) | 金額 (千円) | 割合 (%) | |
| Amkor Technology Korea, Inc. | 4,416,005 | 10.4 | 5,509,695 | 12.6 |
| NECパーソナルコンピュータ(株) | - | - | 5,158,398 | 11.8 |
| JCET STATS ChipPAC Korea Ltd. | 4,501,176 | 10.6 | 5,138,392 | 11.7 |
| ㈱エナジックインターナショナル | 5,389,330 | 12.7 | - | - |
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績の分析
(a) 売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ3.5%、14億60百万円増加し、437億45百万円となりました。
品目別売上高は、次のとおりであります。
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||||
| 品目別 | (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 増減率 (%) | ||
| 金額(千円) | 構成比(%) | 金額(千円) | 構成比(%) | ||
| 半導体製品 | 26,326,170 | 62.3 | 28,866,930 | 66.0 | 9.7 |
| ディスプレイ | 3,798,312 | 9.0 | 7,659,500 | 17.5 | 101.7 |
| システム製品 | 10,494,247 | 24.8 | 5,364,381 | 12.3 | △48.9 |
| バッテリ&電力機器 | 1,499,732 | 3.5 | 1,604,517 | 3.7 | 7.0 |
| その他 | 166,559 | 0.4 | 249,889 | 0.5 | 50.0 |
| 合計 | 42,285,022 | 100.0 | 43,745,219 | 100.0 | 3.5 |
・半導体製品分野
一部のメモリ関連商材の伸長と年度末のファウンドリビジネスによって、売上高は増加しました。
・ディスプレイ分野
2023年5月にあった主要顧客の民事再生によるビジネス終息のリカバリー策の奏功、PC向け液晶モジュールの伸長、有機ELビジネスの立ちあがりによって、売上高は増加しました。
・システム製品分野
EMSビジネスにおける前年度の増産の一時的な反動減と、AIサーバ機器ビジネスにおいて当初想定した案件の受注に至らなかったことが主な要因となり、売上高は減少しました。
・バッテリ&電力機器分野
主力の家庭用蓄電システム向けリチウムイオンバッテリビジネス及びその他のバッテリビジネスの販売が伸長したことで売上高は増加しました。
・その他分野
上表のとおり、売上高は増加しました。
(b) 売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ4.5%、17億20百万円増加し、400億84百万円となり、売上原価率は同0.9ポイント上昇し91.6%となりました。これは、一部のメモリ及び液晶モジュールの汎用品のボリュームビジネスが伸長したことで、仕入価格が上昇したためです。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ17.4%、4億76百万円減少し、22億59百万円となりました。これは主に、2023年5月のディスプレイ分野における主要取引先の民事再生に伴う貸倒損失及び貸倒引当金繰入額の圧縮によるものです。
(c) 営業利益
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ18.2%、2億15百万円増加し、14億円となり、営業利益率は同0.4ポイント増加し3.2%となりました。これは売上総利益の減少を、販売費及び一般管理費の圧縮が上回ったためです。
(d) 営業外損益及び経常利益
当連結会計年度は、受取利息の増加や為替差損の減少等があり、営業外損益は前連結会計年度と比べ2億14百万円の増加となりました。上記の通り営業利益も増加したことにより、経常利益は9億29百万円(前年同期比86.2%増)となりました。
(e) 特別損益
前連結会計年度で、当社グループが保有する投資有価証券について減損処理による投資有価証券評価損を計上したため、当連結会計年度の特別損益は前連結会計年度と比べ50百万円の増加となりました。
(f) 法人税等及び当期純利益
法人税、住民税及び事業税、並びに法人税等調整額を合わせた税金費用の合計は2億86百万円であり、税金等調整前当期純利益に対する負担率は30.9%であります。
b. 財政状態の分析
(a) 資産
総資産は166億36百万円となり、前連結会計年度末に比べ19億43百万円(10.5%)減少しました。主な要因は、商品が26億83百万円(53.9%)減少したことによるものであります。
(b) 負債
負債は92億31百万円となり、前連結会計年度末に比べ22億65百万円(19.7%)減少しました。主な要因は、有利子負債が21億21百万円(26.2%)減少したことによるものであります。
(c) 純資産
純資産は74億4百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億22百万円(4.6%)増加しました。主な要因は、自己株式を2億57百万円取得しましたが、利益剰余金が5億23百万円(12.0%)、為替換算調整勘定が55百万円(72.5%)増加したことによるものであります。
(d) 経営指標
流動比率は、買掛金、短期借入金、1年内返済予定の長期借入金の減少等により前連結会計年度末と比べ14.2ポイント増加し177.9%となりました。自己資本比率は、有利子負債の減少等により、前連結会計年度末に比べ6.4ポイント増加し44.5%となりました。有利子負債対純資産比率は0.8倍となり、前連結会計年度末と比べ0.3ポイント減少しました。
c. 資本の財源及び資金の流動性について
(a) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、30億68百万円の資金の増加(前年同期は10億33百万円の増加)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益を9億29百万円、棚卸資産の減少を27億18百万円計上したことによるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、39百万円の資金の減少(前年同期は70百万円の減少)となりました。主な要因は、投資有価証券の取得による支出25百万円、有形固定資産の取得による支出14百万円があったことによるものであります。
以上の結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合わせたフリー・キャッシュ・フローは30億28百万円の資金の増加となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、24億62百万円の資金の減少(前年同期は4億73百万円の増加)となりました。主な要因は、短期借入金の純減額13億91百万円、長期借入金の返済による支出6億90百万円があったことによるものであります。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は65億76百万円(前年同期は59億57百万円)となりました。
(b) 資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、商品の仕入費用、販売費及び一般管理費等の営業費用等であります。これらの資金需要に対し、主として金融機関からの借入により調達することとしております。
なお、当社グループの資金需要等の動向につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (8)資金調達」に記載のとおりであります。
d. 経営成績に重要な影響を与える要因について
世界的な物価の上昇や米国の関税政策による海外経済の悪化懸念等の下振れリスクが顕在化し、景気低迷による消費マインドが低下した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
併せて、当社グループは、仕入れ及び販売にかかる外貨取引の割合が高いため、わが国を含めた各国の中央銀行による金融政策の変更や経済動向の変化、金融不安等によって為替の急激な変動があった場合、為替差損益が発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
供給面での制約によって、他社を含めた部品の調達難による顧客の生産調整等が行われた場合、当社グループの主要販売先が属する市場の需給動向に影響を及ぼす可能性があり、それらの要因等より、主要販売先の所要数量に変動が生じた場合は収益が減少する等、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
昨今の情勢より地政学的リスクが高まっており、各種費用の増加懸念があるとともに、事態が緊迫化した場合は、サプライチェーンが混乱するおそれがあります。そこへ供給制約に拍車がかかり、商品の需給バランスが崩れた場合、主要仕入先(メーカ)に高い依存をしている当社グループの経営成績へ影響を及ぼす可能性があります。
また、上記の景気変動並びに、為替変動及びサプライチェーンの混乱、または、その他の要因による、販売先の事業環境の急激な変化によって財政状態が極端に悪化した場合、売掛債権等が取立遅延や不能になるおそれがあります。そのような場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
さらに、上記の事象の顕在化等により著しく当社グループの財政状態や経営成績が悪化し、資金調達環境が変化した場合は、当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。
したがいまして、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載の中で、経営者の視点により分析・検討した結果、「特に重要なリスク」として認識しているリスクは、以下のとおりとなります。
・(1) 景気変動の影響
・(2) 為替リスク
・(3) 地政学的リスク
・(5) 商品の需給動向の変動
・(6) 主要仕入先(メーカ)への高依存
・(7) 主要販売先への高依存
・(8) 資金調達
・(12) 売掛債権回収リスク
e. 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
2024年5月10日に公表しました、2025年3月期通期業績予想にかかる当連結会計年度の達成状況は以下のとおりです。
なお、2025年2月10日に2025年3月期通期業績予想を修正しておりますが、以下の記載は当初の2024年5月10日の公表値に基づき記載しております。
| 指標 | 2025年3月期 (当初予想) | 2025年3月期 (実績) | 増減額(当初予想比) |
| 売上高 | 43,400百万円 | 43,745百万円 | 345百万円増 (0.8%増) |
| 営業利益 | 1,700百万円 | 1,400百万円 | 299百万円減(17.6%減) |
| 経常利益 | 1,250百万円 | 929百万円 | 320百万円減(25.6%減) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 850百万円 | 642百万円 | 207百万円減(24.4%減) |
| 1株当たり当期純利益 | 428円09銭 | 332円77銭 | 95円32銭減(22.3%減) |
売上高は当初予想に比べ0.8%、3億45百万円増加しました。これは当初の想定より一部のメモリ及び液晶モジュールの汎用品のボリュームビジネスが伸長したためです。
営業利益は当初予想に比べ17.6%、2億99百万円減少しました。これは当初の想定より、比較的利益率の高いシステム製品分野の回復の遅れによって、売上総利益が減少したためです。
経常利益は当初予想に比べ25.6%、3億20百万円減少しました。これは営業利益の減少に加え、為替差損を計上したことと、当初の想定より支払利息が増加したためです。
親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の減少に伴い、当初予想に比べ24.4%、2億7百万円減少し、1株当たり当期純利益は当初予想に比べ22.3%、95円32銭減少しました。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものにつきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。