四半期報告書-第29期第2四半期(令和1年12月1日-令和2年2月29日)

【提出】
2020/04/14 9:15
【資料】
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【項目】
35項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(自 2019年9月1日 至 2020年2月29日)におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善などを背景として緩やかながら景気の回復傾向が続いてきたものの、2020年に入り、中国を震源とした新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、急速に景気後退への警戒感が強まりつつあります。世界経済も同様に当該影響が長引く懸念と、米中間の貿易摩擦に起因する中国経済の減速の影響等、景気の先行きは依然として不透明な状況のまま推移しております。
当社が属するカジュアルファッション業界におきましても、前述のコロナウイルスの影響に加え、人手不足や物流費の高騰、12月以降の記録的な暖冬の影響もあり、依然として厳しい経営環境が継続しております。
このような状況の下、当社は前連結会計年度から注力している事業拡大のための投資を当連結会計年度においても継続して進めております。
具体的には、ブランド価値の最大化と自社サイトへの流入強化を目的としたYouTubeやInstagramへの広告配信等プロモーション施策の継続、また2019年10月に約5年ぶりとなる新規出店を2店舗行いました。新規出店店舗については順調な滑り出しをみせる一方、プロモーション施策につきましては広告効果の最適化の実現に想定よりも時間を要しております。また、自社サイトを中心に業務効率化等でのコストダウンも並行して進めております。連結子会社ANAPラボ(旧ATLAB)については、2019年9月に100%子会社化とともに商号変更を行い、よりANAPグループの一員としての立場を明確にし、AI等のデジタルとオフラインの融合の施策を推進するなど事業拡大を目指しております。
この結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高2,950百万円(前年同四半期比1.5%減)となりました。自社サイトの売上高が減少したことによる粗利益の減少に加えて、プロモーション施策による広告費の増加や新規出店による初期費用の影響等で営業損失は187百万円(前年同四半期は営業損失11百万円)、経常損失は192百万円(前年同四半期は経常損失10百万円)となりました。また、自社サイト及び全社資産のソフトウェア、並びに不採算店舗における減損損失を計上するとともに、税効果会計における繰延税金資産の取り崩しによる法人税等調整額を計上したことにより、親会社株主に帰属する四半期純損失306百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失22百万円)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(インターネット販売事業)
インターネット販売事業につきましては、前述のとおり流入強化を目的とした施策を継続しております。しかし、自社サイトにおいて新規来訪客数については一定効果が見られましたが、買い上げ率の回復には時間を要しており売上高が減少しております。そのような状況の中、業務効率化や人員の適正配置など事業効率を上げる取組みを進めております。
以上により、売上高は1,602百万円(前年同四半期比6.1%減)、セグメント損失は18百万円(前年同四半期はセグメント利益98百万円)となりました。
(店舗販売事業)
店舗販売事業につきましては、前連結会計年度末より退店3店舗、出店3店舗を行った結果、当第2四半期連結会計期間末における店舗数は28店舗になりました。売上高は既存店舗が前連結会計年度より引き続き好調を維持するとともに、新規出店した店舗も好調に推移しております。利益面に関しましては、販促活動を含む新規出店にかかる初期費用や既存店舗の備品入れ替え等の影響もあり減少しております。
以上により、売上高は1,262百万円(前年同四半期比10.0%増)、セグメント損失は2百万円(前年同四半期はセグメント利益57百万円)となりました。
(卸売販売事業)
卸売販売事業につきましては、既存の取引先に対する販売減少に伴い、売上高が減少しております。
以上により、売上高は62百万円(前年同四半期比45.0%減)、セグメント損失は9百万円(前年同四半期はセグメント損失7百万円)となりました。
(2)財政状態の分析
(流動資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産の残高は1,961百万円となり、前連結会計年度末に比べ288百万円減少いたしました。これは主に、商品及び製品が56百万円増加した一方で、現金及び預金が120百万円、受取手形及び売掛金が199百万円それぞれ減少したことによるものです。
(固定資産)
当第2四半期連結会計期間末における固定資産の残高は603百万円となり、前連結会計年度末に比べ33百万円減少いたしました。これは主に、有形固定資産が61百万円増加した一方で、無形固定資産が44百万円、投資その他の資産のその他が45百万円それぞれ減少したことによるものです。
(繰延資産)
当第2四半期連結会計期間末における繰延資産の残高は0百万円となり、前連結会計年度末に比べ0百万円減少いたしました。
(流動負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債の残高は885百万円となり、前連結会計年度末に比べ36百万円減少いたしました。これは主に、短期借入金が50百万円、ポイント引当金が12百万円増加した一方で、買掛金が65百万円、その他が34百万円それぞれ減少したことによるものです。
(固定負債)
当第2四半期連結会計期間末における固定負債の残高は327百万円となり、前連結会計年度末に比べ34百万円増加いたしました。これは主に、資産除去債務が7百万円、その他が25百万円それぞれ増加したことによるものです。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産の残高は1,352百万円となり、前連結会計年度末に比べ320百万円減少いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純損失計上に伴い利益剰余金が306百万円、配当金の支払により利益剰余金が25百万円それぞれ減少したことによるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ120百万円減少し、776百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において営業活動の結果支出した資金は67百万円となりました。これは主に、売上債権の減少額199百万円、減損損失53百万円、減価償却費31百万円、ポイント引当金の増加額12百万円、未収消費税等の減少額26百万円、未払消費税等の増加額7百万円による増加、税金等調整前四半期純損失245百万円、仕入債務の減少額65百万円、たな卸資産の増加額54百万円、未払金の減少額37百万円による減少の結果であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において投資活動の結果支出した資金は85百万円となりました。これは主に、敷金及び保証金の回収による収入14百万円による増加、有形固定資産の取得による支出57百万円、有形固定資産の除却による支出9百万円、無形固定資産の取得による支出20百万円、敷金及び保証金の差入による支出9百万円による減少の結果であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において財務活動の結果得られた資金は31百万円となりました。これは主に、短期借入金の純増加額50百万円による増加、新株予約権の行使による株式発行による収入11百万円による増加、配当金の支払額25百万円による減少の結果であります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。