有価証券報告書-第27期(平成29年9月1日-平成30年8月31日)

【提出】
2018/11/30 10:12
【資料】
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【項目】
97項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかながらも回復傾向が持続し、個人消費は所得環境の改善を受けて底堅く推移しました。一方で米国及び中国経済の先行きへの懸念から、日本経済の回復傾向も継続するか不透明な状況が続いております。
当社が属するカジュアルファッション業界におきましても、他社アパレルのEC強化による価格競争が過熱する一方、個人消費は、投資への慎重姿勢や節約志向による伸び悩み等から、価格に敏感なお客様の慎重な購買行動が、依然として継続しております。
このような状況の下、当社は平成28年4月から開始いたしました再生プロジェクトにおける不採算店舗整理、店舗の再生、粗利率改善及び秋冬物の収益改善が当連結会計年度に、概ね完了いたしました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高6,627百万円、営業利益349百万円、経常利益340百万円、親会社株主に帰属する当期純利益255百万円となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(インターネット販売事業)
インターネット販売事業につきましては、自社ブランドイメージの毀損を回避するため、他社アパレルのEC強化の値引き合戦に積極的に参入しない方針の下、粗利益確保を優先いたしました。また、自社サイト強化のためのシステム開発及び検証は継続中です。
以上により、売上高は3,686百万円、セグメント利益は452百万円となりました。
(店舗販売事業)
店舗販売事業につきましては、前事業年度末より退店10店舗を行った結果、当連結会計年度末における店舗数は32店舗になりました。前期以前に退店したことによる影響以上に既存店舗が好調だった結果、売上高は順調に推移し、利益面に関しましても、売上高増加効果及び退店店舗の経費圧縮効果により改善されました。
以上により、売上高は2,675百万円、セグメント利益は215百万円となりました。
(卸売販売事業)
卸売販売事業につきましては、既存の取引先に対する販売減少に伴い、売上高が減少しております。
以上により、売上高は216百万円、セグメント損失は13百万円となりました。
なお、当連結会計年度は連結財務諸表の作成初年度であるため、前年同期との比較分析は行っておりません。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,368百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は394百万円となりました。これは主に、売上債権の増加額30百万円、法人税等の支払額38百万円による減少、税金等調整前当期純利益314百万円、減価償却費44百万円、減損損失12百万円、仕入債務の増加額22百万円、預り金の増加額26百万円による増加の結果であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果得られた資金は168百万円となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出30百万円、有形固定資産の取得による支出20百万円、有形固定資産の除却による支出31百万円、無形固定資産の取得による支出26百万円による減少、定期預金の担保解除による収入250百万円、敷金及び保証金の回収による収入36百万円による増加の結果であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果支出した資金は51百万円となりました。これは主に、短期借入金の純減少額10百万円、長期借入金の返済による支出139百万円、配当金の支払額21百万円による減少、新株予約権の行使による株式の発行による収入106百万円、連結子会社の第三者割当増資による収入20百万円による増加の結果であります。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループにおける事業は、提供するサービスの性格上、生産実績及び仕入実績についてセグメント別の記載になじまないため、記載しておりません。なお、生産実績につきましては、取扱製品別に区分して記載しており、仕入実績につきましては、種別に区分して記載しております。また販売実績につきましては、セグメント別及び種別に区分して記載しております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績については、次のとおりであります。
(単位:千円)
品目当連結会計年度
(自 平成29年9月1日
至 平成30年8月31日)
前年同期比(%)
ワンピース75,485-
スカート33,211-
トップス32,549-
パンツ29,721-
コート14,255-
ジャケット6,865-
セットアップ6,155-
ニット6,107-
合計204,351-

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.一部のブランドにつきましては、外注加工先にて生産を行っております。
3.当社グループは当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前年同期比は記載しておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績については、次のとおりであります。
(単位:千円)
種別当連結会計年度
(自 平成29年9月1日
至 平成30年8月31日)
前年同期比(%)
レディースカジュアル1,748,235-
キッズ・ジュニア701,926-
雑貨11,172-
合計2,461,334-

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当社グループは当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前年同期比は記載しておりません。
c.受注実績
当社グループは、受注後遅滞なく出荷を行うため、受注残高の金額は僅少であり、当該記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績については、次のとおりであります。
(セグメント別販売実績)
(単位:千円)
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年9月1日
至 平成30年8月31日)
前年同期比(%)
インターネット販売事業3,686,608-
店舗販売事業2,675,930-
卸売販売事業216,415-
その他48,168-
合計6,627,122-

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当社グループは当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前年同期比は記載しておりません。
(種別販売実績)
(単位:千円)
種別当連結会計年度
(自 平成29年9月1日
至 平成30年8月31日)
前年同期比(%)
レディースカジュアル4,896,973-
キッズ・ジュニア1,637,588-
雑貨・メンズ30,690-
その他61,870-
合計6,627,122-

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当社グループは当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前年同期比は記載しておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、当社グループの連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等の分析
1)財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は2,451百万円となりました。主な内訳は、現金及び預金が1,368百万円、受取手形及び売掛金が428百万円、商品及び製品が563百万円であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は450百万円となりました。主な内訳は、建物が73百万円、リース資産が33百万円、ソフトウェアが34百万円、投資有価証券が41百万円、敷金及び保証金が209百万円であります。
(繰延資産)
当連結会計年度末における繰延資産の残高は0百万円となりました。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は750百万円となりました。主な内訳は、買掛金が197百万円、短期借入金が140百万円、未払法人税等が42百万円、賞与引当金が35百万円、その他が320百万円であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は304百万円となりました。主な内訳は、退職給付に係る負債が191百万円、資産除去債務が85百万円であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は1,848百万円となりました。主な内訳は、資本金が393百万円、資本剰余金が716百万円、利益剰余金が795百万円であります。
2)経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高6,627百万円、営業利益349百万円、経常利益340百万円、親会社株主に帰属する当期純利益255百万円となりました。
なお、当連結会計年度は連結財務諸表の作成初年度であり、前年同期との比較分析は行っておりませんが、前事業年度の単体決算数値との比較を行うと、次のとおりとなります。
(単位:百万円)
売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益
(当期純利益)
平成30年8月期(連結)6,627349340255
平成29年8月期(単体)6,845202201187
増減率△3.2%72.3%68.9%36.0%

(売上高)
店舗販売事業は既存店舗が好調に推移し増収となりましたが、インターネット販売事業及び卸売販売事業は減収となり、前年単体決算比3.2%減となりました。
(単位:百万円)
インターネット販売事業店舗販売事業卸売販売事業その他(注)
平成30年8月期(連結)3,6862,675216486,627
平成29年8月期(単体)3,9702,572259436,845
増減率△7.1%4.0%△16.6%11.4%△3.2%

(注)「その他」の区分は、報告セグメントに含まれていない事業セグメントであり、ライセンス事業等を含んでおります。
・インターネット販売事業
他社サイト販売は堅調に推移し増収となりましたが、自社サイト販売はブランドイメージの毀損を回避するため、積極的な値引きを控えた影響で減収となり、セグメント全体の売上高は前年単体決算比で7.1%減となりました。
・店舗販売事業
前期以前に退店したことによる影響以上に既存店が好調に推移し、売上高は前年単体決算比で4.0%増となりました。
・卸売販売事業
既存の取引先に対する販売減少に伴い、売上高は前年単体決算比で16.6%減となりました。
(営業利益、経常利益)
不採算店舗整理、店舗の再生、粗利率改善及び秋冬物の収益改善等、再生プロジェクトが概ね完了した結果、前年単体決算比で営業利益は72.3%増、経常利益は68.9%増となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
上記の経常利益の増益要因に伴い、親会社株主に帰属する当期純利益は前年単体決算比で36.0%増となりました。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、1,368百万円となりました。当連結会計年度の区分ごとのキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フロー394百万円、投資活動によるキャッシュ・フロー168百万円、財務活動によるキャッシュ・フロー△51百万円であります。
当社グループの主な資金需要は、仕入先等の売上原価の支払、販売費及び一般管理費の支払、配当金の支払、借入金の返済及び法人税等の支払等であります。
当社グループは、事業活動に必要な資金を営業活動によるキャッシュ・フローから生み出される自己資金により賄っており、今後も営業活動によるキャッシュ・フローから継続的に調達することが可能であると考えております。