有価証券報告書-第36期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/27 16:12
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類感染症へ移行したこと等に伴い、社会経済活動の正常化が進み、景気は緩やかに回復しました。しかしながら、ウクライナ情勢の長期化に伴う資源価格上昇、世界的な金融引締めに伴う為替市場への影響、中国経済の先行き懸念など、依然として先行きは不透明な状況が続いています。
国内の情報サービス業界及び当社グループの関連する人事労務領域においては、生成AIやIoTと連動するロボティクスなど、進展するデジタル技術や長引く人手不足などを背景に、引き続き、業務の効率化やコスト競争力の強化、売上拡大のための企業の投資需要は増加しているものの、内外経済に対する影響への懸念から、新規の投資に対する先送りなど、投資に対する動きには慎重さも見られました。
このような状況の中、当社は、2023年6月6日付「第三者によるランサムウェア感染被害のお知らせ」にて公表しました通り、当社サービスを提供しているデータセンター内のサーバーがランサムウェアによる第三者からの不正アクセスを受けました。結果としてシステムが停止し、正常にサービスを提供できない状況となったことから、影響を受けた対象ユーザー様に対する6月ご利用分及び7月ご利用分の一部について請求を停止することとなりました。
またシステムの復旧に当たり、新たにクラウド基盤でのサービスを提供することとなったため、ランサムウェアに感染したデータセンター内のサーバーを撤去いたしました。更にシステム復旧及びサービス再開に当たり外部専門機関への調査委託費用、インフラ設備の再構築費用、セキュリティ強化のための費用などが発生しました。これに伴い、当連結会計年度において固定資産除却損として129,831千円、システム障害対応費用として132,106千円を特別損失として計上いたしました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a. 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、1,437,107千円(前期比16.6%増)となりました。主な内訳は、現金及び預金711,780千円及び売掛金564,670千円となっております。
また、固定資産の残高は1,120,953千円(前期比15.6%減)となりました。主な内訳は、ソフトウエア485,536千円、ソフトウエア仮勘定244,876千円、差入保証金157,246千円となっております。
以上の結果、総資産は2,558,060千円(前期比0.1%減)となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、1,010,170千円(前期比21.5%増)となりました。主な内訳は、1年内返済予定の長期借入金304,428千円、短期借入金300,000千円、未払金125,355千円となっております。
また、固定負債の残高は731,747千円(前期比264.0%増)となりました。主な内訳は、長期借入金722,059千円となっております。
以上の結果、負債合計は1,741,917千円(前期比68.7%増)となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における株主資本は、807,706千円(前期比46.8%減)となりました。主な内訳は、資本金219,110千円及び資本剰余金202,122千円、利益剰余金386,973千円となっております。
以上の結果、純資産は816,143千円(前期比46.6%減)となりました。

b. 経営成績
当連結会計年度における業績は売上高2,639,951千円(前期比7.9%減)、売上総利益858,201千円(前期比36.4%減)、営業損失348,134千円(前期は219,675千円の営業利益)、経常損失345,871千円(前期は227,650千円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失668,526千円(前期は145,580千円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。また、当社グループが重要な経営指標と考える自己資本利益率(ROE)は、連結ベースで△57.4%(前期は9.9%)、当社単体では△49.3%(前期は10.5%)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比較し102,443千円増加し、711,780千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は、316,739千円となりました。主な増加要因は、減価償却費361,958千円、のれん償却額39,065千円、主な減少要因は、税金等調整前当期純損失622,662千円、棚卸資産の増加55,076千円、売上債権の増加56,681千円などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、353,437千円となりました。主な増加要因は、敷金及び保証金の回収による収入7,223千円、主な減少要因は、無形固定資産の取得による支出325,123千円、有形固定資産の取得による支出34,090千円などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は、772,620千円となりました。主な増加要因は、長期借入れによる収入900,000千円、主な減少要因は、長期借入金の返済による支出184,105千円、配当金の支払額43,274千円などであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、生産活動を行っていないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
CuBe事業636,271114.5360,049127.6

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.社労夢事業では、受注から販売までの期間が短期間であり、期中の受注高と販売高がほぼ同一となるため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
販売区分の名称前連結会計年度
(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度
(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
販売高(千円)前期比(%)販売高(千円)前期比(%)
社労夢事業2,314,9418.42,033,728△12.1
クラウドサービス2,206,5868.91,914,198△13.3
システム商品販売91,547△7.981,251△11.2
その他サービス16,80743.038,278127.7
CuBe事業552,527△8.9606,2239.7
合計2,867,4694.52,639,951△7.9

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等
(社労夢事業)
社労夢事業は、社会保険労務士事務所、労働保険事務組合及び一般法人における、社会保険、労働保険、給与計算等の手続きをサポートする業務支援ソフトウエアを提供しております。主力製品である社労夢(Shalom)シリーズをはじめ、マイナンバー管理システムの「マイナボックス」、WEB年末調整システム「eNEN」などのクラウドサービスで主に構成されます。
働き方改革やテレワーク推進のための業務効率化の必要性を背景に、主要顧客である社会保険労務士市場のみでなく、一般法人市場においてもシステム導入意欲が高まっている一方で、競合による新規参入が散見され、価格面も含め競争の激化が予想されます。
社労夢事業では、前述しております通り、サービスを提供しているデータセンター内のサーバーがランサムウェアによる第三者からの不正アクセスを受け、当社サービスの対象である約3,400 ユーザーの大半に対して正常にサービスを提供できない状況となりました。本事案を受け、影響を受けた対象ユーザー様に対する6月ご利用分及び7月ご利用分の一部についての請求停止を行いましたため、売上高が減少しております。
売上高の内訳としましては、クラウドサービス売上高が1,914,208千円(前期比13.3%減)となり、その内、ストック収益であるASPサービス売上高が1,822,551千円(前期比10.1%減)、システム構築サービス売上高が91,657千円(前期比49.2%減)となりました。システム商品販売売上高は81,251千円(前期比11.2%減)となりました。
上記理由により売上高が減少したことに加え、新たなシステム基盤として構築したクラウドサービスの運用コストが想定以上にかかったことから売上原価が増加し、売上総利益、営業利益共に前期に比べ大幅に減少する結果となりました。
以上の結果、社労夢事業の売上高は2,040,238千円(前期比12.2%減)となり、売上総利益は652,329千円(前期比44.9%減)、営業損失は379,095千円(前期は221,105千円の営業利益)となりました。当社グループで重要な経営指標としている売上高に対する営業損益の比率は△18.6%(前期は9.5%)となりました。
(CuBe事業)
CuBe事業では、大手企業の人事総務部門向けに業務プロセスの効率化を目的として個社毎にカスタマイズしたフロントシステムの受託開発と、大手企業向け受託開発を通じて蓄積したノウハウを活かし、中小企業での利便性を実現したクラウドサービス「GooooN」の提供を行っております。
フロントシステムの受託開発においては、顧客となる大企業や自治体などからの保守売上が順調に積み上がり、システム更新に対する企業の投資需要に応える新たな開発案件についても例年並みに積み上がりました。また、第3四半期連結会計期間において来期以降の売り上げに寄与する大型開発案件の受注を獲得いたしました。クラウドサービス「GooooN」においては、機能強化及び販売ルートの開拓に努めました。
コスト面においては、先行して外注費、販促費等が発生しましたが、原価コスト等の削減に引き続き取り組んでおり、営業利益を計上することとなりました。
以上の結果、CuBe事業の売上高は617,779千円(前期比10.1%増)、売上総利益は207,711千円(前期比24.4%増)、営業利益は8,731千円(前期は19,588千円の営業損失)となりました。なお、CuBe事業の営業利益については、のれん償却額39,065千円を反映しております。
b. 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度のキャッシュ・フローの内容につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b. 資本の財源及び資産の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、売上原価や販売費及び一般管理費に計上される対価や納税資金等であります。設備投資資金には、サーバー増設等の大規模な設備投資があります。また、株主還元については、財務の健全性に留意しつつ、配当政策に基づき実施しております。
運転資金及び投資資金並びに株主還元等については、主として営業活動から得られるキャッシュ・フローを源泉とする内部資金及び金融機関からの借入を基本としております。
当社グループは、健全な財務体質、継続的な営業キャッシュ・フロー創出能力により、今後も事業成長を確保する目的で手元流動性を高める資金調達や、個別投資案件への資金調達は可能であると考えております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は1,326百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は711百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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