有価証券報告書-第37期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/25 16:11
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146項目

(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、依然として不安定な国際情勢の影響を受けつつも、主要各国でインフレ率の沈静化や利下げ観測が進む中、企業活動は回復の兆しを見せました。特に生成AIをはじめとする先端テクノロジーの実用化が加速し、DX(デジタルトランスフォーメーション)需要が継続的に拡大する環境下にありました。
一方、国内経済においては、円安の継続、エネルギーコストの高騰、少子高齢化に起因する労働力不足といった課題を背景に、企業に求められる人材マネジメントの高度化・効率化が一層重要性を増しています。加えて、働き方改革関連法制の運用が定着し、副業解禁やジョブ型雇用の拡がり、人的資本開示の義務化など、企業の人事・労務部門には戦略的な変革対応が求められる時代となりました。
このような環境下、当社が属する情報サービス業界は、クラウドサービスやSaaS(Software as a Service)を中心としたサービスモデルへの移行がさらに加速し、業界構造の再編や新興プレイヤーとの競争激化が続いています。また、AI技術の業務活用が進展する中で、情報セキュリティ対策や法令遵守体制の強化も重要な経営課題として浮上しています。
特に人事労務領域においては、給与計算・勤怠管理・社会保険手続といった基幹業務の効率化に加え、従業員エンゲージメントの向上、離職防止施策、人的資本データの活用といった高度なマネジメント支援へのニーズが高まっており、サービス提供者側には、より柔軟で付加価値の高いソリューション開発が求められています。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a. 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ75,887千円増加し、1,512,994千円となりました。主な要因は、売掛金の増加246,693千円、現金及び預金の減少105,455千円となっております。
また、固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ192,991千円減少し、927,961千円となりました。主な要因は、ソフトウエア仮勘定の減少214,432千円、ソフトウエアの増加68,377千円、のれんの減少38,822千円となっております。
以上の結果、総資産の残高は前連結会計年度末に比べ117,104千円減少し、2,440,956千円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ199,909千円増加し、1,210,080千円となりました。主な要因は、未払消費税等の増加67,134千円、1年内返済予定の長期借入金の増加59,196千円、買掛金の増加58,590千円となっております。
また、固定負債の残高は前連結会計年度末に比べ175,343千円減少し、556,403千円となりました。主な要因は、長期借入金の減少182,389千円となっております。
以上の結果、負債の残高は前連結会計年度末に比べ24,566千円増加し、1,766,483千円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における株主資本の残高は、前連結会計年度末に比べ140,278千円減少し、667,428千円となりました。主な要因は、利益剰余金の減少140,278千円となっております。
以上の結果、純資産の残高は前連結会計年度末に比べ141,670千円減少し、674,472千円となりました。

b. 経営成績
当連結会計年度における業績は売上高3,290,195千円(前期比24.6%増)、売上総利益1,262,661千円(前期比47.1%増)、営業損失23,482千円(前期は348,134千円の営業損失)、経常損失40,715千円(前期は345,871千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失118,568千円(前期は668,526千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。また、当社グループが重要な経営指標と考える自己資本利益率(ROE)は、連結ベースで△16.1%(前期は△57.4%)、当社単体では△2.7%(前期は△49.3%)となりました。
なお、第4四半期会計期間における業績は売上高1,036,042千円、営業利益120,437千円、経常利益112,828千円、親会社株主に帰属する当期純利益77,508千円と黒字転換を達成しました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比較し105,455千円減少し、606,324千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、276,073千円となりました。主な増加要因は、減価償却費372,302千円、未払消費税等の増加87,205千円、仕入債務の増加58,590千円、主な減少要因は、売上債権の増加246,693千円、税金等調整前当期純損失97,087千円などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、234,144千円となりました。主な増加要因は、敷金及び保証金の回収による収入539千円、主な減少要因は、無形固定資産の取得による支出222,252千円、有形固定資産の取得による支出12,269千円などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、147,384千円となりました。主な増加要因は、長期借入れによる収入200,000千円、主な減少要因は、長期借入金の返済による支出323,193千円、配当金の支払額21,645千円などであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、生産活動を行っていないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
CuBe事業873,354137.3365,061101.4

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.社労夢事業では、受注から販売までの期間が短期間であり、期中の受注高と販売高がほぼ同一となるため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
販売区分の名称前連結会計年度
(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度
(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
販売高(千円)前期比(%)販売高(千円)前期比(%)
社労夢事業2,033,72887.92,382,318117.1
クラウドサービス1,914,19886.72,298,319120.1
システム商品販売81,25188.878,44296.5
その他サービス38,278227.75,55714.5
CuBe事業606,223109.7907,876149.8
合計2,639,95192.13,290,195124.6

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等
(社労夢事業)
社労夢事業では、社会保険労務士事務所、労働保険事務組合、一般法人向けに、社会保険・労働保険・給与計算等の手続きを支援する業務ソフトウエアを提供しております。主力製品である「社労夢(Shalom)」シリーズを中心に、「マイナンバー管理システム『マイナボックス』」や「WEB年末調整システム『eNEN』」など、各種クラウドサービスを展開しています。
働き方改革やテレワークの推進により業務効率化へのニーズが高まる中、社会保険労務士市場にとどまらず、一般法人市場においてもシステム導入への関心が増加しております。一方で、競合他社による新規参入が相次ぎ、価格競争の激化が見込まれる厳しい市場環境が続いています。
このような状況のもと、当事業では新製品「社労夢FOREVER」をリリースするなど製品ラインアップの強化に取り組み、前期比で増収を達成しました。しかしながら、新製品のリリース時期が当初計画より遅延した影響により、クラウドサービスの運用コストや顧客サポート費用の抑制施策が後ろ倒しとなり、結果として営業損失となりました。
以上の結果、社労夢事業全体の売上高は2,382,318千円(前期比17.1%増)となり、その内訳としてクラウドサービスの売上高は2,298,319千円(前期比20.1%増)となりました。また、営業損失は65,188千円(前期は379,095千円の営業損失)となりました。
なお、第4四半期会計期間における社労夢事業の業績は売上高605,673千円、営業利益15,010千円となり黒字転換を達成しました。
(CuBe事業)
CuBe事業では、大手企業の人事総務部門を対象に、業務プロセスの効率化を目的とした個別カスタマイズ型フロントシステムの受託開発を行っております。また、大手企業向け受託開発で蓄積したノウハウを活用し、中小企業向けに利便性を重視したクラウドサービス「GooooN」の提供にも注力しております。
フロントシステムの受託開発においては、大企業や自治体等からの新規案件を順調に受注し、案件数は増加基調となりました。クラウドサービス「GooooN」においては、機能の強化を継続的に進めるとともに、新たな販売チャネルの開拓を図ることで、顧客基盤の拡大に取り組みました。
費用面では、設計段階から外注開発の管理を徹底したことにより、コスト効率の改善に一定の成果をあげることができました。
以上の結果、CuBe事業の売上高は907,876千円(前期比49.8%増)、営業利益は30,266千円(同246.6%増)となりました。なお、営業利益にはのれん償却額38,822千円を反映しております。
b. 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度のキャッシュ・フローの内容につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b. 資本の財源及び資産の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、売上原価や販売費及び一般管理費に計上される対価や納税資金等であります。設備投資資金には、サーバー増設等の大規模な設備投資があります。また、株主還元については、財務の健全性に留意しつつ、配当政策に基づき実施しております。
運転資金及び投資資金並びに株主還元等については、主として営業活動から得られるキャッシュ・フローを源泉とする内部資金及び金融機関からの借入を基本としております。
当社グループは、健全な財務体質、継続的な営業キャッシュ・フロー創出能力により、今後も事業成長を確保する目的で手元流動性を高める資金調達や、個別投資案件への資金調達は可能であると考えております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は1,203百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は606百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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