四半期報告書-第19期第1四半期(2023/01/01-2023/03/31)

【提出】
2023/05/11 16:00
【資料】
PDFをみる
【項目】
29項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
なお、2021年9月30日に行われた㈱ゲムトレおよび㈱カヤックボンドとの企業結合において、前第1四半期連結会計期間に暫定的な会計処理を行っておりましたが、前第3四半期連結会計期間に確定したため、前年同四半期累計期間との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間における日本経済は、一部に弱さがみられるものの、緩やかに回復の兆しが見られ、個人消費や雇用情勢も緩やかな持ち直しの動きが続いています。内閣府は2023年4月の月例経済報告において、景気の先行きについては、ウィズコロナの下で、各種政策の効果もあり、持ち直しの動きが続くことが期待されますが、世界的に金融引き締めが進む中での海外景気の下振れが国内の景気を下押しするリスクとなっていること、また物価上昇、供給面での制約、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があると指摘しております。
当社グループを取り巻く事業環境としましては、当社が注力するインターネット広告市場の2022年の市場規模は前年比14.3%増の3兆912億円となり、継続して高い成長力を保っております(出所:電通「2022 日本の広告費」)。また、一般社団法人日本eスポーツ連合によれば、国内eスポーツ市場規模は2021年に前年比15.1%増の78.4億円となり、2022年は116.1億円、2023年は129.4億円と高い成長率で拡大する見込みです。
このような事業環境の中で、当社グループはより多くのユーザーに楽しんでいただけるよう良質なデジタルコンテンツを提供し続けております。その中でも、面白プロデュース、ゲームエンタメ、eスポーツ、ちいき資本主義の4つを主要サービスと位置づけ、相互にシナジーを図りながら事業を進めてまいりました。また、その他サービスとして、SNSブライダルプラットフォームなどの新規サービスの開発及び投資を行っております。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は、4,219,100千円(前年同期比3.8%増)、営業利益は380,662千円(前年同期比7.4%増)、経常利益は416,963千円(前年同期比5.6%増)、親会社株主に帰属する純利益は264,820千円(前年同期比2.9%増)となりました。当社グループの事業セグメントは単一セグメントでありますが、サービス別の売上高の概況は次のとおりであります。
なお、当第1四半期連結会計期間より、サービス別の売上区分を変更しており、当第1四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
① 面白プロデュース
新しい技術とアイデアに挑戦し、クライアントとその先にいるユーザーに新しい体験を提供することで、クライアントのマーケティング及びブランディングに資する広告を提供しております。スマートフォンの普及や新しい技術の出現を背景に、WEB領域にとどまらないリアルと連動した案件が増加傾向にあります。また、当社の企画力、技術力をもとにクライアントの新製品開発を支援する領域にも進出しております。この結果、面白プロデュース関連の売上高は、437,686千円(前年同期比13.0%減)となりました。
② ゲームエンタメ
「ぼくらの甲子園!ポケット」、「キン肉マン マッスルショット」、ハイパーカジュアルゲーム、㈱カヤックアキバスタジオでの受託ゲーム開発が売上高の大部分を占めています。ハイパーカジュアルゲームにつきましては、当第1四半期会計期間に新作タイトル「Protect It」「Eating Simulator」の2本を正式にリリースしました。新作タイトルを2本リリースしたことに加え、モバイルゲームのダウンロード数の成長速度が回復基調の兆しをみせたことにより、ダウンロード数は直前四半期比3.1%増の約8,610万件となりました。また、当第1四半期会計期間よりメタバース専門部隊をその他サービスよりゲームエンタメサービスに変更しております。この結果、ゲームエンタメ関連の売上高は2,596,851千円(前年同期比7.1%増)となりました。
③ eスポーツ
ゲームファンに向けた一連のコミュニティサービスを展開しています。ウェルプレイド・ライゼスト㈱のeスポーツ事業ならびにトーナメントプラットフォームの「Tonamel」が売上高の大部分を占めております。ウェルプレイド・ライゼスト㈱では、前第4半期連結会計期間に計上したeスポーツ大会等の大型受託案件の影響により、当第1四半期連結会計期間の売上が直前四半期比で減少しておりますが、下期偏重の事業のため想定内の進捗となっております。一方で、コミュニティに寄り添った運営により、当第1四半期連結会計期間におけるTonamelの大会開催数は直前四半期比12.9%増の4,918件となりました。この結果、eスポーツ関連の売上高は、476,373千円(前年同期比6.1%増)となりました。
④ ちいき資本主義
地方公共団体や地域企業に対して、まちづくりに関するコンテンツの開発とサービスの提供を行っております。移住プラットフォームサービスの「SMOUT」、コミュニティ通貨サービスの「まちのコイン」、地域プロモーションの受託、鎌倉市内で展開するまちづくり事業などのサービスが売上高の大部分を占めております。当第1四半期連結会計期間末時点で、「SMOUT」の累計登録ユーザー数は前連結会計年度末比5.3%増の4.87万人となり、順調に拡大しております。「SMOUT」の導入地域数も当第1四半期連結会計期間末時点で前連結会計年度末比2.6%増の893地域となり、市場の上限である自治体数約1,700地域に対しての導入率が52%となりました。また当第1四半期連結会計期間末時点での「まちのコイン」の累計登録ユーザー数は、前連結会計年度末比12.9%増の6.6万人と、こちらも順調に増加しております。この結果、ちいき資本主義関連の売上高は、251,071千円(前年同期比59.9%増)となりました。
⑤ その他サービス
ブライダルプラットフォーム「プラコレWedding」は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、2020年上半期に業績が悪化した後、緩やかな回復基調にあります。この結果、その他サービス関連の売上高は、457,116千円(前年同期比14.0%減)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ51,319千円減少し、10,915,113千円となりました。主な要因は、ウェルプレイド・ライゼスト㈱の株式売却と税金等調整前四半期純利益計上による現金の増加465,321千円と、受取手形、売掛金及び契約資産の減少472,774円であります。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ562,347千円減少し、5,064,405千円となりました。主な要因は、未払金の減少505,711円であります。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ511,028千円増加し、5,850,707千円となりました。主な要因は、ウェルプレイド・ライゼスト㈱の株式売却による資本剰余金の増加284,296千円と、親会社株主に帰属する四半期純利益264,820千円の計上等による利益剰余金の増加であります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。