四半期報告書-第16期第3四半期(令和2年7月1日-令和2年9月30日)

【提出】
2020/11/12 16:00
【資料】
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【項目】
28項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間における日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にあるものの、感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを引き上げていく中で、持ち直しの動きがみられております。他方、減少に向かった新型コロナウイルスの新規感染者数が欧米地域において、10月から再び大きく増加するなど、景気の先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く事業環境としまして、2019年のスマートフォン保有率が前年比4.2%ポイント上昇の83.4%となり、モバイルでのインターネット環境は引き続き発展を続けております(出所:総務省「令和2年版情報通信白書」)。当社が注力するインターネット広告市場についても、2019年の市場規模は前年比14.8%増の1兆6,630億円となり、2020年は1兆8,459億円へ拡大することが見込まれております(出所:電通「2019 日本の広告費」)。また、国内オンラインゲームの市場規模は2019年に前年比4.9%増の1兆2,962億円となり、安定的に成長しております(出所:KADOKAWA「ファミ通ゲーム白書2020」)。
このような事業環境の中で、当社グループはより多くのユーザーに楽しんでいただけるよう良質なデジタルコンテンツを提供し続けております。その中でも、クライアントワーク、ゲーム、ゲームコミュニティ、ちいき資本主義の4つを主要サービスと位置づけ、相互にシナジーを図りながら事業を進めてまいりました。また、その他サービスとして、SNSブライダルプラットフォームなどの新規サービスの開発及び投資を行っております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は6,232,804千円(前年同期比37.4%増)、営業利益は505,406千円(前年同期は営業損失558,933千円)、経常利益は512,828千円(前年同期は経常損失587,048千円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は441,137千円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失234,742千円)となりました。当社グループの事業セグメントは単一セグメントでありますが、サービス別の売上高の概況は次のとおりであります。
① クライアントワーク 新しい技術とアイデアに挑戦し、クライアントとその先にいるユーザーに新しい体験を提供することで、クライアントのマーケティング及びブランディングに資する広告を提供しております。また、当社の企画力、技術力をもとにクライアントの新製品開発を支援する領域も拡大しております。スマートフォンの普及や新しい技術の出現を背景に、WEB領域にとどまらないリアルと連動した案件が増加傾向にありましたが、新型コロナウイルスの感染拡大にともない、リアルイベントの開催中止・延期などが発生しております。この結果、クライアントワーク関連の売上高は、1,455,655千円(前年同期比6.1%減)となりました。
② ゲーム 「ぼくらの甲子園!ポケット」、「キン肉マン マッスルショット」、ハイパーカジュアルゲーム、㈱カヤックアキバスタジオでの受託ゲーム開発が売上高の大部分を占めています。ハイパーカジュアルゲームの「Park Master」、「Noodle Master」、「Paint Dropper」は全世界で合計1億ダウンロードを超え、好調に推移しております。㈱カヤックアキバスタジオでの受託案件も拡大基調にあります。この結果、ゲーム関連の売上高は3,010,894千円(前年同期比85.8%増)となりました。
③ ゲームコミュニティ
ゲームファンに向けた一連のコミュニティサービスを展開しています。ウェルプレイド㈱のesports事業、スマートフォンゲームに特化したコミュニティの「Lobi」、トーナメントプラットフォームの「Tonamel(トナメル)」が売上高の大部分を占めております。当第3四半期連結累計期間におけるTonamelの大会開催数は前四半期比5.3%増の1,814件となり、着実に成長を続けております。この結果、ゲームコミュニティ関連の売上高は、1,040,634千円(前年同期比42.5%増)となりました。
④ ちいき資本主義
地方公共団体や地域企業に対して、まちづくりに関するコンテンツの開発とサービスの提供を行っております。移住プラットフォームサービスの「SMOUT」、通貨コミュニティサービスの「まちのコイン」、地域プロモーションの受託、鎌倉市内で展開するまちづくり事業などのサービスが売上高の大部分を占めております。SMOUTのユーザー数は前四半期末比37%増の1.96万人となり、順調に拡大しております。この結果、ちいき資本主義関連の売上高は、212,144千円(前年同期比165.7%増)となりました。
⑤ その他サービス
ブライダルプラットフォーム「プラコレWedding」は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う業績悪化傾向からは脱したものの、引き続き売上は低調に推移しております。他方、子会社で展開する不動産仲介サービスは緩やかな回復傾向にあります。この結果、その他サービス関連の売上高は、513,475千円(前年同期比7.5%減)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ453,603千円増加し、6,136,341千円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加969,496千円、受取手形及び売掛金の減少221,557千円、有形固定資産の減少189,269千円であります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ42,188千円増加し、3,664,334千円となりました。主な要因は、流動負債の増加251,068千円、長期借入金の減少213,243千円であります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ411,415千円増加し、2,472,006千円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加456,761千円、その他有価証券評価差額金の減少69,257千円であります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。