有価証券報告書-第17期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/28 16:00
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(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、政府の経済対策及び日銀の金融政策による企業収益の改善を背景とした雇用・所得環境の継続的な向上を受けて、個人消費にも持ち直しの動きが見られるなど、緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、海外の政治情勢や経済情勢の不確実性や金融資本市場の変動による影響も懸念され、依然として先行き不透明な状況にあります。
当社が属するインターネット分野におきましては、平成29年度のスマートフォン出荷台数は前年比8.7%増の 3,199.4万台と平成24年を抜いて過去最高の出荷実績となりました(株式会社MM総研調べ、平成30年2月現在)。今後も、スマートフォンの出荷台数増加及び高性能化が続くと考えられ、インターネットを利用するシーンが増加していくと予想されます。これに伴い当社が事業展開するインターネット広告市場も、平成29年のインターネット広告費が1兆5,094億円(前年比15.2%増)となり、特に運用型広告が9,400億円(前年比27.3%増)と成長するなど、好調に推移しております(株式会社電通「2017年 日本の広告費」)。また、求人広告市場におきましても、有効求人倍率の上昇の後押しを受け、求人メディア全体の求人広告件数が平成30年3月において150万2千件(前年同月比16.4%増)と求人広告市場が好調に推移しており、その中でも求人サイトへの掲載件数は同月において105万件(前年同月比34.3%増)となっております(全国求人情報協会「求人広告掲載件数等集計結果」)。
このような環境の下、運用型広告である「pinpoint」が好調に推移するなど業績を牽引しました。また、自社メディアとして運営している「らくらく連絡網」、「ガクバアルバイト」、「らくらくアルバイト」においてはアプリケーションの機能向上、既存ユーザーの利便性の向上を図り、「その他」に含まれている「他媒体広告」においてはフィードシステムの構築・運用を展開してまいりました。当事業年度においては、「らくらく連絡網」は平成30年3月にAndroid版アプリのフルリニューアル、iOS版アプリにおいてもトーク機能の充実化など団体活動に取り組むユーザーのコミュニケーションをよりスムーズにすることを目的に利便性を向上させる施策を行った結果、堅調に拡大し、会員数は662万人、アプリ会員数は148万人、有効団体数は38万団体となりました。また、「pinpoint」においては平成29年10月に、「pinpoint」をベースとした『Shufoo! Audience Targeting Ad(シュフー・オーディエンス・ターゲティングアド)』が凸版印刷株式会社からリリースされるなど取り組みが進捗しております。さらに、「ガクバアルバイト」の平成30年3月期における新規登録者数は8万人、「らくらくアルバイト」の平成30年3月末時点での会員数は126万人となり、求人応募の母集団は堅調に増加しております。
以上の結果、当事業年度の売上高は1,550,507千円(前年同期比33.9%増)、営業利益は169,631千円(前年同期比46.0%増)、経常利益は155,202千円(前年同期比38.0%増)、当期純利益は91,021千円(前年同期比28.7%減)となりました。
なお、当社は、インターネットメディア関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は前事業年度末に比べ269,416千円増加し、385,603千円(前年同期比231.9%増)となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は202,258千円(前年同期比19.2%増)となりました。これは主に、売上債権の増加額72,881千円、未払金の減少額28,833千円があったものの、税引前当期純利益154,941千円、減価償却費87,876千円及び仕入債務の増加額54,521千円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は512,760千円(前年同期比288.4%増)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出405,000千円、無形固定資産の取得による支出102,048千円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は579,918千円(前年同期は87,347千円の使用)となりました。これは主に、社債の償還による支出50,000千円、長期借入金の返済による支出21,452千円があったものの、新株予約権の行使による株式の発行による収入430,877千円、株式の発行による収入231,323千円があったこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当社の主たる事業は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスには生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
b. 受注実績
受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。
c. 販売実績
当事業年度の販売実績を示すと、次のとおりであります。
なお、当社は単一セグメントでありセグメント情報を記載していないため、サービス別に記載しております。
サービスの名称販売高(千円)前年同期比(%)
らくらく連絡網241,2367.1
pinpoint498,19644.5
ガクバアルバイト195,4261.2
らくらくアルバイト142,28031.7
その他473,36865.0
合計1,550,50733.9

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がないため、省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績
(売上高)
売上高は、前事業年度より392,517千円(33.9%)増加し、1,550,507千円となりました。これは、主に、「pinpoint」及び「その他」に含まれている「他媒体広告」の販売が堅調に推移したことによるものであります。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は、売上高の増加に伴い、前事業年度より236,209千円(43.7%)増加し、777,354千円となり、売上原価率は3.4ポイント増加して50.1%となりました。これは主に、「pinpoint」及び「その他」に含まれている「他媒体広告」の販売が堅調に推移したことにより仕入が増加したものであります。
以上の結果、売上総利益は、前事業年度より156,308千円(25.3%)増加し、773,153千円となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ102,822千円(20.5%)増加し、603,521千円となり、売上に対する販売費及び一般管理費の比率は、4.3ポイント減少して、38.9%となりました。これは主に、人件費が60,258千円、支払報酬が7,758千円、租税公課が7,303千円、広告宣伝費が6,613千円、販売手数料が4,918千円増加したこと等によります。
以上の結果、営業利益は、前事業年度より53,485千円(46.0%)増加し、169,631千円となりました。
(営業外損益)
営業外損益は、前事業年度の3,690千円の費用(純額)から14,429千円の費用(純額)となりました。これは主として、株式公開費用12,108千円を計上したことによるものであります。
以上の結果、経常利益は、前事業年度より42,746千円(38.0%)増加し、155,202千円となりました。
(特別損益)
特別利益は、前事業年度及び当事業年度ともに計上がありませんでした。特別損失は、前事業年度においては計上がありませんでしたが、当事業年度においては固定資産除却損188千円及びリース解約損72千円が計上されております。
(法人税等合計)
法人税等合計は、運用型広告への市場環境のシフトとそれに伴う今後の営業方針の転換に伴い、来期以降の業績見通しを慎重に検討した結果、財務の健全性の観点から繰延税金資産の一部を取崩すこととし、法人税等調整額38,654千円が計上されております。
以上の結果、当期純利益は、前事業年度より36,555千円(28.7%)減少し、91,021千円となりました。
b. 財政状態
(資産)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べて727,006千円(102.9%)増加し、1,433,406千円となりました。これは主として、繰延税金資産が38,654千円減少したものの、現金及び預金が674,416千円増加、売掛金が71,412千円増加、ソフトウエアが35,225千円増加したことによるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は、前事業年度末に比べて38,324千円(9.9%)減少し、349,147千円となりました。これは主として、買掛金が54,521千円増加、未払費用が10,501千円増加しているものの、社債(1年内償還予定分を含む)が50,000千円減少、未払金が34,819千円減少、長期借入金(1年内返済予定分を含む)が21,452千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べて765,330千円(240.0%)増加し、1,084,259千円となりました。これは、新規上場時の新株発行及び新株予約権の行使による払込みに伴い、資本金が350,376千円、資本準備金が337,154千円増加し、また、当期純利益の計上に伴い利益剰余金が91,021千円増加したことによるものであります。
c. キャッシュ・フロー
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
d. 資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要のうち主なものは、媒体仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、サーバー等の設備投資、サービス開発に係る労務費、外注費等によるものであります。
当社は、財務基盤を強化するとともに、成長のための投資資金の確保を実現するため、財務の健全性や資本効率など当社にとって最適な資本構成を追及しながら、新しいサービスの開発等、会社の将来の成長のための内部留保の充実を図る必要があると考えております。
e. 経営戦略の現状と見通し
当社は、「新しいテクノロジーを駆使し、今までになかった新しい便利、新しいよろこびを創り出し、世の中を応援し、社会に貢献してゆく」という経営理念のもと、「らくらく連絡網」を基幹事業としております。
「らくらく連絡網」で培ってきたノウハウやおよそ660万人の会員情報等を活かし、「pinpoint」「ガクバアルバイト」「らくらくアルバイト」などの各サービスの更なる事業拡大を目指してまいります。
また、新たなサービスの開発に関しても積極的に取り組んでまいります。
f. 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、事業体制等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社は常に市場動向及び業界動向を注視しつつ、優秀な人材の確保及び適切な教育を実施するとともに、事業体制、内部管理体制を強化し、社会のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に適切な対応を行ってまいります。
g. 経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営陣は、今後のさらなる成長のために、スピーディーな事業展開による収益基盤の強化と多角化、システムセキュリティの維持と情報管理体制の強化、及びこれらを担う優秀な人材確保が大きな課題であると考え、これらの達成を中期的な目標としております。詳細につきましては「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

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