有価証券報告書-第23期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/25 15:35
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【項目】
112項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和に伴い、個人消費の回復やインバウンド需要の増加が見られるなど、経済活動の正常化が進みました。一方で、中東やウクライナにおける紛争の長期化、中国経済の低迷、常態化する円安などの影響でエネルギー価格の高騰や物価上昇が続くなど依然として先行き不透明な状況は継続しております。
当社が属するインターネット広告市場においては、経済産業省の特定サービス産業動態統計調査(2024年2月分確報)によると、2024年2月のインターネット広告の売上高合計は123,301百万円(前年同月比1.60%増)と引き続き回復傾向となってきておりますが、当社が注力してまいりましたインターネットを活用した求人広告市場につきましては、2024年3月の有効求人倍率(季節調整値)は、1.28倍(厚生労働省「一般職業紹介状況(2024年3月分)について」)で直近では微増で推移しており、前年同月比で減少しており、回復が望まれます。
このような事業環境の下、『コミュニケーションデータ事業』は、当社の優位性の一つであるデータとテクノロジーを組み合わせて収益を上げていく事業として、『らくらく連絡網』、『らくらくアルバイト』(2024年3月でサービス終了)、『pinpoint』及び『他媒体広告』を含めており、当事業年度は代理店戦略の強化やアライアンスの推進を行い、データの拡充と有効活用を図ってまいりました。
また、『HRデータ事業』は、顧客が求人業界であり、当社が培ってきた求人広告分野におけるノウハウとテクノロジーを組み合わせた事業として、『求人検索エンジン』、『HR Ads Platform』及び『ジョブオレ』を含めており、当事業年度は『HR Ads Platform』を重視し、新規求人メディア連携やATS連携の強化を図ってまいりました。
その結果、『らくらく連絡網』の2024年3月末時点の会員数は700万人(前年同期比0.2%増)、アプリ会員数は309万人(前年同期比7.7%増)、有効団体数は38万団体(前年同期比0.1%減)、『ジョブオレ』の2024年3月末時点の求人原稿数は604千件(前年同期比79.9%増)となっております。
『新規事業』につきましては主にはWeb3事業のNFT販売を中心に売上を拡大しておりますが、「休日いぬ部」のOTA開始や、DEA社との共同取組である「Answer to Earn」のサービス開始、また「ポケカル」において募集型企画旅行の造成、販売を開始するなど、それぞれの事業の拡大に向けて動いています。今期も更なるNFT販売代理強化、またBtoCメディアの集客力強化によって成長戦略を行っていきたいと考えています。
以上の結果、当事業年度の売上高は3,817,836千円(前年同期比7.1%増)、営業利益は41,944千円(前年同期比23.9%減)、経常利益は43,713千円(前年同期比19.3%減)、当期純利益は36,623千円(前年同期比0.5%減)となりました。
なお、当社は、インターネットメディア関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前事業年度末に比べ199,991千円減少し、257,583千円(前年同期比43.7%減)となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は94,893千円(前年同期比24.5%減)となりました。これは主に、前受金の増加額19,767千円があったものの、売上債権の減少額157,636千円、仕入債務の減少額197,597千円及び未払金の減少額60,513千円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は340,428千円(前年同期比24.5%増)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出271,683千円、投資有価証券の取得による支出59,764千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は45,544千円(前年同期比78.6%減)となりました。これは主に、新株予約権の行使による株式の発行による収入45,672千円があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当社の主たる事業は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスには生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
b. 受注実績
受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。
c. 販売実績
当事業年度の販売実績を示すと、次のとおりであります。
なお、当社は単一セグメントでありセグメント情報を記載していないため、サービス別に記載しております。
事業の名称販売高(千円)前年同期比(%)
コミュニケーションデータ事業802,737△15.1
HRデータ事業2,508,564+0.6
新規事業431,916+716.7
その他74,618+5.2
合計3,817,836+7.1


(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績
(売上高)
売上高は、前事業年度より253,390千円(7.1%)増加し、3,817,836千円となりました。これは主に、『コミュニケーションデータ事業』に関しては、減収となったものの期初計画通りに売上・利益を確保し、『HRデータ事業』において、運用型広告の当社運用力を背景に他社からの乗り換えやコロナ禍の影響を受けにくい顧客群の強化を行ってきたことにより、売上高を牽引し、『新規事業』については主に代理店によるNFT販売の好調により前期比で大幅に増収したものであります。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は、前事業年度より29,106千円(1.1%)減少し、2,713,769千円となり、売上原価率は5.9ポイント減少して71.1%となりました。これは主に、仕入高が85,902千円減少したこと等によるものであります。
以上の結果、売上総利益は、前事業年度より282,496千円(34.4%)増加し、1,104,066千円となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ295,636千円(38.6%)増加し、1,062,121千円となり、売上に対する販売費及び一般管理費の比率は、6.3ポイント増加して、27.8%となりました。これは主に、地代家賃が12,271千円減少したものの、給与手当が125,092千円増加、販売手数料が70,716千円増加したこと等によるものであります。
以上の結果、営業利益は前事業年度より13,137千円(23.9%)減少し、41,944千円の営業利益となりました。
(営業外損益)
営業外損益は、前事業年度の897千円の費用(純額)から1,768千円の収益(純額)となりました。これは主に、雑収入が2,103千円増加したこと等によるものであります。
以上の結果、経常利益は前事業年度より10,470千円減少し、43,713千円の経常利益となりました。
(特別損益)
特別損益は、前事業年度の15,725千円の損失(純額)から4,800千円の損失(純額)となりました。これは主に、前事業年度において、本社移転費用が15,757千円、当事業年度において、特別退職金が4,800千円発生したことによるものであります。
(法人税等合計)
法人税等合計は、前事業年度に比べ637千円(38.6%)増加して、2,290千円となりました。これは法人税等が637千円増加したことによるものであります。
以上の結果、当期純利益は、前事業年度より183千円減少し、36,623千円の当期純利益となりました。
b. 財政状態
(資産)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べて112,335千円(7.8%)減少し、1,336,927千円となりました。これは主として、現預金が199,991千円減少、売掛金が157,874千円減少したことによるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べて224,496千円(29.6%)減少し、533,180千円となりました。これは主として、前受金が19,767千円増加したものの、買掛金が197,597千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べて112,161千円(16.2%)増加し、803,746千円となりました。これは主として、資本金が38,028千円増加、資本準備金が38,028千円増加、当期純利益の計上に伴い利益剰余金が36,623千円増加したことによるものであります。
c. キャッシュ・フロー
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
d. 資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要のうち主なものは、媒体仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、サーバー等の設備投資、サービス開発に係る労務費、外注費等によるものであります。必要資金については原則として手許資金で賄っておりますが、金融機関との間で当座貸越契約を締結しており、その当座貸越極度額は200,000千円であります。
当社は、財務基盤を強化するとともに、成長のための投資資金の確保を実現するため、財務の健全性や資本効率等当社にとって最適な資本構成を追求しながら、新たなサービスの開発等、会社の将来の成長のための内部留保の充実を図る必要があると考えております。
e. 経営戦略の現状と見通し
2025年3月期は、新型コロナウイルス感染症の影響による行動制限の緩和などにより個人消費の回復やインバウンド需要の増加に向かうと期待しておりますが、ロシア・ウクライナ情勢の長期化による、原材料の価格高騰や材料不足などから起こるインフレーションによる消費マインドの冷え込みリスクなど、経済の先行きは不透明な状況が続くと予想されます。
2025年3月期は、『コミュニケーションデータ事業』に関しては、『らくらく連絡網』の新機能追加やUI改善により、新規会員獲得に注力し、データの拡充を行い、そのデータを活かしたより効果の高い広告配信を行うことで競争力の強化を図ってまいります。また、中長期的には、新たな収益モデルの確立のために投資を行い、更なる新規事業の創出を目指しております。『HRデータ事業』に関しては、『HR Ads Platform』の新規求人メディア連携やATS連携の強化を図るとともに、人事管理系ツールとの連携や採用BIツールの構築等に、引き続き注力してまいります。『求人検索エンジン』については既存顧客の継続率を高めつつアップセルを強化していくとともに、新規顧客の獲得を積極的に行い、効果の高いサービス提供に取り組んでまいります。新サービスの強化につきましては主にはWeb3事業のNFT販売を中心に売上を拡大しておりますが、「休日いぬ部」のOTA開始や、DEA社との共同取組である「Answer to Earn」のサービス開始、また「ポケカル」において募集型企画旅行の造成、販売を開始するなど、それぞれの事業の拡大に向けて動いています。今期も更なるNFT販売代理強化、またBtoCメディアの集客力強化によって成長戦略を行っていきたいと考えています。
以上の状況を背景に、売上高は4,000,000千円(前年同期比4.8%増)となり、営業利益は42,000千円(前年同期比0.1%増)、経常利益は、42,000千円(前年同期比3.9%減)、当期純利益は56,000千円(前年同期比52.9%増)を予想しております。
f. 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、事業体制等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社は常に市場動向及び業界動向を注視しつつ、優秀な人材の確保及び適切な教育を実施するとともに、事業体制、内部管理体制を強化し、社会のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に適切な対応を行ってまいります。
g. 経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営陣は、今後のさらなる成長のために、スピーディーな事業展開による収益基盤の強化と多角化、システムセキュリティの維持と情報管理体制の強化、及びこれらを担う優秀な人材確保が大きな課題であると考え、これらの達成を中期的な目標としております。詳細につきましては「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

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