四半期報告書-第9期第2四半期(令和2年10月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/02/12 15:00
【資料】
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【項目】
35項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当社グループが目指す「循環型社会の実現のために必要不可欠な存在になる」という中期的なありたい姿の実現に向けて、今年度においても幅広い層に愛されるサービスを目指し、健全性の強化や利便性の向上を進めております。
期初に掲げた今期の事業方針に変更はなく、好調に進捗しております。これまで新型コロナウイルス(以下、COVID-19という)状況下において、当四半期前半までは投資を抑制していましたが、今後は、将来利益を最大化するためにグロースを優先した投資を行いつつ、定期的に事業環境を踏まえて投資内容の見直しを行ってまいります。
メルカリJPでは、中長期での継続的な成長を図るため、引き続き出品の強化に取り組んでおります。当四半期においては特に梱包発送の簡便化によるユーザ体験の向上に注力しました。また若年層から中高年層まで幅広い層に愛されるサービスになるべく、マーケティングや「メルカリステーション」等のオフライン施策によって新規ユーザ獲得に注力し、新たな需要の創出に取り組んでおります。これらの結果、「メルカリ」の流通総額は、当第2四半期連結累計期間において3,676億円となり、前年同期比で862億円増加しております。
スマホ決済サービスを提供しているメルペイは決済と与信事業に加え、メルペイ残高を利用して資産運用ができるサービスの構築に取り組んでおります。その中でも、特に与信事業においては「メルペイスマート払い(一括払い・定額払い)」の利用者数が着実に増加しており、昨年11月からは「メルペイスマート払い(定額払い)」の手数料徴収(年率15%)等を開始するなど収益力の強化に向けて取り組んでおります。また、「メルペイ」の利用における本人確認、不正利用対策をより一層強化することで安心安全な利用環境の構築を進めております。これらの結果、「メルペイ」の利用者数は850万人(注)となり、順調に増加しております。
メルカリUSでは「Mercari is your marketplace」として、誰もがより簡単で安全に様々なモノが売れるマーケットプレイス「Mercari」の成長に向けて、認知度向上及び新規ユーザ獲得に加え、出品および配送の最適化に取り組んでおります。これらの結果、「Mercari」の流通総額は当第2四半期連結累計期間において582億円(為替レートについては、期中平均為替レート105.36円にて換算)となり、前年同期比で326億円増加しております。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高48,213百万円(前年同期比46.1%増)、営業利益1,370百万円(前年同期は13,894百万円の損失)、経常利益1,190百万円(前年同期は13,883百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益4,111百万円(前年同期は14,098百万円の損失)となりました。
なお、当社グループはマーケットプレイス関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
(注)メルペイ「電子マネー」の登録を行ったユーザと、「メルペイコード決済」、「ネット決済」、「メルペイスマート払い(一括払い・定額払い)」等の利用者の合計(重複を除く)2020年12月末時点。
(2)財政状態に関する説明
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における資産につきましては、前連結会計年度末に比べ34,412百万円増加し、232,426百万円となりました。
主な増減理由は以下のとおりです。
・現金及び預金の主な増減理由は「キャッシュ・フローに関する説明」に記載しております。
・有価証券は、保有する金融商品の償還に伴い、前連結会計年度末に比べ5,260百万円減少しております。
・未収入金は、主に「メルペイスマート払い(一括払い・定額払い)」の利用増加に伴い、前連結会計年度末に比べ18,949百万円増加しております。
・預け金は、決済サイクルの改善に伴い、前連結会計年度末に比べ8,385百万円減少しております。
・投資有価証券は、主に保有する株式を売却したことに伴い、前連結会計年度末に比べ5,631百万円減少しております。
・差入保証金は、主に「メルカリ」及び「メルペイ」の利用金額の増加に伴い、法令に基づいた供託を実施したことにより、前連結会計年度末に比べ7,643百万円増加しております。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における負債につきましては、前連結会計年度末に比べ33,224百万円増加し、195,870百万円となりました。
主な増減理由は以下のとおりです。
・短期借入金は、立替払い債権の流動化を実施したことにより、前連結会計年度末に比べ10,479百万円増加しております。
・未払法人税等は、主に税金等調整前四半期純利益の増加に伴い、前連結会計年度末に比べ3,086百万円増加しております。
・預り金は、主に「メルカリ」及び「メルペイ」の利用金額の増加に伴い、前連結会計年度末に比べ17,811百万円増加しております。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1,187百万円増加し、36,556百万円となりました。
主な増減理由は以下のとおりです。
・資本金は、新株発行に伴い、前連結会計年度末と比べ708百万円増加しております。
・資本剰余金は、新株発行に伴い、前連結会計年度末と比べ708百万円増加しております。
・利益剰余金は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上に伴い、前連結会計年度末に比べ4,111百万円増加しております。
・その他有価証券評価差額金は、主に保有する株式を売却したことに伴い、前連結会計年度末に比べ3,999百万円減少しております。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ19,082百万円増加し、当第2四半期連結会計期間末には160,090百万円となりました。なお、現金及び現金同等物には、現金及び預金と有価証券が含まれております。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、2,318百万円となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益8,133百万円に、投資有価証券売却益6,942百万円、未収入金の増加額18,902百万円、未払金の増加額1,706百万円、預け金の減少額8,385百万円、預り金の増加額17,811百万円を調整し、また、差入保証金の増加額7,643百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により獲得した資金は、6,997百万円となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入6,942百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は、10,632百万円となりました。これは主に、短期借入金の増加額10,479百万円によるものであります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当第2四半期連結累計期間において、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は216百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。