有価証券報告書-第12期(2023/07/01-2024/06/30)
当社グループは、当連結会計年度よりIFRSを適用しており、前連結会計年度の数値もIFRSに組み替えて比較分析を行っております。
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績等の状況
当連結会計年度は、グループミッション「あらゆる価値を循環させ、あらゆる人の可能性を広げる」の達成に向け、既存事業の成長の加速及び新規事業の創出に取り組んで参りました。その結果、連結で過去最高の売上収益と営業利益を達成しています。新規事業においても、2024年3月に空き時間おしごとサービス「メルカリ ハロ」を開始、2022年11月に提供を開始した「メルカード」発行枚数が340万枚を突破するなど、各々のサービスが大きく成長した一年となりました。
Marketplaceでは、規律ある投資を継続しつつ、トップラインの成長にフォーカスすることを今期の事業方針として取り組みました。越境取引やBtoC等の注力領域の伸長や、ロイヤルティプログラム(注1)がトップラインの成長に寄与しましたが、成長の加速には至らず、通期GMV(注2)は前連結会計年度比9%増加の1兆727億円となりました。一方、調整後コア営業利益率(注3)は「メルカリ ハロ」への投資を含め40%と、高い収益性を実現しております。2024年3月に開始した「メルカリ ハロ」の登録ユーザ数が開始3か月弱で500万人を突破、パートナー拠点数は全国5万店舗に達するなど、順調なスタートとなりました。
Fintechでは、「メルカード」ユーザ獲得に注力し、グループシナジーの強化を図ることを今期の事業方針として取り組みました。カード発行枚数が順調に拡大し、「メルカード」保有に伴うメルカリ内ARPUが50%向上するなど、グループシナジー創出が着実に進捗いたしました。また、「メルカード」を中心とするCreditサービスも好調に伸長したことで収益力が向上し、通期売上収益(注3)はYoY+51%と高成長を継続いたしました。Creditサービスの成長がけん引し債権残高(注4)が1,872億円まで伸長する中、独自のAI与信を活かした厳格な与信コントロール等により債権回収率(注5)も99.2%に向上し、健全な成長を実現しています。
以上の結果、Japan Regionの当連結会計年度の業績は、売上収益138,108百万円(前連結会計年度比13.0%増)、セグメント利益30,649百万円(前連結会計年度比10.4%減)となりました。
USでは、既存ユーザのリテンション強化に向けたプロダクトの磨き込みを通じて成長軌道への復帰を目指すとともに、将来成長に向けたZ世代の巻き込みにも注力することを今期の事業方針として取り組みました。Z世代獲得に向けたリブランディング等のプロダクトのアップデートや、米国マーケットプレイスで初めて出品手数料を無料化するなど、大胆な挑戦を推進しましたが、想定以上のインフレの長期化をはじめとする外部環境の影響が大きく、成長軌道への復帰には至りませんでした。この結果、当連結会計年度における「Mercari」の通期GMVは前連結会計年度比10%減少の913百万米ドル(1,361億円。月次平均為替レート換算での積み上げ)、売上収益は43,653百万円(前連結会計年度比1.8%減)となりました。このような状況を踏まえて、マーケティング費用の見直しと組織再編を実施したことで、セグメント損失は5,293百万円(前連結会計年度は8,758百万円の損失)と大きく改善いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上収益187,407百万円(前連結会計年度比9.0%増)、営業利益17,486百万円(前連結会計年度比6.7%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益13,461百万円(前連結会計年度比2.7%増)となりました。
(注)1.「メルカード」の利用状況に応じたポイント還元プログラム。常時1%ポイント還元、メルカリ内利用はPay, Buy, Sellのクロスユース等に応じて最大4%ポイント還元。
2.「Gross Merchandise Value」の略。流通取引総額のことを指す。
3.Marketplace・Fintech間の内部取引(決済業務委託に関わる手数料)を控除した数値を指す。
4.当期末時点における「メルペイスマート払い(翌月払い・定額払い)」と「メルペイスマートマネー」の債権残高(破産更生債権等を除く)。
5.11ヶ月前に請求を行った「メルペイスマート払い(翌月払い・定額払い)」と「メルペイスマートマネー」の金額に対して11ヶ月以内に回収を完了した四半期累計の加重平均割合(破産更生債権等を除く)。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産につきましては、前連結会計年度末に比べ83,423百万円増加し、501,773百万円となりました。
主な増減理由は以下のとおりです。
・現金及び現金同等物の主な増減理由は「キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
・営業債権及びその他の債権は、主に「メルペイスマート払い(翌月払い・定額払い)」の利用増加に伴い、前連結会計年度末に比べ68,685百万円増加しております。
・差入保証金は、主に「メルカリ」及び「メルペイ」の利用金額の増加に伴い、法令に基づいた供託を実施したことにより、前連結会計年度末に比べ20,004百万円増加しております。
(負債)
当連結会計年度末における負債につきましては、前連結会計年度末に比べ66,937百万円増加し、429,627百万円となりました。
主な増減理由は以下のとおりです。
・借入金(流動負債)は、主に翌月払い及び定額払い債権の流動化の変動により、前連結会計年度末に比べ6,166百万円減少しております。
・社債及び借入金(非流動負債)は、主に定額払い債権の流動化を実施したことにより、前連結会計年度末に比べ39,730百万円増加しております。
・預り金は、主に「メルカリ」及び「メルペイ」の利用金額の増加に伴い、前連結会計年度末に比べ37,409百万円増加しております。
・未払法人所得税等は、主に法人所得税の支払に伴い、前連結会計年度末に比べ5,084百万円減少しております。
(資本)
当連結会計年度末における資本につきましては、前連結会計年度末に比べ16,486百万円増加し、72,145百万円となりました。
主な増減理由は以下のとおりです。
・資本金は、新株発行に伴い、前連結会計年度末と比べ1,752百万円増加しております。
・資本剰余金は、新株発行及び株式報酬取引等に伴い、前連結会計年度末と比べ485百万円増加しております。
・利益剰余金は、主に親会社の所有者に帰属する当期利益の計上に伴い、前連結会計年度末に比べ13,652百万円増加しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ9,823百万円減少し、当連結会計年度末には191,998百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は、43,337百万円(前連結会計年度は35,820百万円の使用)となりました。これは主に、税引前利益17,889百万円、営業債権及びその他の債権の増加額68,635百万円、預り金の増加額35,887百万円、差入保証金の増加額20,000百万円、法人所得税の支払額10,274百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、877百万円(前連結会計年度は601百万円の使用)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出1,526百万円、敷金及び保証金の回収による収入531百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は、32,091百万円(前連結会計年度は25,167百万円の獲得)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額△15,835百万円、社債の発行及び長期借入れによる収入51,000百万円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b. 受注実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の判断、見積り及び仮定」に記載のとおりです。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績等の状況及び② 財政状態の状況」に記載したとおりであります。
③ キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループは、継続的な成長のため、認知度、信頼度を向上させることにより、より多くのユーザを獲得 し、また既存のユーザを維持していくことが必要であると考え、会社設立以降積極的に広告宣伝等にコストを投 下しており、今後も継続して国内外における広告宣伝等を進めていく方針であります。当社グループの運転資金 需要のうち主なものは、当社グループのサービスを効果的に拡大していくための広告宣伝費及び開発に係る人件 費であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。当社グループは、必要な資金 を主に自己資金及び金融機関からの借入、社債の発行、債権流動化で賄っております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、前記「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、サービスの性質、国際事業展開、コンプライアンス等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行って参ります。
(3)並行開示情報
連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した要約連結財務諸表は、以下のとおりであります。
なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
① 要約連結貸借対照表(日本基準)
② 要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)
要約連結損益計算書
要約連結包括利益計算書
③ 要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準)
⑤ 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
該当事項はありません。
(4)経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 34.初度適用」に記載のとおりであります。
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
(リース)
日本基準ではオペレーティング・リース取引については、通常の賃貸借取引に係る方法に準じて会計処理しておりましたが、IFRSでは「使用権資産」及び「リース負債」を計上しております。
この結果、IFRSでは日本基準に比べて、使用権資産及びリース負債がそれぞれ3,309百万円及び3,206百万円増加しております。
(契約獲得コスト)
顧客との契約獲得のための増分コストについて、日本基準では一括費用処理しておりましたが、IFRSでは回収可能であると見込まれる部分について、資産として認識しております。
この結果、IFRSでは日本基準に比べて、資産合計が1,288百万円増加しております。
(株式報酬費用)
日本基準では段階的に権利行使が可能となるストック・オプション等について、付与された単位でまとめて会計処理を行っておりましたが、IFRSでは権利確定期間ごとにそれぞれ別個のストック・オプション等として会計処理を行っております。
この結果、IFRSでは日本基準に比べて、売上原価が557百万円増加しております。また販売費及び一般管理費が729百万円減少しております。
(未払有給休暇)
日本基準では会計処理が求められていなかった未消化の有給休暇について、IFRSでは「その他の流動負債」を計上しております。
この結果、IFRSでは日本基準に比べて、その他の流動負債が1,757百万円増加しております。
(在外子会社に係る累積換算差額の振替)
初度適用に際して、IFRS第1号に規定されている免除規定を選択し、移行日における累積換算差額を全て利益剰余金に振替えております。
この結果、IFRSでは日本基準に比べて、その他の包括利益累計が1,303百万円減少しております。
(法人所得税費用及び税効果に関する調整)
日本基準では住民税均等割について「法人税等」に含めて表示しておりましたが、IFRSでは「販売費及び一般管理費」に含めて表示し、事業税の外形標準課税の付加価値割については、日本基準では「販売費及び一般管理費」に含めて表示しておりましたが、IFRSでは「法人所得税費用」に含めて表示しております。また、日本基準では「法人税、住民税及び事業税」、「法人税等調整額」を区分掲記しておりましたが、IFRSでは「法人所得税費用」として一括して表示しております。
日本基準からIFRSへの調整に伴い一時差異が発生したこと、また、IFRSの適用に伴い、全ての繰延税金資産の回収可能性を再検討したことにより「法人所得税費用」の金額を調整しております。
この結果、IFRSでは日本基準に比べて、法人所得税費用が1,132百万円増加しております。
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績等の状況
当連結会計年度は、グループミッション「あらゆる価値を循環させ、あらゆる人の可能性を広げる」の達成に向け、既存事業の成長の加速及び新規事業の創出に取り組んで参りました。その結果、連結で過去最高の売上収益と営業利益を達成しています。新規事業においても、2024年3月に空き時間おしごとサービス「メルカリ ハロ」を開始、2022年11月に提供を開始した「メルカード」発行枚数が340万枚を突破するなど、各々のサービスが大きく成長した一年となりました。
Marketplaceでは、規律ある投資を継続しつつ、トップラインの成長にフォーカスすることを今期の事業方針として取り組みました。越境取引やBtoC等の注力領域の伸長や、ロイヤルティプログラム(注1)がトップラインの成長に寄与しましたが、成長の加速には至らず、通期GMV(注2)は前連結会計年度比9%増加の1兆727億円となりました。一方、調整後コア営業利益率(注3)は「メルカリ ハロ」への投資を含め40%と、高い収益性を実現しております。2024年3月に開始した「メルカリ ハロ」の登録ユーザ数が開始3か月弱で500万人を突破、パートナー拠点数は全国5万店舗に達するなど、順調なスタートとなりました。
Fintechでは、「メルカード」ユーザ獲得に注力し、グループシナジーの強化を図ることを今期の事業方針として取り組みました。カード発行枚数が順調に拡大し、「メルカード」保有に伴うメルカリ内ARPUが50%向上するなど、グループシナジー創出が着実に進捗いたしました。また、「メルカード」を中心とするCreditサービスも好調に伸長したことで収益力が向上し、通期売上収益(注3)はYoY+51%と高成長を継続いたしました。Creditサービスの成長がけん引し債権残高(注4)が1,872億円まで伸長する中、独自のAI与信を活かした厳格な与信コントロール等により債権回収率(注5)も99.2%に向上し、健全な成長を実現しています。
以上の結果、Japan Regionの当連結会計年度の業績は、売上収益138,108百万円(前連結会計年度比13.0%増)、セグメント利益30,649百万円(前連結会計年度比10.4%減)となりました。
USでは、既存ユーザのリテンション強化に向けたプロダクトの磨き込みを通じて成長軌道への復帰を目指すとともに、将来成長に向けたZ世代の巻き込みにも注力することを今期の事業方針として取り組みました。Z世代獲得に向けたリブランディング等のプロダクトのアップデートや、米国マーケットプレイスで初めて出品手数料を無料化するなど、大胆な挑戦を推進しましたが、想定以上のインフレの長期化をはじめとする外部環境の影響が大きく、成長軌道への復帰には至りませんでした。この結果、当連結会計年度における「Mercari」の通期GMVは前連結会計年度比10%減少の913百万米ドル(1,361億円。月次平均為替レート換算での積み上げ)、売上収益は43,653百万円(前連結会計年度比1.8%減)となりました。このような状況を踏まえて、マーケティング費用の見直しと組織再編を実施したことで、セグメント損失は5,293百万円(前連結会計年度は8,758百万円の損失)と大きく改善いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上収益187,407百万円(前連結会計年度比9.0%増)、営業利益17,486百万円(前連結会計年度比6.7%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益13,461百万円(前連結会計年度比2.7%増)となりました。
(注)1.「メルカード」の利用状況に応じたポイント還元プログラム。常時1%ポイント還元、メルカリ内利用はPay, Buy, Sellのクロスユース等に応じて最大4%ポイント還元。
2.「Gross Merchandise Value」の略。流通取引総額のことを指す。
3.Marketplace・Fintech間の内部取引(決済業務委託に関わる手数料)を控除した数値を指す。
4.当期末時点における「メルペイスマート払い(翌月払い・定額払い)」と「メルペイスマートマネー」の債権残高(破産更生債権等を除く)。
5.11ヶ月前に請求を行った「メルペイスマート払い(翌月払い・定額払い)」と「メルペイスマートマネー」の金額に対して11ヶ月以内に回収を完了した四半期累計の加重平均割合(破産更生債権等を除く)。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産につきましては、前連結会計年度末に比べ83,423百万円増加し、501,773百万円となりました。
主な増減理由は以下のとおりです。
・現金及び現金同等物の主な増減理由は「キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
・営業債権及びその他の債権は、主に「メルペイスマート払い(翌月払い・定額払い)」の利用増加に伴い、前連結会計年度末に比べ68,685百万円増加しております。
・差入保証金は、主に「メルカリ」及び「メルペイ」の利用金額の増加に伴い、法令に基づいた供託を実施したことにより、前連結会計年度末に比べ20,004百万円増加しております。
(負債)
当連結会計年度末における負債につきましては、前連結会計年度末に比べ66,937百万円増加し、429,627百万円となりました。
主な増減理由は以下のとおりです。
・借入金(流動負債)は、主に翌月払い及び定額払い債権の流動化の変動により、前連結会計年度末に比べ6,166百万円減少しております。
・社債及び借入金(非流動負債)は、主に定額払い債権の流動化を実施したことにより、前連結会計年度末に比べ39,730百万円増加しております。
・預り金は、主に「メルカリ」及び「メルペイ」の利用金額の増加に伴い、前連結会計年度末に比べ37,409百万円増加しております。
・未払法人所得税等は、主に法人所得税の支払に伴い、前連結会計年度末に比べ5,084百万円減少しております。
(資本)
当連結会計年度末における資本につきましては、前連結会計年度末に比べ16,486百万円増加し、72,145百万円となりました。
主な増減理由は以下のとおりです。
・資本金は、新株発行に伴い、前連結会計年度末と比べ1,752百万円増加しております。
・資本剰余金は、新株発行及び株式報酬取引等に伴い、前連結会計年度末と比べ485百万円増加しております。
・利益剰余金は、主に親会社の所有者に帰属する当期利益の計上に伴い、前連結会計年度末に比べ13,652百万円増加しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ9,823百万円減少し、当連結会計年度末には191,998百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は、43,337百万円(前連結会計年度は35,820百万円の使用)となりました。これは主に、税引前利益17,889百万円、営業債権及びその他の債権の増加額68,635百万円、預り金の増加額35,887百万円、差入保証金の増加額20,000百万円、法人所得税の支払額10,274百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、877百万円(前連結会計年度は601百万円の使用)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出1,526百万円、敷金及び保証金の回収による収入531百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は、32,091百万円(前連結会計年度は25,167百万円の獲得)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額△15,835百万円、社債の発行及び長期借入れによる収入51,000百万円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b. 受注実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年7月 1日 至 2024年6月30日) | |
| 販売高(百万円) | 前年同期比(%) | |
| Japan Region | 138,108 | 113.0 |
| US | 43,653 | 98.2 |
| 報告セグメント計 | 181,762 | 109.1 |
| その他 | 5,645 | 106.0 |
| 合計 | 187,407 | 109.0 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の判断、見積り及び仮定」に記載のとおりです。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績等の状況及び② 財政状態の状況」に記載したとおりであります。
③ キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループは、継続的な成長のため、認知度、信頼度を向上させることにより、より多くのユーザを獲得 し、また既存のユーザを維持していくことが必要であると考え、会社設立以降積極的に広告宣伝等にコストを投 下しており、今後も継続して国内外における広告宣伝等を進めていく方針であります。当社グループの運転資金 需要のうち主なものは、当社グループのサービスを効果的に拡大していくための広告宣伝費及び開発に係る人件 費であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。当社グループは、必要な資金 を主に自己資金及び金融機関からの借入、社債の発行、債権流動化で賄っております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、前記「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、サービスの性質、国際事業展開、コンプライアンス等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行って参ります。
(3)並行開示情報
連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した要約連結財務諸表は、以下のとおりであります。
なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
① 要約連結貸借対照表(日本基準)
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (2023年6月30日) | 当連結会計年度 (2024年6月30日) | |
| 資産の部 | ||
| 流動資産 | 340,644 | 415,760 |
| 固定資産 | ||
| 有形固定資産 | 2,781 | 2,206 |
| 無形固定資産 | 584 | 501 |
| 投資その他の資産 | 71,282 | 93,753 |
| 固定資産合計 | 74,648 | 96,461 |
| 資産合計 | 415,292 | 512,222 |
| 負債の部 | ||
| 流動負債 | 273,608 | 313,575 |
| 固定負債 | 86,454 | 125,659 |
| 負債合計 | 360,063 | 439,235 |
| 純資産の部 | ||
| 株主資本 | 51,370 | 68,317 |
| その他の包括利益累計額 | 2,211 | 3,254 |
| 新株予約権 | 1,092 | 943 |
| 非支配株主持分 | 554 | 471 |
| 純資産合計 | 55,228 | 72,987 |
| 負債純資産合計 | 415,292 | 512,222 |
② 要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)
要約連結損益計算書
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (自 2022年7月 1日 至 2023年6月30日) | 当連結会計年度 (自 2023年7月 1日 至 2024年6月30日) | |
| 売上高 | 172,064 | 187,462 |
| 売上原価 | 57,639 | 56,904 |
| 売上総利益 | 114,425 | 130,557 |
| 販売費及び一般管理費 | 97,401 | 112,278 |
| 営業利益 | 17,023 | 18,278 |
| 営業外収益 | 716 | 1,016 |
| 営業外費用 | 290 | 1,077 |
| 経常利益 | 17,449 | 18,217 |
| 特別利益 | 2 | 201 |
| 特別損失 | 1,063 | 847 |
| 税金等調整前当期純利益 | 16,389 | 17,571 |
| 法人税等合計 | 3,474 | 3,301 |
| 当期純利益 | 12,914 | 14,269 |
| 非支配株主に帰属する当期純損失(△) | △155 | △84 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 13,070 | 14,353 |
要約連結包括利益計算書
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (自 2022年7月 1日 至 2023年6月30日) | 当連結会計年度 (自 2023年7月 1日 至 2024年6月30日) | |
| 当期純利益 | 12,914 | 14,269 |
| その他の包括利益合計 | 908 | 1,043 |
| 包括利益 | 13,823 | 15,313 |
| (内訳) | ||
| 親会社株主に係る包括利益 | 13,978 | 15,397 |
| 非支配株主に係る包括利益 | △155 | △84 |
③ 要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
| (単位:百万円) |
| 株主資本 | その他の包括 利益累計額 | 新株予約権 | 非支配株主持分 | 純資産合計 | |
| 当期首残高 | 35,453 | 1,303 | 926 | 314 | 37,998 |
| 当期変動額 | 15,917 | 907 | 165 | 240 | 17,230 |
| 当期末残高 | 51,370 | 2,211 | 1,092 | 554 | 55,228 |
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
| (単位:百万円) |
| 株主資本 | その他の包括 利益累計額 | 新株予約権 | 非支配株主持分 | 純資産合計 | |
| 当期首残高 | 51,370 | 2,211 | 1,092 | 554 | 55,228 |
| 当期変動額 | 16,946 | 1,043 | △148 | △83 | 17,758 |
| 当期末残高 | 68,317 | 3,254 | 943 | 471 | 72,987 |
④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準)
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (自 2022年7月 1日 至 2023年6月30日) | 当連結会計年度 (自 2023年7月 1日 至 2024年6月30日) | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | △36,883 | △44,761 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △632 | △877 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | 26,839 | 33,404 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 1,317 | 2,299 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | △9,359 | △9,933 |
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 211,406 | 202,047 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 202,047 | 192,113 |
⑤ 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
該当事項はありません。
(4)経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 34.初度適用」に記載のとおりであります。
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
(リース)
日本基準ではオペレーティング・リース取引については、通常の賃貸借取引に係る方法に準じて会計処理しておりましたが、IFRSでは「使用権資産」及び「リース負債」を計上しております。
この結果、IFRSでは日本基準に比べて、使用権資産及びリース負債がそれぞれ3,309百万円及び3,206百万円増加しております。
(契約獲得コスト)
顧客との契約獲得のための増分コストについて、日本基準では一括費用処理しておりましたが、IFRSでは回収可能であると見込まれる部分について、資産として認識しております。
この結果、IFRSでは日本基準に比べて、資産合計が1,288百万円増加しております。
(株式報酬費用)
日本基準では段階的に権利行使が可能となるストック・オプション等について、付与された単位でまとめて会計処理を行っておりましたが、IFRSでは権利確定期間ごとにそれぞれ別個のストック・オプション等として会計処理を行っております。
この結果、IFRSでは日本基準に比べて、売上原価が557百万円増加しております。また販売費及び一般管理費が729百万円減少しております。
(未払有給休暇)
日本基準では会計処理が求められていなかった未消化の有給休暇について、IFRSでは「その他の流動負債」を計上しております。
この結果、IFRSでは日本基準に比べて、その他の流動負債が1,757百万円増加しております。
(在外子会社に係る累積換算差額の振替)
初度適用に際して、IFRS第1号に規定されている免除規定を選択し、移行日における累積換算差額を全て利益剰余金に振替えております。
この結果、IFRSでは日本基準に比べて、その他の包括利益累計が1,303百万円減少しております。
(法人所得税費用及び税効果に関する調整)
日本基準では住民税均等割について「法人税等」に含めて表示しておりましたが、IFRSでは「販売費及び一般管理費」に含めて表示し、事業税の外形標準課税の付加価値割については、日本基準では「販売費及び一般管理費」に含めて表示しておりましたが、IFRSでは「法人所得税費用」に含めて表示しております。また、日本基準では「法人税、住民税及び事業税」、「法人税等調整額」を区分掲記しておりましたが、IFRSでは「法人所得税費用」として一括して表示しております。
日本基準からIFRSへの調整に伴い一時差異が発生したこと、また、IFRSの適用に伴い、全ての繰延税金資産の回収可能性を再検討したことにより「法人所得税費用」の金額を調整しております。
この結果、IFRSでは日本基準に比べて、法人所得税費用が1,132百万円増加しております。