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有価証券報告書-第57期(2025/06/01-2026/05/31)

【提出】
2026/08/27 15:30
【資料】
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【項目】
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の回復を背景に緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、物価上昇や人手不足の継続により消費活動には伸び悩みが見られるほか、米国の金融・経済政策動向や中東情勢を含む地政学的リスク等を背景とした海外景気の不確実性が継続しており、先行きは依然として不透明な状況にあります。
当社グループの属するソフトウエア業界においては、人手不足を背景とした業務効率化ニーズの高まりやデジタル化・高度化に向けた戦略的投資を受け、企業のIT投資は堅調に推移いたしました。一方で、中東情勢や主要顧客の再編動向等を背景に、一部で受注環境の不透明感が高まり、その影響も見られ始めております。また、要件の多様化や技術的難易度の上昇に伴い、ソフトウエア開発におけるプロジェクトの複雑性は引き続き高い水準にあります。このような環境を踏まえ、当社グループでは、進捗管理及びリスク管理の強化を中心にプロジェクト管理体制の高度化を推進して参りました。一部の不採算プロジェクトについては、期中の対応により影響の極小化を図り、通期業績への影響は限定的にとどまりました。また、見積精度の向上及び生産性の改善に継続的に取り組むことで、収益性の安定化と中長期的な成長基盤の強化を進めております。
当社グループは、2024年12月(前第3四半期連結会計期間)においてAJ・Flat株式会社の発行済み全株式を取得し、同社を連結子会社といたしました。当期においては、同社の完全子会社化から1年が経過し、当社及びAJ・Flat株式会社の2社でグループを構成しております。
当連結会計年度における各事業分野の事業の状況と取り組みについて、以下に記載いたします。
1)組込み関連事業におきましては、自動車業界においてSDV(ソフトウエア・デファインド・ビークル)への本格的なシフトが進展しており、これに伴い、車載組込みソフトウエア開発分野では大規模な投資や技術面における高度化及び開発手法の変革が進んでおります。当社グループは、SDV化の進展により重要性が一層高まる電動化領域(EV)及び先進安全(ADAS)技術を中心に、エンジニアのスキル高度化や開発体制の強化を継続的に推進し、自動車産業向け車載組込みソフトウエア分野における受注拡大を図っております。更に、民生・産業機器メーカーにおきましては、組込みソフトウエアを含む次世代製品の開発が、中長期的な競争力強化に直結する重要な取り組みとなっています。当社グループでは、顧客による将来を見据えた開発投資の拡大に対応するため、新たな技術動向への追従と、顧客要求の高度化に対応可能な体制の構築を進めております。具体的には、開発要員のマルチスキル化を通じて対応力を強化すると共に、AI技術を活用した開発プロセスの効率化及び品質向上を推進しております。
2)製造・流通及び業務システム関連事業におきましては、国内製造業・物流業における競争力強化や業務効率化を目的としたシステム投資は継続して活発な状況にあります。今後も事業のデジタル化に加え、省人化や自動化を目的とした取り組みが進展することで、製造DX関連の投資は高水準で推移すると見込まれます。このような事業環境の下、当社グループは、MES(製造実行システム)、WMS(倉庫管理システム)、SCM(サプライチェーンマネジメント領域)におけるDX支援ソリューション「PlusFORCE」の活用、AMR(自律移動ロボット)・AGV(無人搬送車)・AGF(無人フォークリフト)などのロボットを活用した構内物流の効率化、基幹システム刷新に対し製造業向け統合業務パッケージ「mcframe」による業務プロセスの標準化・効率化、提案活動の強化と、関連領域における開発体制の強化・集中により、受注及び業績の拡大を目指して参ります。また、製造業におけるDX推進やスマートファクトリー化の進展を背景に、生産管理パッケージ「mcframeシリーズ」を展開するビジネスエンジニアリング株式会社との協業関係の下、当社グループが強みを持つ設備制御領域と、同社が強みを持つ生産管理領域を組み合わせたMES関連ソリューションの提供に取り組んでおり、製造業向けソリューションの提供体制強化を進めております。
3)公共関連開発におきましては、国内大手SIerとの良好なパートナーシップを基盤に、これまで参画してきた大型案件の機能強化や改修に加え、デジタル庁が推進する「行政のデジタル化(デジタル・ガバメント実行計画等)」に関連する案件への対応を視野に入れた提案活動を強化しております。現在、デジタル庁は「行政のデジタル改革」から「社会全体のデジタル改革」へと舵を切り、AI・クラウド・データ連携を活用した取り組みが加速しています。当社グループは、こうした政策動向を踏まえ、顧客及びパートナー企業との信頼関係を一層強化しながら、安定的かつ継続的な受注・売上の確保を図ると共に、公共ヘルスケア分野を重点領域として、デジタル化やデータ連携基盤の需要を背景に、開発体制の強化と重点領域への集中を進め、パートナー企業との協働を通じて公共分野のDX推進に寄与して参ります。
4)ソフトウエア業界は、デジタル化の進展やAI技術の台頭により、今後も堅調な成長が見込まれる一方で、IT人材不足やAIの進展に伴う求められるスキルの変化が課題となっております。当社グループは、生成AIを活用した開発生産性の向上や製品開発への組込み、更には自社ソリューションへの適用を進めていく上で、専門性と創造性を有する人材の確保・育成が不可欠であると認識しております。このような認識の下、人材を「資本」と捉え、持続的成長を支える人材への教育投資を継続的に強化すると共に、新卒・経験者採用の拡充やM&Aを通じた人材獲得、パートナー企業との協業強化を推進しております。また、成長分野への人材シフトや、事業環境の変化や新たな技術動向への対応力を高める開発者のリスキリングにも注力しております。更に、人材確保・育成の基盤として働きやすい職場環境の整備が重要であると考え、社員の安全・健康・ウェルビーイングを重視した働き方改革を推進し、業績拡大との両立を目指しております。
当社グループはソフトウエア開発事業の単一セグメントであるため、当社グループ事業区分別の業績について、以下に記載いたします。
<組込み関連事業>事業環境は引き続き堅調に推移している中、民生・産業機器に係る組込み関連開発において製品開発・改良に係る開発需要は活発な状況にあり、組込み関連事業の売上高は、4,169,715千円(前期比20.2%増)となりました。
<製造・流通及び業務システム関連事業>国内の製造・流通業における設備投資や関連する製造関連業務システム開発は、事業のデジタル化のためのシステム投資は継続して堅調な状況を維持し、製造・流通及び業務システム関連事業の売上高は、6,249,947千円(前期比18.5%増)となりました。
<金融・公共関連事業>公共関連開発に係る受注は堅調に推移し、受注・開発体制も適切に対応できたものの、前期に比べ売上規模が緩やかな水準で推移したことから、金融・公共関連事業の売上高は、1,752,949千円(前期比6.0%減)となりました。
なお、上記3区分に分類できないAJ・Flat株式会社における一般事務派遣等の売上高は、112,596千円(前期比54.1%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は12,285,207千円(前期比15.0%増)、営業利益は1,376,780千円(前期比22.9%増)、経常利益は1,400,570千円(前期比22.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は956,857千円(前期比17.6%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、2,057,387千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は、1,157,043千円(前連結会計年度は751,251千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が1,400,570千円あった一方で、法人税等の支払額が374,857千円あったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、75,483千円(前連結会計年度は248,356千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が74,512千円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、1,222,852千円(前連結会計年度は3,529千円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が955,559千円、配当金の支払額が263,209千円
あったことによるものであります。
③生産・受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、ソフトウエア開発事業の単一セグメントでありますので、セグメント別の記載に代えて、当社グループ事業戦略上の事業区分別に記載しております。
事業区分当連結会計年度
(自 2025年6月1日
至 2026年5月31日)
前年同期比(%)
組込み関連事業(千円)3,058,991115.0
製造・流通及び業務システム関連事業(千円)4,806,820121.9
金融・公共関連事業(千円)1,384,36995.2
その他(千円)95,767157.1
合計(千円)9,345,948115.2

(注)上記の金額は製造原価によっております。
b.受注実績
当社グループは、ソフトウエア開発事業の単一セグメントでありますので、セグメント別の記載に代えて、当社グループ事業戦略上の事業区分別に記載しております。
当連結会計年度(自 2025年6月1日 至 2026年5月31日)
事業区分受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
組込み関連事業4,118,573114.2491,64692.2
製造・流通及び
業務システム関連事業
6,386,039124.41,447,701131.9
金融・公共関連事業1,667,68686.3239,21959.1
その他112,596154.1--
合計12,284,895114.32,178,567107.0

(注)上記の金額は、「収益認識に関する会計基準」等によらず、ソフトウエア開発又はソフトウエア開発に係る役務提供が完了した時点での金額を記載しております。
c.販売実績
当社グループは、ソフトウエア開発事業の単一セグメントでありますので、セグメント別の記載に代えて、当社グループ事業戦略上の事業区分別に記載しております。
事業区分当連結会計年度
(自 2025年6月1日
至 2026年5月31日)
前年同期比
(%)
組込み関連事業(千円)4,169,715120.2
製造・流通及び業務システム関連事業(千円)6,249,947118.5
金融・公共関連事業(千円)1,752,94994.0
その他(千円)112,596154.1
合計(千円)12,285,207115.0

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、経営者により、一定の会計基準の範囲内で、かつ合理的と考えられる見積りが行われている部分があり、資産・負債、収益・費用の金額に反映されております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。
②当連結会計年度の経営成績の分析
「(1)経営成績等の状況の概況 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載の通りであります。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のあるリスクにつきましては、「3 事業等のリスク」に記載の通りであります。
④資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.資金需要
当社グループの主な資金需要は、運転資金、借入の返済及び利息の支払い、並びに法人税等の支払等であります。
b.資金の源泉
当社グループは、必要な資金を主として営業活動によるキャッシュ・フローである自己資金により充当し、負債と資本のバランスに配慮しつつ必要に応じて金融機関からの借入を実施しております。
c.キャッシュ・フロー
「(1)経営成績等の状況の概況②キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。
当社グループの事業活動により生じた利益につきましては、手元資金、成長投資、株主還元の順に優先順位を置きながら当社グループの事業環境や成長ステージを考慮しつつバランスよく運用・活用して参ります。当社グループ事業の運営及び維持拡大に必要な運転資金となる手元資金と研究開発や設備に必要な成長投資につきましては、原則的に営業キャッシュ・フローの範囲で賄っておりますが、資金需要の季節性に配慮し金融機関からの借入も併せて対応しております。
なお、事業拠点の取得等の高額な設備投資やM&A等の資金につきましては、内部留保に加え増資や金融機関からの借入等により賄って参ります。
株主還元につきましては、手元資金、成長投資を優先させた上で配当性向の目標を20~30%とし、安定的な株主還元に努めて参ります。
⑤経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループ事業におきましては、事業の効率性・収益性が営業利益率と非常に強い関係があることから、営業利益率を重要な経営指標としております。当社グループの営業利益率目標10.0%に対し2026年5月期は11.2%(前期比0.7ポイント増)でありました。また、株主価値の最大化のため強固な財務体質の維持に注力することとし、自己資本当期純利益率(ROE)を重要な経営指標としておりますが、当社グループの自己資本当期純利益率目標12.0%に対し2026年5月期は14.9%(前期比1.5ポイント増)でありました。
主な理由として、全ての事業分野においてDX投資が継続して活発な状況であることが、収益性に影響したと考えております。
⑥当連結会計年度末の財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ201,177千円減少の11,038,299千円となりました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産が164,498千円増加した一方、現金及び預金が141,293千円減少、電子記録債権が135,892千円減少、のれんが111,097千円減少したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ963,177千円減少の4,218,542千円となりました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が146,100千円減少、長期借入金が809,364千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ761,999千円増加の6,819,757千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が956,857千円増加した一方、配当金の支払いにより利益剰余金が263,193千円減少したことによるものであります。

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