有価証券報告書-第101期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/25 14:59
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【項目】
156項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 経営成績の状況及び分析等
当期のわが国経済は、企業業績や雇用所得環境が改善するなか、緩やかな回復基調が続きましたが、年度末にかけて輸出や生産の一部に弱さが見られました。また、海外においても、米中貿易摩擦の影響や英国のEU離脱交渉の動向などにより景気の先行きは依然として不透明な状況が続きました。
食品業界では、食へのニーズが益々多様化し簡便調理品や健康訴求品の市場が拡大する一方、労働力不足に伴う人件費や物流費、原材料価格などが上昇しました。また、食品物流業界では、旺盛な保管需要による取扱い拡大を背景に設備増強の動きが顕著となる一方、作業費や車両調達コスト、電力料金などが上昇しました。
このような状況のなか、当社グループは中期経営計画「POWER UP 2018」(2016年度~2018年度)の最終年度である当期、食と健康を支える企業として事業活動を通じて新たな顧客価値を創造し、社会課題の解決に貢献しつつ、主力事業の更なる強化による持続的な利益成長と資本効率の向上に向けた施策に取り組みました。
加工食品事業では、主力商品を中心に経営資源を投下し、商品開発や販売活動に注力するとともに、継続的な生産性改善とコストダウンに努めました。低温物流事業では、大都市圏を中心に旺盛な保管需要を着実に取り込むとともに、運送効率向上や庫内作業デジタル化などの業務革新に取り組みました。
この結果、グループ全体の売上高は、主力の加工食品事業や低温物流事業が堅調に推移し、5,801億41百万円(前期比2.1%の増収)となりました。利益面では、低温物流事業や畜産事業が好調に推移し、加工食品事業についても生産性の改善などにより前期並みを確保した一方、水産事業の苦戦とその他事業において一時的なコスト負担が生じたことなどから、営業利益は295億11百万円(前期比1.3%の減益)、経常利益は298億64百万円(前期比2.6%の減益)となりましたが、資産の流動化を進めたことに伴う特別利益の計上があり親会社株主に帰属する当期純利益は199億43百万円(前期比4.4%の増益)となりました。
[連結経営成績課]
(単位:百万円)
当期前期比増減率(%)
売上高580,14112,1092.1
営業利益29,511△386△1.3
経常利益29,864△785△2.6
親会社株主に帰属する当期純利益19,9438464.4

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
売上高営業利益
(セグメント)当期前期比増減率(%)当期前期比増減率(%)
加工食品226,5885,9012.714,596230.2
水産71,245△266△0.4182△122△40.3
畜産91,0766830.81,45215011.6
低温物流201,0495,9553.111,3981421.3
不動産4,794△74△1.52,096△55△2.6
その他5,7904458.3338△473△58.3
調整額△20,402△535-△553△51-
合 計580,14112,1092.129,511△386△1.3

(イ) 加工食品事業
《業界のトピックス》
加工食品業界では、単身世帯の増加や人手不足などを背景とした簡便調理食品への需要や惣菜などの中食需要が引き続き堅調に推移しました。
《業績のポイント》
家庭用・業務用ともにチキン加工品や米飯類などの主力カテゴリーを中心とした商品開発や販売活動に注力した結果、家庭用調理品などの販売が拡大し増収となりました。営業利益は生産性の改善などに注力したことにより、海外関係会社の業績影響を吸収し前期並みとなりました。
(単位:百万円)
当期前期比増減率(%)
売上高 計226,5885,9012.7
家庭用調理品60,2873,1305.5
業務用調理品98,3741,0521.1
農産加工品19,314△70△0.4
海外32,6402,1026.9
その他15,972△313△1.9
営業利益14,596230.2

(注)海外は2018年1月から2018年12月までの累計期間
家庭用調理品
製法改善などによる商品力強化や主力商品におけるテレビCMなどの販売促進活動などにより、冷凍炒飯カテゴリーで売上No.1の「本格炒め炒飯」や夕食向けの食卓ニーズに合わせた唐揚げ「特から」などの販売が引き続き好調に推移したことに加え、発売50周年を迎えた「ミニハンバーグ」なども順調に売上げを伸ばしました。
業務用調理品
需要が堅調に推移する中食に向け、業態別ニーズに合わせた商品開発や販売活動に注力し、主力のチキン加工品や有名シェフ監修による「シェフズ・スペシャリテ」シリーズなどの取扱いが伸長しました。
農産加工品
加工方法や品種選定などによる差別化商品の開発を続け、オクラなど利便性を追求した「そのまま使えるシリーズ」の取扱いが伸長しましたが、暖冬による生鮮野菜価格の下落に伴い冷凍野菜の需要が伸びず前期並みとなりました。
海外
米国子会社のInnovAsian Cuisine Enterprises社において、アジアンフーズ市場向け冷凍食品の積極的な販売促進活動や個食向け新商品の投入などが寄与しました。
(ロ) 水産事業
《業界のトピックス》
海外における水産品の需要の高まりを背景に、一部商材の輸入品価格が高騰するなか、消費者の低価格志向は根強く、収益確保は厳しい状況が続きました。
《業績のポイント》
収益性に配慮した慎重な買付や販売に徹したことにより減収となりました。また、「えび」「貝類」の利益率は改善したものの、「たこ」「魚卵」の調達コスト増加を吸収できず減益となりました。
(ハ) 畜産事業
《業界のトピックス》
堅調な食肉消費に支えられ国内需要は拡大しました。また、人手不足を背景に中食・外食向けは原料素材から加工品へ取扱いがシフトしました。
《業績のポイント》
中食・外食向けの加工品の販売が伸長したことや、豚肉の採算が改善したことなどにより増収・増益となりました。
(ニ) 低温物流事業
《業界のトピックス》
大都市港湾地区を中心に、旺盛な保管需要により庫腹が逼迫する一方で、電力料金の上昇や、慢性的な労働力不足による荷役作業コストや輸配送コストの上昇が継続しました。
《業績のポイント》
物流ネットワーク事業や海外事業において売上げが拡大したことに加え、地域保管事業において集荷拡大が進み増収となりました。また、利益面では荷役作業コストなどが上昇したものの、業務改善及び運送効率化などの施策を引き続き推進したことで増益となりました。
(単位:百万円)
売上高営業利益
当期前期比増減率(%)当期前期比増減率(%)
国内小計159,1754,9513.210,31420.0
物流ネットワーク93,6803,1803.53,8782557.0
地域保管65,4951,7712.86,436△252△3.8
海外38,3282,9878.51,22921321.0
その他・共通3,545△1,984△35.9△145△73-
合計201,0495,9553.111,3981421.3

(注)海外は2018年1月から2018年12月までの累計期間
国内
好調な顧客動向に支えられTC(通過型センター)での取扱いが拡大したことに加え、大都市圏を中心に畜産品や冷凍食品の保管需要を着実に取り込んだことなどにより増収となりました。利益面では荷役作業コストや電力料金の上昇に加え、台風など自然災害の影響による一時的なコスト負担が生じたものの、業務効率化や主に運送事業における適正料金の収受に努め、概ね前期並みとなりました。
海外
欧州地域はブラジル食肉不正問題によるチキン搬入量の減少や輸配送コストの上昇がありましたが、小売店向け輸送業務などの運送需要の着実な取り込みや輸入果汁の取扱拡大などにより増収・増益となりました。
(ホ) 不動産事業
《業績のポイント》
賃貸オフィスビルの競争力強化のため、リニューアル工事を実施し稼働率の維持・向上に努めたものの、茨城県牛久市の宅地分譲の終了や一部賃貸オフィスビルにおける耐震マーク取得費用の発生などにより減収・減益となりました。
(ヘ) その他の事業
《業績のポイント》
その他の事業のうち、バイオサイエンス事業は,バイオ医薬品原料や迅速診断薬の販売が順調に推移し増収となったものの、生産・研究開発拠点の新設(埼玉県狭山市)や米国での医療機器会社買収による一時的なコスト負担が生じたことにより減益となりました。
② 財政状態及びキャッシュ・フローの状況及び分析等
(イ) 財政状態の状況及び分析等
(単位:百万円)
前期当期前期比
[資産の部]
流動資産153,564160,5546,989
固定資産213,703216,7032,999
(ⅰ)資産合計367,268377,2579,988
[負債・純資産の部]
流動負債110,48999,561△10,927
固定負債87,09893,8906,791
(ⅱ)負債合計197,587193,451△4,135
うち、有利子負債
(リース債務を除く)
97,745
(79,844)
95,951
(78,923)
△1,794
(△920)
(ⅲ)純資産合計169,680183,80514,124
(うち自己資本)(162,729)(176,820)(14,090)
D/Eレシオ(倍)
(リース債務を除く)
0.6
(0.5)
0.5
(0.4)
△0.1
(△0.0)

(注)D/Eレシオの算出方法:有利子負債÷純資産

(ⅰ) 総資産のポイント 3,772億円(99億円の増加)
販売が好調に推移し売上債権が増加したことなどにより流動資産が69億円増加、主力事業の収益基盤拡大に向けた設備投資などにより有形固定資産は26億円増加しました。
(ⅱ) 負債のポイント 1,934億円(41億円の減少)
仕入債務が26億円減少したほか、長期借入金の返済などにより有利子負債が17億円減少しました。
(ⅲ) 純資産のポイント 1,838億円(141億円の増加)
親会社株主に帰属する当期純利益199億円の計上、配当金の支払い41億円などにより利益剰余金は157億円増加しました。また、海外子会社の為替換算の影響などによりその他の包括利益累計額は16億円減少しました。
(ロ) キャッシュ・フローの状況及び分析等
(単位:百万円)
前期当期前期比
営業活動によるキャッシュ・フロー29,85931,3111,452
投資活動によるキャッシュ・フロー△20,269△17,9182,350
財務活動によるキャッシュ・フロー△13,749△9,0884,660
フリーキャッシュ・フロー9,58913,3933,803

(ⅰ) 営業活動によるキャッシュ・フローのポイント
経常利益は298億円、減価償却費は174億円を計上する一方、営業資金(売上債権・たな卸資産・仕入債務)の支出や法人税等の支払いなどにより、営業活動によるキャッシュ・フローは313億円の収入となりました。
(ⅱ) 投資活動によるキャッシュ・フローのポイント
有形固定資産や子会社株式の取得による支出などにより、投資活動によるキャッシュ・フローは179億円の支出となりました。
(ⅲ) 財務活動によるキャッシュ・フローのポイント
配当金の支払い41億円や有利子負債の返済などにより、財務活動によるキャッシュ・フローは90億円の支出となりました。
③ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に繰延税金資産、貸倒引当金、資産除去債務及び法人税等であり、継続して合理的に評価しております。
なお、見積り及び判断・評価については、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
詳細につきましては、「2 事業等のリスク」をご参照ください。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
(イ) 資金需要と資金調達方法
運転資金需要のうち主なものは商品及び原材料の購入費、製造費、低温物流センターの運営費、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、設備投資資金需要のうち主なものは食品生産設備や低温物流設備の購入・建設費用等であります。
当社グループは国内連結子会社を含めたキャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入しており、運転資金及び設備投資資金の調達は、主に当社の借入れ及び社債の発行やグループ各社の事業活動から生じるキャッシュ・フローを資金集中することによる内部資金によっております。
(ロ) 財務政策
当社は、グループ企業価値の持続的な向上をめざし、成長と事業基盤強化のための投資に加え、食品安全、環境保全などの社会的ニーズに対応する投資も行ってまいりますが、これら事業の遂行に必要な資金を効率的かつ安定的に調達できるよう、資本効率性・成長性・健全性を考慮しながら、バランスの取れた資本構成を実現します。
営業キャッシュ・フローと資産流動化により創出された資金は、企業価値の維持向上のための投資と配当や自己株式の取得を通じた株主還元に振り向けます。
⑥ 中長期的な目標に照らした経営成績等についての分析
前中期経営計画「POWER UP 2018」の最終年度である2018年度は、加工食品事業における主力商品の収益拡大、低温物流事業における大都市圏を中心とした保管需要の取込みなどにより連結目標数値(2016年11月発表の修正後計画)を上回る成果をあげることができました。
詳細につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 中期的な経営戦略、目標とする経営指標、経営環境及び対処すべき課題」をご参照ください。
(2) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
(単位:百万円)
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
増減率(%)
加工食品107,947111,9003.7
水産10,12110,070△0.5
畜産1,9812,27915.0
低温物流342340△0.7
不動産---
その他1,9982,74837.5
合計122,391127,3394.0

(注)1 生産実績は、相殺消去前の製造総費用によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 仕入実績
(単位:百万円)
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
増減率(%)
加工食品61,59264,0264.0
水産55,47353,843△2.9
畜産76,99976,882△0.2
低温物流382212△44.4
不動産151717.4
その他985323△67.2
合計195,448195,306△0.1

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 「加工食品」、「水産」、「畜産」、「低温物流」及び「その他」の仕入実績は、商品の仕入代金及び引取諸掛等の合計額であります。
3 「不動産」の仕入実績は、商品の仕入代金等であります。
4 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 受注実績
低温物流セグメント(㈱ニチレイ・ロジスティクスエンジニアリング)の受注実績は次のとおりであります。
なお、低温物流セグメント以外では、受注生産は行っておりません。
(単位:百万円)
受注高受注残高
前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
増減率(%)前連結会計年度
(2018年3月31日)
当連結会計年度
(2019年3月31日)
増減率(%)
4,3282,499△42.3664435△34.5

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
④ 販売実績
(単位:百万円)
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
増減率(%)
加工食品220,273226,1762.7
水産71,44871,138△0.4
畜産88,31688,9980.8
低温物流180,017185,3853.0
不動産3,3563,3850.9
その他4,6195,0589.5
合計568,032580,1412.1

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
三菱食品株式会社73,09712.976,66613.2

3 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。

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