有価証券報告書-第104期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 経営成績の状況及び分析等
当期における世界経済は、欧米諸国を中心に経済活動が再開され回復傾向にあり、一部では景気の過熱感から金融引き締めの動きも見られました。また、わが国経済においても、行動制限の緩和により経済活動が動き始めましたが、変異型ウイルスの感染拡大懸念やウクライナ情勢により、景気の先行きは依然として不透明な状況が続きました。
食品関連業界では、食生活のスタイルに大きな変化が生じ、新常態に向けた商品・サービスが広がりましたが、原材料の高騰により業界全体で価格改定の動きが顕著になりました。また、労働力不足や新型コロナウイルス感染防止に対応すべく、先端技術を活用した自動化や省人化へ向けた動きも加速しました。
当社グループは、生活を支える社会的基盤として、従業員を含むサプライチェーン上の安全に十分配慮したうえで企業活動を行いました。また、長期経営目標「2030年の姿」の実現に向け、特定した5つのグループ重要事項(マテリアリティ)ごとに、グループ目標(施策・KPI)を策定しました。
この結果、グループ全体の売上高は、主力の加工食品事業や低温物流事業が堅調に推移し、6,026億96百万円(前期比5.2%の増収)となりました。利益面では、低温物流事業や水産事業が伸長しましたが、タイでの新型コロナウイルス感染拡大局面における生産子会社の稼働低下や原材料・仕入コストの上昇などにより加工食品事業が苦戦し、営業利益は314億10百万円(前期比4.7%の減益)となり、経常利益は316億67百万円(前期比5.6%の減益)となりました。
特別利益は、投資有価証券売却益など総額は51億88百万円となる一方、特別損失は17億47百万円となりました。
以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は233億82百万円(前期比10.2%の増益)となりました。
[連結経営成績]
(単位:百万円)
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(イ) 加工食品事業
《業界のトピックス》
加工食品業界では、ライフスタイルの変化により伸長した内食・中食需要が高い水準を維持したことなどにより、市場全体は好調に推移しました。また、世界的な人手不足やエネルギーコストの高止まり、原材料コストの上昇などにより業界全体で価格改定の動きが顕著になりました。
《業績のポイント》
チキン加工品や米飯類などの主力カテゴリーを中心とした商品開発や販売活動に注力しました。その結果、家庭用・業務用ともに販売が拡大したことに加え、海外子会社の売上げも貢献し増収となりました。営業利益は、供給体制の整備や生産性改善に努めたものの、新型コロナウイルス感染拡大に起因する労働力不足からタイの生産拠点で稼働が低下したことや原材料・仕入コストの大幅な上昇などにより、減益となりました。
(単位:百万円)
(注)海外は2021年1月から2021年12月までの累計期間
家庭用調理品
販売促進活動や生産能力増強などにより、発売20周年を迎えた「本格炒め炒飯」を中心に販売数量を伸ばしました。また、「たいめいけんサイコロステーキピラフ」や「今川焼」の販売も好調に推移しました。
業務用調理品
主力のチキン加工品や食肉加工品が好調に推移したことに加え、省人化など業態別の新たなニーズに対応した新商品や有名シェフ監修による「シェフズ・スペシャリテ」シリーズなどの取扱いが拡大しました。
農産加工品
調理の時短ニーズに適した商品開発を続け、ブロッコリーなど「そのまま使えるシリーズ」の取扱いが伸長したものの、枝豆類が低調に推移し前期並みとなりました。
海外
米国子会社のInnovAsian Cuisine Enterprises社において、需要が増加する家庭用主力商品の調達先を拡大したことなどにより、取扱いが伸長しました。
(ロ) 水産事業
《業界のトピックス》
世界的に水産品への需要は高い水準を維持しているなか、産地価格や物流費の高騰、円安の影響も加わり、厳しい調達状況が続いています。国内では消費者の低価格志向も依然として根強く、消費は落ち込みが続いています。
《業績のポイント》
海外向けの販売が伸長したことや、テイクアウト・デリバリー等に対応した外食向けの「魚卵」の取扱いが好調に推移したことなどにより、増収・増益となりました。
(ハ) 畜産事業
《業界のトピックス》
飼料価格の上昇が続いており、畜産物の調達価格に影響がありました。また、鶏肉では内食需要の落ち着きによる供給過多のなか、輸入品の調達不安から相場は高値で推移しました。豚肉では海外で発生した疾病による供給不安の影響もあり、相場が高騰しました。
《業績のポイント》
健康価値食肉を主としたこだわり素材の拡大や外食・中食向けの加工品の販売に努めたものの、量販店向けの国産品の取扱いが減少し、減収・減益となりました。
(ニ) 低温物流事業
《業界のトピックス》
冷蔵倉庫の増設が続いたことに加え、業務用輸入商材などの入庫が低迷し冷蔵倉庫の庫腹需給は緩和傾向となりました。また、断続的な行動制限を背景に量販店向け保管・配送業務などが堅調に推移しました。
《業績のポイント》
国内事業の売上げが堅調に推移したことに加え、海外事業も好調に推移し増収となりました。営業利益は、荷役作業コストや車両調達コストなどが上昇したものの、業務改善及び運送効率化などの施策を推進したことで増益となりました。
(単位:百万円)
(注)海外は2021年1月から2021年12月までの累計期間
国内
TC(通過型センター)事業の取扱いが堅調に推移したことに加え、地域保管事業において大都市圏を中心に冷凍食品などの保管需要を着実に取り込んだことなどにより増収となりました。利益面では増収効果に加え、業務効率化に努めたことなどにより増益となりました。
海外
欧州地域において、イギリスのEU離脱(Brexit)に伴う移行期間の終了により通関貨物の取扱いが増加したことや小売店向け配送業務などの運送需要を着実に取り込んだことで増収・増益となりました。また、イギリス及びポーランドにおいて今後の事業拡大に向け、企業買収による事業基盤の整備を進めました。
(ホ) 不動産事業
《業績のポイント》
主力である賃貸オフィスビル事業において、省エネルギー対策工事などを実施し安定収益の確保に努めましたが、一部の大規模リニューアル工事などにより減収・減益となりました。
(ヘ) その他の事業
《業績のポイント》
その他の事業のうち、バイオサイエンス事業は、迅速診断薬やバイオ医薬品原料の取扱いが低迷し減収となりましたが、分子診断薬事業における販売が持ち直し営業利益は前期並みとなりました。
② 財政状態及びキャッシュ・フローの状況及び分析等
(イ) 財政状態の状況及び分析等
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末より218億円増加し、4,276億円となりました。このうち流動資産は、販売が堅調に推移したことによる売上債権の増加などにより107億円増加し、1,802億円となりました。また、固定資産は、主力事業の収益基盤拡大に向けた設備投資や欧州低温物流会社の買収による有形固定資産やのれんの増加などにより111億円増加し、2,473億円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末より144億円増加し、2,097億円となりました。このうち流動負債は、短期借入金やコマーシャル・ペーパーの増加などにより122億円増加し、1,207億円となりました。また、固定負債は、繰延税金負債が増加したことにより21億円増加し、889億円となりました。なお、有利子負債は82億円増加し、1,047億円となりました。
純資産合計は、前連結会計年度末より74億円増加し、2,179億円となりました。このうち自己資本は、親会社株主に帰属する当期純利益233億円の計上、配当金70億円の支払い、「収益認識に関する会計基準」の適用初年度の過年度累積的影響による5億円の減少、株主還元の充実及び資本効率の向上を目的とした自己株式3,810千株の99億円での取得などにより78億円増加し、2,111億円となりました。
(ロ) キャッシュ・フローの状況及び分析等
(単位:百万円)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比で107億円減少し、346億円の収入となりました。経常利益は316億円、減価償却費は210億円を計上する一方、営業資金(売上債権・棚卸資産・仕入債務)の支出109億円や法人税等の支払い107億円などによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比で61億円増加し、260億円の支出となりました。有形固定資産の取得による支出212億円や連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出84億円のほか、投資有価証券の売却による収入56億円などによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比で34億円減少し、141億円の支出となりました。短期借入金及びコマーシャル・ペーパーが77億円増加する一方、自己株式の取得による支出100億円、配当金の支払い70億円やリース債務の返済による支出36億円などによるものです。
以上の結果、当期末における現金及び現金同等物の残高は233億円となりました。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える主な会計上の見積りは以下のとおりであり、継続して合理的に評価しております。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」をご参照ください。
なお、見積り及び判断・評価については、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。
(イ)棚卸資産
棚卸資産の評価方法については、「第5 経理の状況」の注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項をご参照ください。
(ロ)有形固定資産及び無形資産
有形固定資産及び無形資産については、管理会計上の区分や投資の意思決定を行う際の単位や事業の相互補完性等を考慮して合理的にグルーピングを行い、当該資産グループ単位で減損の兆候を把握しております。減損の兆候がある資産グループについては、その資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には減損を認識し、帳簿価額を回収可能価額まで減額して減損損失を計上しております。当該方法では将来キャッシュ・フロー、割引率など多くの見積り・前提を使用しておりますが、将来キャッシュ・フローは企業に固有の事情を反映した合理的で説明可能な仮定及び予測に基づき、また、割引率は当該資産グループに固有のリスク、当社グループに要求される資本コスト、当該資産グループに類似した固有のリスクを反映した市場平均と考えられる合理的な収益率などを総合的に勘案して、それぞれ見積りを行っております。
(ハ)有価証券
投資有価証券の評価方法については、市場価格のない株式等以外のものについては市場価格等に基づく時価法を、市場価格のない株式等については原価法を採用しております。投資有価証券のうち、市場価格のない株式等以外のものについては、決算日現在の時価が取得原価に比べて40%以上下落した場合には回復可能性が明らかな場合を除き、また、30%以上40%未満下落した場合には回復可能性がないと認められる場合に減損処理を行っております。市場価格のない株式等については、発行会社の財政状態の悪化により、実質価額が取得原価に比べて50%以上下落した場合には回復可能性が明らかな場合を除き減損処理を行っております。
(ニ)繰延税金資産
繰延税金資産は将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除のうち、将来課税所得に対して利用できる可能性が高く税金負担額を軽減することができると認められる範囲内で計上しております。また、繰延税金資産は毎期見直しており、将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除の全部又は一部が将来の税金負担額を軽減する効果を有さなくなったと判断した場合、計上していた繰延税金資産のうち回収可能性がない金額を取り崩しております。
(ホ)貸倒引当金等の引当金
貸倒引当金等の重要な引当金の計上基準は、「第5 経理の状況」の注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項をご参照ください。
(ヘ)資産除去債務
資産除去債務の計上基準は、「第5 経理の状況」の注記事項(資産除去債務関係)をご参照ください。
(ト)販売促進費等
商品の販売促進の目的で当社が取引先に負担する費用の一部(以下、販売促進費等)については、販売促進費等が取引条件の決定時に考慮され実質的に販売価格を構成する一部と捉えられることから、販売促進費等の支払実績に基づき合理的に見積り、売上計上時に売上高から控除して計上しております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
詳細につきましては、「2 事業等のリスク」をご参照ください。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
(イ) 資源配分の基本的方針
様々な課題に対応しながら成長と事業基盤強化のための投資を積極的に行うことに加えて、持続可能な社会の実現に向けた取り組みにも配分してまいります。そのために必要な資金を効率的かつ安定的に調達できるよう、資本効率性・成長性・健全性を考慮しながらバランスの取れた資本構成を維持します。資本効率性はROEとROIC、成長性は売上高とEBITDA、健全性はD/E比率、と各々目標とする経営指標を設定し、四半期ごとに外部環境の変化や事業計画の進捗をモニタリングしております。
株主への還元については、各事業年度のキャッシュ・フローなどを勘案しながら、連結自己資本配当率(DOE)を基準として安定的かつ継続的な配当を実施するとともに、資本効率や市場環境などを考慮のうえ自己株式の取得を実施することを基本方針としております。
(ロ) 資金需要と資金調達方法
運転資金需要のうち主なものは商品及び原材料の購入費、製造費、低温物流センターの運営費、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、設備投資資金需要のうち主なものは食品生産設備や低温物流設備の購入・建設費用等であります。
当社グループは国内連結子会社を含めたキャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入しており、運転資金及び設備投資資金の調達は、主に当社の借入れ及び社債の発行やグループ各社の事業活動から生じるキャッシュ・フローを資金集中することによる内部資金によっております。
(ハ) 財務政策
当社は、グループ企業価値の持続的な向上をめざし、成長と事業基盤強化のための投資に加え、食品安全、環境保全などの社会的ニーズに対応する投資も行ってまいりますが、これら事業の遂行に必要な資金を効率的かつ安定的に調達できるよう、資本効率性・成長性・健全性を考慮しながら、バランスの取れた資本構成を実現します。
営業キャッシュ・フローと資産流動化により創出された資金は、企業価値の維持向上のための投資と配当や自己株式の取得を通じた株主還元に振り向けます。
⑥ 中長期的な目標に照らした経営成績等についての分析
詳細につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 中期的な経営戦略、目標とする経営指標、経営環境及び対処すべき課題」をご参照ください。
(2) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
(単位:百万円)
(注)生産実績は、相殺消去前の製造総費用によっております。
② 仕入実績
(単位:百万円)
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 「加工食品」、「水産」、「畜産」、「低温物流」及び「その他」の仕入実績は、商品の仕入代金及び引取諸掛等の合計額であります。
3 「不動産」の仕入実績は、商品の仕入代金等であります。
③ 受注実績
低温物流セグメント(㈱ニチレイ・ロジスティクスエンジニアリング)の受注実績は次のとおりであります。
なお、低温物流セグメント以外では、受注生産は行っておりません。
(単位:百万円)
(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。
④ 販売実績
(単位:百万円)
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(1) 経営成績等の状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 経営成績の状況及び分析等
当期における世界経済は、欧米諸国を中心に経済活動が再開され回復傾向にあり、一部では景気の過熱感から金融引き締めの動きも見られました。また、わが国経済においても、行動制限の緩和により経済活動が動き始めましたが、変異型ウイルスの感染拡大懸念やウクライナ情勢により、景気の先行きは依然として不透明な状況が続きました。
食品関連業界では、食生活のスタイルに大きな変化が生じ、新常態に向けた商品・サービスが広がりましたが、原材料の高騰により業界全体で価格改定の動きが顕著になりました。また、労働力不足や新型コロナウイルス感染防止に対応すべく、先端技術を活用した自動化や省人化へ向けた動きも加速しました。
当社グループは、生活を支える社会的基盤として、従業員を含むサプライチェーン上の安全に十分配慮したうえで企業活動を行いました。また、長期経営目標「2030年の姿」の実現に向け、特定した5つのグループ重要事項(マテリアリティ)ごとに、グループ目標(施策・KPI)を策定しました。
この結果、グループ全体の売上高は、主力の加工食品事業や低温物流事業が堅調に推移し、6,026億96百万円(前期比5.2%の増収)となりました。利益面では、低温物流事業や水産事業が伸長しましたが、タイでの新型コロナウイルス感染拡大局面における生産子会社の稼働低下や原材料・仕入コストの上昇などにより加工食品事業が苦戦し、営業利益は314億10百万円(前期比4.7%の減益)となり、経常利益は316億67百万円(前期比5.6%の減益)となりました。
特別利益は、投資有価証券売却益など総額は51億88百万円となる一方、特別損失は17億47百万円となりました。
以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は233億82百万円(前期比10.2%の増益)となりました。
[連結経営成績]
(単位:百万円)
| 当期 | 前期比 | 増減率(%) | |
| 売上高 | 602,696 | 29,938 | 5.2 |
| 営業利益 | 31,410 | △1,539 | △4.7 |
| 経常利益 | 31,667 | △1,865 | △5.6 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 23,382 | 2,170 | 10.2 |
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
| 売上高 | 営業利益 | |||||
| (セグメント) | 当期 | 前期比 | 増減率(%) | 当期 | 前期比 | 増減率(%) |
| 加工食品 | 244,236 | 18,786 | 8.3 | 14,244 | △2,922 | △17.0 |
| 水産 | 67,741 | 4,646 | 7.4 | 956 | 435 | 83.4 |
| 畜産 | 80,297 | △3,801 | △4.5 | 1,167 | △130 | △10.1 |
| 低温物流 | 224,547 | 12,226 | 5.8 | 14,626 | 1,542 | 11.8 |
| 不動産 | 4,314 | △331 | △7.1 | 1,653 | △364 | △18.0 |
| その他 | 4,179 | △720 | △14.7 | △329 | △4 | - |
| 調整額 | △22,620 | △867 | - | △909 | △95 | - |
| 合 計 | 602,696 | 29,938 | 5.2 | 31,410 | △1,539 | △4.7 |
(イ) 加工食品事業
《業界のトピックス》
加工食品業界では、ライフスタイルの変化により伸長した内食・中食需要が高い水準を維持したことなどにより、市場全体は好調に推移しました。また、世界的な人手不足やエネルギーコストの高止まり、原材料コストの上昇などにより業界全体で価格改定の動きが顕著になりました。
《業績のポイント》
チキン加工品や米飯類などの主力カテゴリーを中心とした商品開発や販売活動に注力しました。その結果、家庭用・業務用ともに販売が拡大したことに加え、海外子会社の売上げも貢献し増収となりました。営業利益は、供給体制の整備や生産性改善に努めたものの、新型コロナウイルス感染拡大に起因する労働力不足からタイの生産拠点で稼働が低下したことや原材料・仕入コストの大幅な上昇などにより、減益となりました。
(単位:百万円)
| 当期 | 前期比 | 増減率(%) | ||
| 売上高 計 | 244,236 | 18,786 | 8.3 | |
| 家庭用調理品 | 76,823 | 6,384 | 9.1 | |
| 業務用調理品 | 92,644 | 5,736 | 6.6 | |
| 農産加工品 | 19,969 | 195 | 1.0 | |
| 海外 | 40,834 | 5,986 | 17.2 | |
| その他 | 13,965 | 482 | 3.6 | |
| 営業利益 | 14,244 | △2,922 | △17.0 | |
(注)海外は2021年1月から2021年12月までの累計期間
家庭用調理品
販売促進活動や生産能力増強などにより、発売20周年を迎えた「本格炒め炒飯」を中心に販売数量を伸ばしました。また、「たいめいけんサイコロステーキピラフ」や「今川焼」の販売も好調に推移しました。
業務用調理品
主力のチキン加工品や食肉加工品が好調に推移したことに加え、省人化など業態別の新たなニーズに対応した新商品や有名シェフ監修による「シェフズ・スペシャリテ」シリーズなどの取扱いが拡大しました。
農産加工品
調理の時短ニーズに適した商品開発を続け、ブロッコリーなど「そのまま使えるシリーズ」の取扱いが伸長したものの、枝豆類が低調に推移し前期並みとなりました。
海外
米国子会社のInnovAsian Cuisine Enterprises社において、需要が増加する家庭用主力商品の調達先を拡大したことなどにより、取扱いが伸長しました。
(ロ) 水産事業
《業界のトピックス》
世界的に水産品への需要は高い水準を維持しているなか、産地価格や物流費の高騰、円安の影響も加わり、厳しい調達状況が続いています。国内では消費者の低価格志向も依然として根強く、消費は落ち込みが続いています。
《業績のポイント》
海外向けの販売が伸長したことや、テイクアウト・デリバリー等に対応した外食向けの「魚卵」の取扱いが好調に推移したことなどにより、増収・増益となりました。
(ハ) 畜産事業
《業界のトピックス》
飼料価格の上昇が続いており、畜産物の調達価格に影響がありました。また、鶏肉では内食需要の落ち着きによる供給過多のなか、輸入品の調達不安から相場は高値で推移しました。豚肉では海外で発生した疾病による供給不安の影響もあり、相場が高騰しました。
《業績のポイント》
健康価値食肉を主としたこだわり素材の拡大や外食・中食向けの加工品の販売に努めたものの、量販店向けの国産品の取扱いが減少し、減収・減益となりました。
(ニ) 低温物流事業
《業界のトピックス》
冷蔵倉庫の増設が続いたことに加え、業務用輸入商材などの入庫が低迷し冷蔵倉庫の庫腹需給は緩和傾向となりました。また、断続的な行動制限を背景に量販店向け保管・配送業務などが堅調に推移しました。
《業績のポイント》
国内事業の売上げが堅調に推移したことに加え、海外事業も好調に推移し増収となりました。営業利益は、荷役作業コストや車両調達コストなどが上昇したものの、業務改善及び運送効率化などの施策を推進したことで増益となりました。
(単位:百万円)
| 売上高 | 営業利益 | ||||||
| 当期 | 前期比 | 増減率(%) | 当期 | 前期比 | 増減率(%) | ||
| 国内小計 | 174,362 | 2,180 | 1.3 | 13,443 | 1,367 | 11.3 | |
| 物流ネットワーク | 102,948 | 120 | 0.1 | 5,517 | 398 | 7.8 | |
| 地域保管 | 71,413 | 2,059 | 3.0 | 7,925 | 969 | 13.9 | |
| 海外 | 45,920 | 9,375 | 25.7 | 2,077 | 667 | 47.4 | |
| その他・共通 | 4,264 | 670 | 18.6 | △895 | △493 | - | |
| 合計 | 224,547 | 12,226 | 5.8 | 14,626 | 1,542 | 11.8 | |
(注)海外は2021年1月から2021年12月までの累計期間
国内
TC(通過型センター)事業の取扱いが堅調に推移したことに加え、地域保管事業において大都市圏を中心に冷凍食品などの保管需要を着実に取り込んだことなどにより増収となりました。利益面では増収効果に加え、業務効率化に努めたことなどにより増益となりました。
海外
欧州地域において、イギリスのEU離脱(Brexit)に伴う移行期間の終了により通関貨物の取扱いが増加したことや小売店向け配送業務などの運送需要を着実に取り込んだことで増収・増益となりました。また、イギリス及びポーランドにおいて今後の事業拡大に向け、企業買収による事業基盤の整備を進めました。
(ホ) 不動産事業
《業績のポイント》
主力である賃貸オフィスビル事業において、省エネルギー対策工事などを実施し安定収益の確保に努めましたが、一部の大規模リニューアル工事などにより減収・減益となりました。
(ヘ) その他の事業
《業績のポイント》
その他の事業のうち、バイオサイエンス事業は、迅速診断薬やバイオ医薬品原料の取扱いが低迷し減収となりましたが、分子診断薬事業における販売が持ち直し営業利益は前期並みとなりました。
② 財政状態及びキャッシュ・フローの状況及び分析等
(イ) 財政状態の状況及び分析等
(単位:百万円)
(注)D/Eレシオの算出方法:有利子負債÷純資産 |
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末より218億円増加し、4,276億円となりました。このうち流動資産は、販売が堅調に推移したことによる売上債権の増加などにより107億円増加し、1,802億円となりました。また、固定資産は、主力事業の収益基盤拡大に向けた設備投資や欧州低温物流会社の買収による有形固定資産やのれんの増加などにより111億円増加し、2,473億円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末より144億円増加し、2,097億円となりました。このうち流動負債は、短期借入金やコマーシャル・ペーパーの増加などにより122億円増加し、1,207億円となりました。また、固定負債は、繰延税金負債が増加したことにより21億円増加し、889億円となりました。なお、有利子負債は82億円増加し、1,047億円となりました。
純資産合計は、前連結会計年度末より74億円増加し、2,179億円となりました。このうち自己資本は、親会社株主に帰属する当期純利益233億円の計上、配当金70億円の支払い、「収益認識に関する会計基準」の適用初年度の過年度累積的影響による5億円の減少、株主還元の充実及び資本効率の向上を目的とした自己株式3,810千株の99億円での取得などにより78億円増加し、2,111億円となりました。
(ロ) キャッシュ・フローの状況及び分析等
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 比較増減 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 45,453 | 34,660 | △10,793 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △32,213 | △26,016 | 6,196 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △10,709 | △14,179 | △3,470 |
| フリーキャッシュ・フロー | 13,240 | 8,643 | △4,597 |
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比で107億円減少し、346億円の収入となりました。経常利益は316億円、減価償却費は210億円を計上する一方、営業資金(売上債権・棚卸資産・仕入債務)の支出109億円や法人税等の支払い107億円などによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比で61億円増加し、260億円の支出となりました。有形固定資産の取得による支出212億円や連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出84億円のほか、投資有価証券の売却による収入56億円などによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比で34億円減少し、141億円の支出となりました。短期借入金及びコマーシャル・ペーパーが77億円増加する一方、自己株式の取得による支出100億円、配当金の支払い70億円やリース債務の返済による支出36億円などによるものです。
以上の結果、当期末における現金及び現金同等物の残高は233億円となりました。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える主な会計上の見積りは以下のとおりであり、継続して合理的に評価しております。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」をご参照ください。
なお、見積り及び判断・評価については、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。
(イ)棚卸資産
棚卸資産の評価方法については、「第5 経理の状況」の注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項をご参照ください。
(ロ)有形固定資産及び無形資産
有形固定資産及び無形資産については、管理会計上の区分や投資の意思決定を行う際の単位や事業の相互補完性等を考慮して合理的にグルーピングを行い、当該資産グループ単位で減損の兆候を把握しております。減損の兆候がある資産グループについては、その資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には減損を認識し、帳簿価額を回収可能価額まで減額して減損損失を計上しております。当該方法では将来キャッシュ・フロー、割引率など多くの見積り・前提を使用しておりますが、将来キャッシュ・フローは企業に固有の事情を反映した合理的で説明可能な仮定及び予測に基づき、また、割引率は当該資産グループに固有のリスク、当社グループに要求される資本コスト、当該資産グループに類似した固有のリスクを反映した市場平均と考えられる合理的な収益率などを総合的に勘案して、それぞれ見積りを行っております。
(ハ)有価証券
投資有価証券の評価方法については、市場価格のない株式等以外のものについては市場価格等に基づく時価法を、市場価格のない株式等については原価法を採用しております。投資有価証券のうち、市場価格のない株式等以外のものについては、決算日現在の時価が取得原価に比べて40%以上下落した場合には回復可能性が明らかな場合を除き、また、30%以上40%未満下落した場合には回復可能性がないと認められる場合に減損処理を行っております。市場価格のない株式等については、発行会社の財政状態の悪化により、実質価額が取得原価に比べて50%以上下落した場合には回復可能性が明らかな場合を除き減損処理を行っております。
(ニ)繰延税金資産
繰延税金資産は将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除のうち、将来課税所得に対して利用できる可能性が高く税金負担額を軽減することができると認められる範囲内で計上しております。また、繰延税金資産は毎期見直しており、将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除の全部又は一部が将来の税金負担額を軽減する効果を有さなくなったと判断した場合、計上していた繰延税金資産のうち回収可能性がない金額を取り崩しております。
(ホ)貸倒引当金等の引当金
貸倒引当金等の重要な引当金の計上基準は、「第5 経理の状況」の注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項をご参照ください。
(ヘ)資産除去債務
資産除去債務の計上基準は、「第5 経理の状況」の注記事項(資産除去債務関係)をご参照ください。
(ト)販売促進費等
商品の販売促進の目的で当社が取引先に負担する費用の一部(以下、販売促進費等)については、販売促進費等が取引条件の決定時に考慮され実質的に販売価格を構成する一部と捉えられることから、販売促進費等の支払実績に基づき合理的に見積り、売上計上時に売上高から控除して計上しております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
詳細につきましては、「2 事業等のリスク」をご参照ください。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
(イ) 資源配分の基本的方針
様々な課題に対応しながら成長と事業基盤強化のための投資を積極的に行うことに加えて、持続可能な社会の実現に向けた取り組みにも配分してまいります。そのために必要な資金を効率的かつ安定的に調達できるよう、資本効率性・成長性・健全性を考慮しながらバランスの取れた資本構成を維持します。資本効率性はROEとROIC、成長性は売上高とEBITDA、健全性はD/E比率、と各々目標とする経営指標を設定し、四半期ごとに外部環境の変化や事業計画の進捗をモニタリングしております。
株主への還元については、各事業年度のキャッシュ・フローなどを勘案しながら、連結自己資本配当率(DOE)を基準として安定的かつ継続的な配当を実施するとともに、資本効率や市場環境などを考慮のうえ自己株式の取得を実施することを基本方針としております。
(ロ) 資金需要と資金調達方法
運転資金需要のうち主なものは商品及び原材料の購入費、製造費、低温物流センターの運営費、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、設備投資資金需要のうち主なものは食品生産設備や低温物流設備の購入・建設費用等であります。
当社グループは国内連結子会社を含めたキャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入しており、運転資金及び設備投資資金の調達は、主に当社の借入れ及び社債の発行やグループ各社の事業活動から生じるキャッシュ・フローを資金集中することによる内部資金によっております。
(ハ) 財務政策
当社は、グループ企業価値の持続的な向上をめざし、成長と事業基盤強化のための投資に加え、食品安全、環境保全などの社会的ニーズに対応する投資も行ってまいりますが、これら事業の遂行に必要な資金を効率的かつ安定的に調達できるよう、資本効率性・成長性・健全性を考慮しながら、バランスの取れた資本構成を実現します。
営業キャッシュ・フローと資産流動化により創出された資金は、企業価値の維持向上のための投資と配当や自己株式の取得を通じた株主還元に振り向けます。
⑥ 中長期的な目標に照らした経営成績等についての分析
詳細につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 中期的な経営戦略、目標とする経営指標、経営環境及び対処すべき課題」をご参照ください。
(2) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
(単位:百万円)
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 増減率(%) |
| 加工食品 | 110,566 | 113,013 | 2.2 |
| 水産 | 8,527 | 9,617 | 12.8 |
| 畜産 | 2,345 | 2,513 | 7.2 |
| 低温物流 | 318 | 301 | △5.4 |
| 不動産 | - | - | - |
| その他 | 2,544 | 1,540 | △39.4 |
| 合計 | 124,302 | 126,986 | 2.2 |
(注)生産実績は、相殺消去前の製造総費用によっております。
② 仕入実績
(単位:百万円)
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 増減率(%) |
| 加工食品 | 60,869 | 74,845 | 23.0 |
| 水産 | 46,599 | 57,641 | 23.7 |
| 畜産 | 70,051 | 69,885 | △0.2 |
| 低温物流 | 142 | 138 | △3.0 |
| 不動産 | - | - | - |
| その他 | 890 | 1,108 | 24.5 |
| 合計 | 178,553 | 203,619 | 14.0 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 「加工食品」、「水産」、「畜産」、「低温物流」及び「その他」の仕入実績は、商品の仕入代金及び引取諸掛等の合計額であります。
3 「不動産」の仕入実績は、商品の仕入代金等であります。
③ 受注実績
低温物流セグメント(㈱ニチレイ・ロジスティクスエンジニアリング)の受注実績は次のとおりであります。
なお、低温物流セグメント以外では、受注生産は行っておりません。
(単位:百万円)
| 受注高 | 受注残高 | ||||
| 前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 増減率(%) | 前連結会計年度 (2021年3月31日) | 当連結会計年度 (2022年3月31日) | 増減率(%) |
| 3,929 | 3,124 | △20.5 | 1,647 | 951 | △42.3 |
(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。
④ 販売実績
(単位:百万円)
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 増減率(%) |
| 加工食品 | 225,180 | 243,963 | 8.3 |
| 水産 | 62,987 | 67,663 | 7.4 |
| 畜産 | 81,685 | 77,646 | △4.9 |
| 低温物流 | 195,723 | 207,242 | 5.9 |
| 不動産 | 3,077 | 2,901 | △5.7 |
| その他 | 4,103 | 3,279 | △20.1 |
| 合計 | 572,757 | 602,696 | 5.2 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 三菱食品株式会社 | 72,991 | 12.7 | 74,412 | 12.3 |