有価証券報告書-第127期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/22 13:38
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56項目
当社グループは、当連結会計年度の期末決算より従来の日本基準に替えてIFRSを適用しております。そのため、比較すべき前連結会計年度の数値につきましてもIFRSに準拠して開示しております。
なお当社グループでは、持続的成長を図るため管理すべき重要な指標のひとつとして「事業利益」という段階利益を導入しております。「事業利益」は、「売上収益」から「売上原価」と「販売費及び一般管理費」を控除して算出しております。
(経営成績等の状況)
(1) 当期の経営成績の状況
当期の世界経済は、米国では雇用環境の改善を背景に個人消費が回復し、欧州でも景気は穏やかに拡大しました。中国では輸出が増加し、消費も堅調に推移しました。日本経済も、底堅い内外需を背景に回復が続いています。
当社グループを取り巻く経営環境は、半導体においては、車載向け、IoT向け、産業向けと各分野で需要が高水準に推移しました。自動車においては、米国では小型トラックが増加した一方で乗用車が減少し販売はやや低調でしたが、欧州では南欧諸国を中心に伸び、中国でも安定して増加しました。国内では新車投入効果もあり、堅調に推移しました。国内の住宅着工件数は横ばいから弱含みに転じました。
当社グループはこのような経営環境のなか、CS(顧客満足)最優先のもと、積極的な社内外の連携や協業を推進するとともに、新たに「One Sumibe」活動の実践により顧客の深耕を進めています。「One Sumibe」活動は、お客様に対する当社窓口はひとつと考え、全事業ラインの製品、ソリューションを念頭に、既存製品を拡販するとともに、新規開発案件を創出する全社活動です。そして基本戦略として次の3つを掲げ、中長期的な企業価値の向上に向けて取り組んでまいりました。
①新製品の早期立ち上げ、創生
②成長分野の収益力強化、規模拡大
③既存事業の再生、事業転換
この結果、当期の売上収益は、主に販売数量が増加したことにより、2,118億19百万円と、前期比で6.9%、137億19百万円の増収となりました。損益につきましては、事業利益は、原料価格の上昇はありましたが、各セグメントでの販売数量増加が寄与し前期比で15.6%増の192億51百万円となり、営業利益は、減損損失や事業再建関連費用が減少したことにより、前期比で54.2%増の185億98百万円となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は、前期比で58.4%増の150億78百万円となりました。
(セグメント別販売状況)
① 半導体関連材料
[売上収益 51,659百万円(前期比 9.4%増)、事業利益 9,549百万円(同 28.4%増)]
半導体封止用エポキシ樹脂成形材料は、数量が伸長し売上収益が増加しました。拡販した車載向けを始め、全般に需要が好調でした。半導体用液状樹脂も、数量増により売上収益が増加しました。
半導体パッケージ基板材料の「LαZ®」は、売上収益は減少しましたが、半導体封止用エポキシ樹脂成形材料との組み合わせで、半導体薄型パッケージ向けに顧客の課題解決策を提供する「ワンストップソリューション」活動を展開しております。
② 高機能プラスチック
[売上収益 92,583百万円(前期比 8.7%増)、事業利益 7,589百万円(同 2.9%減)]
フェノール樹脂成形材料は、数量が増え売上収益が増加しました。欧米の自動車部品向け、中国で電子部品向けが好調であったほか、長繊維材料が北米のシェール油井採掘用部品向け等に伸長しました。工業用フェノール樹脂は、欧米での自動車向けや欧州の建材向けを中心に数量が伸び、さらに原料高に伴う売価是正もあり、売上収益は増加しました。
航空機内装部品は、顧客の在庫調整があり売上収益が減少しました。自動車部品用途の成形品は、売上収益は減少しましたが、中国での生産拠点統合を完了し、コスト改善が進みました。
銅張積層板は、車載用途が好調で売上収益が増加しました。
③ クオリティオブライフ関連製品
[売上収益 66,879百万円(前期比 2.9%増)、事業利益 5,110百万円(同 24.6%増)]
医療機器製品は、既存製品の需要が回復し売上収益が増加しました。低侵襲治療分野に注力しており、血管内治療用デバイス「ステアリングマイクロカテーテル」を始め、新製品も売上収益の増加に寄与しています。
ビニル樹脂シートおよび複合シートでは、売上収益が増加しました。医薬品包装用途は、顧客の在庫調整を受け減少しましたが、産業用用途でカバーテープ・ダイシングフィルム・リリースフィルムが好調でした。鮮度保持フィルム「P-プラス®」は産地野菜向けやカット野菜向けで採用アイテムを増やし、売上収益が増加しました。
ポリカーボネート樹脂板、塩化ビニル樹脂板のプレート製品では、売上収益が増加しました。サイン・ディスプレイ用途が減少しましたが、建装材に加えサンレンズ用偏光板や絶縁材が増加しました。またデコラ製品は、鉄道車両用内装材や不燃メラミン化粧シート「デコライノベア®」などの高機能・高付加価値分野に特化し、売上収益は増加しました。
防水関連製品は、集合住宅などの新築住宅向けが増加しましたが、リフォーム向けが減少し売上収益は横ばいでした。
(2) 当期の財政状態の状況
①資産の部
資産合計は、前連結会計年度末に比べ184億84百万円増加し、2,722億47百万円となりました。
これは主に、「現金及び現金同等物」が70億62百万円、「営業債権及びその他の債権」が49億81百万円増加したことによるものであります。
②負債の部
負債合計は、前連結会計年度末に比べ42億59百万円増加し、1,019億85百万円となりました。
これは主に、「営業債務及びその他の債務」が32億72百万円、「繰延税金負債」が18億69百万円増加したことによるものであります。
③資本の部
資本合計は、前連結会計年度末に比べ142億25百万円増加し、1,702億62百万円となりました。
これは主に、「親会社の所有者に帰属する当期利益」を150億78百万円計上したことに加え、「その他の資本の構成要素」が10億61百万円増加した一方で、配当金の支払25億89百万円があったことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金および現金同等物(以下、資金)は、前連結会計年度末に比べ70億62百万円増加し、565億59百万円となりました。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動により得られた資金は220億54百万円となりました。
これは主に、税引前利益および減価償却費の計上による収入と、営業債権及びその他の債権の増加、法人所得税の支払による支出の結果であります。前期と比べると14億84百万円の収入の減少となりました。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動に用いた資金は117億45百万円となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出の結果であります。前期と比べると36億47百万円の支出の増加となりました。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動に用いた資金は24億53百万円となりました。
これは主に、コマーシャル・ペーパーの増加、長期借入金の返済および配当金の支払による支出の結果であります。前期と比べると77億92百万円の支出の減少となりました。
④資本の財源および資金の流動性に係る情報
当社グループの資本管理は、経営の健全性・効率性を維持し、持続的な成長を実現するため、事業のリスクとリターンに見合った適正な資本水準を維持することを基本方針としております。
当社および連結子会社は、新たな成長へ向けた取り組みとして「新製品の早期立ち上げ、創生」、「成長分野の収益力強化、規模拡大」および「既存事業の再生、事業転換」の基本戦略のもと、当連結会計年度において110億24百万円の設備投資を実施しました。設備投資額には、有形固定資産の他、無形資産への投資が含まれており、その所要金額については、主として自己資金を充当しております。
(4) 生産、受注および販売の実績
1. 生産実績および受注実績
当社グループの生産品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産を行わないため、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産の実績については、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (セグメント別販売状況)」に関連付けて示しております。
2. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
半導体関連材料51,6599.4
高機能プラスチック92,5838.7
クオリティオブライフ関連製品66,8792.9
その他698△6.8
合計211,8196.9

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(5) 並行開示情報
連結財務諸表規則(第7章および第8章を除く。以下、日本基準)により作成した要約連結財務諸表、要約連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更は次のとおりであります。
なお、日本基準により作成した要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
また、日本基準により作成した要約連結財務諸表については、百万円未満を切り捨てて表示しております。
① 要約連結貸借対照表
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2017年3月31日)
当連結会計年度
(2018年3月31日)
資産の部
流動資産128,442142,488
固定資産
有形固定資産85,48686,485
無形固定資産24,73722,192
投資その他の資産25,07528,712
固定資産合計135,299137,390
資産合計263,742279,879
負債の部
流動負債54,01957,509
固定負債42,55443,865
負債合計96,574101,374
純資産の部
株主資本154,561166,383
その他の包括利益累計額10,79210,308
非支配株主持分1,8131,811
純資産合計167,167178,504
負債純資産合計263,742279,879


② 要約連結損益計算書および要約連結包括利益計算書
要約連結損益計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2016年4月1日
至 2017年3月31日)
当連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
売上高198,199211,702
売上原価135,241145,543
売上総利益62,95866,158
販売費及び一般管理費46,07847,235
営業利益16,87918,923
営業外収益1,0921,321
営業外費用647620
経常利益17,32419,624
特別利益283228
特別損失3,141505
税金等調整前当期純利益14,46619,347
法人税等3,6054,699
当期純利益10,86014,648
非支配株主に帰属する当期純利益238221
親会社株主に帰属する当期純利益10,62214,427

要約連結包括利益計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2016年4月1日
至 2017年3月31日)
当連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当期純利益10,86014,648
その他の包括利益合計△149△520
包括利益10,71114,127
(内訳)
親会社株主に係る包括利益10,39613,943
非支配株主に係る包括利益314184


③ 要約連結株主資本等変動計算書
前連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本その他の
包括利益累計額
非支配株主持分純資産合計
当期首残高146,30011,0181,589158,908
当期変動額8,260△2252248,258
当期末残高154,56110,7921,813167,167

当連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本その他の
包括利益累計額
非支配株主持分純資産合計
当期首残高154,56110,7921,813167,167
当期変動額11,822△483△211,336
当期末残高166,38310,3081,811178,504

④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2016年4月1日
至 2017年3月31日)
当連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー23,42722,039
投資活動によるキャッシュ・フロー△7,987△11,729
財務活動によるキャッシュ・フロー△10,245△2,452
現金及び現金同等物に係る換算差額△564△795
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)4,6287,061
現金及び現金同等物の期首残高44,86849,497
現金及び現金同等物の期末残高49,49756,559


⑤ 要約連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)
前連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
該当事項はありません。
(6) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表と日本基準により作成した連結財務諸表の経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異は次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 32.初度適用」をご参照ください。
当連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
(のれんの償却停止)
日本基準では当社グループは、のれんを一定期間にわたり償却しておりました。IFRSでは、のれんの償却は行われず、毎期減損テストを実施することが要求されます。この影響により、当連結会計年度において、IFRSでは日本基準に比べて、販売費及び一般管理費が1,501百万円減少しております。
(退職給付に係る調整)
日本基準では数理計算上の差異について、主として発生した年度に一括で損益処理しておりましたが、IFRSでは数理計算上の差異は発生時にその他の包括利益に認識し、直ちに利益剰余金に振替えるものとしております。これにより、当連結会計年度においては、IFRSでは日本基準に比べ、売上原価が256百万円、販売費及び一般管理費が532百万円増加しています。

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