有価証券報告書-第135期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/22 11:01
【資料】
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【項目】
171項目
(経営成績等の状況)
(1) 当期の経営成績の状況
当社グループの売上収益は、主に半導体用途の旺盛な需要により前期と比べ5.0%増(以下の比率はこれに同じ)の3,198億67百万円となりました。事業利益については、人件費が海外拠点を中心に上昇している一方で、各セグメントで実施した高付加価値品の販売への注力、販売価格適正化など収益構造の改善効果が表れた結果、11.8%増の344億90百万円となり、事業利益率は0.7ポイント増の10.8%となりました。営業利益は前期に高機能プラスチックセグメントの北米拠点での減損損失や国内生産拠点集約費用等を計上した反動により、43.1%増の354億78百万円となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は、45.3%増の280億14百万円となりました。
ROEにつきましては、分子である親会社の所有者に帰属する当期利益が前期と比べ増加したことで、2.3ポイント増の8.8%となりました。
(セグメント別販売状況)
① 半導体関連材料
[売上収益 106,396百万円(前期比 16.5%増)、事業利益 20,714百万円(同 15.2%増)]
半導体封止用エポキシ樹脂成形材料は、中国の旺盛な半導体需要が継続し、加えてAI関連用途の需要が拡大しました。
半導体用感光性材料は、メモリ市場の回復とパワー半導体用途の拡販が進み、売上を伸ばしました。
半導体用ボンディングペーストは、中国内需向けの好調が持続するとともに新規拡販が進み、東南アジアで高密度パッケージ向けの需要も好調が持続しています。
半導体基板材料「LαZ®」シリーズは、モバイル機器向けの販売伸長に加え、AIサーバー向けのパワーデバイスへの採用が拡大しました。
各製品での売上収益の増加に伴い、事業利益も増加しました。
② 高機能プラスチック
[売上収益 105,490百万円(前期比 0.0%増)、事業利益 6,224百万円(同 18.4%増)]
工業用樹脂は、国内で半導体用途の販売が伸長したものの、北米拠点で不採算製品の撤退を行うなど構造改革に向けた諸施策を実施した結果、売上収益は減少しました。
成形材料の売上も減少しましたが、北米自動車市場での需要停滞は回復に転じています。
積層板は、車載・エアコン用途の低調が続きました。
航空機部品は、顧客生産数量の回復に伴い受注が増加しました。
事業利益は、構造改革の効果や高付加価値製品の販売への注力、原料価格の低下により増加しました。
③ クオリティオブライフ関連製品
[売上収益 107,189百万円(前期比 0.0%減)、事業利益 12,902百万円(同 9.5%増)]
医療機器は、血液バッグや低侵襲血管内治療用のマイクロ能動カテーテル、胸部ステントグラフトの販売が国内外で伸長し、北米では不採算品の整理を実施しました。
バイオ関連製品は、国内再生医療向け等のバイオ器材が伸長しましたが、北米向けは公的研究予算が縮小した影響で販売が減少しました。
フィルム・シートは、医薬品包装用途でジェネリック医薬品増産による需要増などによる数量増が大きく寄与しました。また、半導体生産用途のシェアが拡大し、食品包装用途ではポーション用途の販売やP-プラスの新規用途への採用拡大もあり、堅調に推移しました。
産業機能性材料は、建材、店装材需要が新製品や、事業譲渡を受けた中空ポリカなどにより伸長しました。機能性差別化製品では、光学製品と絶縁製品の販売が、車載向けを中心に大きく伸長しましたが、アイウェア用途の光学製品は米国の関税政策の影響を受けた需要減で低調となりました。
防水シート関連は、住宅リフォーム向け販売の増加が新築住宅向け需要の落ち込みを補いました。
事業利益の増加については、販売価格の適正化や生産拠点再編による固定費削減も寄与いたしました。
(2) 当期の財政状態の状況
①資産の部
資産合計は、前連結会計年度末に比べ663億89百万円増加し、4,841億67百万円となりました。
主な増減は、現金及び現金同等物、その他の金融資産および有形固定資産の増加であります。
②負債の部
負債合計は、前連結会計年度末に比べ93億11百万円増加し、1,335億21百万円となりました。
主な増減は、繰延税金負債の計上による増加と、借入金の返済による減少であります。
③資本の部
資本合計は、前連結会計年度末に比べ570億78百万円増加し、3,506億46百万円となりました。
主な増減は、当期利益の計上およびその他の資本の構成要素の増加と、剰余金の配当による減少であります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金および現金同等物(以下、資金)は、前連結会計年度末に比べ212億18百万円増加し、1,247億52百万円となりました。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動により得られた資金は350億3百万円となりました。
これは主に、税引前利益および減価償却費の計上による収入と、法人所得税の支払による支出の結果であります。前期と比べると87億8百万円の収入の減少となりました。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動に用いた資金は79億30百万円となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出と、投資有価証券の売却による収入の結果であります。前期と比べると76億71百万円の支出の減少となりました。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動に用いた資金は135億81百万円となりました。
これは主に、配当金の支払、長期借入金の返済による支出の結果であります。前期と比べると312億98百万円の支出の減少となりました。
(4) 資本の財源および資金の流動性に係る情報
①財務戦略の基本的な考え方
当社グループは、健全かつ安定した財務基盤の維持を前提に、資本効率の向上を図り、事業活動の成長と拡大のための投資を継続的に行い、安定かつ継続的に株主還元を行うことを財務戦略の基本方針としております。
財務基盤に関しては、親会社所有者帰属持分比率は70%を超え、ネットキャッシュは900億円超のプラスという状況で、安定した水準を維持しております。引き続き財務体質の改善、信用力向上のための取組みに努めてまいります。また、資産効率に関しては、以下の施策をこれまで以上に強力に推進してまいります。
・収益性向上による営業キャッシュ・フロー確保のため、低採算・不採算事業の撲滅改善、製造原価の低減に加え、開発効率の向上や間接業務の効率化等の費用削減。
・資産のスリム化のため、売掛債権の回収促進、棚卸資産の適正水準や滞留の管理強化、政策保有株式の縮減、不要・遊休資産の処分・売却の徹底、グローバルおよびリージョナルファイナンスによるグループ内資金の効率的な活用。
②資金需要
当社グループの主な資金需要としては、2024年度からスタートしました3年間の中期経営計画に掲げました通り、既存事業の収益力強化や顧客への安定確実供給に資する設備投資、新商品/新ソリューション創出に向けた研究開発やDX/GX(グリーントランスフォーメーション)関連の成長投資、有望案件の探索やオープンイノベーション推進、事業ポートフォリオ改革に資する戦略的M&A資金としての戦略的投資、および株主還元が挙げられます。2026年3月期につきましては、設備投資、成長投資はほぼ計画通り実行しています。トピックスとして、戦略的投資枠を活用し、2025年10月にはAGC株式会社およびその子会社であるAGCポリカーボネート株式会社からポリカーボネート事業を譲り受け、また、2026年1月には、京セラ株式会社のケミカル事業の一部を承継することを決定しました。
③資金調達
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、自己資金および外部資金を有効に活用しております。
資金調達にあたっては、様々な手段の中から、その時々の市場環境も考慮したうえで、当社グループにとって最適かつ有利な手段を機動的に選択しております。
当社グループは、主要な取引先金融機関との間で長年にわたり良好な関係を維持しており、長期借入金、短期借入金、シンジケートローン等による資金調達のほか、緊急時の手元流動性と資金調達枠の確保を目的として、取引先金融機関との間に短期借入金枠およびコミットメントラインを設定しております。さらに金融市場からの安定的な資金調達能力の維持向上に努め、国内2社の格付機関から格付けを取得し、コマーシャル・ペーパーの発行による資金調達も行っております。
これらにより運転資金および設備資金に加え、戦略的な投資に対しても十分な流動性が確保でき、機動的かつ円滑な資金調達が可能となっております。
(5) 生産、受注および販売の実績
①生産実績および受注実績
当社グループの生産品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産を行わないため、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産の実績については、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (セグメント別販売状況)」に関連付けて示しております。
②販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前期比増減(%)
半導体関連材料106,39616.5
高機能プラスチック105,4900.0
クオリティオブライフ関連製品107,189△0.0
その他7922.7
合計319,8675.0

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
(6) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、事業利益、事業利益率およびROEを業績目標の指標に設定しております。
中期経営計画で掲げた最終年度(2026年度)の数値目標は「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境および対処すべき課題」に、各指標の当連結会計年度における達成状況については「(1) 当期の経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(7) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積りおよび見積りを伴う判断」に記載のとおりであります。

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