有価証券報告書-第21期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/16 15:09
【資料】
PDFをみる
【項目】
162項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー (以下「経営成績等」) の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
[財政状態]
当連結会計年度末の連結財政状態計算書の概要及び前連結会計年度末からの主な変動は以下のとおりです。
総資産は3兆5,670億円 (前連結会計年度末比2,275億円増) となりました。
非流動資産は、2兆1,451億円 (同69億円増) となりました。有形固定資産は、3,584億円 (同295億円増) となりました。のれんは4,412億円 (同260億円増) 、無形資産は9,969億円 (同1,268億円減) となりました。
流動資産は、1兆4,219億円 (同2,206億円増) となりました。現金及び現金同等物は2,816億円 (同932億円増) となりました。
資本合計は、1兆8,309億円 (同3,176億円増) となり、親会社所有者帰属持分比率は51.3%となりました。当期利益2,916億円を計上した一方で、剰余金の配当1,361億円を実施しました。
負債合計は、1兆7,362億円 (同901億円減) となりました。
非流動負債は5,178億円 (同2,469億円減) 、流動負債は1兆2,184億円 (同1,568億円増) となりました。
社債及び借入金の増減は以下のとおりです。
(単位:億円)
前連結会計年度
(2025年3月期)
当連結会計年度
(2026年3月期)
増減額
社債3,2002,200△1,000
1年以内償還予定の社債3001,000+700
長期借入金2,4491,000△1,449
1年以内返済予定の長期借入金5171,460+943
コマーシャル・ペーパー1,649-△1,649
短期借入金200-△200
社債及び借入金合計8,3145,660△2,655


[経営成績]
<連結業績 (コアベース) >当連結会計年度の連結業績 (コアベース) は下表のとおりです。売上収益、コア営業利益及びコア当期利益はいずれも増加しました。
[連結業績 (コアベース) ](単位:百万円)
前連結会計年度
(2025年3月期)
当連結会計年度
(2026年3月期)
増減額
(増減率)
売上収益1,912,3232,139,245226,922
(11.9%)
売上原価349,206408,42659,220
(17.0%)
販売費及び一般管理費843,032860,31217,280
(2.0%)
研究開発費327,651314,827△12,824
(△3.9%)
コア営業利益392,435555,681163,246
(41.6%)
コア当期利益295,682424,413128,731
(43.5%)
親会社の所有者に帰属するコア当期利益295,682424,517128,835
(43.6%)
基本的1株当たりコア当期利益 (円)165.17237.0171.85
(43.5%)

(注) 当社は、当社の収益力を示す指標としてコアベースの業績を開示しています。当該コアベースの業績は、フルベースの業績から当社が定めた特定の重要な調整項目を除外したものです。調整項目には、無形資産償却費、無形資産譲渡益、持分法による投資損益、減損損失、有形固定資産売却損益、リストラクチャリング費用、災害による損失、訴訟等による多額の賠償又は和解費用等のほか、当社が除外すべきと判断する項目が含まれます。
売上収益
・重点戦略製品の尿路上皮がん治療剤PADCEV、地図状萎縮を伴う加齢黄斑変性治療剤IZERVAY、胃腺がん及び食道胃接合部腺がん治療剤VYLOY、及び閉経に伴う血管運動神経症状治療剤VEOZAHの売上が伸長したことに加え、前立腺がん治療剤XTANDIの売上が拡大したことも、増収要因となりました。
以上の結果、売上収益は2兆1,392億円 (前連結会計年度比11.9%増) となりました。
コア営業利益/コア当期利益
・売上総利益は、1兆7,308億円 (同10.7%増) となりました。
・販売費及び一般管理費は、8,603億円 (同2.0%増) となりました。SMT (注1) によるコスト最適化 (約110億円) を行った一方で、重点戦略製品 (注2) の更なる成長のための投資 (同約100億円増) や為替の影響 (同36億円増) などにより、総額として増加しました。なお、XTANDIの米国での共同販促費用を除いた販売費及び一般管理費は、6,121億円 (同3.7%増) となりました。
・研究開発費は、3,148億円 (同3.9%減) となりました。SMTによるコスト最適化 (約100億円) をはじめ、重点戦略製品の臨床開発費の減少 (同約50億円減) や為替の影響 (同5億円減) などにより、総額として減少しました。
以上の結果、コア営業利益は5,557億円 (同41.6%増) 、コア当期利益は4,244億円 (同43.5%増) となりました。
(注) 1.SMT:Sustainable Margin Transformation
2.重点戦略製品:PADCEV、IZERVAY、VYLOY、VEOZAH、XOSPATA
<連結業績 (フルベース) >当連結会計年度の連結業績 (フルベース) は下表のとおりです。営業利益及び当期利益はいずれも増加しました。
フルベースの業績は、コアベースの業績に「無形資産償却費」、「無形資産譲渡益」、「持分法による投資損益」、「その他の収益」、「その他の費用」を戻し入れたものです。
当連結会計年度における「無形資産償却費」は1,360億円 (前連結会計年度:1,368億円)、「その他の収益」は328億円 (同:203億円) 、「その他の費用」は724億円 (同:2,358億円) となりました。
「その他の収益」として、第3四半期において膵腺がんを対象疾患としたプログラムの開発中止に伴うVYLOYの条件付対価の公正価値の変動 (128億円) 及び第4四半期において米国における過活動膀胱治療剤ミラベグロンの訴訟解決金 (92億円) を計上しました。また、「その他の費用」として、第1四半期において当社の子会社であるXyphos Biosciences, Inc.関連の一部プログラムに関する無形資産の減損損失 (120億円) 及び第4四半期において遺伝子治療薬resamirigene bilparvovec (AT132) の戦略的中断に伴う資産価値の見直しによる無形資産の減損損失 (164億円) を計上しました。
[連結業績 (フルベース) ](単位:百万円)
前連結会計年度
(2025年3月期)
当連結会計年度
(2026年3月期)
増減額
(増減率)
売上収益1,912,3232,139,245226,922
(11.9%)
営業利益41,039382,633341,594
(832.4%)
税引前利益31,237376,587345,351
(-)
当期利益50,747291,575240,828
(474.6%)
親会社の所有者に帰属する当期利益50,747291,535240,788
(474.5%)
基本的1株当たり当期利益 (円)28.35162.77134.42
(474.2%)
包括利益48,888449,472400,584
(819.4%)


<主要製品の売上>
(単位:億円)
前連結会計年度
(2025年3月期)
当連結会計年度
(2026年3月期)
増減率
PADCEV1,6412,21234.8%
IZERVAY58377633.2%
VYLOY122631415.6%
VEOZAH (注)33846637.7%
XOSPATA6807185.7%
XTANDI9,1239,6085.3%

(注) VEOZAH:米国外ではVEOZAの製品名で承認取得
・1L mUC (転移性尿路上皮がん患者を対象とした一次治療) の浸透に加え、米国でのシスプラチン不適応のMIBC (筋層浸潤性膀胱がん) における立ち上がりが順調に進んだことから、グローバル売上は大きく増加しました。
・発売している米国において、着実に売上が拡大しました。
・Claudin 18検査が大きく浸透したことを背景に、発売しているすべての地域で売上が拡大し、グローバル売上は大きく増加しました。
・米国を中心に、グローバル売上は着実に拡大しました。
・地域ごとの増減はあったものの、グローバル全体の売上は堅調に推移しました。
・欧州を中心に米国以外の地域で売上が堅調に拡大し、グローバル売上は増加しました。
<地域別売上収益の状況>地域別の売上収益は下表のとおりです。全ての地域において、売上が増加しました。
(単位:億円)
前連結会計年度
(2025年3月期)
当連結会計年度
(2026年3月期)
増減率
米国8,6649,4028.5%
日本2,6702,8908.2%
エスタブリッシュドマーケット4,8545,63616.1%
チャイナ7831,01529.6%
インターナショナルマーケット2,0352,30713.4%

(注) エスタブリッシュドマーケット:欧州、カナダ 等
チャイナ:中国、香港
インターナショナルマーケット:中南米、中東、アフリカ、東南アジア、南アジア、ロシア、韓国、台湾、
オーストラリア、輸出売上 等
[セグメント情報]
当社グループは、医薬品事業の単一セグメントのため、記載を省略しています。
② キャッシュ・フローの状況
<営業活動によるキャッシュ・フロー>当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、5,602億円 (前連結会計年度比3,657億円増) となりました。
・法人所得税の支払額は986億円 (同131億円増) となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、△667億円 (同227億円支出減) となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、△4,048億円 (同1,434億円支出増) となりました。
・社債及び借入金によるキャッシュ・フローは、2,674億円の支出 (同1,789億円増) となりました。
・配当金の支払額は1,361億円 (同71億円増) となりました。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、2,816億円 (前連結会計年度末比932億円増) となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
1) 生産及び仕入実績
当連結会計年度における生産及び仕入実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
金額 (百万円)
前連結会計年度比
(%)
医薬品事業2,133,09495.3
合計2,133,09495.3

(注) 金額は、販売価格に基づいています。
2) 受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
金額 (百万円)
前連結会計年度比
(%)
医薬品事業2,139,245111.9
合計2,139,245111.9

(注) 主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、以下のとおりです。
相手先前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
金額 (百万円)割合 (%)金額 (百万円)割合 (%)
McKesson Group291,48515.2312,50814.6
Cencora Group271,97414.2307,12314.4


(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。また、文中において将来について記載した事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しています。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
[キャッシュ・フロー]
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
[財務政策]
当社グループは、企業価値の持続的向上に努めるとともに、株主還元にも積極的に取り組んでいます。
成長を実現するための事業投資を優先しながら、配当については、連結ベースでの中長期的な利益成長に基づき、安定的かつ持続的な向上に努めます。また、自己株式の取得を必要に応じて機動的に実施し、資本効率の改善と1株当たり利益の向上を図ります。資金の流動性については、コマーシャル・ペーパー及び借入金による資金調達を行い、また流動性リスクに備えるため取引金融機関とコミットメントライン契約を締結しており、当面の運転資金及び設備資金に加え、一定の戦略的投資機会にも備えられる現預金水準を確保しています。
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループの事業等は医薬品事業に特有のさまざまなリスクを伴っています。事業展開にあたっては、必要資金を円滑にかつ低利で調達できるよう財務基盤の健全性の維持に努めます。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループは、IFRS会計基準に準拠して連結財務諸表を作成しています。この連結財務諸表の作成にあたり、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しています。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の見積り、判断及び仮定」に記載のとおりです。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。