四半期報告書-第160期第1四半期(2024/01/01-2024/03/31)
文中の将来に関する事項は、当第1四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
(単位:百万円)
当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、個人消費や企業の設備投資が持ち直し、景気は緩やかな回復傾向が継続しました。一方、世界経済ではインフレの継続、金融引き締め政策に伴う企業の投資抑制などが経済を押し下げました。中国や欧米を中心とした景気後退懸念や、米中の対立による半導体輸出管理規制強化、ウクライナ情勢の長期化や中東情勢の緊迫など地政学リスクは継続しており、依然として不透明な状況が継続しています。
このような環境の下、当社グループは2023年を初年度とした3か年の中期経営計画「E-Plan2025」において、「顧客起点での価値創造」をテーマに対面市場別組織へ移行し競争力の強化を図り、経営指標の達成に向けた各種施策への取り組みを進めています。
当第1四半期連結累計期間の受注高は、「精密・電子」においては、半導体市場の本格回復には時間を要するものの底打ちはしており、前年同期を上回りました。一方で、「環境」、「エネルギー」においては、大型案件の受注タイミングによる減少により前年同期を下回り、全社の受注高は前年同期比で微減となりました。売上収益は、「インフラ」が期ずれ等により減少したものの、「エネルギー」、「建築・産業」、「環境」が堅調に推移して増収となりました。営業利益は、売上成長と収益性改善および為替の後押しもあり、増益となりました。売上収益、営業利益は当第1四半期連結累計期間として過去最高額を更新しました。
これらの結果、当第1四半期連結累計期間における受注高は1,916億2百万円(前年同期比3.2%減)、売上収益は1,938億22百万円(前年同期比5.3%増)、営業利益は192億99百万円(前年同期比26.4%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は146億98百万円(前年同期比81.5%増)となりました。
《事業セグメント別の概況》
(単位:百万円)
《事業セグメント別の事業環境と事業概況》
(注)1.矢印は受注高の前年同期比の増減率を示しています。
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における資産総額は、前年度末に比べて契約資産が208億36百万円、その他の流動資産が55億7百万円減少した一方、営業債権及びその他の債権が281億81百万円、現金及び現金同等物が171億51百万円、有形固定資産が65億19百万円増加したことなどにより、395億42百万円増加し、9,534億42百万円となりました。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における負債総額は、前年度末に比べて営業債務及びその他の債務が152億88百万円減少した一方、社債、借入金及びリース負債が194億93百万円、契約負債が194億58百万円増加したことなどにより、270億28百万円増加し、5,193億56百万円となりました。
(資本)
当第1四半期連結会計期間末における資本について、配当金を121億40百万円支払った一方、親会社の所有者に帰属する四半期利益146億98百万円を計上し、在外営業活動体の換算差額が112億36百万円増加したこと等により前年度末に比べて125億14百万円増加し、4,340億86百万円となりました。親会社の所有者に帰属する持分は4,239億19百万円で、親会社所有者帰属持分比率は44.5%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
① キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、堅調な営業利益に支えられ、196億6百万円の収入超過(前年同期比73億85百万円の収入増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出100億80百万円などにより、67億68百万円の支出超過(前年同期比15億82百万円の支出減少)となりました。
営業活動及び投資活動によるキャッシュ・フローを合わせたフリー・キャッシュ・フローは、128億37百万円の収入超過(前年同期比89億68百万円の収入増加)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金及び長期借入金が純額で175億14百万円増加したことや、配当金の支払い121億40百万円などにより、13億85百万円の収入超過(前年同期比237億52百万円の収入減少)となりました。
以上の結果、当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前年度末から171億51百万円増加し、1,652億11百万円となりました。
② 財務戦略の基本方針
当社グループは、資本効率と財務健全性のバランスに配慮しつつ、適宜適切なタイミングで資本の調達と配分を行うことを財務戦略の基本と考えています。現在の事業推進に必要十分と考える「シングルAフラット(※)」の信用格付け維持を基本とし、D/Eレシオを財務規律としつつ負債の活用を図ります。また、キャッシュ・コンバージョン・サイクルの改善と非効率資産の選別/処分を通じ投下資本の効率的活用を促進します。その上で、株主還元として連結配当性向35%以上を維持しつつ、企業価値向上に繋がる投資対象への資本投下の機を逃さずに行い、「長期的な企業価値の最大化」を目指します。
(※)格付投資情報センター(R&I)による格付
③ 資金調達について
当社グループは、事業を行う上で必要となる運転資金や成長のための投資資金として、営業キャッシュ・フローを主とした内部資金だけでなく金融機関からの借入や社債の発行などの外部資金を有効に活用していきます。D/Eレシオは0.3~0.5を基準に負債の活用を進め、資本コストの低減・資本効率の向上を図ります。
また、現金・預金等の水準(手元流動性)については、連結売上収益の2か月分を目安に適正水準の範囲でコントロールする方針です。これに加えて、金融上のリスクに対応するためにコミットメントライン契約等を締結することで、代替流動性を確保しています。なお、グループ内の資金効率を高めるため、資金を当社に集中する制度を運用しています。
契約の種別並びに当第1四半期連結会計期間末の借入未実行残高は次のとおりです。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は、37億98百万円です。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 今後の見通し
《事業セグメント別の事業環境の見通し》
(1) 財政状態及び経営成績の状況
(単位:百万円)
前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 増減額 | 増減率 (%) | |
受注高 | 197,909 | 191,602 | △6,307 | △3.2 |
売上収益 | 184,071 | 193,822 | 9,751 | 5.3 |
営業利益 | 15,264 | 19,299 | 4,035 | 26.4 |
売上収益営業利益率 (%) | 8.3 | 10.0 | - | - |
親会社の所有者に帰属する 四半期利益 | 8,098 | 14,698 | 6,599 | 81.5 |
基本的1株当たり四半期利益 (円) | 87.95 | 159.20 | 71.24 | 81.0 |
当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、個人消費や企業の設備投資が持ち直し、景気は緩やかな回復傾向が継続しました。一方、世界経済ではインフレの継続、金融引き締め政策に伴う企業の投資抑制などが経済を押し下げました。中国や欧米を中心とした景気後退懸念や、米中の対立による半導体輸出管理規制強化、ウクライナ情勢の長期化や中東情勢の緊迫など地政学リスクは継続しており、依然として不透明な状況が継続しています。
このような環境の下、当社グループは2023年を初年度とした3か年の中期経営計画「E-Plan2025」において、「顧客起点での価値創造」をテーマに対面市場別組織へ移行し競争力の強化を図り、経営指標の達成に向けた各種施策への取り組みを進めています。
当第1四半期連結累計期間の受注高は、「精密・電子」においては、半導体市場の本格回復には時間を要するものの底打ちはしており、前年同期を上回りました。一方で、「環境」、「エネルギー」においては、大型案件の受注タイミングによる減少により前年同期を下回り、全社の受注高は前年同期比で微減となりました。売上収益は、「インフラ」が期ずれ等により減少したものの、「エネルギー」、「建築・産業」、「環境」が堅調に推移して増収となりました。営業利益は、売上成長と収益性改善および為替の後押しもあり、増益となりました。売上収益、営業利益は当第1四半期連結累計期間として過去最高額を更新しました。
これらの結果、当第1四半期連結累計期間における受注高は1,916億2百万円(前年同期比3.2%減)、売上収益は1,938億22百万円(前年同期比5.3%増)、営業利益は192億99百万円(前年同期比26.4%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は146億98百万円(前年同期比81.5%増)となりました。
《事業セグメント別の概況》
(単位:百万円)
セグメント | 受注高 | 売上収益 | セグメント損益 | ||||||
前第1四半期連結累計期間 | 当第1四半期連結累計期間 | 増減率 (%) | 前第1四半期連結累計期間 | 当第1四半期連結累計期間 | 増減率 (%) | 前第1四半期連結累計期間 | 当第1四半期連結累計期間 | 増減率 (%) | |
建築・産業 | 52,269 | 58,167 | 11.3 | 53,086 | 56,584 | 6.6 | 3,991 | 4,392 | 10.0 |
エネルギー | 62,378 | 54,541 | △12.6 | 35,972 | 43,591 | 21.2 | 1,109 | 3,654 | 229.5 |
インフラ | 15,658 | 18,942 | 21.0 | 20,369 | 17,203 | △15.5 | 4,835 | 3,542 | △26.7 |
環境 | 33,300 | 5,278 | △84.1 | 17,896 | 20,839 | 16.4 | 1,831 | 3,079 | 68.1 |
精密・電子 | 34,031 | 54,398 | 59.9 | 56,438 | 55,317 | △2.0 | 3,491 | 5,451 | 56.1 |
報告セグメント計 | 197,638 | 191,329 | △3.2 | 183,764 | 193,535 | 5.3 | 15,258 | 20,120 | 31.9 |
その他 | 270 | 272 | 0.7 | 307 | 286 | △6.6 | △246 | △885 | - |
調整額 | - | - | - | - | - | - | 252 | 65 | △74.0 |
合計 | 197,909 | 191,602 | △3.2 | 184,071 | 193,822 | 5.3 | 15,264 | 19,299 | 26.4 |
《事業セグメント別の事業環境と事業概況》
セグメント | 2024年12月期 第1四半期の事業環境 | 2024年12月期 第1四半期の事業概況と受注高の増減率(注)1 | ||
建築・産業 | <海外>・北米は金利の高止まりと建設コストの高騰、労働力不足により市場が停滞している。 ・欧州はインフレ及び金利上昇により投資が抑制され、とくに住宅市場が低迷している。 ・中国は商業や住宅向け等の不動産投資の抑制により、建築市場が低迷している。一方、産業・公共系市場などは政府の投資により堅調である。 <国内>・建築設備市場は、資材価格などの高止まりにより建築着工棟数は鈍化している。サービス市場での需要は引き続き増加傾向である。 ・産業市場は、脱炭素化を見据えた設備投資の検討や事業構造の転換など中長期で大きな変化が想定されるが、足元では堅調に推移している。 | <海外>・中国及び北南米等で、受注が堅調に推移しており、受注高は前年同期を上回る。 <国内>・低環境負荷製品投入などの施策効果により受注が堅調に推移しており、受注高は前年同期を上回る。 | ![]() | |
エネルギー | ・新規製品市場は、中東地域を中心に石油化学市場の需要は堅調に推移している。LNG市場向けの需要は落ち着きがみられる。中国の電力市場は引き続き活発に推移している。 ・サービス市場は、メンテナンス・修理・等の需要が一巡し通常レベルに戻る兆しがみられるが、足元では堅調に推移している。 | ・製品の受注高は、前年同期を下回る。 ・サービス分野の受注高は、前年同期を上回る。 | ![]() | |
インフラ | <海外>・水インフラ市場は、中国では国内景気減速の影響でポンプ需要が減少し競争が激しくなっているが、東南アジアや北米においては、経済成長や施設の老朽化による整備などが進み需要は堅調に推移している。 <国内>・社会インフラの更新・補修に対する投資は、堅調に推移している。 ・公共向け建設市場は、例年通りに推移している。既存設備のアフター関連は堅調な需要が継続している。 | <海外>・水インフラの受注高は前年同期を上回る。 <国内>・公共向けの受注高は総合評価案件やアフターサービスの受注拡大などの施策の継続的な取組みにより、前年同期を上回る。 | ![]() | |
環境 (注)2 | <国内>・公共向け廃棄物処理施設の新規建設需要は例年通りに推移している。 ・既存施設のO&Mの発注量は例年どおり推移している。 ・民間向けの木質バイオマス発電施設や廃プラスチックなどの産業廃棄物処理施設は、一定の建設需要が継続している。 | <国内>・EPCの受注高は、大型案件受注があった前年同期を下回る。 | ![]() |
セグメント | 2024年12月期 第1四半期の事業環境 | 2024年12月期 第1四半期の事業概況と受注高の増減率(注)1 | ||
精密・電子 | ・半導体需要は底打ちして、顧客の製品在庫の正常化も進んでおり、一部の顧客で工場稼働率の緩やかな回復も見られるが、未だ本格的な増産投資再開には至っていない。 | ・中国向け需要が堅調に推移したほか、ロジック・ファウンドリ向け受注も調整局面であった前年同期を上回る。 | ![]() |
(注)1.矢印は受注高の前年同期比の増減率を示しています。
+5%以上の場合は | ![]() | 、△5%以下の場合は | ![]() | 、±5%の範囲内の場合は | ![]() | で表しています。 |
2.EPC(Engineering, Procurement, Construction)……プラントの設計・調達・建設 O&M(Operation & Maintenance) ……プラントの運転管理・メンテナンス |
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における資産総額は、前年度末に比べて契約資産が208億36百万円、その他の流動資産が55億7百万円減少した一方、営業債権及びその他の債権が281億81百万円、現金及び現金同等物が171億51百万円、有形固定資産が65億19百万円増加したことなどにより、395億42百万円増加し、9,534億42百万円となりました。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における負債総額は、前年度末に比べて営業債務及びその他の債務が152億88百万円減少した一方、社債、借入金及びリース負債が194億93百万円、契約負債が194億58百万円増加したことなどにより、270億28百万円増加し、5,193億56百万円となりました。
(資本)
当第1四半期連結会計期間末における資本について、配当金を121億40百万円支払った一方、親会社の所有者に帰属する四半期利益146億98百万円を計上し、在外営業活動体の換算差額が112億36百万円増加したこと等により前年度末に比べて125億14百万円増加し、4,340億86百万円となりました。親会社の所有者に帰属する持分は4,239億19百万円で、親会社所有者帰属持分比率は44.5%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
① キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、堅調な営業利益に支えられ、196億6百万円の収入超過(前年同期比73億85百万円の収入増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出100億80百万円などにより、67億68百万円の支出超過(前年同期比15億82百万円の支出減少)となりました。
営業活動及び投資活動によるキャッシュ・フローを合わせたフリー・キャッシュ・フローは、128億37百万円の収入超過(前年同期比89億68百万円の収入増加)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金及び長期借入金が純額で175億14百万円増加したことや、配当金の支払い121億40百万円などにより、13億85百万円の収入超過(前年同期比237億52百万円の収入減少)となりました。
以上の結果、当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前年度末から171億51百万円増加し、1,652億11百万円となりました。
② 財務戦略の基本方針
当社グループは、資本効率と財務健全性のバランスに配慮しつつ、適宜適切なタイミングで資本の調達と配分を行うことを財務戦略の基本と考えています。現在の事業推進に必要十分と考える「シングルAフラット(※)」の信用格付け維持を基本とし、D/Eレシオを財務規律としつつ負債の活用を図ります。また、キャッシュ・コンバージョン・サイクルの改善と非効率資産の選別/処分を通じ投下資本の効率的活用を促進します。その上で、株主還元として連結配当性向35%以上を維持しつつ、企業価値向上に繋がる投資対象への資本投下の機を逃さずに行い、「長期的な企業価値の最大化」を目指します。
(※)格付投資情報センター(R&I)による格付
③ 資金調達について
当社グループは、事業を行う上で必要となる運転資金や成長のための投資資金として、営業キャッシュ・フローを主とした内部資金だけでなく金融機関からの借入や社債の発行などの外部資金を有効に活用していきます。D/Eレシオは0.3~0.5を基準に負債の活用を進め、資本コストの低減・資本効率の向上を図ります。
また、現金・預金等の水準(手元流動性)については、連結売上収益の2か月分を目安に適正水準の範囲でコントロールする方針です。これに加えて、金融上のリスクに対応するためにコミットメントライン契約等を締結することで、代替流動性を確保しています。なお、グループ内の資金効率を高めるため、資金を当社に集中する制度を運用しています。
契約の種別並びに当第1四半期連結会計期間末の借入未実行残高は次のとおりです。
種別 | 金額 |
当座貸越契約 | 50億円 |
コミットメントライン契約 | 800億円 |
借入実行高 | △200億円 |
借入未実行残高 | 650億円 |
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は、37億98百万円です。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 今後の見通し
《事業セグメント別の事業環境の見通し》
セグメント | 事業環境 | |
建築・産業 | <海外>・欧米はインフレの継続を背景とした建設費、労働コストの上昇などの影響により設備投資が停滞継続もしくは減少すると見込まれる。 ・中国は産業・公共系市場が成長する一方、商業施設や住宅などの建築設備市場は低迷すると見込まれる。 <国内>・建築設備市場は、建設コストの高止まりが民間住宅需要を抑制している状況が依然として継続しているが、大都市圏の再開発や工場の設備投資は堅調に推移するとみられ、市場全体としては2023年並みと見込まれる。 ・産業市場は、特に化学市場において、石油化学分野での再編機運や川下である機能性化学への成長投資を伴う市場変化が大きくなると見込まれる。市場全体としては設備投資などの需要が継続すると見込まれる。 | |
エネルギー | ・新規製品市場は、北米・アジア・中東地域を中心に石油化学市場やLNG市場等が堅調に推移することが見込まれる。 ・サービス市場は、メンテナンス・修理需要は通常レベルに戻るとみられる。 ・脱炭素関連市場は、水素やアンモニア、二酸化炭素の回収・貯蔵・有効利用等で継続して案件の増加が見込まれる。 ・電力市場は、国内やアジアを中心にアンモニア転換プロジェクトの計画が増加し、中国では火力発電の新設/高効率化改造の需要が継続すると見込まれる。 | |
インフラ | <海外>・中国の景気減速傾向の影響があるものの、市場全体では緩やかな経済成長が見込まれ、人口増による水需要はアジア・アフリカを中心に堅調である。また、地球温暖化・異常気象により世界各地で洪水被害が年々増えており、河川排水ポンプや排水ポンプ車などは一定の需要が続くことが見込まれる。 <国内>・激甚化・頻発化する自然災害に対する流域治水の取り組み、加速するインフラ設備の老朽化への対応、インフラ分野のデジタル・トランスフォーメーションの推進等により需要は堅調に推移する見込み。 | |
環境 | <国内>・公共向け廃棄物処理施設の新規建設需要は、概ね例年通り推移すると見込まれる。 ・民間向けのバイオマス発電施設や廃プラスチックなどの産業廃棄物処理施設の建設需要は継続すると見込まれる。 ・既存施設のO&Mは、民間への発注が増加傾向にあるが、需要は短期的には例年並みと見込まれる。 | |
精密・電子 | ・半導体市場は、前年から継続していた調整局面が底打ちしたものの、半導体製造装置市場の本格回復開始時期には遅れが見られる。しかし、中長期的には、ICAC5(IoT、Cloud、AI、Car(電気自動車・車の自動運転)、5G)、DX、GX向けの需要拡大を背景とした、市場の成長見通しに変化はないと見込まれる。 |