四半期報告書-第143期第1四半期(平成30年4月1日-平成30年6月30日)
(1)経営成績
当第1四半期連結累計期間における当社を取り巻く市場環境は、海外においては、中国・アジア地域を中心に自動化、省力化、省エネ化に向けた需要が前期に引き続き好調に推移する等、緩やかな回復基調となりました。国内においても、老朽化設備の更新ならびに生産設備の自動化、省力化や自動車関連投資等を背景とした需要増加を受け、緩やかな回復基調となりました。
このような環境のもと、当社は2018年度を最終年度とする中期経営計画「Renovation2018」の完遂に向け、パワエレシステム事業の強化、パワー半導体事業拡大に向けた積極投資を推進するとともに、ものつくり力の更なる強化、業務品質向上を狙いとした全社運動「Pro-7活動」の再活性化により、収益力の更なる強化を推し進めています。
当第1四半期連結累計期間の連結業績の売上高は、需要増加により全部門が増収となり、前年同期に比べ223億55百万円増加の1,958億15百万円となりました。
損益面では、売上高の増加及び原価低減等の推進により、営業損益は前年同期に比べ35億34百万円増加の63億54百万円、経常損益は前年同期に比べ45億59百万円増加の73億52百万円となり、営業損益、経常損益ともに過去最高を更新しました。親会社株主に帰属する四半期純損益は、前年同期に比べ42億43百万円増加の53億75百万円となりました。
<セグメント別状況>■パワエレシステム・エネルギーソリューション部門
売上高:448億18百万円(前年同期比 10.2%増加) 営業損益:13億31百万円(前年同期比 3億23百万円増加)
エネルギーマネジメント分野及び器具分野が堅調に推移し、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
・エネルギーマネジメント分野は、エネルギーマネジメントシステム及び産業向け変電機器が堅調に推移し、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
・施設・電源システム分野は、大口案件が増加し、売上高は前年同期を上回りましたが、案件差等により、営業損益は前年同期を下回りました。
・器具分野は、国内を中心に工作機械をはじめとする機械セットメーカの需要が堅調に推移し、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
■パワエレシステム・インダストリーソリューション部門
売上高:590億11百万円(前年同期比 7.8%増加) 営業損益:△13億78百万円(前年同期比 9億67百万円増加)
国内及び中国を中心に生産設備の自動化需要が旺盛なファクトリーオートメーション分野が牽引し、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
・ファクトリーオートメーション分野は、低圧インバータ、回転機、FAシステムを中心に国内外で需要が増加し、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
・プロセスオートメーション分野は、工業電熱の国内大口案件及び新規連結子会社の影響を主因に、売上高は前年同期を上回りましたが、案件差等の影響により、営業損益は前年同期を下回りました。
・社会ソリューション分野は、鉄道車両用電機品及び放射線機器・システム事業の需要が増加し、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
・設備工事分野は、電設・建築事業が好調に推移し、売上高は前年同期を上回りましたが、案件差等により、営業損益は前年同期を下回りました。
・ITソリューション分野は、案件差等により、売上高、営業損益ともに前年同期を下回りました。
■発電部門
売上高:244億68百万円(前年同期比 43.9%増加) 営業損益:9億63百万円(前年同期比 2億5百万円増加)
・発電分野は、火力・地熱発電設備及び太陽光発電システムの案件増加により、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
■電子デバイス部門
売上高:353億43百万円(前年同期比 16.1%増加) 営業損益:47億93百万円(前年同期比 19億94百万円増加)
・電子デバイス分野は、中国及び国内の市場において、自動化、省力化、省エネ化に向けた産業分野向けパワー半導体の需要が増加したことに加え、自動車分野向けの需要も堅調に推移し、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
■食品流通部門
売上高:285億33百万円(前年同期比 10.5%増加) 営業損益:14億35百万円(前年同期比 2億54百万円増加)
・自販機分野は、国内顧客向けの需要が増加したことに加え、中国市場が回復基調となり、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
・店舗流通分野は、コンビニエンスストア向け店舗設備機器等の需要減少により、売上高、営業損益ともに前年同期を下回りました。
■その他部門
売上高:148億98百万円(前年同期比 3.8%増加) 営業損益:5億2百万円(前年同期比 3億15百万円減少)
(注)当第1四半期連結会計期間より、組織構造の変更に伴い、「パワエレシステム・エネルギーソリューション」及び「パワエレシステム・インダストリーソリューション」の各報告セグメントにおいて、集約する事業セグメントを変更しており、各セグメントの前年同期比につきましては、前年同期の数値を変更後の報告セグメントの区分に組み替えた上で算出しております。
(2)財政状態
当第1四半期連結会計期間末の総資産額は8,904億41百万円となり、前連結会計年度末に比べ243億3百万円減少しました。
流動資産は5,020億38百万円となり、前連結会計年度末に比べ164億33百万円減少しました。これは、前連結会計年度末に比べたな卸資産が188億60百万円増加した一方で、売上債権が315億24百万円、現金及び預金が48億9百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。
固定資産は3,882億24百万円となり、前連結会計年度末に比べ79億10百万円減少しました。このうち、有形固定資産と無形固定資産の合計は1,919億58百万円となり、前連結会計年度末に比べ19億73百万円減少しました。また、投資その他の資産は1,962億66百万円となり、前連結会計年度末に比べ59億37百万円減少しました。これは、主に投資有価証券が、その他有価証券の時価評価差額相当分の減少を主因として、70億13百万円減少したことによるものであります。
当第1四半期連結会計期間末の負債合計は5,295億38百万円となり、前連結会計年度末に比べ186億59百万円減少しました。
流動負債は3,861億43百万円となり、前連結会計年度末に比べ185億98百万円減少しました。これは、前連結会計年度末に比べコマーシャル・ペーパーが280億円、短期借入金が56億59百万円、それぞれ増加した一方で、1年内償還予定の社債が200億円、仕入債務が154億4百万円、未払法人税等が53億95百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。
固定負債は1,433億95百万円となり、前連結会計年度末に比べ60百万円減少しました。これは、前連結会計年度末に比べ社債が100億円増加した一方で、長期借入金が106億90百万円減少したことなどによるものであります。
なお、当第1四半期連結会計期間末の有利子負債残高は1,755億18百万円となり、前連結会計年度末に比べ120億11百万円増加しました。また、同残高の総資産に対する比率は19.7%となり、前連結会計年度末に比べ1.8ポイント増加しました。
当第1四半期連結会計期間末の純資産合計は3,609億2百万円となり、前連結会計年度末に比べ56億44百万円減少しました。これは、前連結会計年度末に比べその他有価証券評価差額金が34億81百万円、為替換算調整勘定が12億22百万円、利益剰余金が7億55百万円、それぞれ減少したことを主因とするものであります。これらの結果、自己資本比率は36.5%となり、前連結会計年度末に比べ0.4ポイント増加しました。
(注)「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態については当該会計基準等を遡って適用した後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
① 基本方針の内容
富士電機(注)は、基本理念を実践し、企業価値の持続的向上を図る過程で、独自の技術、経験及びノウハウ等を積み重ねるとともに、顧客、取引先、地域社会、従業員等さまざまなステークホルダーとの間の良好な関係の維持、発展に努めてまいりました。
これらは、富士電機の有形・無形の貴重な財産であり、いわば“富士電機のDNA”とも呼ぶべき、富士電機の企業価値の創造を支える源泉であります。
富士電機は、その経営理念に基づき、環境の変化に適合した経営を実践し、中長期的な視野で企業価値と株主の皆様の共同利益を一層向上させていくことが、富士電機の企業価値を損なう当社株式の買付行為に対する最も有効な対抗手段であると認識しており、その実現に努めてまいります。
また、当社の株式価値を適正にご理解いただくようIR活動に積極的に取り組むとともに、株主の皆様には四半期毎の業績等に関する報告書の発行、工場見学会の開催等により、富士電機に対するご理解をより一層深めていただくよう努めてまいります。
当社取締役会は、上場会社として株主の皆様の自由な売買を認める以上、特定の者による当社株式の大規模買付行為がなされる場合、これに応ずるべきか否かの判断は、最終的には株主の皆様のご判断に委ねられるべきと考えます。
しかしながら、一般にも高値での売り抜け等の不当な目的による企業買収の存在は否定できないところであり、当社取締役会は、このような富士電機の企業価値・株主の皆様の共同利益を損なう当社株式の大規模買付行為や提案を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として、適当ではないと考えております。
現時点において、当社株式の大規模買付に係る具体的な脅威が生じている訳でなく、また当社としても、そのような買付者が現れた場合の具体的な取り組み(いわゆる「買収防衛策」)を予め定めるものではありません。
しかし、当社取締役会は、株主の皆様から経営の負託を受けた経営者の責務として、富士電機の企業価値・株主の皆様の共同利益を損なうおそれがある株式の大規模買付行為がなされた場合に適切な措置を執り得る社内体制を整備いたします。
(注)本四半期報告書における「富士電機」の表現は、当社並びに子会社及び関連会社から成る企業集団を指します。
② 基本方針を実現するための当社の取り組み
1)企業価値向上の取り組み
富士電機は、持続的成長に向けた基本戦略として、世界各国で見込まれるエネルギー・環境投資を背景として、長年培ってきた電気を自在に操る「パワーエレクトロニクス技術」をベースとし、グローバル市場で成長を成し遂げることを目指しております。
その実現に向け、迅速に経営リソースを「エネルギー・環境」事業にシフトし、「事業を通じてグローバル社会に貢献する企業」として企業価値の最大化とCSR経営の実現を目指します。
2)基本方針に照らし不適切な者による当社の支配を防止するための取り組み
当社は、上記①の基本方針に基づき、富士電機の企業価値・株主の皆様の共同利益を損なう、又はそのおそれのある当社株式の買付行為に備え、社内体制の整備に努めております。
具体的には、日常より当社株式の取引や株主の異動状況を常に注視するとともに、平時より有事対応の初動マニュアルを整備し、外部専門家との連携体制等を整えておりますが、今後とも迅速かつ適切に具体的対抗措置を決定、実行し得る社内体制の充実に努めてまいります。
また、いわゆる「買収防衛策」の導入につきましても、法制度や関係当局の判断・見解、社会動向やステークホルダーの意見等を踏まえ、企業価値、株主の皆様の共同利益の確保、向上の観点から、引き続き検討してまいります。
③ 上記の取り組みに対する取締役会の判断及び判断理由
当社取締役会は、上記②.1)の取り組みが当社の企業価値を中期的に維持・拡大させるものであり、また、同②.2)の取り組みが富士電機の企業価値・株主の皆様の共同利益を毀損するような当社株式の大規模買付行為に対応するための社内体制を整備するものであることから、そのいずれの取り組みも、上記①の基本方針に即したものであり、株主の皆様の共同利益を損なうものではなく、現経営陣の地位の維持を目的とするものでもない旨を確認し決議しました。
また、監査役についても上記②の取り組みについてその具体的運用が適切に行われることを条件として、全員が同意しております。
(5)研究開発活動
パワーエレクトロニクス技術やパワー半導体技術を中心に強いコンポーネントとシステムを創出する研究開発及び、要素技術の複合により顧客価値を生むソリューションの研究開発に注力しています。
研究開発を加速するため研究開発体制を整備し、製品開発に係わる機能は各事業部門が担い、全社の研究開発部門は技術マーケティング・先端研究・基盤研究に取り組んでいます。
当第1四半期連結累計期間における富士電機の研究開発費は80億63百万円であり、各部門の研究成果及び研究開発費は次のとおりです。
また、当第1四半期連結会計期間末において富士電機が保有する国内外の産業財産権の総数は12,250件です。
■パワエレシステム・エネルギーソリューション部門
電力流通分野では、経済産業省の「需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント(VPP)構築実証事業」(2016年度~2020年度)に参加しています。2017年度には株式会社日本ベネックス、住友商事株式会社と電気自動車(EV)のリユース蓄電池を用いたVPP対応需要家向蓄電池システムを共同開発し発売しました。本システムの蓄電制御は、当社の充放電制御技術をベースにVPP実証事業に対応した標準システムをパッケージ化し、ピークカット、自立運転、VPP連携機能などを備えています。
器具分野では、配線用遮断器・漏電遮断器、サーキットプロテクタ、電磁接触器・電磁開閉器、リレー・タイマ用ソケットのスプリング端子機器「F-QuiQ」シリーズを開発し発売しました。配線工程からねじ締めをなくし、フェルール端子付きの電線を挿入するだけで、誰でもスピーディに均質な配線が可能となります。配線工数の削減と、作業品質の安定化により、装置や制御盤等の生産効率の向上に大きく寄与します。また、エネルギー監視システムでは、高圧受配電用ディジタル多機能リレー「F-MPC60B」をフルモデルチェンジした「F-MPC60G」シリーズを開発し発売しました。従来品との完全互換性はもちろん、操作・機能・視認性をさらに向上し、最新のJEC/IEC規格への対応も万全です。
当第1四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は16億9百万円です。
■パワエレシステム・インダストリーソリューション部門
計測制御システム分野では、情報・プロセス制御システム「MICREX-NX/V9.0」を開発し発売しました。本製品は従来機能に加え、最新インタフェースへの対応(Windows 10)およびIoTに対応するためWeb機能を強化しました。これにより、システムのセキュリティが強化され、オペレーターの操作性が大幅に改善します。
輸送システム分野では、東日本旅客鉄道株式会社の山手線E235系通勤型車両向けに開発したラック・アンド・ピニオン方式のドア駆動装置を継続して納入しています。2017年5月の量産車の営業運転開始から順調に営業運転に投入されています。2020年春頃にかけて順次投入される予定です。さらに同ドア駆動装置を、東京急行電鉄株式会社の新型車両2020系と6020系、東京都交通局浅草線の新型車両5500形にも納入し、営業運転が開始されました。
当第1四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は21億23百万円です。
■発電部門
新エネルギー分野では、2014年度からNEDO助成事業「固体酸化物形燃料電池(SOFC)を用いた業務用システムの実用化技術実証」に参画し、50kW級業務用SOFCの要素技術開発および実証評価を行ってきました。最終年である2017年度に実施した当社千葉工場内での実証試験において基本特性評価と3,000時間以上の耐久性評価を行い、安定運転が可能なことを確認しました。独自開発の高効率インバータの適用などにより、高い発電効率(55%)を実現しています。今後は社外でのフィールド実証を行い、さらなる信頼性向上に取り組みます。
当第1四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は6億6百万円です。
■電子デバイス部門
パワー半導体分野では、低損失および高温動作保証を可能とした最新の第7世代IGBT技術を適用した製品の系列を拡大しています。新たに産業用2in1 IGBT(Insulated-Gate-Bipolar-Transistor)モジュール(Dual XT:薄型はんだ付け用端子) 225A~600A/1200Vの開発を完了しました。プレスフィット(圧入)用端子製品も系列に加える予定です。更に長年使用されている従来パッケージを採用した各種2in1 IGBTモジュール200A~600A/1200V、300A~600A/650Vの系列化が完了しました。パワーエレクトロニクス装置の高効率化と小型化に貢献します。
電気自動車、ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車で使用される車載用直接水冷型パワーモジュールを開発し、供給先を拡げました。車載用パワーモジュールでは初めて逆導通IGBT(RC-IGBT)の採用を実現したので、電力密度が大幅に向上しシステム全体の小型軽量化に貢献します。
ディスクリート製品として、最新の低損失設計となる第7世代IGBT技術をディスクリート用に最適化した30A~75A/650Vの低損失ディスクリートIGBT XS系列のサンプル展開を開始しました。オン電圧とスイッチング損失を同時に低減したことで、小型UPSやソーラPCS、サーバとEV充電器など各種機器の損失低減、高効率化に貢献します。
IC製品では、IEC61347-1に対応するLED照明用の調光ICを開発し発売しました。このICを使うと従来より少ない外付け部品でコンバータから絶縁した調光回路が構成でき装置の小型化に貢献します。
自動車のソレノイドバルブやリレーを駆動する4.5世代IPSを開発し発売しました。50V/120mΩのハイサイドスイッチをSOP-8サイズに2チャネル搭載することで、従来品に比べ搭載面積が半分となり、電子制御ユニット(ECU)の小型化を実現します。各チップがリードフレームにより分離されているため独立した動作が可能です。これにより、片方のチャネルが異常でも、他方のチャネルの動作を阻害しません。
感光体分野では、A0連続紙対応の大判モノクロプリンタ用有機感光体を開発し生産を開始しました。摩耗耐性に優れた樹脂の採用に加え、繰り返し疲労に強い機能材を併用することで、印刷濃度をさらに安定化し、長期間にわたり高品質な画像を提供します。
ディスク媒体分野では、3.5インチ14TB/HDD向け媒体の製品立上げに着手しました。当機種は、クラウドサービスを提供する米国のIT大手が運営するハイパースケールデータセンターで主に使用されます。HDDの記録容量が大きく、データを長期間安定的に保管するため、媒体に対する要求品質は非常に高くなっています。磁性層の多層化による機能向上と外部磁場、熱に対する磁性層の耐久性、表面欠陥の低減と膜硬度向上による機械的信頼性を改善しました。これにより、情報化社会を牽引するデータセンターの発展に貢献します。
当第1四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は27億35百万円です。
■食品流通部門
自販機分野では、ネットワーク化とインタラクティブ化を進めています。自販機用通信モジュールと屋外対応が可能な自販機用7インチLCDを活用したGUIプラットフォームを開発しました。今後、現金の代わりに使われる2次元コード決済や、プロモーション機能としての利用が見込まれます。海外分野では、ASEAN向けに食品機を開発し、インドネシアにおいて生産を開始しました。今後随時生産機種を増やしていき、多様な自販機の需要に対応していく予定です。
通貨機器分野では、スーパーマーケットで導入が進んでいるセルフ精算機向け小型棒金ストッカーを開発しています。セルフ精算機内に搭載が可能となる従来の約半分のサイズで、ユーザーのつり銭の補充作業の負担を軽減します。
店舗システム分野では、ノンフロン冷媒を活用した内蔵型壁面オープンショーケース「ノンリークショーケース」を開発し発売しました。従来の別置型では設置が難しい立地を中心に導入が広がっています。さらに、冷媒配管の工事が不要であるため、既存店のショーケース増設等にも適しており、多様性のある売場造りに貢献しています。
当第1四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は9億88百万円です。
■新技術・基盤技術部門
製品の機種・系列拡大への短納期化や複雑化する顧客ニーズに対応するために、モデルベース開発技術を構築しています。メカ・搬送機器を対象として、電気系、機械系等の分野の商用ソフトウェアやOSS(Open Source Software)を複数連成させた1次元(1D)モデルを構築しました。今後は3Dモデルでの連成技術を確立して、初期設計の精度を格段に上げることにより、試作レス化を達成します。
(注)上記のうち、将来の経営目標等に関する記載は、本四半期報告書の提出日現在において合理的と判断した一定の前提に基づいたものであります。これらの記載は、実際の結果とは実質的に異なる可能性があり、当社はこれらの記載のうち、いかなる内容についても、確実性を保証するものではありません。
当第1四半期連結累計期間における当社を取り巻く市場環境は、海外においては、中国・アジア地域を中心に自動化、省力化、省エネ化に向けた需要が前期に引き続き好調に推移する等、緩やかな回復基調となりました。国内においても、老朽化設備の更新ならびに生産設備の自動化、省力化や自動車関連投資等を背景とした需要増加を受け、緩やかな回復基調となりました。
このような環境のもと、当社は2018年度を最終年度とする中期経営計画「Renovation2018」の完遂に向け、パワエレシステム事業の強化、パワー半導体事業拡大に向けた積極投資を推進するとともに、ものつくり力の更なる強化、業務品質向上を狙いとした全社運動「Pro-7活動」の再活性化により、収益力の更なる強化を推し進めています。
当第1四半期連結累計期間の連結業績の売上高は、需要増加により全部門が増収となり、前年同期に比べ223億55百万円増加の1,958億15百万円となりました。
損益面では、売上高の増加及び原価低減等の推進により、営業損益は前年同期に比べ35億34百万円増加の63億54百万円、経常損益は前年同期に比べ45億59百万円増加の73億52百万円となり、営業損益、経常損益ともに過去最高を更新しました。親会社株主に帰属する四半期純損益は、前年同期に比べ42億43百万円増加の53億75百万円となりました。
<セグメント別状況>■パワエレシステム・エネルギーソリューション部門
売上高:448億18百万円(前年同期比 10.2%増加) 営業損益:13億31百万円(前年同期比 3億23百万円増加)
エネルギーマネジメント分野及び器具分野が堅調に推移し、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
・エネルギーマネジメント分野は、エネルギーマネジメントシステム及び産業向け変電機器が堅調に推移し、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
・施設・電源システム分野は、大口案件が増加し、売上高は前年同期を上回りましたが、案件差等により、営業損益は前年同期を下回りました。
・器具分野は、国内を中心に工作機械をはじめとする機械セットメーカの需要が堅調に推移し、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
■パワエレシステム・インダストリーソリューション部門
売上高:590億11百万円(前年同期比 7.8%増加) 営業損益:△13億78百万円(前年同期比 9億67百万円増加)
国内及び中国を中心に生産設備の自動化需要が旺盛なファクトリーオートメーション分野が牽引し、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
・ファクトリーオートメーション分野は、低圧インバータ、回転機、FAシステムを中心に国内外で需要が増加し、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
・プロセスオートメーション分野は、工業電熱の国内大口案件及び新規連結子会社の影響を主因に、売上高は前年同期を上回りましたが、案件差等の影響により、営業損益は前年同期を下回りました。
・社会ソリューション分野は、鉄道車両用電機品及び放射線機器・システム事業の需要が増加し、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
・設備工事分野は、電設・建築事業が好調に推移し、売上高は前年同期を上回りましたが、案件差等により、営業損益は前年同期を下回りました。
・ITソリューション分野は、案件差等により、売上高、営業損益ともに前年同期を下回りました。
■発電部門
売上高:244億68百万円(前年同期比 43.9%増加) 営業損益:9億63百万円(前年同期比 2億5百万円増加)
・発電分野は、火力・地熱発電設備及び太陽光発電システムの案件増加により、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
■電子デバイス部門
売上高:353億43百万円(前年同期比 16.1%増加) 営業損益:47億93百万円(前年同期比 19億94百万円増加)
・電子デバイス分野は、中国及び国内の市場において、自動化、省力化、省エネ化に向けた産業分野向けパワー半導体の需要が増加したことに加え、自動車分野向けの需要も堅調に推移し、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
■食品流通部門
売上高:285億33百万円(前年同期比 10.5%増加) 営業損益:14億35百万円(前年同期比 2億54百万円増加)
・自販機分野は、国内顧客向けの需要が増加したことに加え、中国市場が回復基調となり、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
・店舗流通分野は、コンビニエンスストア向け店舗設備機器等の需要減少により、売上高、営業損益ともに前年同期を下回りました。
■その他部門
売上高:148億98百万円(前年同期比 3.8%増加) 営業損益:5億2百万円(前年同期比 3億15百万円減少)
(注)当第1四半期連結会計期間より、組織構造の変更に伴い、「パワエレシステム・エネルギーソリューション」及び「パワエレシステム・インダストリーソリューション」の各報告セグメントにおいて、集約する事業セグメントを変更しており、各セグメントの前年同期比につきましては、前年同期の数値を変更後の報告セグメントの区分に組み替えた上で算出しております。
(2)財政状態
当第1四半期連結会計期間末の総資産額は8,904億41百万円となり、前連結会計年度末に比べ243億3百万円減少しました。
流動資産は5,020億38百万円となり、前連結会計年度末に比べ164億33百万円減少しました。これは、前連結会計年度末に比べたな卸資産が188億60百万円増加した一方で、売上債権が315億24百万円、現金及び預金が48億9百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。
固定資産は3,882億24百万円となり、前連結会計年度末に比べ79億10百万円減少しました。このうち、有形固定資産と無形固定資産の合計は1,919億58百万円となり、前連結会計年度末に比べ19億73百万円減少しました。また、投資その他の資産は1,962億66百万円となり、前連結会計年度末に比べ59億37百万円減少しました。これは、主に投資有価証券が、その他有価証券の時価評価差額相当分の減少を主因として、70億13百万円減少したことによるものであります。
当第1四半期連結会計期間末の負債合計は5,295億38百万円となり、前連結会計年度末に比べ186億59百万円減少しました。
流動負債は3,861億43百万円となり、前連結会計年度末に比べ185億98百万円減少しました。これは、前連結会計年度末に比べコマーシャル・ペーパーが280億円、短期借入金が56億59百万円、それぞれ増加した一方で、1年内償還予定の社債が200億円、仕入債務が154億4百万円、未払法人税等が53億95百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。
固定負債は1,433億95百万円となり、前連結会計年度末に比べ60百万円減少しました。これは、前連結会計年度末に比べ社債が100億円増加した一方で、長期借入金が106億90百万円減少したことなどによるものであります。
なお、当第1四半期連結会計期間末の有利子負債残高は1,755億18百万円となり、前連結会計年度末に比べ120億11百万円増加しました。また、同残高の総資産に対する比率は19.7%となり、前連結会計年度末に比べ1.8ポイント増加しました。
当第1四半期連結会計期間末の純資産合計は3,609億2百万円となり、前連結会計年度末に比べ56億44百万円減少しました。これは、前連結会計年度末に比べその他有価証券評価差額金が34億81百万円、為替換算調整勘定が12億22百万円、利益剰余金が7億55百万円、それぞれ減少したことを主因とするものであります。これらの結果、自己資本比率は36.5%となり、前連結会計年度末に比べ0.4ポイント増加しました。
(注)「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態については当該会計基準等を遡って適用した後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
① 基本方針の内容
富士電機(注)は、基本理念を実践し、企業価値の持続的向上を図る過程で、独自の技術、経験及びノウハウ等を積み重ねるとともに、顧客、取引先、地域社会、従業員等さまざまなステークホルダーとの間の良好な関係の維持、発展に努めてまいりました。
これらは、富士電機の有形・無形の貴重な財産であり、いわば“富士電機のDNA”とも呼ぶべき、富士電機の企業価値の創造を支える源泉であります。
富士電機は、その経営理念に基づき、環境の変化に適合した経営を実践し、中長期的な視野で企業価値と株主の皆様の共同利益を一層向上させていくことが、富士電機の企業価値を損なう当社株式の買付行為に対する最も有効な対抗手段であると認識しており、その実現に努めてまいります。
また、当社の株式価値を適正にご理解いただくようIR活動に積極的に取り組むとともに、株主の皆様には四半期毎の業績等に関する報告書の発行、工場見学会の開催等により、富士電機に対するご理解をより一層深めていただくよう努めてまいります。
当社取締役会は、上場会社として株主の皆様の自由な売買を認める以上、特定の者による当社株式の大規模買付行為がなされる場合、これに応ずるべきか否かの判断は、最終的には株主の皆様のご判断に委ねられるべきと考えます。
しかしながら、一般にも高値での売り抜け等の不当な目的による企業買収の存在は否定できないところであり、当社取締役会は、このような富士電機の企業価値・株主の皆様の共同利益を損なう当社株式の大規模買付行為や提案を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として、適当ではないと考えております。
現時点において、当社株式の大規模買付に係る具体的な脅威が生じている訳でなく、また当社としても、そのような買付者が現れた場合の具体的な取り組み(いわゆる「買収防衛策」)を予め定めるものではありません。
しかし、当社取締役会は、株主の皆様から経営の負託を受けた経営者の責務として、富士電機の企業価値・株主の皆様の共同利益を損なうおそれがある株式の大規模買付行為がなされた場合に適切な措置を執り得る社内体制を整備いたします。
(注)本四半期報告書における「富士電機」の表現は、当社並びに子会社及び関連会社から成る企業集団を指します。
② 基本方針を実現するための当社の取り組み
1)企業価値向上の取り組み
富士電機は、持続的成長に向けた基本戦略として、世界各国で見込まれるエネルギー・環境投資を背景として、長年培ってきた電気を自在に操る「パワーエレクトロニクス技術」をベースとし、グローバル市場で成長を成し遂げることを目指しております。
その実現に向け、迅速に経営リソースを「エネルギー・環境」事業にシフトし、「事業を通じてグローバル社会に貢献する企業」として企業価値の最大化とCSR経営の実現を目指します。
2)基本方針に照らし不適切な者による当社の支配を防止するための取り組み
当社は、上記①の基本方針に基づき、富士電機の企業価値・株主の皆様の共同利益を損なう、又はそのおそれのある当社株式の買付行為に備え、社内体制の整備に努めております。
具体的には、日常より当社株式の取引や株主の異動状況を常に注視するとともに、平時より有事対応の初動マニュアルを整備し、外部専門家との連携体制等を整えておりますが、今後とも迅速かつ適切に具体的対抗措置を決定、実行し得る社内体制の充実に努めてまいります。
また、いわゆる「買収防衛策」の導入につきましても、法制度や関係当局の判断・見解、社会動向やステークホルダーの意見等を踏まえ、企業価値、株主の皆様の共同利益の確保、向上の観点から、引き続き検討してまいります。
③ 上記の取り組みに対する取締役会の判断及び判断理由
当社取締役会は、上記②.1)の取り組みが当社の企業価値を中期的に維持・拡大させるものであり、また、同②.2)の取り組みが富士電機の企業価値・株主の皆様の共同利益を毀損するような当社株式の大規模買付行為に対応するための社内体制を整備するものであることから、そのいずれの取り組みも、上記①の基本方針に即したものであり、株主の皆様の共同利益を損なうものではなく、現経営陣の地位の維持を目的とするものでもない旨を確認し決議しました。
また、監査役についても上記②の取り組みについてその具体的運用が適切に行われることを条件として、全員が同意しております。
(5)研究開発活動
パワーエレクトロニクス技術やパワー半導体技術を中心に強いコンポーネントとシステムを創出する研究開発及び、要素技術の複合により顧客価値を生むソリューションの研究開発に注力しています。
研究開発を加速するため研究開発体制を整備し、製品開発に係わる機能は各事業部門が担い、全社の研究開発部門は技術マーケティング・先端研究・基盤研究に取り組んでいます。
当第1四半期連結累計期間における富士電機の研究開発費は80億63百万円であり、各部門の研究成果及び研究開発費は次のとおりです。
また、当第1四半期連結会計期間末において富士電機が保有する国内外の産業財産権の総数は12,250件です。
■パワエレシステム・エネルギーソリューション部門
電力流通分野では、経済産業省の「需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント(VPP)構築実証事業」(2016年度~2020年度)に参加しています。2017年度には株式会社日本ベネックス、住友商事株式会社と電気自動車(EV)のリユース蓄電池を用いたVPP対応需要家向蓄電池システムを共同開発し発売しました。本システムの蓄電制御は、当社の充放電制御技術をベースにVPP実証事業に対応した標準システムをパッケージ化し、ピークカット、自立運転、VPP連携機能などを備えています。
器具分野では、配線用遮断器・漏電遮断器、サーキットプロテクタ、電磁接触器・電磁開閉器、リレー・タイマ用ソケットのスプリング端子機器「F-QuiQ」シリーズを開発し発売しました。配線工程からねじ締めをなくし、フェルール端子付きの電線を挿入するだけで、誰でもスピーディに均質な配線が可能となります。配線工数の削減と、作業品質の安定化により、装置や制御盤等の生産効率の向上に大きく寄与します。また、エネルギー監視システムでは、高圧受配電用ディジタル多機能リレー「F-MPC60B」をフルモデルチェンジした「F-MPC60G」シリーズを開発し発売しました。従来品との完全互換性はもちろん、操作・機能・視認性をさらに向上し、最新のJEC/IEC規格への対応も万全です。
当第1四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は16億9百万円です。
■パワエレシステム・インダストリーソリューション部門
計測制御システム分野では、情報・プロセス制御システム「MICREX-NX/V9.0」を開発し発売しました。本製品は従来機能に加え、最新インタフェースへの対応(Windows 10)およびIoTに対応するためWeb機能を強化しました。これにより、システムのセキュリティが強化され、オペレーターの操作性が大幅に改善します。
輸送システム分野では、東日本旅客鉄道株式会社の山手線E235系通勤型車両向けに開発したラック・アンド・ピニオン方式のドア駆動装置を継続して納入しています。2017年5月の量産車の営業運転開始から順調に営業運転に投入されています。2020年春頃にかけて順次投入される予定です。さらに同ドア駆動装置を、東京急行電鉄株式会社の新型車両2020系と6020系、東京都交通局浅草線の新型車両5500形にも納入し、営業運転が開始されました。
当第1四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は21億23百万円です。
■発電部門
新エネルギー分野では、2014年度からNEDO助成事業「固体酸化物形燃料電池(SOFC)を用いた業務用システムの実用化技術実証」に参画し、50kW級業務用SOFCの要素技術開発および実証評価を行ってきました。最終年である2017年度に実施した当社千葉工場内での実証試験において基本特性評価と3,000時間以上の耐久性評価を行い、安定運転が可能なことを確認しました。独自開発の高効率インバータの適用などにより、高い発電効率(55%)を実現しています。今後は社外でのフィールド実証を行い、さらなる信頼性向上に取り組みます。
当第1四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は6億6百万円です。
■電子デバイス部門
パワー半導体分野では、低損失および高温動作保証を可能とした最新の第7世代IGBT技術を適用した製品の系列を拡大しています。新たに産業用2in1 IGBT(Insulated-Gate-Bipolar-Transistor)モジュール(Dual XT:薄型はんだ付け用端子) 225A~600A/1200Vの開発を完了しました。プレスフィット(圧入)用端子製品も系列に加える予定です。更に長年使用されている従来パッケージを採用した各種2in1 IGBTモジュール200A~600A/1200V、300A~600A/650Vの系列化が完了しました。パワーエレクトロニクス装置の高効率化と小型化に貢献します。
電気自動車、ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車で使用される車載用直接水冷型パワーモジュールを開発し、供給先を拡げました。車載用パワーモジュールでは初めて逆導通IGBT(RC-IGBT)の採用を実現したので、電力密度が大幅に向上しシステム全体の小型軽量化に貢献します。
ディスクリート製品として、最新の低損失設計となる第7世代IGBT技術をディスクリート用に最適化した30A~75A/650Vの低損失ディスクリートIGBT XS系列のサンプル展開を開始しました。オン電圧とスイッチング損失を同時に低減したことで、小型UPSやソーラPCS、サーバとEV充電器など各種機器の損失低減、高効率化に貢献します。
IC製品では、IEC61347-1に対応するLED照明用の調光ICを開発し発売しました。このICを使うと従来より少ない外付け部品でコンバータから絶縁した調光回路が構成でき装置の小型化に貢献します。
自動車のソレノイドバルブやリレーを駆動する4.5世代IPSを開発し発売しました。50V/120mΩのハイサイドスイッチをSOP-8サイズに2チャネル搭載することで、従来品に比べ搭載面積が半分となり、電子制御ユニット(ECU)の小型化を実現します。各チップがリードフレームにより分離されているため独立した動作が可能です。これにより、片方のチャネルが異常でも、他方のチャネルの動作を阻害しません。
感光体分野では、A0連続紙対応の大判モノクロプリンタ用有機感光体を開発し生産を開始しました。摩耗耐性に優れた樹脂の採用に加え、繰り返し疲労に強い機能材を併用することで、印刷濃度をさらに安定化し、長期間にわたり高品質な画像を提供します。
ディスク媒体分野では、3.5インチ14TB/HDD向け媒体の製品立上げに着手しました。当機種は、クラウドサービスを提供する米国のIT大手が運営するハイパースケールデータセンターで主に使用されます。HDDの記録容量が大きく、データを長期間安定的に保管するため、媒体に対する要求品質は非常に高くなっています。磁性層の多層化による機能向上と外部磁場、熱に対する磁性層の耐久性、表面欠陥の低減と膜硬度向上による機械的信頼性を改善しました。これにより、情報化社会を牽引するデータセンターの発展に貢献します。
当第1四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は27億35百万円です。
■食品流通部門
自販機分野では、ネットワーク化とインタラクティブ化を進めています。自販機用通信モジュールと屋外対応が可能な自販機用7インチLCDを活用したGUIプラットフォームを開発しました。今後、現金の代わりに使われる2次元コード決済や、プロモーション機能としての利用が見込まれます。海外分野では、ASEAN向けに食品機を開発し、インドネシアにおいて生産を開始しました。今後随時生産機種を増やしていき、多様な自販機の需要に対応していく予定です。
通貨機器分野では、スーパーマーケットで導入が進んでいるセルフ精算機向け小型棒金ストッカーを開発しています。セルフ精算機内に搭載が可能となる従来の約半分のサイズで、ユーザーのつり銭の補充作業の負担を軽減します。
店舗システム分野では、ノンフロン冷媒を活用した内蔵型壁面オープンショーケース「ノンリークショーケース」を開発し発売しました。従来の別置型では設置が難しい立地を中心に導入が広がっています。さらに、冷媒配管の工事が不要であるため、既存店のショーケース増設等にも適しており、多様性のある売場造りに貢献しています。
当第1四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は9億88百万円です。
■新技術・基盤技術部門
製品の機種・系列拡大への短納期化や複雑化する顧客ニーズに対応するために、モデルベース開発技術を構築しています。メカ・搬送機器を対象として、電気系、機械系等の分野の商用ソフトウェアやOSS(Open Source Software)を複数連成させた1次元(1D)モデルを構築しました。今後は3Dモデルでの連成技術を確立して、初期設計の精度を格段に上げることにより、試作レス化を達成します。
(注)上記のうち、将来の経営目標等に関する記載は、本四半期報告書の提出日現在において合理的と判断した一定の前提に基づいたものであります。これらの記載は、実際の結果とは実質的に異なる可能性があり、当社はこれらの記載のうち、いかなる内容についても、確実性を保証するものではありません。