四半期報告書-第145期第1四半期(令和2年4月1日-令和2年6月30日)
(1)経営成績
当社は2019年度を起点に、創立100周年を迎える2023年度を最終年度とする5ヵ年中期経営計画「令和.Prosperity2023」をスタートさせ、成長分野であるパワエレシステム事業、パワー半導体事業へのリソース傾注や海外事業拡大等の成長戦略を推進しています。
当第1四半期連結累計期間における当社を取り巻く市場環境は、世界的に拡大した新型コロナウイルス感染症の影響により各国の経済活動が制限され、国内外で投資抑制傾向が強まる等、不透明な状況が続きました。一方で、中国では徐々に経済活動が再開し、製造業の設備投資に持ち直しの動きもみられました。
このような環境のもと、当第1四半期連結累計期間の連結業績の売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けた企業活動の制約による納期延伸や設備投資抑制等の影響を受け、「パワエレシステム エネルギー」「食品流通」部門を中心に需要が減少し、前年同期に比べ71億66百万円減少の1,688億44百万円となりました。
損益面では、原価低減及び固定費削減等を推進したものの、売上高の減少、為替変動の影響、パワー半導体事業の先行投資による費用増等により、営業損益は前年同期に比べ12億7百万円減少の24億35百万円、経常損益は前年同期に比べ12億13百万円減少の26億39百万円、親会社株主に帰属する四半期純損益は前年同期に比べ11億72百万円減少の13億56百万円となりました。
<セグメント別状況>■パワエレシステム エネルギー部門
売上高:383億80百万円(前年同期比 9.5%減少) 営業損益:11億89百万円(前年同期比 6百万円増加)
エネルギーマネジメント分野及び器具分野の需要減少を主因に売上高は前年同期を下回りましたが、原価低減及び固定費削減等の推進により、営業損益は前年同期と同水準となりました。
・エネルギーマネジメント分野は、産業向け電源機器の前年同期大口案件影響及びスマートメータの需要減少により、売上高、営業損益ともに前年同期を下回りました。
・施設・電源システム分野は、施設電機の需要減少及び盤事業の前年同期大口案件影響により、売上高は前年同期を下回りましたが、原価低減等の推進により、営業損益は前年同期を上回りました。
・器具分野は、工作機械をはじめとする国内の機械セットメーカならびに受配電盤メーカの需要が低調に推移し、売上高は前年同期を下回りましたが、原価低減及び固定費削減等の推進により、営業損益は前年同期を上回りました。
■パワエレシステム インダストリー部門
売上高:579億46百万円(前年同期比 8.3%増加) 営業損益:△13億73百万円(前年同期比 13億74百万円増加)
設備工事分野は工期延長等により売上が減少したものの、オートメーション分野やITソリューション分野を中心に需要が増加し、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
・オートメーション分野は、国内を中心に低圧インバータの需要が減少したものの、FAシステムや中国におけるFAコンポーネントを中心とした需要増加により、売上高は前年同期を上回り、営業損益は前年同期と同水準となりました。
・社会ソリューション分野は、鉄道車両用電機品の大口案件増加等により、売上高、営業損益ともに前年同期を
上回りました。
・設備工事分野は、設備投資計画の延期や工事の工期延長等により電気設備工事が低調に推移し、売上高は前年同期を下回りましたが、原価低減等の推進により、営業損益は前年同期を上回りました。
・ITソリューション分野は、公共分野・文教分野の大口案件の増加により、売上高、営業損益ともに前年同期
を上回りました。
■電子デバイス部門
売上高:350億7百万円(前年同期比 6.3%増加) 営業損益:27億47百万円(前年同期比 5億49百万円減少)
・電子デバイス分野は、中国を中心とした新エネルギー市場向けならびに電気自動車(xEV)向けのパワー半導体需要の増加により、売上高は前年同期を上回りましたが、営業損益は、パワー半導体生産能力増強等に係る先行投資の費用増及び為替影響等により、前年同期を下回りました。
■食品流通部門
売上高:190億22百万円(前年同期比 33.8%減少) 営業損益:△1億79百万円(前年同期比 24億21百万円減少)
新型コロナウイルス感染症の影響に伴う設備投資抑制や納期延伸等により、自販機分野及び店舗流通分野の需要が減少し、売上高、営業損益ともに前年同期を下回りました。
・自販機分野は、国内飲料メーカの営業活動自粛及び設備投資の減少、ならびに中国の需要減少により、売上高、営業損益ともに前年同期を下回りました。
・店舗流通分野は、コンビニエンスストア向け店舗設備機器等の需要減少、及び改装工事の一部中止・延伸により、売上高、営業損益ともに前年同期を下回りました。
■発電プラント部門
売上高:156億57百万円(前年同期比 6.9%増加) 営業損益:8億96百万円(前年同期比 3億46百万円増加)
・発電プラント分野は、火力発電設備及び太陽光発電システムの大口案件の増加により、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
■その他部門
売上高:121億77百万円(前年同期比 18.8%減少) 営業損益:3億17百万円(前年同期比 2億21百万円減少)
(2)財政状態
当第1四半期連結会計期間末の総資産額は1兆607億88百万円となり、前連結会計年度末に比べ639億61百万円増加しました。
流動資産は6,467億18百万円となり、前連結会計年度末に比べ510億26百万円増加しました。これは、前連結会計年度末に比べ売上債権が557億14百万円減少した一方で、現金及び預金が883億34百万円、たな卸資産が182億63百万円、それぞれ増加したことなどによるものであります。
固定資産は4,139億59百万円となり、前連結会計年度末に比べ129億43百万円増加しました。このうち、有形固定資産と無形固定資産の合計は2,238億11百万円となり、前連結会計年度末に比べ26億88百万円減少しました。また、投資その他の資産は1,901億48百万円となり、前連結会計年度末に比べ156億31百万円増加しました。これは、主に投資有価証券が、その他有価証券の時価評価差額相当分の増加を主因として、233億27百万円増加したことによるものであります。
当第1四半期連結会計期間末の負債合計は6,429億96百万円となり、前連結会計年度末に比べ521億71百万円増加しました。
流動負債は4,163億40百万円となり、前連結会計年度末に比べ68億20百万円減少しました。これは、前連結会計年度末に比べ短期借入金が223億36百万円、コマーシャル・ペーパーが290億円、それぞれ増加した一方で、仕入債務が357億86百万円減少したことなどによるものであります。
固定負債は2,266億56百万円となり、前連結会計年度末に比べ589億92百万円増加しました。これは、前連結会計年度末に比べ長期借入金が588億76百万円増加したことなどによるものであります。
なお、当第1四半期連結会計期間末の有利子負債残高は3,257億33百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,083億69百万円増加しました。また、同残高の総資産に対する比率は30.7%となり、前連結会計年度末に比べ8.9ポイント増加しました。
当第1四半期連結会計期間末の純資産合計は4,177億91百万円となり、前連結会計年度末に比べ117億89百万円増加しました。これは、前連結会計年度末に比べその他有価証券評価差額金が165億91百万円増加したことなどによるものであります。これらの結果、自己資本比率は35.6%となり、前連結会計年度末に比べ1.1ポイント減少しました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第1四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
パワーエレクトロニクス技術やパワー半導体技術のシナジーを生かした強いコンポーネントとシステム並びに要素技術を複合して顧客価値を創出するソリューションを生み出す研究開発に注力しています。
メーカーとしてリアルの技術を磨くとともに、最新のデジタル技術を深化させ、アナリティクス・AIの応用拡大を加速しています。クリーンな創エネルギーからエネルギーの安定供給、需要家サイドに至る自動化、省エネ・省力化などに貢献します。
当第1四半期連結累計期間における富士電機の研究開発費は73億79百万円であり、各部門の研究成果及び研究開発費は次のとおりです。
また、当第1四半期連結会計期間末において富士電機が保有する国内外の産業財産権の総数は13,021件です。
■パワエレシステム エネルギー部門
電力流通分野では、2021年度に創設される予定の需給調整市場に向け、経済産業省の「需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント(VPP)構築実証事業」(2016年度~2020年度)に参画しています。2019年度の実証試験において明らかになった課題を解決するための機能改善や製品化のための開発を進める予定です。
当第1四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は14億14百万円です。
■パワエレシステム インダストリー部門
小容量電源分野では、制御盤用のAC/DC電源を開発しています。AC100V~240Vの入力電圧に対応し、出力電圧24Vで出力電流10A、20A、40Aの3タイプに対してそれぞれ標準モデルとメンテナンスフリーモデルをラインアップしました。ラックマウントや低背構造、コネクタ接続により制御盤内の電源や配線を従来よりも最大50%省スペース化したことで、より多くの制御機器が設置できます。また、電源の信頼性が要求されるシステムに対応できるよう二重化機能を内蔵しています。2台の電源を並列接続するだけで簡単に冗長運転が可能になり、1台の電源が故障しても制御盤の稼働が継続できます。
高圧インバータやパワーコンディショナ(PCS)分野では、大容量(2,500kVA)太陽光発電用PCS「PVI1500CJ-3/2500」を開発し発売しました。日照の少ない時間帯でも発電量を確保するため、PCSの出力容量を超えた太陽光パネルを設置する過積載が一般的になってきています。PCSの定格出力容量に対して設置する太陽光パネル容量の比として定義される過積載率の限度を従来の150%から200%に増やし、さらに低出力時の変換効率を最大3.5ポイント改善することで、さらなる発電量の向上に貢献します。
放射線機器・システム分野では、原子力施設や高度医療施設などにおいて中性子線量当量率を測定するシンチレーション式サーベイメータ「NSN4」を開発しました。現在、中性子シンチレータとして最も広く利用されている3Heガスは、その生成方法が特殊であるため生産量が少なく、入手が不安定であるといったリスクがあります。NSN4では、3Heに替わる中性子シンチレータとして国内調達が可能なLiF/CaF2:Eu共晶体を採用しているので、サーベイメータが安定して供給できます。
当第1四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は20億72百万円です。
■電子デバイス部門
半導体デバイス分野の産業用モジュールでは、低損失で高温動作を保証した最新の第7世代IGBT技術を適用した製品の系列を拡大しています。
パワーデバイスの駆動機能や保護機能を備えた第7世代IPM(Intelligent Power Module)製品の系列化を進めています。第7世代チップとパッケージ技術に加え、制御回路技術の向上により、さらなる低損失化と小型化を実現しました。また、従来の保護機能に加え、インバータをはじめとする電力変換装置がIPMの過熱異常により突然停止する前に、出力を抑制するなどの対応ができるようにアラーム信号を出力する予防保全機能を世界で初めて搭載しました。これらの技術や機能により、電力変換装置の小型化や高効率化、高信頼性化を可能にします。
さらに、シリコンに代わる半導体材料として注目されているSiC(炭化ケイ素)を使った産業向けSiCモジュール製品の系列化を進めています。医療用電源などの高周波用途向けに低損失のSiC-SBDと高速スイッチング特性を持つSi-IGBTと組み合わせた1,200V/300A,450A高速ハイブリッドモジュールを開発しました。SiCチップの採用により、電力変換装置の更なる電力効率の向上や小型化に貢献します。
電気自動車(EV)やハイブリッド車(HEV)の2020年モデル向けに、従来よりもパワー密度を高めた車載用直接水冷型パワーモジュールの量産を開始しました。さらに、小型モータ駆動用の小容量IPM、DC/DCコンバータ用モジュールなど小容量モジュールの系列を拡大しました。これらの製品を通じて、EVやHEVシステム全体の小型軽量化や高効率化に貢献します。
IC製品では、力率改善(PFC:Power Factor Correction)回路におけるインダクタ電流のゼロクロスを巻線で検出する臨界モードPFC制御ICを開発しました。これによりPFC回路部の出力電圧の保持と低ノイズ化が可能となります。また、このICのパッケージと端子配置は、既存品と互換性があるので、置き換えが可能です。
ディスクリート製品では、車載部品の信頼性規格AEC-Q101に準拠した車載用「Super J MOS S2A シリーズ」に650Vを開発し系列に加えました。オン抵抗とスイッチング損失を低減したことで、車載用DC/DCコンバータや充電器など各種機器の損失低減や高効率化、小型化に貢献します。
感光体分野では、SOHOや小規模オフィス向け小型モノクロプリンタ用有機感光体を開発し発売しました。電位安定性に優れた電荷発生材と、高い摩耗耐性を持つ樹脂を併用し、膜厚を最適化することで、温湿度などの環境変化に対する高い安定性と長寿命を実現しました。これにより、長期間にわたり安定した画像品質を達成しています。
当第1四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は24億13百万円です。
■食品流通部門
自販機分野では、新型コロナウイルス感染症の影響でマスクの必要性が高まる中、いつでもどこでも安心してマスクなどの衛生用品を購入できる自動販売機(以下、マスク自販機)を開発し発売しました。マスクのほかに除菌シートなどを販売することもできます。多くの人が集まる商業施設や公共施設、交通機関などへの展開を見込んでいます。マスク自販機は、ボタンや返却レバー、商品の取り出し口などに抗菌処理を施してあります。庫内温度を18℃以下に保つ機能も備え、夏場に冷やしたマスクを販売することもできます。
東南アジアで活発化するキャッシュレス決済サービスに対応してスマートフォンによるQRコード決済ができる缶・ペットボトル自販機を開発し発売しました。
金銭分野では、小型店舗の省力化をサポートする「小型釣銭機(ECS-Light)」を開発しています。現行の釣銭機と比べて約1/5の占有面積で設置できます。また、参考出品した展示会では、好評を得ました。
店舗分野では、小売店舗が緊急に進めている感染症予防対策への対応を進めています。長年培った気流制御技術や冷熱技術を活用した店舗内の気流シミュレーションを用いて、店舗内に換気の悪い空間を作らないように飛沫感染の防止対策をした店舗づくりを提案しています。今後とも、安全・安心で、よりよい店舗環境づくりに貢献します。
当第1四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は9億78百万円です。
■発電プラント部門
火力発電分野では、二酸化炭素の排出量を削減するため、蒸気タービンの高効率化の技術を開発しています。また、メンテナンスサービスにおける劣化診断時間を短縮する技術を開発し、診断メニューの拡張を図っています。
再生可能エネルギー分野では、地熱発電の蒸気タービンの汚損抑制や寿命拡大、風力発電では高度の系統連系でも安定した電力供給ができる高効率な出力安定化装置、太陽光発電では安定して電力供給できるコンパクトな蓄電池併用PCSを開発しています。
当第1四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は4億99百万円です。
■新技術・基盤技術部門
今後のCO2削減目標を達成するためには太陽光をはじめとする再生可能エネルギーの導入拡大が必須です。火力発電などで従来から用いられている発電機は、電力の需給バランスがくずれても回転体のもつ慣性の作用により系統周波数の変動を緩和する機能を持っています。しかし、そのような機能がない太陽光発電設備が大量導入されると周波数の維持が困難になります。そこで、太陽光発電用PCSの制御を工夫し、周波数を維持する機能を開発しています。この機能を太陽光発電用PCSに実装し、効果の検証を進めていく予定です。
SiCデバイスの性能を向上させるため、大規模な分子動力学計算を用いてデバイス特性を劣化させる欠陥の発生メカニズム解明に取り組んでいます。今後、半導体製造プロセス中の反応工程にも計算科学を適用していく予定です。
■その他部門
当第1四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は1百万円です。
(注)上記のうち、将来の経営目標等に関する記載は、本四半期報告書の提出日現在において合理的と判断した一定の前提に基づいたものであります。これらの記載は、実際の結果とは実質的に異なる可能性があり、当社はこれらの記載のうち、いかなる内容についても、確実性を保証するものではありません。
当社は2019年度を起点に、創立100周年を迎える2023年度を最終年度とする5ヵ年中期経営計画「令和.Prosperity2023」をスタートさせ、成長分野であるパワエレシステム事業、パワー半導体事業へのリソース傾注や海外事業拡大等の成長戦略を推進しています。
当第1四半期連結累計期間における当社を取り巻く市場環境は、世界的に拡大した新型コロナウイルス感染症の影響により各国の経済活動が制限され、国内外で投資抑制傾向が強まる等、不透明な状況が続きました。一方で、中国では徐々に経済活動が再開し、製造業の設備投資に持ち直しの動きもみられました。
このような環境のもと、当第1四半期連結累計期間の連結業績の売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けた企業活動の制約による納期延伸や設備投資抑制等の影響を受け、「パワエレシステム エネルギー」「食品流通」部門を中心に需要が減少し、前年同期に比べ71億66百万円減少の1,688億44百万円となりました。
損益面では、原価低減及び固定費削減等を推進したものの、売上高の減少、為替変動の影響、パワー半導体事業の先行投資による費用増等により、営業損益は前年同期に比べ12億7百万円減少の24億35百万円、経常損益は前年同期に比べ12億13百万円減少の26億39百万円、親会社株主に帰属する四半期純損益は前年同期に比べ11億72百万円減少の13億56百万円となりました。
<セグメント別状況>■パワエレシステム エネルギー部門
売上高:383億80百万円(前年同期比 9.5%減少) 営業損益:11億89百万円(前年同期比 6百万円増加)
エネルギーマネジメント分野及び器具分野の需要減少を主因に売上高は前年同期を下回りましたが、原価低減及び固定費削減等の推進により、営業損益は前年同期と同水準となりました。
・エネルギーマネジメント分野は、産業向け電源機器の前年同期大口案件影響及びスマートメータの需要減少により、売上高、営業損益ともに前年同期を下回りました。
・施設・電源システム分野は、施設電機の需要減少及び盤事業の前年同期大口案件影響により、売上高は前年同期を下回りましたが、原価低減等の推進により、営業損益は前年同期を上回りました。
・器具分野は、工作機械をはじめとする国内の機械セットメーカならびに受配電盤メーカの需要が低調に推移し、売上高は前年同期を下回りましたが、原価低減及び固定費削減等の推進により、営業損益は前年同期を上回りました。
■パワエレシステム インダストリー部門
売上高:579億46百万円(前年同期比 8.3%増加) 営業損益:△13億73百万円(前年同期比 13億74百万円増加)
設備工事分野は工期延長等により売上が減少したものの、オートメーション分野やITソリューション分野を中心に需要が増加し、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
・オートメーション分野は、国内を中心に低圧インバータの需要が減少したものの、FAシステムや中国におけるFAコンポーネントを中心とした需要増加により、売上高は前年同期を上回り、営業損益は前年同期と同水準となりました。
・社会ソリューション分野は、鉄道車両用電機品の大口案件増加等により、売上高、営業損益ともに前年同期を
上回りました。
・設備工事分野は、設備投資計画の延期や工事の工期延長等により電気設備工事が低調に推移し、売上高は前年同期を下回りましたが、原価低減等の推進により、営業損益は前年同期を上回りました。
・ITソリューション分野は、公共分野・文教分野の大口案件の増加により、売上高、営業損益ともに前年同期
を上回りました。
■電子デバイス部門
売上高:350億7百万円(前年同期比 6.3%増加) 営業損益:27億47百万円(前年同期比 5億49百万円減少)
・電子デバイス分野は、中国を中心とした新エネルギー市場向けならびに電気自動車(xEV)向けのパワー半導体需要の増加により、売上高は前年同期を上回りましたが、営業損益は、パワー半導体生産能力増強等に係る先行投資の費用増及び為替影響等により、前年同期を下回りました。
■食品流通部門
売上高:190億22百万円(前年同期比 33.8%減少) 営業損益:△1億79百万円(前年同期比 24億21百万円減少)
新型コロナウイルス感染症の影響に伴う設備投資抑制や納期延伸等により、自販機分野及び店舗流通分野の需要が減少し、売上高、営業損益ともに前年同期を下回りました。
・自販機分野は、国内飲料メーカの営業活動自粛及び設備投資の減少、ならびに中国の需要減少により、売上高、営業損益ともに前年同期を下回りました。
・店舗流通分野は、コンビニエンスストア向け店舗設備機器等の需要減少、及び改装工事の一部中止・延伸により、売上高、営業損益ともに前年同期を下回りました。
■発電プラント部門
売上高:156億57百万円(前年同期比 6.9%増加) 営業損益:8億96百万円(前年同期比 3億46百万円増加)
・発電プラント分野は、火力発電設備及び太陽光発電システムの大口案件の増加により、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
■その他部門
売上高:121億77百万円(前年同期比 18.8%減少) 営業損益:3億17百万円(前年同期比 2億21百万円減少)
(2)財政状態
当第1四半期連結会計期間末の総資産額は1兆607億88百万円となり、前連結会計年度末に比べ639億61百万円増加しました。
流動資産は6,467億18百万円となり、前連結会計年度末に比べ510億26百万円増加しました。これは、前連結会計年度末に比べ売上債権が557億14百万円減少した一方で、現金及び預金が883億34百万円、たな卸資産が182億63百万円、それぞれ増加したことなどによるものであります。
固定資産は4,139億59百万円となり、前連結会計年度末に比べ129億43百万円増加しました。このうち、有形固定資産と無形固定資産の合計は2,238億11百万円となり、前連結会計年度末に比べ26億88百万円減少しました。また、投資その他の資産は1,901億48百万円となり、前連結会計年度末に比べ156億31百万円増加しました。これは、主に投資有価証券が、その他有価証券の時価評価差額相当分の増加を主因として、233億27百万円増加したことによるものであります。
当第1四半期連結会計期間末の負債合計は6,429億96百万円となり、前連結会計年度末に比べ521億71百万円増加しました。
流動負債は4,163億40百万円となり、前連結会計年度末に比べ68億20百万円減少しました。これは、前連結会計年度末に比べ短期借入金が223億36百万円、コマーシャル・ペーパーが290億円、それぞれ増加した一方で、仕入債務が357億86百万円減少したことなどによるものであります。
固定負債は2,266億56百万円となり、前連結会計年度末に比べ589億92百万円増加しました。これは、前連結会計年度末に比べ長期借入金が588億76百万円増加したことなどによるものであります。
なお、当第1四半期連結会計期間末の有利子負債残高は3,257億33百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,083億69百万円増加しました。また、同残高の総資産に対する比率は30.7%となり、前連結会計年度末に比べ8.9ポイント増加しました。
当第1四半期連結会計期間末の純資産合計は4,177億91百万円となり、前連結会計年度末に比べ117億89百万円増加しました。これは、前連結会計年度末に比べその他有価証券評価差額金が165億91百万円増加したことなどによるものであります。これらの結果、自己資本比率は35.6%となり、前連結会計年度末に比べ1.1ポイント減少しました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第1四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
パワーエレクトロニクス技術やパワー半導体技術のシナジーを生かした強いコンポーネントとシステム並びに要素技術を複合して顧客価値を創出するソリューションを生み出す研究開発に注力しています。
メーカーとしてリアルの技術を磨くとともに、最新のデジタル技術を深化させ、アナリティクス・AIの応用拡大を加速しています。クリーンな創エネルギーからエネルギーの安定供給、需要家サイドに至る自動化、省エネ・省力化などに貢献します。
当第1四半期連結累計期間における富士電機の研究開発費は73億79百万円であり、各部門の研究成果及び研究開発費は次のとおりです。
また、当第1四半期連結会計期間末において富士電機が保有する国内外の産業財産権の総数は13,021件です。
■パワエレシステム エネルギー部門
電力流通分野では、2021年度に創設される予定の需給調整市場に向け、経済産業省の「需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント(VPP)構築実証事業」(2016年度~2020年度)に参画しています。2019年度の実証試験において明らかになった課題を解決するための機能改善や製品化のための開発を進める予定です。
当第1四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は14億14百万円です。
■パワエレシステム インダストリー部門
小容量電源分野では、制御盤用のAC/DC電源を開発しています。AC100V~240Vの入力電圧に対応し、出力電圧24Vで出力電流10A、20A、40Aの3タイプに対してそれぞれ標準モデルとメンテナンスフリーモデルをラインアップしました。ラックマウントや低背構造、コネクタ接続により制御盤内の電源や配線を従来よりも最大50%省スペース化したことで、より多くの制御機器が設置できます。また、電源の信頼性が要求されるシステムに対応できるよう二重化機能を内蔵しています。2台の電源を並列接続するだけで簡単に冗長運転が可能になり、1台の電源が故障しても制御盤の稼働が継続できます。
高圧インバータやパワーコンディショナ(PCS)分野では、大容量(2,500kVA)太陽光発電用PCS「PVI1500CJ-3/2500」を開発し発売しました。日照の少ない時間帯でも発電量を確保するため、PCSの出力容量を超えた太陽光パネルを設置する過積載が一般的になってきています。PCSの定格出力容量に対して設置する太陽光パネル容量の比として定義される過積載率の限度を従来の150%から200%に増やし、さらに低出力時の変換効率を最大3.5ポイント改善することで、さらなる発電量の向上に貢献します。
放射線機器・システム分野では、原子力施設や高度医療施設などにおいて中性子線量当量率を測定するシンチレーション式サーベイメータ「NSN4」を開発しました。現在、中性子シンチレータとして最も広く利用されている3Heガスは、その生成方法が特殊であるため生産量が少なく、入手が不安定であるといったリスクがあります。NSN4では、3Heに替わる中性子シンチレータとして国内調達が可能なLiF/CaF2:Eu共晶体を採用しているので、サーベイメータが安定して供給できます。
当第1四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は20億72百万円です。
■電子デバイス部門
半導体デバイス分野の産業用モジュールでは、低損失で高温動作を保証した最新の第7世代IGBT技術を適用した製品の系列を拡大しています。
パワーデバイスの駆動機能や保護機能を備えた第7世代IPM(Intelligent Power Module)製品の系列化を進めています。第7世代チップとパッケージ技術に加え、制御回路技術の向上により、さらなる低損失化と小型化を実現しました。また、従来の保護機能に加え、インバータをはじめとする電力変換装置がIPMの過熱異常により突然停止する前に、出力を抑制するなどの対応ができるようにアラーム信号を出力する予防保全機能を世界で初めて搭載しました。これらの技術や機能により、電力変換装置の小型化や高効率化、高信頼性化を可能にします。
さらに、シリコンに代わる半導体材料として注目されているSiC(炭化ケイ素)を使った産業向けSiCモジュール製品の系列化を進めています。医療用電源などの高周波用途向けに低損失のSiC-SBDと高速スイッチング特性を持つSi-IGBTと組み合わせた1,200V/300A,450A高速ハイブリッドモジュールを開発しました。SiCチップの採用により、電力変換装置の更なる電力効率の向上や小型化に貢献します。
電気自動車(EV)やハイブリッド車(HEV)の2020年モデル向けに、従来よりもパワー密度を高めた車載用直接水冷型パワーモジュールの量産を開始しました。さらに、小型モータ駆動用の小容量IPM、DC/DCコンバータ用モジュールなど小容量モジュールの系列を拡大しました。これらの製品を通じて、EVやHEVシステム全体の小型軽量化や高効率化に貢献します。
IC製品では、力率改善(PFC:Power Factor Correction)回路におけるインダクタ電流のゼロクロスを巻線で検出する臨界モードPFC制御ICを開発しました。これによりPFC回路部の出力電圧の保持と低ノイズ化が可能となります。また、このICのパッケージと端子配置は、既存品と互換性があるので、置き換えが可能です。
ディスクリート製品では、車載部品の信頼性規格AEC-Q101に準拠した車載用「Super J MOS S2A シリーズ」に650Vを開発し系列に加えました。オン抵抗とスイッチング損失を低減したことで、車載用DC/DCコンバータや充電器など各種機器の損失低減や高効率化、小型化に貢献します。
感光体分野では、SOHOや小規模オフィス向け小型モノクロプリンタ用有機感光体を開発し発売しました。電位安定性に優れた電荷発生材と、高い摩耗耐性を持つ樹脂を併用し、膜厚を最適化することで、温湿度などの環境変化に対する高い安定性と長寿命を実現しました。これにより、長期間にわたり安定した画像品質を達成しています。
当第1四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は24億13百万円です。
■食品流通部門
自販機分野では、新型コロナウイルス感染症の影響でマスクの必要性が高まる中、いつでもどこでも安心してマスクなどの衛生用品を購入できる自動販売機(以下、マスク自販機)を開発し発売しました。マスクのほかに除菌シートなどを販売することもできます。多くの人が集まる商業施設や公共施設、交通機関などへの展開を見込んでいます。マスク自販機は、ボタンや返却レバー、商品の取り出し口などに抗菌処理を施してあります。庫内温度を18℃以下に保つ機能も備え、夏場に冷やしたマスクを販売することもできます。
東南アジアで活発化するキャッシュレス決済サービスに対応してスマートフォンによるQRコード決済ができる缶・ペットボトル自販機を開発し発売しました。
金銭分野では、小型店舗の省力化をサポートする「小型釣銭機(ECS-Light)」を開発しています。現行の釣銭機と比べて約1/5の占有面積で設置できます。また、参考出品した展示会では、好評を得ました。
店舗分野では、小売店舗が緊急に進めている感染症予防対策への対応を進めています。長年培った気流制御技術や冷熱技術を活用した店舗内の気流シミュレーションを用いて、店舗内に換気の悪い空間を作らないように飛沫感染の防止対策をした店舗づくりを提案しています。今後とも、安全・安心で、よりよい店舗環境づくりに貢献します。
当第1四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は9億78百万円です。
■発電プラント部門
火力発電分野では、二酸化炭素の排出量を削減するため、蒸気タービンの高効率化の技術を開発しています。また、メンテナンスサービスにおける劣化診断時間を短縮する技術を開発し、診断メニューの拡張を図っています。
再生可能エネルギー分野では、地熱発電の蒸気タービンの汚損抑制や寿命拡大、風力発電では高度の系統連系でも安定した電力供給ができる高効率な出力安定化装置、太陽光発電では安定して電力供給できるコンパクトな蓄電池併用PCSを開発しています。
当第1四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は4億99百万円です。
■新技術・基盤技術部門
今後のCO2削減目標を達成するためには太陽光をはじめとする再生可能エネルギーの導入拡大が必須です。火力発電などで従来から用いられている発電機は、電力の需給バランスがくずれても回転体のもつ慣性の作用により系統周波数の変動を緩和する機能を持っています。しかし、そのような機能がない太陽光発電設備が大量導入されると周波数の維持が困難になります。そこで、太陽光発電用PCSの制御を工夫し、周波数を維持する機能を開発しています。この機能を太陽光発電用PCSに実装し、効果の検証を進めていく予定です。
SiCデバイスの性能を向上させるため、大規模な分子動力学計算を用いてデバイス特性を劣化させる欠陥の発生メカニズム解明に取り組んでいます。今後、半導体製造プロセス中の反応工程にも計算科学を適用していく予定です。
■その他部門
当第1四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は1百万円です。
(注)上記のうち、将来の経営目標等に関する記載は、本四半期報告書の提出日現在において合理的と判断した一定の前提に基づいたものであります。これらの記載は、実際の結果とは実質的に異なる可能性があり、当社はこれらの記載のうち、いかなる内容についても、確実性を保証するものではありません。