四半期報告書-第143期第2四半期(平成30年7月1日-平成30年9月30日)

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2018/11/14 15:30
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(1)経営成績
当第2四半期連結累計期間における当社を取り巻く市場環境は、海外においては、中国・アジア地域を中心に省力化、省エネ化に向けた需要が引き続き好調に推移しました。国内においても、老朽化設備の更新ならびに生産性向上を狙いとした生産設備の自動化、省力化、省エネ化への投資等により、需要が堅調に推移しました。なお、米中貿易摩擦等を背景に、一部の市場に減速がみられる等、不透明感を強めつつ推移しました。
このような環境のもと、当社は2018年度を最終年度とする中期経営計画「Renovation2018」の完遂に向け、パワエレシステム事業の強化、パワー半導体事業拡大に向けた積極投資を推進するとともに、ものつくり力の更なる強化、業務品質向上を狙いとした全社運動「Pro-7活動」の再活性化により、収益力の更なる強化を推し進めています。
当第2四半期連結累計期間の連結業績の売上高は、需要増加により全部門が増収となり、前年同期に比べ244億17百万円増加の4,194億31百万円となりました。
損益面では、売上高の増加及び原価低減等の推進により、営業損益は主要5部門で増益となり、前年同期に比べ57億77百万円増加の185億19百万円となりました。経常損益は前年同期に比べ76億97百万円増加の194億23百万円、親会社株主に帰属する四半期純損益は前年同期に比べ63億17百万円増加の125億36百万円となり、営業損益、経常損益、親会社株主に帰属する四半期純損益いずれも、第2四半期連結累計期間としては過去最高を更新しました。
<セグメント別状況>■パワエレシステム・エネルギーソリューション部門
売上高:941億91百万円(前年同期比 5.0%増加) 営業損益:49億71百万円(前年同期比 29億59百万円増加)
エネルギーマネジメント分野及び器具分野が堅調に推移し、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
・エネルギーマネジメント分野は、エネルギーマネジメントシステム及び産業向け変電機器が堅調に推移し、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
・施設・電源システム分野は、施設電機分野を中心に大口案件が増加し、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
・器具分野は、工作機械をはじめとする機械セットメーカの需要が堅調に推移し、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
■パワエレシステム・インダストリーソリューション部門
売上高:1,417億55百万円(前年同期比 2.5%増加) 営業損益:19億4百万円(前年同期比 68百万円増加)
国内及び中国・アジア地域を中心に生産設備の自動化需要が旺盛なファクトリーオートメーション分野、ならびに設備工事、ITソリューション分野が牽引し、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
・ファクトリーオートメーション分野は、低圧インバータ、回転機、FAシステムを中心に国内外で需要が増加し、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
・プロセスオートメーション分野は、前年同期の大口案件の影響により、売上高、営業損益ともに前年同期を下回りました。
・社会ソリューション分野は、放射線機器・システム事業の案件増加等により、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
・設備工事分野は、工場の受配電設備をはじめとする電気設備工事案件の増加により、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
・ITソリューション分野は、公共分野を中心に案件が増加し、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
■発電部門
売上高:491億51百万円(前年同期比 29.7%増加) 営業損益:18億53百万円(前年同期比 6億71百万円増加)
・発電分野は、火力・地熱発電設備及び太陽光発電システムの案件増加により、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
■電子デバイス部門
売上高:717億78百万円(前年同期比 10.9%増加) 営業損益:85億78百万円(前年同期比 18億49百万円増加)
・電子デバイス分野は、産業分野向けならびに自動車分野向けパワー半導体の需要が堅調に推移したことに加え、ディスク媒体の需要増加により、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
■食品流通部門
売上高:562億82百万円(前年同期比 1.4%増加) 営業損益:26億43百万円(前年同期比 4億24百万円増加)
・自販機分野は、国内顧客向けの需要が増加したことに加え、中国市場が回復基調となり、売上高、営業損益ともに前年同期を上回りました。
・店舗流通分野は、コンビニエンスストア向け店舗設備機器等の需要減少により、売上高、営業損益ともに前年同期を下回りました。
■その他部門
売上高:303億15百万円(前年同期比 1.6%増加) 営業損益:11億31百万円(前年同期比 3億86百万円減少)
(注)第1四半期連結会計期間より、組織構造の変更に伴い、「パワエレシステム・エネルギーソリューション」及び「パワエレシステム・インダストリーソリューション」の各報告セグメントにおいて、集約する事業セグメントを変更しており、各セグメントの前年同期比につきましては、前年同期の数値を変更後の報告セグメントの区分に組み替えた上で算出しております。
(2)財政状態
当第2四半期連結会計期間末の総資産額は9,101億34百万円となり、前連結会計年度末に比べ46億10百万円減少しました。
流動資産は5,334億65百万円となり、前連結会計年度末に比べ149億94百万円増加しました。これは、前連結会計年度末に比べ売上債権が162億90百万円減少した一方で、たな卸資産が310億66百万円増加したことなどによるものであります。
固定資産は3,764億99百万円となり、前連結会計年度末に比べ196億35百万円減少しました。このうち、有形固定資産と無形固定資産の合計は1,948億65百万円となり、前連結会計年度末に比べ9億34百万円増加しました。また、投資その他の資産は1,816億33百万円となり、前連結会計年度末に比べ205億70百万円減少しました。これは、主に退職給付に係る資産が245億67百万円減少したことによるものであります。
当第2四半期連結会計期間末の負債合計は5,347億29百万円となり、前連結会計年度末に比べ134億68百万円減少しました。
流動負債は3,951億99百万円となり、前連結会計年度末に比べ95億42百万円減少しました。これは、前連結会計年度末に比べコマーシャル・ペーパーが120億円、短期借入金が119億88百万円、それぞれ増加した一方で、1年内償還予定の社債が200億円、仕入債務が71億11百万円、未払法人税等が23億62百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。
固定負債は1,395億29百万円となり、前連結会計年度末に比べ39億26百万円減少しました。これは、前連結会計年度末に比べ社債が100億円増加した一方で、長期借入金が149億33百万円減少したことなどによるものであります。
なお、当第2四半期連結会計期間末の有利子負債残高は1,619億34百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億73百万円減少しました。また、同残高の総資産に対する比率は17.8%となり、前連結会計年度末に比べ0.1ポイント減少しました。
当第2四半期連結会計期間末の純資産合計は3,754億5百万円となり、前連結会計年度末に比べ88億59百万円増加しました。これは、前連結会計年度末に比べ利益剰余金が64億6百万円、その他有価証券評価差額金が23億13百万円、それぞれ増加したことを主因とするものであります。これらの結果、自己資本比率は37.2%となり、前連結会計年度末に比べ1.1ポイント増加しました。
(注)「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態については当該会計基準等を遡って適用した後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(3)キャッシュ・フロー
当第2四半期連結累計期間における連結ベースのフリー・キャッシュ・フロー(「営業活動によるキャッシュ・フロー」+「投資活動によるキャッシュ・フロー」)は、92億40百万円の資金の増加(前年同期は61億98百万円の減少)となり、前年同期に対して154億38百万円の好転となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において営業活動による現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の増加は、179億63百万円(前年同期は3億56百万円の増加)となりました。これは、たな卸資産が増加した一方で、税金等調整前四半期純利益の計上並びに回収促進により売上債権が減少したことなどを主因とするものであります。
前年同期に対しては、176億7百万円の好転となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において投資活動による資金の減少は、87億22百万円(前年同期は65億55百万円の減少)となりました。これは、有形固定資産の取得を主因とするものであります。
前年同期に対しては、21億67百万円の悪化となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において財務活動による資金の減少は、150億96百万円(前年同期は67億80百万円の減少)となりました。これは主として、リース債務の返済並びに配当金の支払によるものであります。
これらの結果、当第2四半期連結会計期間末における連結ベースの資金は、前連結会計年度末残高に比べ45億30百万円(13.6%)減少し、287億99百万円となりました。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
① 基本方針の内容
富士電機(注)は、基本理念を実践し、企業価値の持続的向上を図る過程で、独自の技術、経験及びノウハウ等を積み重ねるとともに、顧客、取引先、地域社会、従業員等さまざまなステークホルダーとの間の良好な関係の維持、発展に努めてまいりました。
これらは、富士電機の有形・無形の貴重な財産であり、いわば“富士電機のDNA”とも呼ぶべき、富士電機の企業価値の創造を支える源泉であります。
富士電機は、その経営理念に基づき、環境の変化に適合した経営を実践し、中長期的な視野で企業価値と株主の皆様の共同利益を一層向上させていくことが、富士電機の企業価値を損なう当社株式の買付行為に対する最も有効な対抗手段であると認識しており、その実現に努めてまいります。
また、当社の株式価値を適正にご理解いただくようIR活動に積極的に取り組むとともに、株主の皆様には四半期毎の業績等に関する報告書の発行、工場見学会の開催等により、富士電機に対するご理解をより一層深めていただくよう努めてまいります。
当社取締役会は、上場会社として株主の皆様の自由な売買を認める以上、特定の者による当社株式の大規模買付行為がなされる場合、これに応ずるべきか否かの判断は、最終的には株主の皆様のご判断に委ねられるべきと考えます。
しかしながら、一般にも高値での売り抜け等の不当な目的による企業買収の存在は否定できないところであり、当社取締役会は、このような富士電機の企業価値・株主の皆様の共同利益を損なう当社株式の大規模買付行為や提案を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として、適当ではないと考えております。
現時点において、当社株式の大規模買付に係る具体的な脅威が生じている訳でなく、また当社としても、そのような買付者が現れた場合の具体的な取り組み(いわゆる「買収防衛策」)を予め定めるものではありません。
しかし、当社取締役会は、株主の皆様から経営の負託を受けた経営者の責務として、富士電機の企業価値・株主の皆様の共同利益を損なうおそれがある株式の大規模買付行為がなされた場合に適切な措置を執り得る社内体制を整備いたします。
(注)本四半期報告書における「富士電機」の表現は、当社並びに子会社及び関連会社から成る企業集団を指します。
② 基本方針を実現するための当社の取り組み
1)企業価値向上の取り組み
富士電機は、持続的成長に向けた基本戦略として、世界各国で見込まれるエネルギー・環境投資を背景として、長年培ってきた電気を自在に操る「パワーエレクトロニクス技術」をベースとし、グローバル市場で成長を成し遂げることを目指しております。
その実現に向け、迅速に経営リソースを「エネルギー・環境」事業にシフトし、「事業を通じてグローバル社会に貢献する企業」として企業価値の最大化とCSR経営の実現を目指します。
2)基本方針に照らし不適切な者による当社の支配を防止するための取り組み
当社は、上記①の基本方針に基づき、富士電機の企業価値・株主の皆様の共同利益を損なう、又はそのおそれのある当社株式の買付行為に備え、社内体制の整備に努めております。
具体的には、日常より当社株式の取引や株主の異動状況を常に注視するとともに、平時より有事対応の初動マニュアルを整備し、外部専門家との連携体制等を整えておりますが、今後とも迅速かつ適切に具体的対抗措置を決定、実行し得る社内体制の充実に努めてまいります。
また、いわゆる「買収防衛策」の導入につきましても、法制度や関係当局の判断・見解、社会動向やステークホルダーの意見等を踏まえ、企業価値、株主の皆様の共同利益の確保、向上の観点から、引き続き検討してまいります。
③ 上記の取り組みに対する取締役会の判断及び判断理由
当社取締役会は、上記②.1)の取り組みが当社の企業価値を中期的に維持・拡大させるものであり、また、同②.2)の取り組みが富士電機の企業価値・株主の皆様の共同利益を毀損するような当社株式の大規模買付行為に対応するための社内体制を整備するものであることから、そのいずれの取り組みも、上記①の基本方針に即したものであり、株主の皆様の共同利益を損なうものではなく、現経営陣の地位の維持を目的とするものでもない旨を確認し決議しました。
また、監査役についても上記②の取り組みについてその具体的運用が適切に行われることを条件として、全員が同意しております。
(6)研究開発活動
パワーエレクトロニクス技術やパワー半導体技術を中心に強いコンポーネントとシステムを創出する研究開発及び、要素技術の複合により顧客価値を生むソリューションの研究開発に注力しています。
研究開発を加速するため研究開発体制を整備し、製品開発に係わる機能は各事業部門が担い、全社の研究開発部門は技術マーケティング・先端研究・基盤研究に取り組んでいます。
当第2四半期連結累計期間における富士電機の研究開発費は158億34百万円であり、各部門の研究成果及び研究開発費は次のとおりです。
また、当第2四半期連結会計期間末において富士電機が保有する国内外の産業財産権の総数は12,378件です。
■パワエレシステム・エネルギーソリューション部門
電力流通分野では、経済産業省の「需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント(VPP)構築実証事業」(2016年度~2020年度)に参加しています。2017年度には株式会社日本ベネックス、住友商事株式会社と電気自動車(EV)のリユース蓄電池を用いたVPP対応需要家向蓄電池システムを共同開発し発売しました。本システムの蓄電制御は、当社の充放電制御技術をベースにVPP実証事業に対応した標準システムをパッケージ化し、ピークカット、自立運転、VPP連携機能などを備えています。
器具分野では、配線用遮断器・漏電遮断器、サーキットプロテクタ、電磁接触器・電磁開閉器、リレー・タイマ用ソケット、マニュアルモータスタータ(MMS)のスプリング端子機器「F-QuiQ」シリーズを開発し発売しました。配線工程からねじ締めをなくし、フェルール端子付きの電線を挿入するだけで、誰でもスピーディに均質な配線が可能となります。配線工数の削減と、作業品質の安定化により、装置や制御盤等の生産効率の向上に大きく寄与します。また、エネルギー監視システムでは、高圧受配電用ディジタル多機能リレー「F-MPC60B」をフルモデルチェンジした「F-MPC60G」シリーズを開発し発売しました。従来品との完全互換性はもちろん、操作・機能・視認性をさらに向上し、最新のJEC/IEC規格への対応も万全です。
当第2四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は19億76百万円です。
■パワエレシステム・インダストリーソリューション部門
FAシステム分野では、データ収集から解析までを可能にするシステムソリューション「OnePackEdge」を開発し発売しました。本製品は、ワンパッケージで、生産現場における品質向上や業務効率の改善を支援します。設備の不具合や不良品の発生などの要因を解析して、お客様の「止まらない設備」の実現に貢献します。
計測制御システム分野では、情報・プロセス制御システム「MICREX-NX/V9.0」を開発し発売しました。本製品は従来機能に加え、最新インタフェースへの対応(Windows 10)およびIoTに対応するためWeb機能を強化しました。これにより、システムのセキュリティが強化され、オペレーターの操作性が大幅に改善します。
鉄道車両分野では、東日本旅客鉄道株式会社の山手線E235系通勤型車両向けに開発したラック・アンド・ピニオン方式のドア駆動装置を継続して納入しています。2017年5月の量産車の営業運転開始から順調に営業運転に投入され、2020年春頃にかけて順次投入される予定です。さらに同ドア駆動装置を、東京急行電鉄株式会社の新型車両2020系と6020系、東京都交通局浅草線の新型車両5500形にも納入し、営業運転が開始されました。
当第2四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は46億62百万円です。
■発電部門
新エネルギー分野では、2014年度からNEDO助成事業「固体酸化物形燃料電池(SOFC)を用いた業務用システムの実用化技術実証」に参画し、50kW級業務用SOFCの要素技術開発および実証評価を行ってきました。最終年である2017年度に実施した当社千葉工場内での実証試験において基本特性評価と3,000時間以上の耐久性評価を行い、安定運転が可能なことを確認しました。独自開発の高効率インバータの適用などにより、高い発電効率(55%)を実現しています。今後は社外でのフィールド実証を行い、さらなる信頼性向上に取り組みます。
当第2四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は14億78百万円です。
■電子デバイス部門
パワー半導体分野では、低損失および高温動作保証を可能とした最新の第7世代IGBT技術を適用した製品の系列を拡大しています。2in1標準パッケージ(幅:45mm、62mm、80mm)を使ったIGBTモジュール200A~600A/1200V、300A~600A/650Vの系列化を完了しました。更に、薄型の2in1 IGBT(Insulated-Gate-Bipolar-Transistor)モジュール(Dual XT)225A~600A/1200Vを開発し発売しました。パワーエレクトロニクス装置の高効率化と小型化に貢献します。
電気自動車、ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車で使用される車載用直接水冷型パワーモジュールを開発し、供給先を拡げました。車載用パワーモジュールでは初めて逆導通IGBT(RC-IGBT)の採用を実現したので、電力密度が大幅に向上しシステム全体の小型軽量化に貢献します。
ディスクリート製品として、最新の低損失設計となる第7世代IGBT技術をディスクリート用に最適化した650Vの低損失ディスクリートIGBT XSシリーズの50A、75A品を開発し系列に加えました。オン電圧とスイッチング損失を同時に低減したことで、小型UPSやソーラPCS、サーバとEV充電器など各種機器の損失低減、高効率化に貢献します。
IC製品では、IEC61347-1に対応するLED照明用の調光ICを開発し発売しました。このICを使うと従来より少ない外付け部品でコンバータから絶縁した調光回路が構成でき装置の小型化に貢献します。
自動車のソレノイドバルブやリレーを駆動する4.5世代IPSを開発し発売しました。50V/120mΩのハイサイドスイッチをSOP-8サイズに2チャネル搭載することで、従来品に比べ搭載面積が半分となり、電子制御ユニット(ECU)の小型化を実現します。各チップがリードフレームにより分離されているため独立した動作が可能です。これにより、片方のチャネルが異常でも、他方のチャネルの動作を阻害しません。
感光体分野では、オフィス向け高速モノクロプリンタ用有機感光体を開発し発売しました。環境変動に強い機能材を採用し、きず付き耐性と汚染耐性に優れた樹脂を併用しました。これにより、物理的・化学的な外部からのストレスによる不具合を抑制し、長期間にわたり安定した画像品質を達成しています。
ディスク媒体分野では、ヘリウムガスを充てんした3.5インチ14TB/HDD向けの媒体の最終開発段階に至っています。このHDDに対応した媒体の開発は当社にとって初となり、非常に高い品質が要求されています。安定したHDD特性を得るため、超平滑表面によるヘッドの超低浮上量(1nm以下)を実現するとともに多層膜磁性層によって信号特性を改善して、十分な特性マージンを持った設計となっています。これにより、情報化社会を牽引するデータセンターの発展に貢献します。
当第2四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は56億14百万円です。
■食品流通部門
自販機分野では、ネットワーク化とインタラクティブ化を進めています。自販機用通信モジュールと屋外対応が可能な自販機用7インチLCDを活用したGUIプラットフォームを開発しました。今後、現金の代わりに使われる2次元コード決済や、プロモーション機能としての利用が見込まれます。海外分野では、ASEAN向けに食品機を開発し、インドネシアにおいて生産を開始しました。今後随時生産機種を増やしていき、多様な自販機の需要に対応していく予定です。また、インバウンド需要に対応するため、中国系QRコードによる決済が可能な自販機システムを開発し、7月に市場展開を開始しました。さらに、日系QRコード決済に対応するため開発を進めています。
主な仕向け先を北米としたコーヒーマシンを開発し、6月に発売しました。一杯ずつ抽出する本格的なドリップコーヒーにより海外への拡販を図ります。
店舗流通分野では、ノンフロン冷媒を採用した内蔵型壁面オープンショーケース「ノンリークショーケース」が、日刊工業新聞社主催「第21回 オゾン層保護・地球温暖化防止大賞」において、冷媒漏れの削減や、新エアカーテンの開発などが評価され、優秀賞(HFO冷媒を用いた内蔵型ショーケース)を受賞しました。従来の別置型では設置が難しかった立地を中心に導入が広がっており、環境対応とともに店舗設置の機会拡大に貢献いたします。
また、スーパーマーケットで導入が進んでいるセルフ精算機向け小型棒金ストッカーを開発しています。セルフ精算機内に搭載が可能となる従来の約半分のサイズで、ユーザーのつり銭の補充作業の負担を軽減します。
当第2四半期連結累計期間における当部門の研究開発費は20億96百万円です。
■新技術・基盤技術部門
製品の機種・系列拡大への短納期化や複雑化する顧客ニーズに対応するために、モデルベース開発技術を構築しています。メカ・搬送機器を対象として、電気系、機械系等の分野の商用ソフトウェアやOSS(Open Source Software)を複数連成させた1次元(1D)モデルを構築しました。今後は3Dモデルでの連成技術を確立して、初期設計の精度を格段に上げることにより、試作レス化を達成します。
(注)上記のうち、将来の経営目標等に関する記載は、本四半期報告書の提出日現在において合理的と判断した一定の前提に基づいたものであります。これらの記載は、実際の結果とは実質的に異なる可能性があり、当社はこれらの記載のうち、いかなる内容についても、確実性を保証するものではありません。

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