有価証券報告書-第64期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてロームグループが判断したものであります。
(1)経営成績の状況
業績の全般的概況
当連結会計年度における世界経済は、中国や米国経済の回復、各国における新型コロナウイルス感染症のワクチン接種普及等により、全体として回復に向かいました。ただし、依然としてサプライチェーンの乱れにより部材の供給不足が発生し、年明け以降はウクライナの地政学的リスクが顕在化するなど、世界経済は減速リスクにさらされました。
エレクトロニクス業界におきましては、自動車関連市場は部材不足による自動車減産の影響があったものの、脱炭素社会に向けた電動化・電装化の促進や半導体市場への強い需要が継続し、全体としては堅調に推移しました。また、産業機器関連市場でも各国における工場の自動化・デジタル化投資の拡大などにより順調に推移した事などから、全体として好調に推移しました。
このような経営環境の中、電動化へのシフトが期待される自動車関連市場や、中長期的に成長が期待される産業機器関連市場などに向けてロームグループが強みを持つ「パワー」、「アナログ」及び「汎用デバイス」の新製品・新技術の開発を進め、お客様の省エネ・小型化に広く貢献できるトータルソリューションでの提案を推進しました。
生産面においても、マトリクス型組織とすることにより、全社最適化を進めるとともに、「モノづくり改革」による省人化・自動化ラインの構築を推し進めました。また、新型コロナウイルス感染症への感染防止対策の徹底や生産性向上、急増する受注に対応した生産能力増強を進めるなど、お客様への安定供給に努めました。
さらに、タンタルコンデンサ事業の譲渡を決定した一方、2023年の完成に向けてマレーシアの生産拠点における新工場建設計画や京都本社へのモノづくりイノベーションセンターの設立計画を進めるなど、重点領域への経営資源の集中を行いました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は自動車関連市場、民生機器関連市場及び産業機器関連市場を中心に増加し、前期比25.6%増の4,521億2千4百万円となり過去最高の売上高を達成しました。営業利益は固定費負担率の低下などにより前期比85.7%増の714億7千9百万円となり、当連結会計年度の営業利益率は前連結会計年度の10.7%から15.8%に上昇しました。
経常利益につきましては、営業利益の増加に加え、為替差益が発生したことにより、前期比103.0%増の825億5千1百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比80.6%増の668億2千7百万円となりました。
業績のセグメント別概況
市場別では、自動車関連市場につきましては、ADASやインフォテインメント、カーボディ向けのLEDドライバICや電源ICなどが好調であったことに加え、電動車向けに採用が進んでいる絶縁ゲートドライバICなど高付加価値商品が順調に売上を伸ばしました。産業機器関連市場につきましては、旺盛な設備投資によりFA向けの電源ICなどが好調に推移しました。民生機器関連市場につきましては、市況の回復やテレワークの浸透により白物家電・PC向け等の各種ドライバICや電源ICなどを中心に堅調に推移しました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は2,038億9千5百万円(前期比21.3%増)、セグメント利益は329億8千8百万円(前期比109.4%増)となりました。
<半導体素子>事業セグメント別では、トランジスタ、ダイオード、パワーデバイスにつきましては、自動車関連市場や産業機器関連市場、家電向けを中心に好調に推移しました。また、発光ダイオードや半導体レーザーにつきましては、産業機器関連市場や民生機器関連市場向けなどで売上が増加しました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は1,880億9千3百万円(前期比32.1%増)、セグメント利益は327億7千4百万円(前期比55.7%増)となりました。
<モジュール>事業セグメント別では、プリントヘッドにつきましては、プリンタ向けなどで売上が増加しました。オプティカル・モジュールにつきましては、通信機器向けなどでセンサモジュールの売上が減少しましたが、産業機器関連市場や民生機器関連市場向けなどで売上が増加しました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は328億3千5百万円(前期比12.4%増)、セグメント利益は44億4千2百万円(前期比107.0%増)となりました。
<その他>事業セグメント別では、抵抗器につきましては、自動車関連市場や家電向けを中心に売上が増加しました。一方、タンタルコンデンサにつきましては、PCやスマートフォン向けなどで売上が好調に推移しました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は272億9千9百万円(前期比35.3%増)、セグメント利益は50億1千8百万円(前期比171.8%増)となりました。
上記「業績のセグメント別概況」の記載は、外部顧客に対するものであります。
(2)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)上記の金額は期中平均販売価格によっております。
②受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.当連結会計年度において、LSIの受注残高に著しい変動がありました。これは主に、自動車関連市場及び民生機器関連市場等の需要が増加したことによるものです。
2.当連結会計年度において、半導体素子の受注残高に著しい変動がありました。これは主に、産業機器関連市場、自動車関連市場及び民生機器関連市場等の需要が増加したことによるものです。
3.当連結会計年度において、モジュールの受注残高に著しい変動がありました。これは主に、事務機・電算機関連市場及び民生機器関連市場等の需要が増加したことによるものです。
③販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(3)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表作成に当たって、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づいて、見積り及び判断を行っております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載していますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
① 棚卸資産
当社グループでは、棚卸資産が適正な価値で評価されるように評価損を計上しております。簿価と市場価格の状況を検討し、市場価格が簿価を下回る場合は評価損を計上しております。また、一定の保有期間を超える棚卸資産を滞留もしくは陳腐化しているとみなし評価損を計上しております。経営者は、当該計上額が適切なものであると判断しておりますが、実際の需要動向又は市況が想定した見積りより悪化した場合、追加で評価損を計上することにより損益に影響を及ぼす可能性があります。
② 有形固定資産及び無形固定資産
当社グループでは、有形固定資産及び無形固定資産の簿価について、それが回収できなくなる可能性を示す兆候がある場合には、減損の有無を判定しております。この判定は、事業用資産については継続して収支の管理を行っている管理会計上の事業区分に基づきグルーピングした各事業単位の将来キャッシュ・フローの見積りに基づいて、遊休資産については個別に回収可能価額に基づいて行っております。経営者は、将来キャッシュ・フロー及び回収可能価額の見積りは合理的であると考えておりますが、将来の予測不能な事業上の前提条件の変化によって見積りが変更されることにより、将来キャッシュ・フローや回収可能価額が減少し、減損損失が発生することにより損益に影響を及ぼす可能性があります。
③ 退職給付費用及び債務
当社グループでは、従業員の退職給付費用及び債務は、割引率、退職率、死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率等を含む前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件は年に一度見直しております。割引率は一定の格付けを有し、安全性の高い長期社債の期末における市場利回りを基礎として決定しております。長期期待運用収益率は年金資産の種類ごとに期待される収益率の加重平均に基づいて決定しております。経営者は、これらの前提条件は適切であると考えておりますが、実際の結果との差異や前提条件の変更が将来の退職給付費用及び債務に影響を及ぼす可能性があります。
④ 繰延税金資産
当社グループでは、回収可能性がないと判断される繰延税金資産に対して評価性引当額を設定し、適切な繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、各社・各納税主体で十分な課税所得を計上するか否かによって判断されるため、その評価には、実績情報とともに将来に関する情報が考慮されております。経営者は、当該計上額が適切なものであると判断しておりますが、将来の予測不能な事業上の前提条件の変化に伴う各社・各納税主体の経営悪化により、繰延税金資産に対する評価性引当額を追加で設定することにより損益に影響を及ぼす可能性があります。
(4)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度の売上高は自動車関連市場、民生機器関連市場及び産業機器関連市場を中心に増加し、前期比25.6%増の4,521億2千4百万円となり過去最高の売上高を達成しました。営業利益は固定費負担率の低下などにより前期比85.7%増の714億7千9百万円となり、当連結会計年度の営業利益率は前連結会計年度の10.7%から15.8%に上昇しました。
経常利益につきましては、営業利益の増加に加え、為替差益が発生したことにより、前期比103.0%増の825億5千1百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比80.6%増の668億2千7百万円となりました。
また、ロームグループで重視している経営指標について、当連結会計年度のEBITDAは前期比44.3%増の1,135億7百万円となり、当連結会計年度のROEは前連結会計年度の5.0%から8.3%に上昇しました。
当連結会計年度末の財政状態といたしましては、総資産は、前連結会計年度末に比べ1,028億9千2百万円増加し、1兆291億3千2百万円となりました。主な要因といたしましては、有形固定資産が447億2千3百万円、現金及び預金が318億5千2百万円、棚卸資産が257億2千8百万円、受取手形及び売掛金が138億6千4百万円それぞれ増加した一方、有価証券が88億8千2百万円減少したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ320億2千8百万円増加し、1,887億7千8百万円となりました。主な要因といたしましては、未払金が123億5千3百万円、未払法人税等が78億1百万円、流動負債のその他が72億2千1百万円(うち未払費用が48億8千3百万円)、支払手形及び買掛金が40億2千7百万円、それぞれ増加したことによるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ708億6千3百万円増加し、8,403億5千3百万円となりました。主な要因といたしましては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により株主資本が521億4千5百万円、為替換算調整勘定が255億8千4百万円、それぞれ増加した一方、その他有価証券評価差額金が76億8千7百万円減少したことによるものであります。
これらの結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の83.0%から81.6%に低下しました。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度(459億7千5百万円のプラス)に比べ462億6百万円収入が増加し、921億8千1百万円のプラスとなりました。これは主に、プラス要因として税金等調整前当期純利益の増加、法人税等の支払額の減少、マイナス要因として棚卸資産の増加額の増加によるものであります。
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度(408億4千4百万円のマイナス)に比べ145億9千3百万円支出が増加し、554億3千7百万円のマイナスとなりました。これは主に、プラス要因として定期預金が増加から減少に転じたこと、マイナス要因として有形固定資産の取得による支出の増加によるものであります。
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度(248億4千万円のマイナス)に比べ86億1千万円支出が減少し、162億3千万円のマイナスとなりました。これは主に、プラス要因として自己株式の取得による支出の減少によるものであります。
上記の要因に、換算差額による増加が125億4千2百万円加わり、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ330億5千5百万円増加し、2,952億2千3百万円となりました。
また、次期のキャッシュ・フローに大きく影響を与える事象といたしまして、設備投資額は1,000億円、また減価償却費は635億円を予定しております。
(参考)ロームグループが重視している主な経営指標の推移
※各指標は、いずれも連結財務諸表に基づいて算定しております。
・営業利益率:営業利益/売上高
・EBITDA:営業利益+減価償却費
・自己資本利益率(ROE):親会社株主に帰属する当期純利益/自己資本
・総資産利益率(ROA):親会社株主に帰属する当期純利益/総資産
・総資産回転率:売上高/総資産
・固定資産回転率:売上高/固定資産
・株価収益率(PER):期末株価終値/1株当たり当期純利益
・株価純資産倍率(PBR):期末株価終値/1株当たり純資産
・棚卸資産回転月数:棚卸資産/(第4四半期売上高/3)
(5)資本の財源及び資金の流動性
ロームグループは、安定的な営業キャッシュ・フローの創出により事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持並びに健全な財政状態を常にめざしております。
主な短期的な資金需要は、営業活動上の運転資金に加えて、設備投資及び研究開発のための資金や配当支払等であります。自動車・産業機器関連市場、海外市場を注力市場とし、また、「パワー」、「アナログ」、「汎用デバイス」を注力商品としてそれぞれ定め、設備投資、研究開発及びM&Aなどの事業成長のための投資や、グローバルに安定した製品供給が出来る生産体制の強化を最優先に行うことを通じて、業績拡大に注力してまいります。
当連結会計年度の設備投資額は、前期比81.3%増の799億8千5百万円、研究開発費は前期比14.5%増の361億2千6百万円となりました。これらの設備投資や研究開発費、運転資金につきましては主に営業活動によって得られた自己資金を充当しております。
株主還元の方針については、「第4 提出会社の状況 3.配当政策」に記載しております。
当社のキャッシュ・フローに大きく影響を与える事象の過去5期の推移は次のとおりであります。
(1)経営成績の状況
業績の全般的概況
当連結会計年度における世界経済は、中国や米国経済の回復、各国における新型コロナウイルス感染症のワクチン接種普及等により、全体として回復に向かいました。ただし、依然としてサプライチェーンの乱れにより部材の供給不足が発生し、年明け以降はウクライナの地政学的リスクが顕在化するなど、世界経済は減速リスクにさらされました。
エレクトロニクス業界におきましては、自動車関連市場は部材不足による自動車減産の影響があったものの、脱炭素社会に向けた電動化・電装化の促進や半導体市場への強い需要が継続し、全体としては堅調に推移しました。また、産業機器関連市場でも各国における工場の自動化・デジタル化投資の拡大などにより順調に推移した事などから、全体として好調に推移しました。
このような経営環境の中、電動化へのシフトが期待される自動車関連市場や、中長期的に成長が期待される産業機器関連市場などに向けてロームグループが強みを持つ「パワー」、「アナログ」及び「汎用デバイス」の新製品・新技術の開発を進め、お客様の省エネ・小型化に広く貢献できるトータルソリューションでの提案を推進しました。
生産面においても、マトリクス型組織とすることにより、全社最適化を進めるとともに、「モノづくり改革」による省人化・自動化ラインの構築を推し進めました。また、新型コロナウイルス感染症への感染防止対策の徹底や生産性向上、急増する受注に対応した生産能力増強を進めるなど、お客様への安定供給に努めました。
さらに、タンタルコンデンサ事業の譲渡を決定した一方、2023年の完成に向けてマレーシアの生産拠点における新工場建設計画や京都本社へのモノづくりイノベーションセンターの設立計画を進めるなど、重点領域への経営資源の集中を行いました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は自動車関連市場、民生機器関連市場及び産業機器関連市場を中心に増加し、前期比25.6%増の4,521億2千4百万円となり過去最高の売上高を達成しました。営業利益は固定費負担率の低下などにより前期比85.7%増の714億7千9百万円となり、当連結会計年度の営業利益率は前連結会計年度の10.7%から15.8%に上昇しました。
経常利益につきましては、営業利益の増加に加え、為替差益が発生したことにより、前期比103.0%増の825億5千1百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比80.6%増の668億2千7百万円となりました。
業績のセグメント別概況
これらの結果、当連結会計年度の売上高は2,038億9千5百万円(前期比21.3%増)、セグメント利益は329億8千8百万円(前期比109.4%増)となりました。
<半導体素子>事業セグメント別では、トランジスタ、ダイオード、パワーデバイスにつきましては、自動車関連市場や産業機器関連市場、家電向けを中心に好調に推移しました。また、発光ダイオードや半導体レーザーにつきましては、産業機器関連市場や民生機器関連市場向けなどで売上が増加しました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は1,880億9千3百万円(前期比32.1%増)、セグメント利益は327億7千4百万円(前期比55.7%増)となりました。
<モジュール>事業セグメント別では、プリントヘッドにつきましては、プリンタ向けなどで売上が増加しました。オプティカル・モジュールにつきましては、通信機器向けなどでセンサモジュールの売上が減少しましたが、産業機器関連市場や民生機器関連市場向けなどで売上が増加しました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は328億3千5百万円(前期比12.4%増)、セグメント利益は44億4千2百万円(前期比107.0%増)となりました。
<その他>事業セグメント別では、抵抗器につきましては、自動車関連市場や家電向けを中心に売上が増加しました。一方、タンタルコンデンサにつきましては、PCやスマートフォン向けなどで売上が好調に推移しました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は272億9千9百万円(前期比35.3%増)、セグメント利益は50億1千8百万円(前期比171.8%増)となりました。
上記「業績のセグメント別概況」の記載は、外部顧客に対するものであります。
(2)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 前年同期比(%) |
| LSI(百万円) | 204,901 | 19.8 |
| 半導体素子(百万円) | 194,427 | 30.2 |
| モジュール(百万円) | 33,463 | 20.1 |
| 報告セグメント計(百万円) | 432,793 | 24.3 |
| その他(百万円) | 29,330 | 42.1 |
| 合計(百万円) | 462,124 | 25.3 |
(注)上記の金額は期中平均販売価格によっております。
②受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| LSI | 264,680 | 33.2 | 128,605 | 89.6 |
| 半導体素子 | 242,605 | 41.9 | 119,707 | 83.6 |
| モジュール | 40,889 | 23.8 | 20,257 | 66.0 |
| 報告セグメント計 | 548,175 | 36.1 | 268,570 | 84.9 |
| その他 | 29,435 | 20.5 | 10,910 | 24.4 |
| 合計 | 577,611 | 35.2 | 279,480 | 81.5 |
(注)1.当連結会計年度において、LSIの受注残高に著しい変動がありました。これは主に、自動車関連市場及び民生機器関連市場等の需要が増加したことによるものです。
2.当連結会計年度において、半導体素子の受注残高に著しい変動がありました。これは主に、産業機器関連市場、自動車関連市場及び民生機器関連市場等の需要が増加したことによるものです。
3.当連結会計年度において、モジュールの受注残高に著しい変動がありました。これは主に、事務機・電算機関連市場及び民生機器関連市場等の需要が増加したことによるものです。
③販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 前年同期比(%) |
| LSI(百万円) | 203,895 | 21.3 |
| 半導体素子(百万円) | 188,093 | 32.1 |
| モジュール(百万円) | 32,835 | 12.4 |
| 報告セグメント計(百万円) | 424,825 | 25.1 |
| その他(百万円) | 27,299 | 35.3 |
| 合計(百万円) | 452,124 | 25.6 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(3)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表作成に当たって、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づいて、見積り及び判断を行っております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載していますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
① 棚卸資産
当社グループでは、棚卸資産が適正な価値で評価されるように評価損を計上しております。簿価と市場価格の状況を検討し、市場価格が簿価を下回る場合は評価損を計上しております。また、一定の保有期間を超える棚卸資産を滞留もしくは陳腐化しているとみなし評価損を計上しております。経営者は、当該計上額が適切なものであると判断しておりますが、実際の需要動向又は市況が想定した見積りより悪化した場合、追加で評価損を計上することにより損益に影響を及ぼす可能性があります。
② 有形固定資産及び無形固定資産
当社グループでは、有形固定資産及び無形固定資産の簿価について、それが回収できなくなる可能性を示す兆候がある場合には、減損の有無を判定しております。この判定は、事業用資産については継続して収支の管理を行っている管理会計上の事業区分に基づきグルーピングした各事業単位の将来キャッシュ・フローの見積りに基づいて、遊休資産については個別に回収可能価額に基づいて行っております。経営者は、将来キャッシュ・フロー及び回収可能価額の見積りは合理的であると考えておりますが、将来の予測不能な事業上の前提条件の変化によって見積りが変更されることにより、将来キャッシュ・フローや回収可能価額が減少し、減損損失が発生することにより損益に影響を及ぼす可能性があります。
③ 退職給付費用及び債務
当社グループでは、従業員の退職給付費用及び債務は、割引率、退職率、死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率等を含む前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件は年に一度見直しております。割引率は一定の格付けを有し、安全性の高い長期社債の期末における市場利回りを基礎として決定しております。長期期待運用収益率は年金資産の種類ごとに期待される収益率の加重平均に基づいて決定しております。経営者は、これらの前提条件は適切であると考えておりますが、実際の結果との差異や前提条件の変更が将来の退職給付費用及び債務に影響を及ぼす可能性があります。
④ 繰延税金資産
当社グループでは、回収可能性がないと判断される繰延税金資産に対して評価性引当額を設定し、適切な繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、各社・各納税主体で十分な課税所得を計上するか否かによって判断されるため、その評価には、実績情報とともに将来に関する情報が考慮されております。経営者は、当該計上額が適切なものであると判断しておりますが、将来の予測不能な事業上の前提条件の変化に伴う各社・各納税主体の経営悪化により、繰延税金資産に対する評価性引当額を追加で設定することにより損益に影響を及ぼす可能性があります。
(4)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度の売上高は自動車関連市場、民生機器関連市場及び産業機器関連市場を中心に増加し、前期比25.6%増の4,521億2千4百万円となり過去最高の売上高を達成しました。営業利益は固定費負担率の低下などにより前期比85.7%増の714億7千9百万円となり、当連結会計年度の営業利益率は前連結会計年度の10.7%から15.8%に上昇しました。
経常利益につきましては、営業利益の増加に加え、為替差益が発生したことにより、前期比103.0%増の825億5千1百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比80.6%増の668億2千7百万円となりました。
また、ロームグループで重視している経営指標について、当連結会計年度のEBITDAは前期比44.3%増の1,135億7百万円となり、当連結会計年度のROEは前連結会計年度の5.0%から8.3%に上昇しました。
当連結会計年度末の財政状態といたしましては、総資産は、前連結会計年度末に比べ1,028億9千2百万円増加し、1兆291億3千2百万円となりました。主な要因といたしましては、有形固定資産が447億2千3百万円、現金及び預金が318億5千2百万円、棚卸資産が257億2千8百万円、受取手形及び売掛金が138億6千4百万円それぞれ増加した一方、有価証券が88億8千2百万円減少したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ320億2千8百万円増加し、1,887億7千8百万円となりました。主な要因といたしましては、未払金が123億5千3百万円、未払法人税等が78億1百万円、流動負債のその他が72億2千1百万円(うち未払費用が48億8千3百万円)、支払手形及び買掛金が40億2千7百万円、それぞれ増加したことによるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ708億6千3百万円増加し、8,403億5千3百万円となりました。主な要因といたしましては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により株主資本が521億4千5百万円、為替換算調整勘定が255億8千4百万円、それぞれ増加した一方、その他有価証券評価差額金が76億8千7百万円減少したことによるものであります。
これらの結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の83.0%から81.6%に低下しました。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度(459億7千5百万円のプラス)に比べ462億6百万円収入が増加し、921億8千1百万円のプラスとなりました。これは主に、プラス要因として税金等調整前当期純利益の増加、法人税等の支払額の減少、マイナス要因として棚卸資産の増加額の増加によるものであります。
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度(408億4千4百万円のマイナス)に比べ145億9千3百万円支出が増加し、554億3千7百万円のマイナスとなりました。これは主に、プラス要因として定期預金が増加から減少に転じたこと、マイナス要因として有形固定資産の取得による支出の増加によるものであります。
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度(248億4千万円のマイナス)に比べ86億1千万円支出が減少し、162億3千万円のマイナスとなりました。これは主に、プラス要因として自己株式の取得による支出の減少によるものであります。
上記の要因に、換算差額による増加が125億4千2百万円加わり、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ330億5千5百万円増加し、2,952億2千3百万円となりました。
また、次期のキャッシュ・フローに大きく影響を与える事象といたしまして、設備投資額は1,000億円、また減価償却費は635億円を予定しております。
(参考)ロームグループが重視している主な経営指標の推移
| 回次 | 第60期 | 第61期 | 第62期 | 第63期 | 第64期 | |
| 決算年月 | 2018年3月 | 2019年3月 | 2020年3月 | 2021年3月 | 2022年3月 | |
| 営業利益率 | (%) | 14.4 | 14.0 | 8.1 | 10.7 | 15.8 |
| EBITDA | (百万円) | 100,411 | 101,325 | 73,817 | 78,656 | 113,507 |
| 自己資本利益率(ROE) | (%) | 5.0 | 6.0 | 3.5 | 5.0 | 8.3 |
| 総資産利益率(ROA) | (%) | 4.4 | 5.2 | 3.0 | 4.2 | 6.8 |
| 総資産回転率 | (回) | 0.47 | 0.46 | 0.42 | 0.41 | 0.46 |
| 固定資産回転率 | (回) | 1.14 | 1.11 | 1.05 | 1.03 | 1.16 |
| 株価収益率(PER) | (倍) | 28.8 | 16.0 | 23.9 | 28.7 | 14.1 |
| 株価純資産倍率(PBR) | (倍) | 1.43 | 0.94 | 0.83 | 1.38 | 1.12 |
| 棚卸資産回転月数 | (月) | 2.97 | 3.72 | 4.17 | 3.75 | 3.73 |
※各指標は、いずれも連結財務諸表に基づいて算定しております。
・営業利益率:営業利益/売上高
・EBITDA:営業利益+減価償却費
・自己資本利益率(ROE):親会社株主に帰属する当期純利益/自己資本
・総資産利益率(ROA):親会社株主に帰属する当期純利益/総資産
・総資産回転率:売上高/総資産
・固定資産回転率:売上高/固定資産
・株価収益率(PER):期末株価終値/1株当たり当期純利益
・株価純資産倍率(PBR):期末株価終値/1株当たり純資産
・棚卸資産回転月数:棚卸資産/(第4四半期売上高/3)
(5)資本の財源及び資金の流動性
ロームグループは、安定的な営業キャッシュ・フローの創出により事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持並びに健全な財政状態を常にめざしております。
主な短期的な資金需要は、営業活動上の運転資金に加えて、設備投資及び研究開発のための資金や配当支払等であります。自動車・産業機器関連市場、海外市場を注力市場とし、また、「パワー」、「アナログ」、「汎用デバイス」を注力商品としてそれぞれ定め、設備投資、研究開発及びM&Aなどの事業成長のための投資や、グローバルに安定した製品供給が出来る生産体制の強化を最優先に行うことを通じて、業績拡大に注力してまいります。
当連結会計年度の設備投資額は、前期比81.3%増の799億8千5百万円、研究開発費は前期比14.5%増の361億2千6百万円となりました。これらの設備投資や研究開発費、運転資金につきましては主に営業活動によって得られた自己資金を充当しております。
株主還元の方針については、「第4 提出会社の状況 3.配当政策」に記載しております。
当社のキャッシュ・フローに大きく影響を与える事象の過去5期の推移は次のとおりであります。
| 回次 | 第60期 | 第61期 | 第62期 | 第63期 | 第64期 | |
| 決算年月 | 2018年3月 | 2019年3月 | 2020年3月 | 2021年3月 | 2022年3月 | |
| 減価償却費 | (百万円) | 43,407 | 45,415 | 44,328 | 40,167 | 42,027 |
| 研究開発費 | (百万円) | 38,852 | 39,578 | 33,384 | 31,537 | 36,126 |
| 設備投資額 | (百万円) | 55,911 | 57,291 | 38,941 | 44,114 | 79,985 |
| 年間配当金総額 | (百万円) | 25,385 | 15,771 | 15,300 | 14,720 | 18,156 |
| 配当性向 | (%) | 68.2 | 34.8 | 60.6 | 39.9 | 27.2 |