有価証券報告書-第65期(2022/04/01-2023/03/31)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績の状況
業績の全般的概況
当連結会計年度における世界経済は、中国におけるゼロコロナ政策終了による経済活動の回復が期待されましたが、ロシア・ウクライナ問題の長期化、世界的な金利上昇による金融不安などの影響もあり、先行きの不透明感が一段と強まってきております。
エレクトロニクス業界におきましては、前半は上海のロックダウン、後半は中国のゼロコロナ政策によるサプライチェーンの乱れなどが各市場に影響を与えました。自動車関連市場は一部の半導体不足による自動車の生産調整が継続しておりますが、脱炭素社会に向けた電動化・電装化の促進による車載半導体へのニーズの高まりにより、全体としては順調に推移しました。また、産業機器関連市場では各国における工場の脱炭素化の促進や、生産能力増強・自動化・デジタル化投資の拡大などにより順調に推移しました。一方、民生機器関連市場や通信機器関連市場、コンピュータ&ストレージ市場は特需も落ち着き、減速してきました。
このような経営環境の中、中長期的に成長が期待される自動車関連市場や産業機器関連市場などに向けて当社グループが強みを持つパワー・アナログの新製品・新技術の開発を進め、お客様の省エネ・小型化に広く貢献できるトータルソリューションでの提案を推進しました。
生産面においても、継続して全社最適化を進めるとともに、「モノづくり改革」による省人化・自動化ラインの構築を推し進めました。また、更なる受注に対応するための生産能力増強や生産性向上を進めるなど、お客様への安定供給体制の向上に努めました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は外国為替市場の円安進行による増収効果を受けたことで増加し、前期比12.3%増の5,078億8千2百万円となり過去最高の売上高を達成しました。営業利益は前期比29.2%増の923億1千6百万円となり、当連結会計年度の営業利益率は前連結会計年度の15.8%から18.2%に上昇しました。
経常利益につきましては、営業利益の増加に加え、為替差益の増加により、前期比32.7%増の1,095億3千万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は前期比20.3%増の803億7千5百万円となりました。
業績のセグメント別概況
市場別では、自動車関連市場向けで、電動車の普及加速に伴いパワートレイン向けに絶縁ゲートドライバICなどの高付加価値商品の採用が増えたことに加え、ADAS、インフォテインメントやxEV向けの電源ICなどが好調でした。また、産業機器関連市場向けでは、エネルギー関連向けを中心に堅調に推移し、コンピュータ&ストレージ市場ではSSD向けの電源ICがシェアアップしたことにより売上を伸ばしました。
これらに加え円安進行もあり、当連結会計年度の売上高は2,337億4百万円(前期比14.6%増)、セグメント利益は481億5千8百万円(前期比46.0%増)となりました。
<半導体素子>事業セグメント別では、トランジスタ、ダイオード、パワーデバイスにつきましては、自動車関連市場のxEV向けを中心に好調に推移したことに加え、産業機器関連市場でも太陽光発電向けなどが堅調に推移しました。また、発光ダイオードにつきましては、民生機器関連市場向けで、アミューズメント関連を中心に売上が増加しましたが、半導体レーザーにつきましては、民生機器関連市場向けなどで売上が減少しました。
これらに加え円安進行もあり、当連結会計年度の売上高は2,122億4千1百万円(前期比12.8%増)、セグメント利益は345億2千9百万円(前期比5.4%増)となりました。
<モジュール>事業セグメント別では、プリントヘッドにつきましては、プリンタなどの事務機向けを中心に売上が増加し、オプティカル・モジュールにつきましては、通信機器向けでセンサモジュールの売上が減少しました。
これらに加え円安進行もあり、当連結会計年度の売上高は343億2千6百万円(前期比4.5%増)、セグメント利益は42億8千4百万円(前期比3.6%減)となりました。
<その他>事業セグメント別では、抵抗器につきましては、自動車関連市場向けに高電力抵抗・シャント抵抗等の高信頼品が堅調に推移しました。
これらに加え円安進行もあり、当連結会計年度の売上高は276億1千万円(前期比1.1%増)、セグメント利益は50億8千8百万円(前期比1.4%増)となりました。
上記「業績のセグメント別概況」の記載は、外部顧客に対するものであります。
(2)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)上記の金額は期中平均販売価格によっております。
②受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
③販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。
(3)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表作成に当たって、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づいて、見積り及び判断を行っております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載していますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
① 棚卸資産
当社グループでは、棚卸資産が適正な価値で評価されるように評価損を計上しております。簿価と市場価格の状況を検討し、市場価格が簿価を下回る場合は評価損を計上しております。また、一定の保有期間を超える棚卸資産を滞留若しくは陳腐化しているとみなし評価損を計上しております。経営者は、当該計上額が適切なものであると判断しておりますが、実際の需要動向又は市況が想定した見積りより悪化した場合、追加で評価損を計上することにより損益に影響を及ぼす可能性があります。
② 有形固定資産及び無形固定資産
当社グループでは、有形固定資産及び無形固定資産の簿価について、それが回収できなくなる可能性を示す兆候がある場合には、減損の有無を判定しております。この判定は、事業用資産については継続して収支の管理を行っている管理会計上の事業区分に基づきグルーピングした各事業単位の将来キャッシュ・フローの見積りに基づいて、遊休資産については個別に回収可能価額に基づいて行っております。経営者は、将来キャッシュ・フロー及び回収可能価額の見積りは合理的であると考えておりますが、将来の予測不能な事業上の前提条件の変化によって見積りが変更されることにより、将来キャッシュ・フローや回収可能価額が減少し、減損損失が発生することにより損益に影響を及ぼす可能性があります。
③ 退職給付費用及び債務
当社グループでは、従業員の退職給付費用及び債務は、割引率、退職率、死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率等を含む前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件は年に一度見直しております。割引率は一定の格付けを有し、安全性の高い長期社債の期末における市場利回りを基礎として決定しております。長期期待運用収益率は年金資産の種類ごとに期待される収益率の加重平均に基づいて決定しております。経営者は、これらの前提条件は適切であると考えておりますが、実際の結果との差異や前提条件の変更が将来の退職給付費用及び債務に影響を及ぼす可能性があります。
④ 繰延税金資産
当社グループでは、回収可能性がないと判断される繰延税金資産に対して評価性引当額を設定し、適切な繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、各社・各納税主体で十分な課税所得を計上するか否かによって判断されるため、その評価には、実績情報とともに将来に関する情報が考慮されております。経営者は、当該計上額が適切なものであると判断しておりますが、将来の予測不能な事業上の前提条件の変化に伴う各社・各納税主体の経営悪化により、繰延税金資産に対する評価性引当額を追加で設定することにより損益に影響を及ぼす可能性があります。
(4)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度の売上高は外国為替市場の円安進行による増収効果を受けたことで増加し、前期比12.3%増の5,078億8千2百万円となり過去最高の売上高を達成しました。営業利益は前期比29.2%増の923億1千6百万円となり、当連結会計年度の営業利益率は前連結会計年度の15.8%から18.2%に上昇しました。
経常利益につきましては、営業利益の増加に加え、為替差益の増加により、前期比32.7%増の1,095億3千万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は前期比20.3%増の803億7千5百万円となりました。
また、当社グループで重視している経営指標について、当連結会計年度のEBITDAは前期比30.8%増の1,484億5千6百万円となり、当連結会計年度のROEは前連結会計年度の8.3%から9.2%に上昇しました。
当連結会計年度末の財政状態といたしましては、総資産は、前連結会計年度末に比べ941億5千1百万円増加し、1兆1,232億8千3百万円となりました。主な要因といたしましては、有形固定資産が716億8千1百万円、棚卸資産が409億9千5百万円、それぞれ増加した一方、有価証券が111億6千3百万円、投資有価証券が105億3千万円、それぞれ減少したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ190億3千9百万円増加し、2,078億1千7百万円となりました。主な要因といたしましては、未払金が179億5千5百万円、未払法人税等が98億8千1百万円、それぞれ増加した一方、繰延税金負債が64億4千4百万円、支払手形及び買掛金が19億4千8百万円、それぞれ減少したことによるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ751億1千1百万円増加し、9,154億6千5百万円となりました。主な要因といたしましては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により株主資本が598億5百万円、為替換算調整勘定が204億4千4百万円、それぞれ増加した一方、その他有価証券評価差額金が53億6百万円減少したことによるものであります。
これらの結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の81.6%から81.4%に低下しました。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度(921億8千1百万円のプラス)に比べ64億4千7百万円収入が増加し、986億2千8百万円のプラスとなりました。これは主に、プラス要因として税金等調整前当期純利益の増加、売上債権が増加から減少に転じたこと、減価償却費の増加、マイナス要因として棚卸資産の増加額の増加、法人税等の支払額の増加によるものであります。
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度(554億3千7百万円のマイナス)に比べ333億1百万円支出が増加し、887億3千8百万円のマイナスとなりました。これは主に、プラス要因として有価証券及び投資有価証券の取得による支出の減少、マイナス要因として有形固定資産の取得による支出の増加、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入の減少によるものであります。
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度(162億3千万円のマイナス)に比べ59億2千3百万円支出が増加し、221億5千3百万円のマイナスとなりました。これは主に、マイナス要因として配当金の支払額の増加によるものであります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、上記の要因に換算差額による増加が112億9千3百万円加わり、前連結会計年度末に比べ9億6千9百万円減少し、当連結会計年度末には2,942億5千4百万円となりました。
また、翌連結会計年度のキャッシュ・フローに大きく影響を与える事象といたしまして、設備投資額は1,600億円、減価償却費は840億円を予定しております。
(参考)当社グループが重視している主な経営指標の推移
※各指標は、いずれも連結財務諸表に基づいて算定しております。
・営業利益率:営業利益/売上高
・EBITDA:営業利益+減価償却費
・自己資本利益率(ROE):親会社株主に帰属する当期純利益/自己資本
・総資産利益率(ROA):親会社株主に帰属する当期純利益/総資産
・総資産回転率:売上高/総資産
・固定資産回転率:売上高/固定資産
・株価収益率(PER):期末株価終値/1株当たり当期純利益
・株価純資産倍率(PBR):期末株価終値/1株当たり純資産
・棚卸資産回転月数:棚卸資産/(第4四半期売上高/3)
(5)資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、安定的な営業キャッシュ・フローの創出により事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持並びに健全な財政状態を常に目指しております。
主な短期的な資金需要は、営業活動上の運転資金に加えて、設備投資及び研究開発のための資金や配当支払等であります。自動車・産業機器関連市場、海外市場を注力市場とし、また、「パワー」、「アナログ」、「汎用デバイス」を注力商品としてそれぞれ定め、設備投資、研究開発及びM&Aなどの事業成長のための投資や、グローバルに安定した製品供給ができる生産体制の強化を最優先に行うことを通じて、業績拡大に注力してまいります。
当連結会計年度の設備投資額は、前期比57.7%増の1,261億1千6百万円、研究開発費は前期比17.8%増の425億6千万円となりました。これらの設備投資や研究開発費、運転資金につきましては主に営業活動によって得られた自己資金を充当しております。
株主還元の方針については、「第4 提出会社の状況 3.配当政策」に記載しております。
当社グループのキャッシュ・フローに大きく影響を与える事象の過去5期の推移は次のとおりであります。
(1)経営成績の状況
業績の全般的概況
当連結会計年度における世界経済は、中国におけるゼロコロナ政策終了による経済活動の回復が期待されましたが、ロシア・ウクライナ問題の長期化、世界的な金利上昇による金融不安などの影響もあり、先行きの不透明感が一段と強まってきております。
エレクトロニクス業界におきましては、前半は上海のロックダウン、後半は中国のゼロコロナ政策によるサプライチェーンの乱れなどが各市場に影響を与えました。自動車関連市場は一部の半導体不足による自動車の生産調整が継続しておりますが、脱炭素社会に向けた電動化・電装化の促進による車載半導体へのニーズの高まりにより、全体としては順調に推移しました。また、産業機器関連市場では各国における工場の脱炭素化の促進や、生産能力増強・自動化・デジタル化投資の拡大などにより順調に推移しました。一方、民生機器関連市場や通信機器関連市場、コンピュータ&ストレージ市場は特需も落ち着き、減速してきました。
このような経営環境の中、中長期的に成長が期待される自動車関連市場や産業機器関連市場などに向けて当社グループが強みを持つパワー・アナログの新製品・新技術の開発を進め、お客様の省エネ・小型化に広く貢献できるトータルソリューションでの提案を推進しました。
生産面においても、継続して全社最適化を進めるとともに、「モノづくり改革」による省人化・自動化ラインの構築を推し進めました。また、更なる受注に対応するための生産能力増強や生産性向上を進めるなど、お客様への安定供給体制の向上に努めました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は外国為替市場の円安進行による増収効果を受けたことで増加し、前期比12.3%増の5,078億8千2百万円となり過去最高の売上高を達成しました。営業利益は前期比29.2%増の923億1千6百万円となり、当連結会計年度の営業利益率は前連結会計年度の15.8%から18.2%に上昇しました。
経常利益につきましては、営業利益の増加に加え、為替差益の増加により、前期比32.7%増の1,095億3千万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は前期比20.3%増の803億7千5百万円となりました。
業績のセグメント別概況
これらに加え円安進行もあり、当連結会計年度の売上高は2,337億4百万円(前期比14.6%増)、セグメント利益は481億5千8百万円(前期比46.0%増)となりました。
<半導体素子>事業セグメント別では、トランジスタ、ダイオード、パワーデバイスにつきましては、自動車関連市場のxEV向けを中心に好調に推移したことに加え、産業機器関連市場でも太陽光発電向けなどが堅調に推移しました。また、発光ダイオードにつきましては、民生機器関連市場向けで、アミューズメント関連を中心に売上が増加しましたが、半導体レーザーにつきましては、民生機器関連市場向けなどで売上が減少しました。
これらに加え円安進行もあり、当連結会計年度の売上高は2,122億4千1百万円(前期比12.8%増)、セグメント利益は345億2千9百万円(前期比5.4%増)となりました。
<モジュール>事業セグメント別では、プリントヘッドにつきましては、プリンタなどの事務機向けを中心に売上が増加し、オプティカル・モジュールにつきましては、通信機器向けでセンサモジュールの売上が減少しました。
これらに加え円安進行もあり、当連結会計年度の売上高は343億2千6百万円(前期比4.5%増)、セグメント利益は42億8千4百万円(前期比3.6%減)となりました。
<その他>事業セグメント別では、抵抗器につきましては、自動車関連市場向けに高電力抵抗・シャント抵抗等の高信頼品が堅調に推移しました。
これらに加え円安進行もあり、当連結会計年度の売上高は276億1千万円(前期比1.1%増)、セグメント利益は50億8千8百万円(前期比1.4%増)となりました。
上記「業績のセグメント別概況」の記載は、外部顧客に対するものであります。
(2)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 前年同期比(%) |
| LSI(百万円) | 243,562 | 18.9 |
| 半導体素子(百万円) | 224,791 | 15.6 |
| モジュール(百万円) | 35,085 | 4.8 |
| 報告セグメント計(百万円) | 503,439 | 16.3 |
| その他(百万円) | 28,070 | △4.3 |
| 合計(百万円) | 531,510 | 15.0 |
(注)上記の金額は期中平均販売価格によっております。
②受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| LSI | 198,061 | △25.2 | 92,962 | △27.7 |
| 半導体素子 | 188,276 | △22.4 | 95,743 | △20.0 |
| モジュール | 29,423 | △28.0 | 15,354 | △24.2 |
| 報告セグメント計 | 415,762 | △24.2 | 204,060 | △24.0 |
| その他 | 23,084 | △21.6 | 7,214 | △33.9 |
| 合計 | 438,846 | △24.0 | 211,274 | △24.4 |
③販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 前年同期比(%) |
| LSI(百万円) | 233,704 | 14.6 |
| 半導体素子(百万円) | 212,241 | 12.8 |
| モジュール(百万円) | 34,326 | 4.5 |
| 報告セグメント計(百万円) | 480,271 | 13.1 |
| その他(百万円) | 27,610 | 1.1 |
| 合計(百万円) | 507,882 | 12.3 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。
(3)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表作成に当たって、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づいて、見積り及び判断を行っております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載していますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
① 棚卸資産
当社グループでは、棚卸資産が適正な価値で評価されるように評価損を計上しております。簿価と市場価格の状況を検討し、市場価格が簿価を下回る場合は評価損を計上しております。また、一定の保有期間を超える棚卸資産を滞留若しくは陳腐化しているとみなし評価損を計上しております。経営者は、当該計上額が適切なものであると判断しておりますが、実際の需要動向又は市況が想定した見積りより悪化した場合、追加で評価損を計上することにより損益に影響を及ぼす可能性があります。
② 有形固定資産及び無形固定資産
当社グループでは、有形固定資産及び無形固定資産の簿価について、それが回収できなくなる可能性を示す兆候がある場合には、減損の有無を判定しております。この判定は、事業用資産については継続して収支の管理を行っている管理会計上の事業区分に基づきグルーピングした各事業単位の将来キャッシュ・フローの見積りに基づいて、遊休資産については個別に回収可能価額に基づいて行っております。経営者は、将来キャッシュ・フロー及び回収可能価額の見積りは合理的であると考えておりますが、将来の予測不能な事業上の前提条件の変化によって見積りが変更されることにより、将来キャッシュ・フローや回収可能価額が減少し、減損損失が発生することにより損益に影響を及ぼす可能性があります。
③ 退職給付費用及び債務
当社グループでは、従業員の退職給付費用及び債務は、割引率、退職率、死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率等を含む前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件は年に一度見直しております。割引率は一定の格付けを有し、安全性の高い長期社債の期末における市場利回りを基礎として決定しております。長期期待運用収益率は年金資産の種類ごとに期待される収益率の加重平均に基づいて決定しております。経営者は、これらの前提条件は適切であると考えておりますが、実際の結果との差異や前提条件の変更が将来の退職給付費用及び債務に影響を及ぼす可能性があります。
④ 繰延税金資産
当社グループでは、回収可能性がないと判断される繰延税金資産に対して評価性引当額を設定し、適切な繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、各社・各納税主体で十分な課税所得を計上するか否かによって判断されるため、その評価には、実績情報とともに将来に関する情報が考慮されております。経営者は、当該計上額が適切なものであると判断しておりますが、将来の予測不能な事業上の前提条件の変化に伴う各社・各納税主体の経営悪化により、繰延税金資産に対する評価性引当額を追加で設定することにより損益に影響を及ぼす可能性があります。
(4)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度の売上高は外国為替市場の円安進行による増収効果を受けたことで増加し、前期比12.3%増の5,078億8千2百万円となり過去最高の売上高を達成しました。営業利益は前期比29.2%増の923億1千6百万円となり、当連結会計年度の営業利益率は前連結会計年度の15.8%から18.2%に上昇しました。
経常利益につきましては、営業利益の増加に加え、為替差益の増加により、前期比32.7%増の1,095億3千万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は前期比20.3%増の803億7千5百万円となりました。
また、当社グループで重視している経営指標について、当連結会計年度のEBITDAは前期比30.8%増の1,484億5千6百万円となり、当連結会計年度のROEは前連結会計年度の8.3%から9.2%に上昇しました。
当連結会計年度末の財政状態といたしましては、総資産は、前連結会計年度末に比べ941億5千1百万円増加し、1兆1,232億8千3百万円となりました。主な要因といたしましては、有形固定資産が716億8千1百万円、棚卸資産が409億9千5百万円、それぞれ増加した一方、有価証券が111億6千3百万円、投資有価証券が105億3千万円、それぞれ減少したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ190億3千9百万円増加し、2,078億1千7百万円となりました。主な要因といたしましては、未払金が179億5千5百万円、未払法人税等が98億8千1百万円、それぞれ増加した一方、繰延税金負債が64億4千4百万円、支払手形及び買掛金が19億4千8百万円、それぞれ減少したことによるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ751億1千1百万円増加し、9,154億6千5百万円となりました。主な要因といたしましては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により株主資本が598億5百万円、為替換算調整勘定が204億4千4百万円、それぞれ増加した一方、その他有価証券評価差額金が53億6百万円減少したことによるものであります。
これらの結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の81.6%から81.4%に低下しました。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度(921億8千1百万円のプラス)に比べ64億4千7百万円収入が増加し、986億2千8百万円のプラスとなりました。これは主に、プラス要因として税金等調整前当期純利益の増加、売上債権が増加から減少に転じたこと、減価償却費の増加、マイナス要因として棚卸資産の増加額の増加、法人税等の支払額の増加によるものであります。
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度(554億3千7百万円のマイナス)に比べ333億1百万円支出が増加し、887億3千8百万円のマイナスとなりました。これは主に、プラス要因として有価証券及び投資有価証券の取得による支出の減少、マイナス要因として有形固定資産の取得による支出の増加、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入の減少によるものであります。
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度(162億3千万円のマイナス)に比べ59億2千3百万円支出が増加し、221億5千3百万円のマイナスとなりました。これは主に、マイナス要因として配当金の支払額の増加によるものであります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、上記の要因に換算差額による増加が112億9千3百万円加わり、前連結会計年度末に比べ9億6千9百万円減少し、当連結会計年度末には2,942億5千4百万円となりました。
また、翌連結会計年度のキャッシュ・フローに大きく影響を与える事象といたしまして、設備投資額は1,600億円、減価償却費は840億円を予定しております。
(参考)当社グループが重視している主な経営指標の推移
| 回次 | 第61期 | 第62期 | 第63期 | 第64期 | 第65期 | |
| 決算年月 | 2019年3月 | 2020年3月 | 2021年3月 | 2022年3月 | 2023年3月 | |
| 営業利益率 | (%) | 14.0 | 8.1 | 10.7 | 15.8 | 18.2 |
| EBITDA | (百万円) | 101,325 | 73,817 | 78,656 | 113,507 | 148,456 |
| 自己資本利益率(ROE) | (%) | 6.0 | 3.5 | 5.0 | 8.3 | 9.2 |
| 総資産利益率(ROA) | (%) | 5.2 | 3.0 | 4.2 | 6.8 | 7.5 |
| 総資産回転率 | (回) | 0.46 | 0.42 | 0.41 | 0.46 | 0.47 |
| 固定資産回転率 | (回) | 1.11 | 1.05 | 1.03 | 1.16 | 1.16 |
| 株価収益率(PER) | (倍) | 16.0 | 23.9 | 28.7 | 14.1 | 13.4 |
| 株価純資産倍率(PBR) | (倍) | 0.94 | 0.83 | 1.38 | 1.12 | 1.18 |
| 棚卸資産回転月数 | (月) | 3.72 | 4.17 | 3.75 | 3.73 | 4.46 |
※各指標は、いずれも連結財務諸表に基づいて算定しております。
・営業利益率:営業利益/売上高
・EBITDA:営業利益+減価償却費
・自己資本利益率(ROE):親会社株主に帰属する当期純利益/自己資本
・総資産利益率(ROA):親会社株主に帰属する当期純利益/総資産
・総資産回転率:売上高/総資産
・固定資産回転率:売上高/固定資産
・株価収益率(PER):期末株価終値/1株当たり当期純利益
・株価純資産倍率(PBR):期末株価終値/1株当たり純資産
・棚卸資産回転月数:棚卸資産/(第4四半期売上高/3)
(5)資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、安定的な営業キャッシュ・フローの創出により事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持並びに健全な財政状態を常に目指しております。
主な短期的な資金需要は、営業活動上の運転資金に加えて、設備投資及び研究開発のための資金や配当支払等であります。自動車・産業機器関連市場、海外市場を注力市場とし、また、「パワー」、「アナログ」、「汎用デバイス」を注力商品としてそれぞれ定め、設備投資、研究開発及びM&Aなどの事業成長のための投資や、グローバルに安定した製品供給ができる生産体制の強化を最優先に行うことを通じて、業績拡大に注力してまいります。
当連結会計年度の設備投資額は、前期比57.7%増の1,261億1千6百万円、研究開発費は前期比17.8%増の425億6千万円となりました。これらの設備投資や研究開発費、運転資金につきましては主に営業活動によって得られた自己資金を充当しております。
株主還元の方針については、「第4 提出会社の状況 3.配当政策」に記載しております。
当社グループのキャッシュ・フローに大きく影響を与える事象の過去5期の推移は次のとおりであります。
| 回次 | 第61期 | 第62期 | 第63期 | 第64期 | 第65期 | |
| 決算年月 | 2019年3月 | 2020年3月 | 2021年3月 | 2022年3月 | 2023年3月 | |
| 減価償却費 | (百万円) | 45,415 | 44,328 | 40,167 | 42,027 | 56,140 |
| 研究開発費 | (百万円) | 39,578 | 33,384 | 31,537 | 36,126 | 42,560 |
| 設備投資額 | (百万円) | 57,291 | 38,941 | 44,114 | 79,985 | 126,116 |
| 年間配当金総額 | (百万円) | 15,771 | 15,300 | 14,720 | 18,156 | 19,629 |
| 配当性向 | (%) | 34.8 | 60.6 | 39.9 | 27.2 | 24.4 |