有価証券報告書-第56期(2024/04/01-2025/03/31)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(1)経営成績
当連結会計年度のわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大などにより、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方、エネルギーコストや原材料価格の高騰、為替・金利の変動、また海外においては中国の不動産不況を発端とした経済停滞、米国の関税政策の影響等、依然として先行き不透明な状況が継続しております。
このような情勢のもと、2024年5月に公表している中期経営計画の中期経営目標に対して、当連結会計年度は売上・利益ともに目標を達成いたしました。先行き不透明な経営環境の中、当社の主力セグメントである国内外のプリント配線板事業を中心に、シライグループが一枚岩となり事業活動を進めた結果であります。
当連結会計年度における売上高は29,337百万円(前年同期比1.7%増)、営業利益は2,576百万円(前年同期比11.6%増)、経常利益は2,594百万円(前年同期比20.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,075百万円(前年同期比39.6%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。なお、セグメントの売上高にはセグメント間の内部売上高又は振替高が含まれております。
(プリント配線板事業)
プリント配線板事業につきましては、主力分野であるカーエレクトロニクスの市場環境が厳しいものの機動的な販売活動を展開し、また為替円安の影響もありセグメント売上高は28,689百万円(前年同期比2.1%増)となりました。また、生産効率の向上と管理可能個別固定費の圧縮による原価低減に努めたことにより、セグメント利益は2,594百万円(前年同期比11.3%増)となりました。
(検査機・ソリューション事業)
検査機・ソリューション事業につきましては、売上は伸び悩んだものの利益率が良化した結果、セグメント売上高は563百万円(前年同期比10.7%減)、セグメント利益は9百万円(前年同期はセグメント損失15百万円)となりました。
(2)財政状態
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、19,454百万円(前期末比242百万円減)となりました。その内訳は、流動資産が10,439百万円(前期末比414百万円減)、固定資産が9,015百万円(前期末比172百万円増)であり、主な増減要因は次のとおりであります。
流動資産につきましては、受取手形及び売掛金228百万円、電子記録債権210百万円の増加となり、現金及び預金1,086百万円の減少となったこと等によるものであります。固定資産につきましては、有形固定資産181百万円の増加となったこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、9,399百万円(前期末比2,366百万円減)となりました。その内訳は、流動負債が7,739百万円(前期末比612百万円減)、固定負債が1,660百万円(前期末比1,753百万円減)であり、主な増減要因は次のとおりであります。
流動負債につきましては、1年内返済予定の長期借入金745百万円の減少となったこと等によるものであります。固定負債につきましては、長期借入金1,756百万円の減少となったこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、10,054百万円(前期末比2,124百万円増)となりました。主な増減要因は、利益剰余金が1,683百万円、為替換算調整勘定が366百万円増加したこと等によるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は907百万円となり、前期末比では696百万円減少いたしました。なお、当連結会計年度における各活動におけるキャッシュ・フローの状況は、次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の獲得は2,611百万円(前年同期は3,165百万円の資金の獲得)となりました。主な資金の増加要因は、税金等調整前当期純利益が2,547百万円、減価償却費が922百万円等によるものであります。また主な資金の減少要因は、法人税等の支払額が513百万円、仕入債務の減少額が383百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の流出は163百万円(前年同期は6百万円の資金の獲得)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出が553百万円、定期預金の払戻による収入が390百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の流出は3,244万円(前年同期は2,359百万円の資金の流出)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出が2,742百万円、配当金の支払額が390百万円等によるものであります。
(4)生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度におけるプリント配線板事業の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注)1 金額は、販売価格によっております。
2 「検査機・ソリューション事業」については社内生産を行っていないため記載を省略しております。
3 「その他」の欄は「プリント配線板事業」における透明フィルム基板(SPETシリーズ)等であります。
b. 受注実績
当連結会計年度におけるプリント配線板事業の受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注)1 金額は、販売価格によっております。
2 「その他」の欄には、「プリント配線板事業」における片面・両面・多層プリント配線板以外の品目が含まれております。
3 受注実績においては、「プリント配線板事業」が大部分を占めるため、「検査機・ソリューション事業」についての記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 「プリント配線板事業」については、品目別に示しております。
3 プリント配線板事業「その他」の欄には、「プリント配線板事業」における片面・両面・多層プリント配線板以外の品目が含まれております。
(5)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金の主たるものは、当社グループの製品製造に必要な原材料及び外注加工費のほか、製造経費、販売費及び一般管理費の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、給料手当等の人件費及び製品発送にかかわる運賃荷造費であります。
また、設備資金としてプリント配線板の生産設備に対する設備投資がありますが、その重要性、緊急性を充分に勘案し、必要なものに絞り設備投資を実施しております。
当社グループの資金調達につきましては、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、事業展開で必要とされる資金需要に対する安定的、効率的な資金調達手段の確保及び資金調達の柔軟性・機動性の向上を図るために、シンジケート方式によるコミットメント期間付タームローン契約を締結しております。
(6)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 目標とする経営指標」に記載のとおりであります。
(7)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
(1)経営成績
当連結会計年度のわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大などにより、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方、エネルギーコストや原材料価格の高騰、為替・金利の変動、また海外においては中国の不動産不況を発端とした経済停滞、米国の関税政策の影響等、依然として先行き不透明な状況が継続しております。
このような情勢のもと、2024年5月に公表している中期経営計画の中期経営目標に対して、当連結会計年度は売上・利益ともに目標を達成いたしました。先行き不透明な経営環境の中、当社の主力セグメントである国内外のプリント配線板事業を中心に、シライグループが一枚岩となり事業活動を進めた結果であります。
当連結会計年度における売上高は29,337百万円(前年同期比1.7%増)、営業利益は2,576百万円(前年同期比11.6%増)、経常利益は2,594百万円(前年同期比20.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,075百万円(前年同期比39.6%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。なお、セグメントの売上高にはセグメント間の内部売上高又は振替高が含まれております。
(プリント配線板事業)
プリント配線板事業につきましては、主力分野であるカーエレクトロニクスの市場環境が厳しいものの機動的な販売活動を展開し、また為替円安の影響もありセグメント売上高は28,689百万円(前年同期比2.1%増)となりました。また、生産効率の向上と管理可能個別固定費の圧縮による原価低減に努めたことにより、セグメント利益は2,594百万円(前年同期比11.3%増)となりました。
(検査機・ソリューション事業)
検査機・ソリューション事業につきましては、売上は伸び悩んだものの利益率が良化した結果、セグメント売上高は563百万円(前年同期比10.7%減)、セグメント利益は9百万円(前年同期はセグメント損失15百万円)となりました。
(2)財政状態
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、19,454百万円(前期末比242百万円減)となりました。その内訳は、流動資産が10,439百万円(前期末比414百万円減)、固定資産が9,015百万円(前期末比172百万円増)であり、主な増減要因は次のとおりであります。
流動資産につきましては、受取手形及び売掛金228百万円、電子記録債権210百万円の増加となり、現金及び預金1,086百万円の減少となったこと等によるものであります。固定資産につきましては、有形固定資産181百万円の増加となったこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、9,399百万円(前期末比2,366百万円減)となりました。その内訳は、流動負債が7,739百万円(前期末比612百万円減)、固定負債が1,660百万円(前期末比1,753百万円減)であり、主な増減要因は次のとおりであります。
流動負債につきましては、1年内返済予定の長期借入金745百万円の減少となったこと等によるものであります。固定負債につきましては、長期借入金1,756百万円の減少となったこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、10,054百万円(前期末比2,124百万円増)となりました。主な増減要因は、利益剰余金が1,683百万円、為替換算調整勘定が366百万円増加したこと等によるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は907百万円となり、前期末比では696百万円減少いたしました。なお、当連結会計年度における各活動におけるキャッシュ・フローの状況は、次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の獲得は2,611百万円(前年同期は3,165百万円の資金の獲得)となりました。主な資金の増加要因は、税金等調整前当期純利益が2,547百万円、減価償却費が922百万円等によるものであります。また主な資金の減少要因は、法人税等の支払額が513百万円、仕入債務の減少額が383百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の流出は163百万円(前年同期は6百万円の資金の獲得)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出が553百万円、定期預金の払戻による収入が390百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の流出は3,244万円(前年同期は2,359百万円の資金の流出)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出が2,742百万円、配当金の支払額が390百万円等によるものであります。
(4)生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度におけるプリント配線板事業の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目別 | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | |
生産高(百万円) | 前年同期比(%) | |
片面プリント配線板 | 820 | 136.8 |
両面プリント配線板 | 7,917 | 83.1 |
多層プリント配線板 | 12,487 | 107.2 |
その他 | 47 | 107.1 |
合計 | 21,273 | 97.5 |
(注)1 金額は、販売価格によっております。
2 「検査機・ソリューション事業」については社内生産を行っていないため記載を省略しております。
3 「その他」の欄は「プリント配線板事業」における透明フィルム基板(SPETシリーズ)等であります。
b. 受注実績
当連結会計年度におけるプリント配線板事業の受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目別 | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | |||
受注高 (百万円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (百万円) | 前年同期比 (%) | |
片面プリント配線板 | 491 | 130.4 | 5 | 58.2 |
両面プリント配線板 | 11,714 | 106.3 | 1,477 | 114.0 |
多層プリント配線板 | 14,873 | 107.0 | 2,320 | 86.0 |
その他 | 822 | 91.8 | 36 | 93.3 |
合計 | 27,902 | 106.5 | 3,839 | 95.0 |
(注)1 金額は、販売価格によっております。
2 「その他」の欄には、「プリント配線板事業」における片面・両面・多層プリント配線板以外の品目が含まれております。
3 受注実績においては、「プリント配線板事業」が大部分を占めるため、「検査機・ソリューション事業」についての記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | |
販売高(百万円) | 前年同期比(%) | |
プリント配線板事業 | ||
片面プリント配線板 | 495 | 130.9 |
両面プリント配線板 | 11,533 | 95.3 |
多層プリント配線板 | 15,252 | 109.3 |
その他 | 1,408 | 84.4 |
計 | 28,689 | 102.1 |
検査機・ソリューション事業 | 554 | 88.7 |
その他 | 93 | 92.9 |
合計 | 29,337 | 101.7 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 「プリント配線板事業」については、品目別に示しております。
3 プリント配線板事業「その他」の欄には、「プリント配線板事業」における片面・両面・多層プリント配線板以外の品目が含まれております。
(5)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金の主たるものは、当社グループの製品製造に必要な原材料及び外注加工費のほか、製造経費、販売費及び一般管理費の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、給料手当等の人件費及び製品発送にかかわる運賃荷造費であります。
また、設備資金としてプリント配線板の生産設備に対する設備投資がありますが、その重要性、緊急性を充分に勘案し、必要なものに絞り設備投資を実施しております。
当社グループの資金調達につきましては、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、事業展開で必要とされる資金需要に対する安定的、効率的な資金調達手段の確保及び資金調達の柔軟性・機動性の向上を図るために、シンジケート方式によるコミットメント期間付タームローン契約を締結しております。
(6)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 目標とする経営指標」に記載のとおりであります。
(7)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。