有価証券報告書-第38期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/24 11:20
【資料】
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【項目】
122項目
(1)経営成績等の状況の概要
①経営成績
当事業年度における世界経済は、中東情勢やウクライナ情勢の長期化による地政学リスクに加えて、インフレ抑制を目的とした金融引き締め政策が各国において継続され、世界的な景気減速懸念も根強く、依然として先行きの不透明な状況が続いております。国内経済においては、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要、企業の設備投資などにより緩やかな回復基調で推移したものの、物価上昇による消費者の購買力低下、原材料費の高止まりによる企業収益への悪影響など、景気の先行きは予断を許さない状況です。
医療業界では、医師の働き方改革や診療報酬の改定に加え、医療従事者の人手不足や、地域・診療科ごとの偏在といった課題が深刻化しており、医療現場における業務の効率化やデジタルトランスフォーメーションの推進が喫緊の課題となっております。
このような経営環境の中で当社は、採血管準備装置および関連システムの機能やラインナップを拡充し、各施設の検査業務に最適なソリューションの提供を目指してまいりました。検体検査装置に関しても、顧客のニーズに応じてハンディ型、デスクトップ型などを提案し、拡販に努めてまいりました。消耗品等については、原材料費の高騰による影響が続く中で、引き続き安定供給に努めてまいりました。また、医療施設向けの製品にとどまらず、一般ユーザーにも手軽に利用いただけるセルフモニタリング製品の開発・販売にも注力してまいりました。
この結果、当事業年度の売上高は9,905,864千円(前期比3.7%減少)となりました。国内市場において、主力製品である採血管準備装置・システムの大型案件の販売時期に変更が生じた影響により、売上は前年度を下回りました。なお、総売上高に対する海外売上高の占める割合は、前期比4.5ポイント増加し13.8%となりました。
利益面に関しては、売上高の減少に伴い、売上総利益が4,928,362千円(前期比4.3%減少)となりました。販売費及び一般管理費は、採血管準備装置・システムに関する研究開発費を積極的に投入した他、賃上げに伴う人件費の増加などにより、3,627,973千円(前期比9.5%増加)となり、営業利益は1,300,389千円(前期比29.3%減少)、経常利益は1,303,692千円(前期比30.3%減少)、当期純利益は1,004,583千円(前期比25.5%減少)となりました。
<採血管準備装置・システム>当事業年度における採血管準備装置・システムの売上高は3,636,434千円(前期比15.4%減少)となりました。国内市場においては、大規模施設向けの機器・システムの販売案件に前倒しや先送りが多く生じた事により、売上高は3,237,325千円(前期比21.9%減少)となった一方、海外市場においては、主に東南アジアおよび中国市場における売上が、大型装置の受注等により大幅回復し、売上高は399,108千円(前期比156.2%増加)となりました。
<検体検査装置>当事業年度における検体検査装置の売上高は621,770千円(前期比3.8%増加)となりました。国内市場では、競合他社との競争も続く中で、デスクトップ型の血液ガス分析装置以外の分析装置の売上が前事業年度を下回り、売上高は392,644千円(前期比2.9%減少)となりましたが、海外市場においては、デスクトップ型血液ガス分析装置の販売が、中南米やアジア地域で伸長したことにより、売上高は229,125千円(前期比17.7%増加)となりました。
<消耗品等>当事業年度における消耗品等の売上高は5,647,659千円(前期比4.9%増加)となりました。国内・海外市場ともに安定した需要が続き、国内市場での売上高は4,913,393千円(前期比2.8%増加)、海外市場での売上高は、機器の売上の増加に伴い734,266千円(前期比21.4%増加)となりました。
②キャッシュ・フロー
当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は、9,061,387千円(前事業年度末比475,027千円増加)となりました。なお、当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において、営業活動により得られた資金は977,535千円(前期比165,167千円減少)となりました。これは主に、税引前当期純利益が1,319,692千円、売上債権の減少が392,950千円であった一方、法人税等の支払額が574,587千円、棚卸資産の増加が452,396千円であったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において、投資活動により支出した資金は32,343千円(前期比68,373千円減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が24,866千円であったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において、財務活動により支出した資金は470,164千円(前期比3,735,751千円減少)となりました。これは、配当金の支払額470,164千円があったことによるものであります。
③生産実績
当事業年度の生産実績を単一セグメント内の品目別に示すと、次のとおりであります。
単一セグメント内品目別当事業年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前期比増減率(%)
採血管準備装置・システム(千円)4,268,045△14.3
検体検査装置(千円)727,09182.2
消耗品等(千円)5,707,8723.4
合計(千円)10,703,009△1.8

(注)金額は販売価格によっております。
④受注実績
見込生産をおこなっておりますので、該当事項はありません。
⑤販売実績
当事業年度の販売実績を単一セグメント内の品目別に示すと、次のとおりであります。
単一セグメント内品目別当事業年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前期比増減率(%)
採血管準備装置・システム(千円)3,636,434△15.4
検体検査装置(千円)621,7703.8
消耗品等(千円)5,647,6594.9
合計(千円)9,905,864△3.7

⑥財政状態
(資産の部)
当事業年度末の総資産の残高は17,938,618千円となり、前事業年度末比504,744千円増加しました。これは主に、現金及び預金が475,027千円増加、商品及び製品が328,634千円増加、仕掛品が119,305千円増加した一方、売掛金が201,208千円減少、電子記録債権が168,433千円減少したことによるものであります。
(負債の部)
当事業年度末の負債の残高は3,549,555千円となり、前事業年度末比65,730千円減少しました。これは主に、未払法人税等が225,216千円減少、未払消費税等が128,576千円減少した一方、買掛金が160,022千円増加、前受金が131,760千円増加したことによるものであります。
(純資産の部)
当事業年度末の純資産の残高は14,389,063千円となり、前事業年度末比570,474千円増加しました。これは、配当金の支払いが470,144千円、自己株式の減少42,697千円があったほか、当期純利益が1,004,583千円であったことによるものであります。なお、自己資本比率は80.2%となり、前事業年度末比0.9ポイント増加しました。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末日現在において判断したものであります。
①経営成績等
当事業年度の経営成績は、売上高9,905,864千円(前期比3.7%減少)、営業利益1,300,389千円(前期比29.3%減少)、経常利益1,303,692千円(前期比30.3%減少)、当期純利益1,004,583千円(前期比25.5%減少)となりました。
売上高に関しては、採血管準備装置・システム関連では、国内市場において大型案件の販売時期に変更が生じた影響により、前期比15.4%の減少となりました。検体検査装置関連では、海外市場においては、デスクトップ型血液ガス分析装置の販売が、中南米やアジア地域で伸長したことにより、前期比3.8%の増加となりました。消耗品等では、国内外ともに安定的な需要が続き、前期比4.9%の増加となりました。
売上総利益及び営業利益につきましては、売上高の減少に伴い、売上総利益は4,928,362千円(前期比4.3%減少)となり、販売費及び一般管理費は3,627,973千円(前期比9.5%増加)となった結果、営業利益は1,300,389千円(前期比29.3%減少)となりました。
②財政状態および経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度における我が国経済は、物価上昇による消費者の購買力低下、原材料費の高止まりによる企業収益への悪影響など、景気の先行きは依然として予断を許さない状況が続きました。医療機器業界においても、医師の働き方改革や診療報酬の改定に加え、医療従事者の人手不足などにより、業務の効率化が喫緊の課題となっております。このような環境の中で当社は引き続き、医療機器メーカーとして医療現場に価値を提供し続けるための製品開発、販売、製造活動に取り組んで参りました。
また当社は、2023年度(2024年3月期)からの中期経営計画を策定いたしました。本中期経営計画は、①財務戦略・投資計画・資本政策 ②人材戦略 ③営業戦略 ④生産技術戦略 ⑤研究開発戦略 の各戦略を着実に実行することにより、持続的成長を図り「2030長期ビジョン」へとつなげていくことを目指しています。3ヶ年累計で売上高308億円、営業利益45億円を計数目標としており、2025年3月期は計画未達となりましたが、2025年3月期までの2ヶ年累計では、2023中期経営計画の経営指標を上回っております。引き続き各戦略を遂行して参ります。
経営指標2023中期経営計画実績計画比
2024年
3月期
2025年
3月期
2ヶ年累計2024年
3月期
2025年
3月期
2ヶ年累計2ヶ年累計
売上高(億円)98.0100.0198.0102.899.0201.9102%
営業利益(億円)13.014.027.018.413.031.4116%
売上高営業利益率13.3%14.0%13.6%17.9%13.1%15.6%114%

③キャッシュ・フローの状況の分析・検討ならびに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローにつきましては、(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローに記載のとおりであります。なお、当社のキャッシュ・フロー関連指標の推移は以下のとおりであります。
2023年3月期2024年3月期2025年3月期
自己資本比率(%)84.2879.2680.21
時価ベースの自己資本比率(%)82.5970.1967.78
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)---
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)---

(注)1. 各指標の算式は以下の算式を使用しております。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
2. 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3. キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
4. 有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としています。
当社の主な資金需要は、研究開発型企業として発展し続けるための研究開発資金や、生産活動に必要な運転資金、生産設備や研究設備を増設するための設備投資資金等であり、これらは主に自己資金によって賄っております。
④重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表においては、経営者による会計上の見積りを行っております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。

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