四半期報告書-第59期第2四半期(平成30年7月1日-平成30年9月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①財政状態
当第2四半期連結会計期間末の総資産は957億円で前連結会計年度末比25億円減少しました。資産の部の主な増加項目は投資有価証券14億円です。主な減少項目は現金及び預金12億円、受取手形及び売掛金14億円、建物及び構築物2億円、無形固定資産2億円、繰延税金資産4億円、投資その他の資産のその他3億円です。
負債の部は434億円で前連結会計年度末比20億円減少しました。主な減少項目は有利子負債(1年内償還予定社債を含む)3億円、未払法人税等8億円、退職給付に係る負債7億円です。純資産の部につきましては、522億円と前連結会計年度末比で4億円減少しました。主な増加項目はその他有価証券評価差額金7億円、退職給付に係る調整累計額3億円です。主な減少項目は為替換算調整勘定18億円です。自己資本比率は54.3%で前連結会計年度末比0.9ポイント上昇しました。
②経営成績
当第2四半期連結累計期間(海外:2018年1月1日~2018年6月30日、国内:2018年4月1日~2018年9月30日)においては、国内は、テーマパーク事業が好調で、特に東京都多摩市のサンリオピューロランドは、メルヘンシアターの「KAWAII KABUKI~ハローキティ一座の桃太郎~」、6月末よりスタートしたフェアリーランドシアターの新作ミュージカル「MEMORY BOYS~想い出を売る店~」が好評でした。物販事業では、台風や地震による自然災害が相次いだことから、地域によっては、インバウンドの減少や、一部地域店舗の営業休止などによる集客の減少の影響を受けました。海外では、アジアは中国、香港・マカオにおけるロイヤリティ収入は堅調に推移しましたが、欧米の業績は依然厳しく、回復に向けた施策に引き続き取り組んでおります。
これらの結果として、売上高は、282億円(前年同期比0.1%減)と微減に留まりましたが、売上原価と販売費及び一般管理費が増加したことにより、営業利益は21億円(同10.1%減)となりました。営業外収益として投資事業組合運用益2億円を計上したこと等により、経常利益は27億円(同2.5%増)、特別利益に投資有価証券売却益4億円、特別損失に投資有価証券評価損4億円、事業構造改善費用として米国子会社のリストラクチャリングに係る費用2億円等を計上し、法人税等合計で8億円を計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は15億円(同21.7%減)となりました。
なお、すべての海外連結子会社の決算期は1月~12月であり、当第2四半期連結累計期間の対象期間は、2018年1月~6月であります。
報告セグメントの業績は次のとおりであります。
ⅰ.日本:売上高215億円(前年同期比0.5%増)、営業利益16億円(同9.2%減)
物販事業は、地方・郊外の消費動向は厳しい状況が続いている一方で、大都市圏の旗艦店舗やインバウンド集客の高い店舗は好調に推移してきましたが、7月以降、猛暑の影響や、台風、地震等の自然災害による一部地域店舗の営業休止などにより、インバウンドを含む集客の減少が売上に大きく影響しました。その中で、キャラクター大賞応援感謝商品や、他社キャラクターとのコラボ商品、キャラクターカフェとの連動などの施策が好評を博した結果、既存店売上(直営店及び百貨店の当社直営ショップベース)は前年同期実績並みの99.7%となりました。今後については、伸長しているEコマースの一層の強化や、実店舗においてはハロウィーン、クリスマスなどのシーズンを強調した店舗環境づくりや、店頭イベントによる集客策の実施、更にトップギフトシーズンに向けた商品提案やプロモーションによる需要の喚起、及び新たなインバウンド施策を実施し、話題づくり、販売増に努めてまいります。
ライセンス事業は、商品化権ライセンスでは、サンリオキャラクターのワイド展開を中心とした雑貨関係や、アニメ系コンテンツとのコラボレーション企画、サンリオピューロランドと連動した企画、『ミスターメン リトルミス』の商品化などが好調でした。しかし、取引先によっては、天候や自然災害の影響を大きく受けたため、当社にもその影響がありました。企業向け企画では、ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社のベビーオイルや株式会社カネボウ化粧品のメイクアップ商品、第一三共ヘルスケア株式会社のスキンケア商品などが堅調であったことに加え、日本マクドナルド株式会社のハッピーセットや、サントリーフーズ株式会社、アサヒ飲料株式会社、ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社など大手飲料メーカーとの店頭お買い上げ促進キャンペーンが収益に貢献しました。また、西日本旅客鉄道株式会社のハローキティ新幹線の運行開始により、菓子メーカーの商品化や株式会社日本旅行など関連する企業との広告宣伝ビジネスが拡大しました。
テーマパーク事業は、東京都多摩市のサンリオピューロランドは、入園者数は717千人(前年同期比10.5%増)と前年同期比68千人増加しました。今年3月からスタートした、松竹株式会社とのコラボレーションによるメルヘンシアターの新作「KAWAII KABUKI~ハローキティ一座の桃太郎~」が評判となり、さらに6月に、フェアリーランドシアターで前作に続き、株式会社ネルケプランニングとのコラボレーションによる男優だけの新作ミュージカル「MEMORY BOYS~想い出を売る店~」をスタートしたことが好調の要因となりました。また、今年の夏は、昨年の「夏祭り」から「ピューロ夏フェス」と内容を変え実施、9月からの「ピューロハロウィーンパーティ」も好評を博しております。さらに、福利厚生代行サービスなどを行っている企業向けの企画や、海外代理店のeチケット販売などによる海外からのお客様も増加しました。入園者増により、チケット売上、お土産などの商品売上、レストラン売上などのすべてが前年同期に比べ増収となりました。さらに、コスプレやタレント出演などのイベントや対企業のバーゲン等の場所貸しによる売上も前年同期に比べ5割増加しました。営業損益は、これらの増収が集客増やイベント開催等による人件費等の増加を補い、増益となりました。
大分県のハーモニーランドでは、夏季の涼感対策や夜間のパレード、プール営業の強化が集客に貢献しましたが、西日本豪雨や台風の影響、記録的な猛暑が続いたことなどで未就学児童を中心としたファミリー層の伸び悩みもあり、入園者数は246千人(前年同期比5.7%増)と13千人の増加に留まりました。インバウンド集客については、チャーター便利用の台湾の団体旅行プランがハーモニーランドのみの設定から本年は他施設との複数設定となったことによる影響で、前年同期に対して3千人減少する結果となりました。
その他の事業のロボット事業に関しては、博物館向けのレンタルや、ホテルの人体型受付案内ロボット、歯科教育用などの特注ロボットの納品が売上に貢献しました。
なお、国内事業の営業利益につきましては、海外からのマスターライセンス収入の減少等により前年同期を下回りました。
ⅱ.欧州:売上高10億円(前年同期比0.2%増)、営業損失99百万円(同11百万円損失減)
欧州では、主要諸国の売上は依然厳しく、主要なライセンスカテゴリーにおいて前年を下回る状況です。中近東、東欧、ロシアにおきましても、その開拓に注力しておりますが、まだ十分な伸長を得られておりません。また、『ミスターメン リトルミス』のアジア展開も苦戦しております。販売費及び一般管理費では、英国の販売代理店との契約を解除し、直接営業に切り替えたことにより販売手数料が減少し、営業利益の改善に寄与しました。営業面での厳しい状況は続いておりますが、有名YouTuberなどインフルエンサーを活用したマーケティングを行い、有名ブランドとのコラボレーションや大手ファストファッションとの取り組みを強化し、主要カテゴリーであるソフトラインの底上げを図ってまいります。
ⅲ.北米:売上高12億円(前年同期比8.8%減)、営業損失5億円(同48百万円損失増)
米国では、サンフランシスコの子会社は本社、倉庫設備及び賃貸施設の売却に伴い、賃貸収入が無くなりました。売上では、主要カテゴリーであるアパレルやヘルス&ビューティにおいて前年を大きく下回りました。中期経営計画の施策でもある、『hello sanrio』をはじめとしたミックスキャラクターや、4月からNetflixで配信が始まり、反響を呼んでいる『アグレッシブ烈子(Aggretsuko)』や『ハローキティ』以外のキャラクター強化により、引き続き業績底打ちを目指してまいります。
ⅳ.南米:売上高2億円(前年同期比36.1%減)、営業利益12百万円(同82.0%減)
南米地域は、メキシコ、ブラジル、チリ、ペルーといった主要諸国の不調が大きく影響し、減収減益となりました。ブラジルでは、ヘルス&ビューティ、家庭用品が好調でしたが、主要カテゴリーであるアパレルの落ち込みをカバーするには至りませんでした。メキシコでは主要カテゴリーのアパレルや家庭用品は堅調でしたが、他のカテゴリーは全般に不調でした。今後、小売業者との直接のライセンス取引や、SNSや空間ライセンス施設を通じたキャラクターの露出を行ってまいります。
ⅴ.アジア:売上高42億円(前年同期比3.5%増)、営業利益15億円(同0.1%増)
台湾では、商品化権ライセンスの主要カテゴリーである、アパレル、ベビー用品、家庭用品が好調でした。キャラクターでは、『マイメロディ』が好調でした。
香港では、香港・マカオ市場が引き続き好調に推移しました。ドラッグストア等大手流通との販促キャンペーンや、金融機関との取り組みが貢献しました。前連結会計年度において、高成長を遂げたタイにつきましては、露出過多を避けるため、ブランドコントロールを行っており停滞状況にありますが、フィリピン、ベトナムにつきましては、まだ市場規模は小さいですが、商品化権ライセンスが順調に拡大し業績を下支えしました。
韓国では、ヘルス&ビューティや食品カテゴリーが順調でしたが、企業プロモーション等昨年好調であった企業特販の落ち込み等により、業績が前年同期を下回りました。
中国では、空間ライセンス事業が堅調に推移しております。商品化権ライセンスでは、中国最大手スポーツブランドの子供服を中心にアパレルが好調で業績を牽引しました。一方、宝石・金業界の低迷によるアクセサリー関連、コスメ・化粧品関連においての主要ライセンシーの落ち込みにより苦戦している部分がありますので、それを補うべく『ぐでたま』ほかのキャラクターによる新商品開発や、企業プロモーション等企業特販の開拓に注力してまいります。
キャラクターでは、中国においてアパレルの展開が好調な『バッドばつ丸』、韓国ではアニメのヒットにより『リルリルフェアリル』、その他地域で『シナモロール』『リトルツインスターズ』の伸長が、『ハローキティ』以外のキャラクターの構成比増に貢献しました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比52億円減の255億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは29億円の収入(前年同期比8億円の収入減)となりました。これは、税金等調整前四半期純利益が24億円(同5億円減)、減価償却費が9億円(同0.5億円の収入減)、売上債権の減少額が14億円(同9億円の収入増)であった一方、投資有価証券売却損益が4億円の利益(同1億円減)、法人税等の支払額が13億円(同7億円の支出増)であったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは55億円の支出(同36億円の支出増)となりました。これは主に、定期預金の預入払戻による差である46億円の支出(同25億円の支出増)、投資有価証券の取得売却による収支差額で3億円の支出(同10億円の支出増)等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは18億円の支出(同9億円の支出減)となりました。これは主に、長・短借入金の借入返済の差額8億円の収入(同1億円の収入増)に対し、社債の発行と償還の差額11億円の支出(同11億円の支出増)、配当金の支払額12億円(同21億円の支出減)等によるものです。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた事項はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①財政状態
当第2四半期連結会計期間末の総資産は957億円で前連結会計年度末比25億円減少しました。資産の部の主な増加項目は投資有価証券14億円です。主な減少項目は現金及び預金12億円、受取手形及び売掛金14億円、建物及び構築物2億円、無形固定資産2億円、繰延税金資産4億円、投資その他の資産のその他3億円です。
負債の部は434億円で前連結会計年度末比20億円減少しました。主な減少項目は有利子負債(1年内償還予定社債を含む)3億円、未払法人税等8億円、退職給付に係る負債7億円です。純資産の部につきましては、522億円と前連結会計年度末比で4億円減少しました。主な増加項目はその他有価証券評価差額金7億円、退職給付に係る調整累計額3億円です。主な減少項目は為替換算調整勘定18億円です。自己資本比率は54.3%で前連結会計年度末比0.9ポイント上昇しました。
②経営成績
当第2四半期連結累計期間(海外:2018年1月1日~2018年6月30日、国内:2018年4月1日~2018年9月30日)においては、国内は、テーマパーク事業が好調で、特に東京都多摩市のサンリオピューロランドは、メルヘンシアターの「KAWAII KABUKI~ハローキティ一座の桃太郎~」、6月末よりスタートしたフェアリーランドシアターの新作ミュージカル「MEMORY BOYS~想い出を売る店~」が好評でした。物販事業では、台風や地震による自然災害が相次いだことから、地域によっては、インバウンドの減少や、一部地域店舗の営業休止などによる集客の減少の影響を受けました。海外では、アジアは中国、香港・マカオにおけるロイヤリティ収入は堅調に推移しましたが、欧米の業績は依然厳しく、回復に向けた施策に引き続き取り組んでおります。
これらの結果として、売上高は、282億円(前年同期比0.1%減)と微減に留まりましたが、売上原価と販売費及び一般管理費が増加したことにより、営業利益は21億円(同10.1%減)となりました。営業外収益として投資事業組合運用益2億円を計上したこと等により、経常利益は27億円(同2.5%増)、特別利益に投資有価証券売却益4億円、特別損失に投資有価証券評価損4億円、事業構造改善費用として米国子会社のリストラクチャリングに係る費用2億円等を計上し、法人税等合計で8億円を計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は15億円(同21.7%減)となりました。
なお、すべての海外連結子会社の決算期は1月~12月であり、当第2四半期連結累計期間の対象期間は、2018年1月~6月であります。
報告セグメントの業績は次のとおりであります。
ⅰ.日本:売上高215億円(前年同期比0.5%増)、営業利益16億円(同9.2%減)
物販事業は、地方・郊外の消費動向は厳しい状況が続いている一方で、大都市圏の旗艦店舗やインバウンド集客の高い店舗は好調に推移してきましたが、7月以降、猛暑の影響や、台風、地震等の自然災害による一部地域店舗の営業休止などにより、インバウンドを含む集客の減少が売上に大きく影響しました。その中で、キャラクター大賞応援感謝商品や、他社キャラクターとのコラボ商品、キャラクターカフェとの連動などの施策が好評を博した結果、既存店売上(直営店及び百貨店の当社直営ショップベース)は前年同期実績並みの99.7%となりました。今後については、伸長しているEコマースの一層の強化や、実店舗においてはハロウィーン、クリスマスなどのシーズンを強調した店舗環境づくりや、店頭イベントによる集客策の実施、更にトップギフトシーズンに向けた商品提案やプロモーションによる需要の喚起、及び新たなインバウンド施策を実施し、話題づくり、販売増に努めてまいります。
ライセンス事業は、商品化権ライセンスでは、サンリオキャラクターのワイド展開を中心とした雑貨関係や、アニメ系コンテンツとのコラボレーション企画、サンリオピューロランドと連動した企画、『ミスターメン リトルミス』の商品化などが好調でした。しかし、取引先によっては、天候や自然災害の影響を大きく受けたため、当社にもその影響がありました。企業向け企画では、ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社のベビーオイルや株式会社カネボウ化粧品のメイクアップ商品、第一三共ヘルスケア株式会社のスキンケア商品などが堅調であったことに加え、日本マクドナルド株式会社のハッピーセットや、サントリーフーズ株式会社、アサヒ飲料株式会社、ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社など大手飲料メーカーとの店頭お買い上げ促進キャンペーンが収益に貢献しました。また、西日本旅客鉄道株式会社のハローキティ新幹線の運行開始により、菓子メーカーの商品化や株式会社日本旅行など関連する企業との広告宣伝ビジネスが拡大しました。
テーマパーク事業は、東京都多摩市のサンリオピューロランドは、入園者数は717千人(前年同期比10.5%増)と前年同期比68千人増加しました。今年3月からスタートした、松竹株式会社とのコラボレーションによるメルヘンシアターの新作「KAWAII KABUKI~ハローキティ一座の桃太郎~」が評判となり、さらに6月に、フェアリーランドシアターで前作に続き、株式会社ネルケプランニングとのコラボレーションによる男優だけの新作ミュージカル「MEMORY BOYS~想い出を売る店~」をスタートしたことが好調の要因となりました。また、今年の夏は、昨年の「夏祭り」から「ピューロ夏フェス」と内容を変え実施、9月からの「ピューロハロウィーンパーティ」も好評を博しております。さらに、福利厚生代行サービスなどを行っている企業向けの企画や、海外代理店のeチケット販売などによる海外からのお客様も増加しました。入園者増により、チケット売上、お土産などの商品売上、レストラン売上などのすべてが前年同期に比べ増収となりました。さらに、コスプレやタレント出演などのイベントや対企業のバーゲン等の場所貸しによる売上も前年同期に比べ5割増加しました。営業損益は、これらの増収が集客増やイベント開催等による人件費等の増加を補い、増益となりました。
大分県のハーモニーランドでは、夏季の涼感対策や夜間のパレード、プール営業の強化が集客に貢献しましたが、西日本豪雨や台風の影響、記録的な猛暑が続いたことなどで未就学児童を中心としたファミリー層の伸び悩みもあり、入園者数は246千人(前年同期比5.7%増)と13千人の増加に留まりました。インバウンド集客については、チャーター便利用の台湾の団体旅行プランがハーモニーランドのみの設定から本年は他施設との複数設定となったことによる影響で、前年同期に対して3千人減少する結果となりました。
その他の事業のロボット事業に関しては、博物館向けのレンタルや、ホテルの人体型受付案内ロボット、歯科教育用などの特注ロボットの納品が売上に貢献しました。
なお、国内事業の営業利益につきましては、海外からのマスターライセンス収入の減少等により前年同期を下回りました。
ⅱ.欧州:売上高10億円(前年同期比0.2%増)、営業損失99百万円(同11百万円損失減)
欧州では、主要諸国の売上は依然厳しく、主要なライセンスカテゴリーにおいて前年を下回る状況です。中近東、東欧、ロシアにおきましても、その開拓に注力しておりますが、まだ十分な伸長を得られておりません。また、『ミスターメン リトルミス』のアジア展開も苦戦しております。販売費及び一般管理費では、英国の販売代理店との契約を解除し、直接営業に切り替えたことにより販売手数料が減少し、営業利益の改善に寄与しました。営業面での厳しい状況は続いておりますが、有名YouTuberなどインフルエンサーを活用したマーケティングを行い、有名ブランドとのコラボレーションや大手ファストファッションとの取り組みを強化し、主要カテゴリーであるソフトラインの底上げを図ってまいります。
ⅲ.北米:売上高12億円(前年同期比8.8%減)、営業損失5億円(同48百万円損失増)
米国では、サンフランシスコの子会社は本社、倉庫設備及び賃貸施設の売却に伴い、賃貸収入が無くなりました。売上では、主要カテゴリーであるアパレルやヘルス&ビューティにおいて前年を大きく下回りました。中期経営計画の施策でもある、『hello sanrio』をはじめとしたミックスキャラクターや、4月からNetflixで配信が始まり、反響を呼んでいる『アグレッシブ烈子(Aggretsuko)』や『ハローキティ』以外のキャラクター強化により、引き続き業績底打ちを目指してまいります。
ⅳ.南米:売上高2億円(前年同期比36.1%減)、営業利益12百万円(同82.0%減)
南米地域は、メキシコ、ブラジル、チリ、ペルーといった主要諸国の不調が大きく影響し、減収減益となりました。ブラジルでは、ヘルス&ビューティ、家庭用品が好調でしたが、主要カテゴリーであるアパレルの落ち込みをカバーするには至りませんでした。メキシコでは主要カテゴリーのアパレルや家庭用品は堅調でしたが、他のカテゴリーは全般に不調でした。今後、小売業者との直接のライセンス取引や、SNSや空間ライセンス施設を通じたキャラクターの露出を行ってまいります。
ⅴ.アジア:売上高42億円(前年同期比3.5%増)、営業利益15億円(同0.1%増)
台湾では、商品化権ライセンスの主要カテゴリーである、アパレル、ベビー用品、家庭用品が好調でした。キャラクターでは、『マイメロディ』が好調でした。
香港では、香港・マカオ市場が引き続き好調に推移しました。ドラッグストア等大手流通との販促キャンペーンや、金融機関との取り組みが貢献しました。前連結会計年度において、高成長を遂げたタイにつきましては、露出過多を避けるため、ブランドコントロールを行っており停滞状況にありますが、フィリピン、ベトナムにつきましては、まだ市場規模は小さいですが、商品化権ライセンスが順調に拡大し業績を下支えしました。
韓国では、ヘルス&ビューティや食品カテゴリーが順調でしたが、企業プロモーション等昨年好調であった企業特販の落ち込み等により、業績が前年同期を下回りました。
中国では、空間ライセンス事業が堅調に推移しております。商品化権ライセンスでは、中国最大手スポーツブランドの子供服を中心にアパレルが好調で業績を牽引しました。一方、宝石・金業界の低迷によるアクセサリー関連、コスメ・化粧品関連においての主要ライセンシーの落ち込みにより苦戦している部分がありますので、それを補うべく『ぐでたま』ほかのキャラクターによる新商品開発や、企業プロモーション等企業特販の開拓に注力してまいります。
キャラクターでは、中国においてアパレルの展開が好調な『バッドばつ丸』、韓国ではアニメのヒットにより『リルリルフェアリル』、その他地域で『シナモロール』『リトルツインスターズ』の伸長が、『ハローキティ』以外のキャラクターの構成比増に貢献しました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比52億円減の255億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは29億円の収入(前年同期比8億円の収入減)となりました。これは、税金等調整前四半期純利益が24億円(同5億円減)、減価償却費が9億円(同0.5億円の収入減)、売上債権の減少額が14億円(同9億円の収入増)であった一方、投資有価証券売却損益が4億円の利益(同1億円減)、法人税等の支払額が13億円(同7億円の支出増)であったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは55億円の支出(同36億円の支出増)となりました。これは主に、定期預金の預入払戻による差である46億円の支出(同25億円の支出増)、投資有価証券の取得売却による収支差額で3億円の支出(同10億円の支出増)等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは18億円の支出(同9億円の支出減)となりました。これは主に、長・短借入金の借入返済の差額8億円の収入(同1億円の収入増)に対し、社債の発行と償還の差額11億円の支出(同11億円の支出増)、配当金の支払額12億円(同21億円の支出減)等によるものです。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた事項はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。