有価証券報告書-第58期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は982億円で、前期末比30億円減少しました。資産の部の主な増加項目は現金及び預金31億円です。主な減少項目は未収入金5億円、繰延税金資産(流動資産)5億円、建物及び構築物8億円、土地13億円、投資有価証券6億円、繰延税金資産(固定資産)12億円、投資その他の資産のその他9億円です。
負債の部は455億円で前期末比27億円減少しました。主な増加項目は支払手形及び買掛金6億円です。主な減少項目は有利子負債7億円、退職給付に係る負債36億円です。
純資産の部につきましては、527億円と前期末比で3億円減少しました。主な増加項目は為替換算調整勘定7億円、退職給付に係る調整累計額による8億円です。また、利益剰余金は親会社株主に帰属する当期純利益による49億円の増加に対して配当金の67億円の支払いにより18億円減少しました。自己資本比率は53.4%で前期末比1.2ポイント上昇しました。
② 経営成績の状況
当社の当連結会計年度(海外連結会社:2017年1月1日~2017年12月31日、国内連結会社:2017年4月1日~2018年3月31日)における海外事業は、欧米市場での商品ライセンス収入の回復の遅れが影響し、中国を中心としたアジア市場の増収ではカバーしきれず、前期を下回りました。国内事業につきましては、地方においての消費の低迷が続いており、海外観光客のインバウンド需要による大都市圏での復調や、テーマパークの活況や他社アニメ系コンテンツとのコラボレーションの好調などに支えられましたが、前期を上回ることはできませんでした。
このような状況において、東京都多摩市のテーマパークが好調だった他、キャラクターでは、今期デビュー15周年を迎え、第32回サンリオキャラクター大賞で1位に輝いた『シナモロール』や、『ぐでたま』、1970年から90年代に活躍してきたキャラクターの再登場が『サンリオキャラクターズ』として収益及びキャラクターのワイド展開に貢献しました。他社ブランドとのコラボレーション商品も好評でした。また、アニメコンテンツとして『SHOW BY ROCK!!』や『サンリオ男子』が市場拡大に貢献しました。
これらの結果として、売上高は602億円(前期比3.9%減)、営業利益は57億円(同17.0%減)、経常利益は60億円(同17.0%減)と減収減益となりました。税金等調整前当期純利益は、米国子会社の固定資産売却益45億円、投資有価証券売却益6億円を計上した一方、欧州子会社の無形固定資産の減損損失を5億円計上したことなどにより107億円(同35.4%増)となりました。法人税、住民税及び事業税31億円、東京国税局による更正処分に対する追徴税額等に、加算税、利子・延滞税及び地方税を合わせて過年度法人税等として11億円計上したこと(平成30年3月に、当局に対し再調査請求を行っております。)、米国子会社における繰延税金資産の取崩し等、法人税等調整額を13億円計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は49億円(同23.9%減)となりました。前期において、過年度所得に対する更正の請求による法人税等還付税額11億円を計上したことも、親会社株主に帰属する当期純利益の前期比減少額、減少率に影響しております。
なお、すべての海外連結子会社の決算期は1月~12月であり、当連結会計年度の対象期間は、2017年1月~12月であります。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
ⅰ.日本:売上高453億円(前期比1.6%減)、営業利益43億円(同19.7%減)
国内小売業においては、日本人の消費マインドは上昇しておらず、また、インバウンドの消費行動も『モノ』から『コト』へ変化しておりますが、海外観光客数は変わらず伸びており、当社の売上にも大きく貢献しました。また、テーマパークにおきましては、前期以上にたくさんの方にご来園いただき活況を呈しました。しかしながら、国内全体では、主に欧米子会社からのマスターライセンス料の低迷が大きく影響し減収減益となりました。
物販事業は、引き続き地方の消費動向が厳しい状況ですが、関西を中心とした大都市圏においては、インバウンド需要が10月以降大きく伸長し、既存店売上(直営店及び百貨店の当社直営ショップベース)は、前期比では99.4%(下半期のみでは前年同期比100.7%)と復調の兆しを見せております。その中で、『マイメロディ』と『美少女戦士セーラームーン』のコラボレーションや、バレンタインでは「GODIVA」とのコラボレーションをはじめとする、他社コンテンツ、他社ブランドとのコラボレーションが話題となりました。その他、15周年を迎えた『シナモロール』、新キャラクターの『ミュークルドリーミー』や、イースターモチーフのマスコットなどが売上に貢献しております。また、好評でした『SHOW BY ROCK!!』のポップアップショップの後を受け、サンリオ初のアニメ・ゲーム関連グッズの常設専門店「Sanrio animestore(サンリオ アニメストア)」を今年3月、池袋P'PARCOにオープンするなど、新たな顧客開拓への取組を開始しました。
ライセンス事業は、主に文具・玩具流通の不振が影響したものの、「ユニクロ」や、「GU」などの新規取引を含む衣料関連の売上が拡大しました。また、サンリオキャラクターのワイド展開に加えて、『I'm Doraemon』、『鋼の錬金術師』などアニメ系コンテンツのサンリオプロデュース事業も好調に推移しました。他にも、花王株式会社のサニタリー商品、フマキラー株式会社の虫よけ商品や、サントリー食品インターナショナル株式会社、ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社、アサヒ飲料株式会社など大手飲料メーカーとの店頭お買い上げ促進キャンペーンが貢献しました。
テーマパーク事業の営業損益は、前期より大幅に改善しました。大分県のハーモニーランドは、上半期には、7月の九州北部豪雨や集客の多い9月の連休に台風の影響を受けるなど天候には恵まれなかったものの、前期の熊本地震による影響がなくなり、入園者数は前上半期を24千人上回る233千人(前年同期比11.8%増)にまで改善しました。下半期は、キャラクターメニューを中心としたオールキャラクター祭り、春にはイースターのイベントや大型の会員企画商品などによる集客は堅調に推移しましたが、10月の週末イベント開催日に、2度に亘る台風接近の影響を受けたことや、12月の強い寒波により、前年の集客を7千人下回りました。その結果、通期の入園者数は437千人と前期比で16千人増(前期比4.0%増)となりました。営業損益は、集客増による売上の増加と、修繕費、減価償却費の減少もあり前期より大幅に改善しました。
東京都多摩市のサンリオピューロランドは、施設限定で『品川紋次郎』たちが登場する『シナモロール』の15周年記念イベント「シナモロールふわもこタウン」のオープン、7月にはピューロビレッジにイルミネーションを増設し、ビレッジ全体で演出をした『ハローキティ』のイルミネーションショー「SPARKLE!!」の上演、9月からのハロウィーン期間には平日の営業時間を1時間延長したこと、3月より松竹株式会社とコラボレーションした「KAWAII KABUKI~ハローキティ一座の桃太郎~」の上演を始めたこと、さらに、企業タイアップやタレントイベントなどの実施が大きく増員に貢献した結果、入園者数は1,320千人(前期比9.6%増、115千人増)となりました。なかでもイベント関係の入園者数は122千人(前期比12.0%増、13千人増)でした。営業損益は、売上増加による増益に対し、最低賃金の上昇や開園時間延長による人件費や、4Fレストランの運営委託費、海外からの集客を増やすための海外向けWebサイトリニューアル費、SNSサイトを使った広告宣伝費などの経費増加はありましたが、大幅に増益となりました。
ⅱ.欧州:売上高21億円(前期比26.1%減)、営業損失93百万円(同2億円改善)
欧州では、景気は緩やかに回復基調にありましたが、映画、エンターテイメントキャラクターなど競合IPの影響もあり厳しい状況が続きました。主力のアパレル、玩具をはじめ、各カテゴリーでライセンス収入は大幅な減収となりましたが、家庭用品や文具のカテゴリーでは新規のライセンシーの貢献により比較的下げ幅を抑えることができました。『ミスターメン リトルミス』に関しては、主力カテゴリーの出版や、広告化権ビジネスが好調でした。
ⅲ.北米:売上高30億円(前期比24.4%減)、営業損失9億円(同3億円損失増)
米国では、店舗を持つ小売業はオンライン小売業に押され、店舗の閉鎖が相次ぐ中、『ハローキティ』のライセンス商品の陳列スペースも減少し、依然、商品化権ライセンスにとって厳しい状況が続いております。このような状況において、ベビー用品や企業向け広告化権ライセンスは健闘したものの、主力のカテゴリーである、アパレル、玩具のライセンス収入が半減するなど、多くのカテゴリーで減収となりました。その中で『ぐでたま』が成長しマルチキャラクターの展開に貢献しました。
ⅳ.南米:売上高8億円(前期比11.4%減)、営業利益93百万円(同52.6%減)
南米地域は、経済の停滞による、主力のメキシコの低迷が減収に大きく影響しました。カテゴリー別でも主力のアパレル・アクセサリー、ヘルス&ビューティーの落ち込みが影響しました。
ⅴ.アジア:売上高88億円(前期比1.4%増)、営業利益32億円(同7.1%増)
香港・東南アジア地域では、香港・マカオ小売市場は引き続き厳しい環境の中、低調でしたが、タイ市場が好調で、香港・マカオの落ち込みをカバーしました。カテゴリーでは、コンビニエンスストアでのミックスキャラクターのキャンペーンなど企業向け広告化権や、ヘルス&ビューティーが好調でした。タイでは、他に大手日用品メーカーのプロモーションなどが、シンガポールではチャンギ空港の大型案件などが売上に貢献したこともあり、堅調に推移しました。また、インドネシア、フィリピン市場の開拓も順調に推移しました。キャラクターでは『ぐでたま』や『チャーミーキティ』が貢献しました。
韓国では、地政学的リスクによる社会不安、外国人観光客の減少、青年層の失業者の増加などによる消費委縮傾向や、Eコマースの侵食により、既存小売市場は厳しい状況でした。このような環境下で、ゲームソフトやアパレルの落ち込みが顕著でしたが、一方で、文房具や、ランチ・キッチンアイテムや、企業向け広告化権は好調でした。また、『リルリルフェアリル』のアニメーションが好評で、12月には劇場版が公開され、動員も好調で、ミュージカル化も企画中です。
台湾では、政治的要因による大陸からの観光客の減少や中国越境Eコマースの拡大によって、既存小売市場は縮小傾向にあり、商品化権ライセンスは厳しい環境が続いております。カテゴリー別では、全般的に厳しい状況ですが、寝具関連商品や、大手スクーターメーカーとの『ぐでたま』新商品、電子雑貨が好調でした。
中国では、昨年2月にマスターライセンス契約を更新したKTL社(香港法人 KT Licensing Ltd.及び中国法人 KT Licensing (Shanghai) Ltd.)による、大手雑貨チェーン、生理用品の大手メーカーとの商品化権ライセンスが、コスメ・化粧品カテゴリーを大きく牽引したほか、中国最大手のスポーツブランドとの新規契約によりキッズ向け衣料を展開し、アパレルも大きく増収となりました。また、子供市場への注力により、玩具・スポーツ、ベビーも好調でした。課題である『ハローキティ』以外のキャラクター比率アップに関しては、大手ライセンシー向け『マイメロディ』『ぐでたま』『バッドばつ丸』の新提案が奏功し、売上構成比率は前期比倍増の6%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より7億円増の308億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、39億円の収入(前期比31億円の収入減)となりました。これは、税金等調整前当期純利益が107億円(前期比27億円増)、減価償却費が19億円(前期比2億円増)であった一方、退職給付に係る負債の減少が28億円(前期比26億円増)、固定資産処分損益の損失が45億円(前期は36百万円の利益)、法人税等の支払額が25億円(前期比2億円の支出減)であったことなどによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、43億円の収入(前期比43億円の収入減)となりました。有形固定資産の売却による64億円の収入、投資有価証券の取得売却による差額10億円の収入に対し、定期預金預入払戻の差である16億円の支出(前期は75億円の収入)、固定資産の取得による支出10億円(前期比微減)、投資活動その他の収支による4億円の支出(前期は16億円の収入)などによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは79億円の支出(前期比18億円の支出増)となりました。これは主に、配当金の支払額67億円(前期比微増)、社債の発行と償還の差額4億円の支出(前期比微減)などによるものです。
④ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社は、利益の追求のみでは会社は永続しない、“ソーシャル・コミュニケーション・ギフトビジネス”の会社として、すべてのステークホルダーに価値を提供しつつ社会貢献をしていきたいと考えております。しかしながら、当連結会計年度の営業利益では、ステークホルダーに十分な価値を提供するには足りておりません。そこで、全社的な戦略立案、実行管理のマーケティング機能を確立させ、顧客の求める商品・サービスを提供していくことにより業績の回復を目指すべく、中期経営計画を策定しました。中期経営計画につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 目標とする経営指標と中期的な会社の経営戦略」に記載のとおりであります。
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、国内テーマパーク事業は好調だったものの、欧州セグメント及び北米セグメントにおけるライセンス収入の回復が遅れていることにより、前連結会計年度に比べ24億円減少し、602億円(前期比3.9%減)となりました。売上高に占める報告セグメント別の割合は、日本が75.3%、欧州が3.6%、北米が5.1%、南米が1.3%、アジアは14.7%となりました。なお、報告セグメント別の経営成績の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載しております。
(営業利益)
当連結会計年度における販管費及び一般管理費は、売上高減少に伴う欧州セグメントにおける販売手数料や北米セグメントにおける人件費の減少及び日本セグメントにおける退職給付費用の減少等により、前連結会計年度に比べ5億円減少し、329億円(同1.7%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は前連結会計年度に比べ11億円減少し、57億円(同17.0%減)となりました。
(経常利益)
当連結年度における営業外収益は、前連結会計年度に比べ23百万円増加し、9億円(同2.6%増)となりました。
営業外費用は、前連結会計年度に比べ88百万円増加し、6億円(同15.3%増)となりました。
以上の結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ12億円減少し、60億円(同17.0%減)となりました。
(親株主に帰属する当期純利益又は親株主に帰属する当期純損失)
当連結会計年度における特別利益は、北米セグメントにおいて固定資産売却益を計上したこと等により、前連結会計年度に比べ45億円増加し、52億円(同598.9%増)となりました。
特別損失は、欧州セグメントにおいて無形固定資産の減損損失を計上したこと等により、前連結会計年度に比べ4億円増加し、5億円(同488.1%増)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益49億円(同23.9%減)となりました。
財政状態の分析
(資産)
総資産は、前連結会計年度末に比べ30億円減少して982億円となりました。
流動資産は、欧米子会社における法人税等の還付や投資有価証券の売却に係る未収入金が減少した一方、米国子会社の本社、倉庫設備及び賃貸施設の売却等により、現金及び預金が増加しました。その結果、前連結会計年度末に比べ20億円増加し、583億円となりました。
固定資産は、米国子会社の固定資産売却や繰延税金資産の取崩し、また欧州子会社の商標権やのれん等の減損等により、前連結会計年度末に比べ51億円減少し、398億円となりました。
(負債)
負債合計は、前連結会計年度末に比べ27億円減少し、455億円となりました。
流動負債は、支払手形及び買掛金の増加、また米国子会社の固定資産売却により発生した課税所得に係る未払法人税等が増加した一方、1年内の有利子負債が13億円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ3億円減少し、245億円となりました。
固定負債は、有利子負債が増加した一方、退職給付に係る負債が36億円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ23億円減少し、210億円となりました。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ3億円減少し、527億円となりました。
為替換算調整勘定7億円、退職給付に係る調整累計額が8億円増加した一方、利益剰余金は、親会社株主に帰属する当期純利益による49億円の増加に対して配当金の67億円の支払いにより18億円減少しました。
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入れのほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、運転資金は自己資金、金融機関からの借入及び社債を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及び社債を含む有利子負債の残高は200億円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は308億円となっております。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は982億円で、前期末比30億円減少しました。資産の部の主な増加項目は現金及び預金31億円です。主な減少項目は未収入金5億円、繰延税金資産(流動資産)5億円、建物及び構築物8億円、土地13億円、投資有価証券6億円、繰延税金資産(固定資産)12億円、投資その他の資産のその他9億円です。
負債の部は455億円で前期末比27億円減少しました。主な増加項目は支払手形及び買掛金6億円です。主な減少項目は有利子負債7億円、退職給付に係る負債36億円です。
純資産の部につきましては、527億円と前期末比で3億円減少しました。主な増加項目は為替換算調整勘定7億円、退職給付に係る調整累計額による8億円です。また、利益剰余金は親会社株主に帰属する当期純利益による49億円の増加に対して配当金の67億円の支払いにより18億円減少しました。自己資本比率は53.4%で前期末比1.2ポイント上昇しました。
② 経営成績の状況
当社の当連結会計年度(海外連結会社:2017年1月1日~2017年12月31日、国内連結会社:2017年4月1日~2018年3月31日)における海外事業は、欧米市場での商品ライセンス収入の回復の遅れが影響し、中国を中心としたアジア市場の増収ではカバーしきれず、前期を下回りました。国内事業につきましては、地方においての消費の低迷が続いており、海外観光客のインバウンド需要による大都市圏での復調や、テーマパークの活況や他社アニメ系コンテンツとのコラボレーションの好調などに支えられましたが、前期を上回ることはできませんでした。
このような状況において、東京都多摩市のテーマパークが好調だった他、キャラクターでは、今期デビュー15周年を迎え、第32回サンリオキャラクター大賞で1位に輝いた『シナモロール』や、『ぐでたま』、1970年から90年代に活躍してきたキャラクターの再登場が『サンリオキャラクターズ』として収益及びキャラクターのワイド展開に貢献しました。他社ブランドとのコラボレーション商品も好評でした。また、アニメコンテンツとして『SHOW BY ROCK!!』や『サンリオ男子』が市場拡大に貢献しました。
これらの結果として、売上高は602億円(前期比3.9%減)、営業利益は57億円(同17.0%減)、経常利益は60億円(同17.0%減)と減収減益となりました。税金等調整前当期純利益は、米国子会社の固定資産売却益45億円、投資有価証券売却益6億円を計上した一方、欧州子会社の無形固定資産の減損損失を5億円計上したことなどにより107億円(同35.4%増)となりました。法人税、住民税及び事業税31億円、東京国税局による更正処分に対する追徴税額等に、加算税、利子・延滞税及び地方税を合わせて過年度法人税等として11億円計上したこと(平成30年3月に、当局に対し再調査請求を行っております。)、米国子会社における繰延税金資産の取崩し等、法人税等調整額を13億円計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は49億円(同23.9%減)となりました。前期において、過年度所得に対する更正の請求による法人税等還付税額11億円を計上したことも、親会社株主に帰属する当期純利益の前期比減少額、減少率に影響しております。
なお、すべての海外連結子会社の決算期は1月~12月であり、当連結会計年度の対象期間は、2017年1月~12月であります。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
ⅰ.日本:売上高453億円(前期比1.6%減)、営業利益43億円(同19.7%減)
国内小売業においては、日本人の消費マインドは上昇しておらず、また、インバウンドの消費行動も『モノ』から『コト』へ変化しておりますが、海外観光客数は変わらず伸びており、当社の売上にも大きく貢献しました。また、テーマパークにおきましては、前期以上にたくさんの方にご来園いただき活況を呈しました。しかしながら、国内全体では、主に欧米子会社からのマスターライセンス料の低迷が大きく影響し減収減益となりました。
物販事業は、引き続き地方の消費動向が厳しい状況ですが、関西を中心とした大都市圏においては、インバウンド需要が10月以降大きく伸長し、既存店売上(直営店及び百貨店の当社直営ショップベース)は、前期比では99.4%(下半期のみでは前年同期比100.7%)と復調の兆しを見せております。その中で、『マイメロディ』と『美少女戦士セーラームーン』のコラボレーションや、バレンタインでは「GODIVA」とのコラボレーションをはじめとする、他社コンテンツ、他社ブランドとのコラボレーションが話題となりました。その他、15周年を迎えた『シナモロール』、新キャラクターの『ミュークルドリーミー』や、イースターモチーフのマスコットなどが売上に貢献しております。また、好評でした『SHOW BY ROCK!!』のポップアップショップの後を受け、サンリオ初のアニメ・ゲーム関連グッズの常設専門店「Sanrio animestore(サンリオ アニメストア)」を今年3月、池袋P'PARCOにオープンするなど、新たな顧客開拓への取組を開始しました。
ライセンス事業は、主に文具・玩具流通の不振が影響したものの、「ユニクロ」や、「GU」などの新規取引を含む衣料関連の売上が拡大しました。また、サンリオキャラクターのワイド展開に加えて、『I'm Doraemon』、『鋼の錬金術師』などアニメ系コンテンツのサンリオプロデュース事業も好調に推移しました。他にも、花王株式会社のサニタリー商品、フマキラー株式会社の虫よけ商品や、サントリー食品インターナショナル株式会社、ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社、アサヒ飲料株式会社など大手飲料メーカーとの店頭お買い上げ促進キャンペーンが貢献しました。
テーマパーク事業の営業損益は、前期より大幅に改善しました。大分県のハーモニーランドは、上半期には、7月の九州北部豪雨や集客の多い9月の連休に台風の影響を受けるなど天候には恵まれなかったものの、前期の熊本地震による影響がなくなり、入園者数は前上半期を24千人上回る233千人(前年同期比11.8%増)にまで改善しました。下半期は、キャラクターメニューを中心としたオールキャラクター祭り、春にはイースターのイベントや大型の会員企画商品などによる集客は堅調に推移しましたが、10月の週末イベント開催日に、2度に亘る台風接近の影響を受けたことや、12月の強い寒波により、前年の集客を7千人下回りました。その結果、通期の入園者数は437千人と前期比で16千人増(前期比4.0%増)となりました。営業損益は、集客増による売上の増加と、修繕費、減価償却費の減少もあり前期より大幅に改善しました。
東京都多摩市のサンリオピューロランドは、施設限定で『品川紋次郎』たちが登場する『シナモロール』の15周年記念イベント「シナモロールふわもこタウン」のオープン、7月にはピューロビレッジにイルミネーションを増設し、ビレッジ全体で演出をした『ハローキティ』のイルミネーションショー「SPARKLE!!」の上演、9月からのハロウィーン期間には平日の営業時間を1時間延長したこと、3月より松竹株式会社とコラボレーションした「KAWAII KABUKI~ハローキティ一座の桃太郎~」の上演を始めたこと、さらに、企業タイアップやタレントイベントなどの実施が大きく増員に貢献した結果、入園者数は1,320千人(前期比9.6%増、115千人増)となりました。なかでもイベント関係の入園者数は122千人(前期比12.0%増、13千人増)でした。営業損益は、売上増加による増益に対し、最低賃金の上昇や開園時間延長による人件費や、4Fレストランの運営委託費、海外からの集客を増やすための海外向けWebサイトリニューアル費、SNSサイトを使った広告宣伝費などの経費増加はありましたが、大幅に増益となりました。
ⅱ.欧州:売上高21億円(前期比26.1%減)、営業損失93百万円(同2億円改善)
欧州では、景気は緩やかに回復基調にありましたが、映画、エンターテイメントキャラクターなど競合IPの影響もあり厳しい状況が続きました。主力のアパレル、玩具をはじめ、各カテゴリーでライセンス収入は大幅な減収となりましたが、家庭用品や文具のカテゴリーでは新規のライセンシーの貢献により比較的下げ幅を抑えることができました。『ミスターメン リトルミス』に関しては、主力カテゴリーの出版や、広告化権ビジネスが好調でした。
ⅲ.北米:売上高30億円(前期比24.4%減)、営業損失9億円(同3億円損失増)
米国では、店舗を持つ小売業はオンライン小売業に押され、店舗の閉鎖が相次ぐ中、『ハローキティ』のライセンス商品の陳列スペースも減少し、依然、商品化権ライセンスにとって厳しい状況が続いております。このような状況において、ベビー用品や企業向け広告化権ライセンスは健闘したものの、主力のカテゴリーである、アパレル、玩具のライセンス収入が半減するなど、多くのカテゴリーで減収となりました。その中で『ぐでたま』が成長しマルチキャラクターの展開に貢献しました。
ⅳ.南米:売上高8億円(前期比11.4%減)、営業利益93百万円(同52.6%減)
南米地域は、経済の停滞による、主力のメキシコの低迷が減収に大きく影響しました。カテゴリー別でも主力のアパレル・アクセサリー、ヘルス&ビューティーの落ち込みが影響しました。
ⅴ.アジア:売上高88億円(前期比1.4%増)、営業利益32億円(同7.1%増)
香港・東南アジア地域では、香港・マカオ小売市場は引き続き厳しい環境の中、低調でしたが、タイ市場が好調で、香港・マカオの落ち込みをカバーしました。カテゴリーでは、コンビニエンスストアでのミックスキャラクターのキャンペーンなど企業向け広告化権や、ヘルス&ビューティーが好調でした。タイでは、他に大手日用品メーカーのプロモーションなどが、シンガポールではチャンギ空港の大型案件などが売上に貢献したこともあり、堅調に推移しました。また、インドネシア、フィリピン市場の開拓も順調に推移しました。キャラクターでは『ぐでたま』や『チャーミーキティ』が貢献しました。
韓国では、地政学的リスクによる社会不安、外国人観光客の減少、青年層の失業者の増加などによる消費委縮傾向や、Eコマースの侵食により、既存小売市場は厳しい状況でした。このような環境下で、ゲームソフトやアパレルの落ち込みが顕著でしたが、一方で、文房具や、ランチ・キッチンアイテムや、企業向け広告化権は好調でした。また、『リルリルフェアリル』のアニメーションが好評で、12月には劇場版が公開され、動員も好調で、ミュージカル化も企画中です。
台湾では、政治的要因による大陸からの観光客の減少や中国越境Eコマースの拡大によって、既存小売市場は縮小傾向にあり、商品化権ライセンスは厳しい環境が続いております。カテゴリー別では、全般的に厳しい状況ですが、寝具関連商品や、大手スクーターメーカーとの『ぐでたま』新商品、電子雑貨が好調でした。
中国では、昨年2月にマスターライセンス契約を更新したKTL社(香港法人 KT Licensing Ltd.及び中国法人 KT Licensing (Shanghai) Ltd.)による、大手雑貨チェーン、生理用品の大手メーカーとの商品化権ライセンスが、コスメ・化粧品カテゴリーを大きく牽引したほか、中国最大手のスポーツブランドとの新規契約によりキッズ向け衣料を展開し、アパレルも大きく増収となりました。また、子供市場への注力により、玩具・スポーツ、ベビーも好調でした。課題である『ハローキティ』以外のキャラクター比率アップに関しては、大手ライセンシー向け『マイメロディ』『ぐでたま』『バッドばつ丸』の新提案が奏功し、売上構成比率は前期比倍増の6%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より7億円増の308億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、39億円の収入(前期比31億円の収入減)となりました。これは、税金等調整前当期純利益が107億円(前期比27億円増)、減価償却費が19億円(前期比2億円増)であった一方、退職給付に係る負債の減少が28億円(前期比26億円増)、固定資産処分損益の損失が45億円(前期は36百万円の利益)、法人税等の支払額が25億円(前期比2億円の支出減)であったことなどによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、43億円の収入(前期比43億円の収入減)となりました。有形固定資産の売却による64億円の収入、投資有価証券の取得売却による差額10億円の収入に対し、定期預金預入払戻の差である16億円の支出(前期は75億円の収入)、固定資産の取得による支出10億円(前期比微減)、投資活動その他の収支による4億円の支出(前期は16億円の収入)などによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは79億円の支出(前期比18億円の支出増)となりました。これは主に、配当金の支払額67億円(前期比微増)、社債の発行と償還の差額4億円の支出(前期比微減)などによるものです。
④ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期比(%) |
日本 | 45,359 | △1.6 |
欧州 | 2,155 | △26.1 |
北米 | 3,042 | △24.4 |
南米 | 808 | △11.4 |
アジア | 8,854 | +1.4 |
計(百万円) | 60,220 | △3.9 |
(注) 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社は、利益の追求のみでは会社は永続しない、“ソーシャル・コミュニケーション・ギフトビジネス”の会社として、すべてのステークホルダーに価値を提供しつつ社会貢献をしていきたいと考えております。しかしながら、当連結会計年度の営業利益では、ステークホルダーに十分な価値を提供するには足りておりません。そこで、全社的な戦略立案、実行管理のマーケティング機能を確立させ、顧客の求める商品・サービスを提供していくことにより業績の回復を目指すべく、中期経営計画を策定しました。中期経営計画につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 目標とする経営指標と中期的な会社の経営戦略」に記載のとおりであります。
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、国内テーマパーク事業は好調だったものの、欧州セグメント及び北米セグメントにおけるライセンス収入の回復が遅れていることにより、前連結会計年度に比べ24億円減少し、602億円(前期比3.9%減)となりました。売上高に占める報告セグメント別の割合は、日本が75.3%、欧州が3.6%、北米が5.1%、南米が1.3%、アジアは14.7%となりました。なお、報告セグメント別の経営成績の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載しております。
(営業利益)
当連結会計年度における販管費及び一般管理費は、売上高減少に伴う欧州セグメントにおける販売手数料や北米セグメントにおける人件費の減少及び日本セグメントにおける退職給付費用の減少等により、前連結会計年度に比べ5億円減少し、329億円(同1.7%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は前連結会計年度に比べ11億円減少し、57億円(同17.0%減)となりました。
(経常利益)
当連結年度における営業外収益は、前連結会計年度に比べ23百万円増加し、9億円(同2.6%増)となりました。
営業外費用は、前連結会計年度に比べ88百万円増加し、6億円(同15.3%増)となりました。
以上の結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ12億円減少し、60億円(同17.0%減)となりました。
(親株主に帰属する当期純利益又は親株主に帰属する当期純損失)
当連結会計年度における特別利益は、北米セグメントにおいて固定資産売却益を計上したこと等により、前連結会計年度に比べ45億円増加し、52億円(同598.9%増)となりました。
特別損失は、欧州セグメントにおいて無形固定資産の減損損失を計上したこと等により、前連結会計年度に比べ4億円増加し、5億円(同488.1%増)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益49億円(同23.9%減)となりました。
財政状態の分析
(資産)
総資産は、前連結会計年度末に比べ30億円減少して982億円となりました。
流動資産は、欧米子会社における法人税等の還付や投資有価証券の売却に係る未収入金が減少した一方、米国子会社の本社、倉庫設備及び賃貸施設の売却等により、現金及び預金が増加しました。その結果、前連結会計年度末に比べ20億円増加し、583億円となりました。
固定資産は、米国子会社の固定資産売却や繰延税金資産の取崩し、また欧州子会社の商標権やのれん等の減損等により、前連結会計年度末に比べ51億円減少し、398億円となりました。
(負債)
負債合計は、前連結会計年度末に比べ27億円減少し、455億円となりました。
流動負債は、支払手形及び買掛金の増加、また米国子会社の固定資産売却により発生した課税所得に係る未払法人税等が増加した一方、1年内の有利子負債が13億円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ3億円減少し、245億円となりました。
固定負債は、有利子負債が増加した一方、退職給付に係る負債が36億円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ23億円減少し、210億円となりました。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ3億円減少し、527億円となりました。
為替換算調整勘定7億円、退職給付に係る調整累計額が8億円増加した一方、利益剰余金は、親会社株主に帰属する当期純利益による49億円の増加に対して配当金の67億円の支払いにより18億円減少しました。
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入れのほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、運転資金は自己資金、金融機関からの借入及び社債を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及び社債を含む有利子負債の残高は200億円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は308億円となっております。