四半期報告書-第112期第3四半期(令和3年10月1日-令和3年12月31日)
(1) 経営成績の概況
(金融経済環境)
当第3四半期連結累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年12月31日)の経済環境は、企業の設備投資や生産活動などに加えて個人消費にも持ち直しの動きが見られ、先行きについても各種政策の効果や海外経済の改善が期待されるものの、変異型ウイルスをはじめ新型コロナウイルス感染症の動向による内外経済への影響に引き続き注意する必要があります。
株式市場についてみますと、期初29,388円で始まった日経平均株価は、新型コロナウイルスの感染再拡大などが嫌気されて下落基調となり、8月20日には当期間の最安値となる27,013円まで下落しました。8月下旬以降はワクチン接種の進展による経済正常化や新政権による経済対策への期待から上昇基調に転じ、9月14日には当期間の最高値となる30,670円まで上昇したものの、その後は変異型ウイルス感染拡大への懸念が強まった影響などにより12月末は28,791円で取引を終えました。
この期間における東京市場等(東証、名証およびPTS)の制度信用取引買い残高をみますと、期初の2兆2,800億円台から増加し、7月初旬には当期間のピークとなる2兆6,500億円台を付けたものの、その後は株価上昇につれて減少基調となり、9月に当期間のボトムとなる2兆2,600億円台を付けました。11月の株価急落局面では2兆6,300億円台まで回復する場面もみられましたが、その後は再び減少に転じ、12月末は2兆3,000億円台となりました。一方、期初に5,900億円台であった同売り残高は、5月に当期間のボトムとなる4,300億円台まで減少しましたが、株価の回復に伴う新規売りの増加を受け、9月には当期間のピークとなる6,400億円台を付けました。その後は再び減少基調となり、12月末はボトム並みの4,300億円台となりました。
(2022年3月期第3四半期決算)
このような環境の下、当第3四半期連結累計期間の連結営業収益は、セキュリティ・ファイナンス業務は好調なものの貸借取引業務の減収により22,362百万円(前年同期比3.5%減)となりました。一方、連結営業費用は貸借取引における有価証券借入料が減少したことから11,941百万円(同10.3%減)となり、一般管理費は当社における貸倒引当金の算定方法見直しに伴う負担額の減少などにより5,391百万円(同6.7%減)となりました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の連結営業利益は5,029百万円(同23.1%増)、同経常利益は5,625百万円(同25.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4,032百万円(同23.8%増)といずれも増益となりました。
次に、当第3四半期連結累計期間における各セグメントの営業概況は以下のとおりです。
〇証券金融業
証券金融業務における営業収益は19,672百万円(前年同期比4.9%減)となりました。
業務別の営業収益をみますと、貸借取引業務における営業収益は4,434百万円(前年同期比49.1%減)となりました。貸借取引貸付金が期中平均で2,907億円と前年同期比765億円増加し、貸付金利息は増収となったものの、貸借取引貸付有価証券が期中平均で1,836億円と前年同期比1,317億円の減少し、貸株料および貸株超過銘柄にかかる品貸料がいずれも減収となりました。
セキュリティ・ファイナンス業務における営業収益は11,337百万円(同22.1%増)となりました。
このうち、債券営業部門(9,486百万円、同25.6%増)は、取引先ニーズへの積極対応が奏功して現先取引および現金担保付債券貸借取引(債券レポ取引)の残高(合計)が引き続き堅調に推移しました。金融商品取引業者向けの資金の貸付(849百万円、同42.1%増)は、現金担保付株券等貸借取引(株券レポ取引)の増加により、一般信用ファイナンス(112百万円、同112.2%増)および個人・一般事業法人向け(383百万円、同9.1%増)は貸付残高の増加により、それぞれ増収となりました。一方、一般貸株部門(505百万円、同30.8%減)は上期の借株需要の低調に加え、利鞘の厚い取引の残高減少により減収となりました。
その他の収益(3,900百万円、同45.8%増)は投資有価証券の売却益などにより増収となりました。
〇信託銀行業
信託銀行業務における営業収益は2,056百万円(同13.3%増)となりました。管理型信託サービスにおける受託残高の増加により信託報酬が引き続き堅調となったほか、貸付金の平均残高も増加しました。
〇不動産賃貸業
不動産賃貸業務における営業収益は633百万円(同7.0%減)となりました。
(2) 財政状態に関する分析
(資産、負債および純資産の状況)
当第3四半期連結会計期間末(2021年12月31日)の資産合計額は13兆4,520億円(前連結会計年度末比1兆3,157億円増)、負債合計額は13兆3,165億円(同1兆3,155億円増)、純資産合計額は1,354億円(同2億円増)といずれも増加しました。
この主な要因は以下のとおりです。
○資産
現金及び預金…日銀当座預金への預け金の減少等に伴い、前連結会計年度末に比べて5,147億円減少しました。
営業貸付金…貸借取引貸付金および日証金信託銀行株式会社における貸付金の期末残高の減少に伴い、前連結会計年度末に比べて626億円減少しました。
買現先勘定…現先取引残高の増加に伴い、前連結会計年度末に比べて1兆866億円増加しました
借入有価証券代り金…現金担保付債券貸借取引(債券レポ取引)にかかる差入担保金の増加に伴い、前連結会計年度末に比べて5,909億円増加しました。
○負債
コールマネーおよびコマーシャル・ペーパー…機動的な資金調達を行った結果、前連結会計年度末に比べてそれぞれ3,431億円、1,080億円の減少となりました。
売現先勘定…現先取引残高の増加に伴い、前連結会計年度末に比べて2兆1,527億円増加しました。
貸付有価証券代り金…貸借取引および現金担保付債券貸借取引(債券レポ取引)にかかる受入担保金の減少に伴い、前連結会計年度末に比べて1,813億円減少しました。
信託勘定借…日証金信託銀行株式会社の信託勘定における待機資金の減少に伴い、前連結会計年度末に比べて1,309億円減少しました。
○純資産
株主資本…剰余金の配当(27億円)および自己株式の取得(3億円)に伴う減少があったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益(40億円)の計上により、前連結会計年度末に比べて9億円増加しました。
その他の包括利益累計額…保有する有価証券等の価格変動に伴いその他有価証券評価差額金が減少したほか、繰延ヘッジ損益も悪化したことから、前連結会計年度末に比べて7億円減少しました。
(3) 当社グループ業務別営業収益の状況
(4) 当社グループ貸付金の状況(平均残高)
(5) 貸借取引金利・貸株料の推移
(6) 経営方針・経営戦略等
当社は、2020年3月に策定した第6次中期経営計画のもとで、免許業務である貸借取引業務の基盤強化と収益源の多様化への取組みを推進するとともに、効率的な業務運営体制の構築による競争力の基盤強化に取組んでおり、所期の成果をあげつつあります。
この間、当社を取り巻く環境をみますと、コーポレートガバナンス・コードの改訂が実施され、2022年4月には東証新市場区分への移行が予定されるなど、上場企業として、高度なガバナンス体制を基礎とした持続的成長と中長期的な企業価値向上の実現に向けた一段のコミットメントと透明性の確保が求められる状況であると認識しています。
当社は、上場会社を巡るこの変革を、経営改革に向けた現在の取組みを加速する好機ととらえています。資本市場との対話を深め、投資家・株主の皆様のご期待に応えるべく、「中期的な経営方針」を新たに策定し、2021年11月19日に公表いたしました。
当社としましては、当社が掲げる経営理念と今回策定した中期的な経営方針の下、証券市場のインフラ機能を担う証券金融会社として求められる高い財務健全性維持と、上場企業として求められる持続的成長と中長期的な企業価値の向上の実現に、グループ企業の総力を結集して取組む所存です。
(中期的な経営方針)
① 当社が目指す企業としての将来像
当社は、当社が掲げる経営理念の下で、証券市場のインフラ機能を担う証券金融会社として求められる公共的役割を強く認識しつつ、高い財務の健全性維持と、上場企業として求められる持続的成長と中長期的な企業価値の向上を実現する企業を目指す。
② 中期的な経営目標
新たな中期的な経営目標として、現中期経営計画の期間(2022 年度まで)においてROE4%、次期中期経営計画の期間(2023年度~2025年度)においてROE5%の達成を目指す。
③ 戦略等
中期的な経営目標の実現のため、1)貸借取引を核とするセキュリティファイナンス業務の強化、2)グループ連結経営の強化、3)業務運営の効率化などにより、収益力と資本効率の向上に向けての取組みを加速する。
株主還元については、さらなる充実を図っていく観点から、2021年度以降2025年度(ROE5%目標達成)までの間、配当および自己株式取得の機動的な実施により累計で総還元性向100%を目指す。なお、配当については、2022年度以降2025年度(ROE5%目標達成)までの間は、上記のとおり総還元性向の目標値を設定することから、従来の配当方針(連結配当性向60%)に代えて、1株当たり年間配当金額が30円を下回らない範囲で積極的な配当を目指す方針とする。
④ コーポレート・ガバナンス対応
上場企業に求められているガバナンスの諸課題にスピード感をもって取組む。
(7) 対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、対処すべき課題について重要な変更はありません。
(8) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の金額は40百万円であります。これは、分散型台帳技術を活用した有価証券貸借取引にかかる共同実証研究に関連するものであり、研究期間(2年程度を予定)における総額です。
(金融経済環境)
当第3四半期連結累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年12月31日)の経済環境は、企業の設備投資や生産活動などに加えて個人消費にも持ち直しの動きが見られ、先行きについても各種政策の効果や海外経済の改善が期待されるものの、変異型ウイルスをはじめ新型コロナウイルス感染症の動向による内外経済への影響に引き続き注意する必要があります。
株式市場についてみますと、期初29,388円で始まった日経平均株価は、新型コロナウイルスの感染再拡大などが嫌気されて下落基調となり、8月20日には当期間の最安値となる27,013円まで下落しました。8月下旬以降はワクチン接種の進展による経済正常化や新政権による経済対策への期待から上昇基調に転じ、9月14日には当期間の最高値となる30,670円まで上昇したものの、その後は変異型ウイルス感染拡大への懸念が強まった影響などにより12月末は28,791円で取引を終えました。
この期間における東京市場等(東証、名証およびPTS)の制度信用取引買い残高をみますと、期初の2兆2,800億円台から増加し、7月初旬には当期間のピークとなる2兆6,500億円台を付けたものの、その後は株価上昇につれて減少基調となり、9月に当期間のボトムとなる2兆2,600億円台を付けました。11月の株価急落局面では2兆6,300億円台まで回復する場面もみられましたが、その後は再び減少に転じ、12月末は2兆3,000億円台となりました。一方、期初に5,900億円台であった同売り残高は、5月に当期間のボトムとなる4,300億円台まで減少しましたが、株価の回復に伴う新規売りの増加を受け、9月には当期間のピークとなる6,400億円台を付けました。その後は再び減少基調となり、12月末はボトム並みの4,300億円台となりました。
(2022年3月期第3四半期決算)
このような環境の下、当第3四半期連結累計期間の連結営業収益は、セキュリティ・ファイナンス業務は好調なものの貸借取引業務の減収により22,362百万円(前年同期比3.5%減)となりました。一方、連結営業費用は貸借取引における有価証券借入料が減少したことから11,941百万円(同10.3%減)となり、一般管理費は当社における貸倒引当金の算定方法見直しに伴う負担額の減少などにより5,391百万円(同6.7%減)となりました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の連結営業利益は5,029百万円(同23.1%増)、同経常利益は5,625百万円(同25.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4,032百万円(同23.8%増)といずれも増益となりました。
次に、当第3四半期連結累計期間における各セグメントの営業概況は以下のとおりです。
〇証券金融業
証券金融業務における営業収益は19,672百万円(前年同期比4.9%減)となりました。
業務別の営業収益をみますと、貸借取引業務における営業収益は4,434百万円(前年同期比49.1%減)となりました。貸借取引貸付金が期中平均で2,907億円と前年同期比765億円増加し、貸付金利息は増収となったものの、貸借取引貸付有価証券が期中平均で1,836億円と前年同期比1,317億円の減少し、貸株料および貸株超過銘柄にかかる品貸料がいずれも減収となりました。
セキュリティ・ファイナンス業務における営業収益は11,337百万円(同22.1%増)となりました。
このうち、債券営業部門(9,486百万円、同25.6%増)は、取引先ニーズへの積極対応が奏功して現先取引および現金担保付債券貸借取引(債券レポ取引)の残高(合計)が引き続き堅調に推移しました。金融商品取引業者向けの資金の貸付(849百万円、同42.1%増)は、現金担保付株券等貸借取引(株券レポ取引)の増加により、一般信用ファイナンス(112百万円、同112.2%増)および個人・一般事業法人向け(383百万円、同9.1%増)は貸付残高の増加により、それぞれ増収となりました。一方、一般貸株部門(505百万円、同30.8%減)は上期の借株需要の低調に加え、利鞘の厚い取引の残高減少により減収となりました。
その他の収益(3,900百万円、同45.8%増)は投資有価証券の売却益などにより増収となりました。
〇信託銀行業
信託銀行業務における営業収益は2,056百万円(同13.3%増)となりました。管理型信託サービスにおける受託残高の増加により信託報酬が引き続き堅調となったほか、貸付金の平均残高も増加しました。
〇不動産賃貸業
不動産賃貸業務における営業収益は633百万円(同7.0%減)となりました。
(2) 財政状態に関する分析
(資産、負債および純資産の状況)
当第3四半期連結会計期間末(2021年12月31日)の資産合計額は13兆4,520億円(前連結会計年度末比1兆3,157億円増)、負債合計額は13兆3,165億円(同1兆3,155億円増)、純資産合計額は1,354億円(同2億円増)といずれも増加しました。
この主な要因は以下のとおりです。
○資産
現金及び預金…日銀当座預金への預け金の減少等に伴い、前連結会計年度末に比べて5,147億円減少しました。
営業貸付金…貸借取引貸付金および日証金信託銀行株式会社における貸付金の期末残高の減少に伴い、前連結会計年度末に比べて626億円減少しました。
買現先勘定…現先取引残高の増加に伴い、前連結会計年度末に比べて1兆866億円増加しました
借入有価証券代り金…現金担保付債券貸借取引(債券レポ取引)にかかる差入担保金の増加に伴い、前連結会計年度末に比べて5,909億円増加しました。
○負債
コールマネーおよびコマーシャル・ペーパー…機動的な資金調達を行った結果、前連結会計年度末に比べてそれぞれ3,431億円、1,080億円の減少となりました。
売現先勘定…現先取引残高の増加に伴い、前連結会計年度末に比べて2兆1,527億円増加しました。
貸付有価証券代り金…貸借取引および現金担保付債券貸借取引(債券レポ取引)にかかる受入担保金の減少に伴い、前連結会計年度末に比べて1,813億円減少しました。
信託勘定借…日証金信託銀行株式会社の信託勘定における待機資金の減少に伴い、前連結会計年度末に比べて1,309億円減少しました。
○純資産
株主資本…剰余金の配当(27億円)および自己株式の取得(3億円)に伴う減少があったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益(40億円)の計上により、前連結会計年度末に比べて9億円増加しました。
その他の包括利益累計額…保有する有価証券等の価格変動に伴いその他有価証券評価差額金が減少したほか、繰延ヘッジ損益も悪化したことから、前連結会計年度末に比べて7億円減少しました。
(3) 当社グループ業務別営業収益の状況
前第3四半期連結累計期間 (自 2020年4月1日 至 2020年12月31日) | 当第3四半期連結累計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年12月31日) | 前連結会計年度(通期) (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | ||||||
金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |||
証券金融業 | 20,678 | 89.2 | 19,672 | 88.0 | 27,534 | 89.1 | ||
貸借取引業務 | 8,716 | 37.6 | 4,434 | 19.8 | 11,359 | 36.7 | ||
貸借取引貸付金利息 | 1,047 | 4.5 | 1,386 | 6.2 | 1,453 | 4.7 | ||
借入有価証券代り金利息 | 888 | 3.8 | 356 | 1.6 | 1,108 | 3.6 | ||
有価証券貸付料(品貸料) | 5,564 | 24.0 | 1,877 | 8.4 | 7,213 | 23.3 | ||
有価証券貸付料(貸株料) | 1,009 | 4.4 | 590 | 2.6 | 1,278 | 4.1 | ||
セキュリティ・ファイナンス業務 | 9,287 | 40.1 | 11,337 | 50.7 | 12,353 | 40.0 | ||
一般信用ファイナンス | 53 | 0.2 | 112 | 0.5 | 80 | 0.3 | ||
金融商品取引業者向け | 597 | 2.6 | 849 | 3.8 | 785 | 2.5 | ||
個人・一般事業法人向け | 351 | 1.5 | 383 | 1.7 | 468 | 1.5 | ||
一般貸株 | 730 | 3.2 | 505 | 2.3 | 950 | 3.1 | ||
債券営業 | 7,554 | 32.6 | 9,486 | 42.4 | 10,069 | 32.6 | ||
その他 | 2,675 | 11.5 | 3,900 | 17.5 | 3,820 | 12.4 | ||
信託銀行業 | 1,814 | 7.9 | 2,056 | 9.2 | 2,481 | 8.0 | ||
貸付金利息 | 59 | 0.3 | 71 | 0.3 | 92 | 0.3 | ||
信託報酬 | 738 | 3.2 | 942 | 4.2 | 1,031 | 3.3 | ||
その他 | 1,016 | 4.4 | 1,042 | 4.7 | 1,357 | 4.4 | ||
不動産賃貸業 | 681 | 2.9 | 633 | 2.8 | 908 | 2.9 | ||
合計 | 23,175 | 100.0 | 22,362 | 100.0 | 30,924 | 100.0 |
(4) 当社グループ貸付金の状況(平均残高)
前第3四半期連結累計期間 (自 2020年4月1日 至 2020年12月31日) | 当第3四半期連結累計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年12月31日) | 前連結会計年度(通期) (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | ||
(億円) | (億円) | (億円) | ||
貸借取引貸付金 | 2,141 | 2,907 | 2,246 | |
貸借取引貸付有価証券 | 3,154 | 1,836 | 3,006 | |
セキュリティ・ファイナンス | 68,736 | 96,250 | 70,990 | |
一般信用ファイナンス | 88 | 206 | 99 | |
金融商品取引業者向け | 3,036 | 5,543 | 3,274 | |
個人・一般事業法人向け | 130 | 147 | 130 | |
一般貸株 | 553 | 447 | 471 | |
債券営業 (債券レポ・現先取引など) | 64,927 | 89,905 | 67,014 | |
信託銀行貸付金 | 5,557 | 6,971 | 5,711 |
(5) 貸借取引金利・貸株料の推移
年月日(約定日) | 貸借取引融資金利 | 貸株等代り金金利 | 貸株料 | |
2001年5月1日 | 0.60% | 0.00% | - | |
2002年5月7日 | 0.60% | 0.00% | 0.40% | |
2006年7月27日 | 0.74% | (+0.14%) | 0.00% | 0.40% |
2006年9月22日 | 0.86% | (+0.12%) | 0.00% | 0.40% |
2007年3月15日 | 1.02% | (+0.16%) | 0.00% | 0.40% |
2007年4月5日 | 1.11% | (+0.09%) | 0.00% | 0.40% |
2009年1月29日 | 0.97% | (△0.14%) | 0.00% | 0.40% |
2010年11月22日 | 0.77% | (△0.20%) | 0.00% | 0.40% |
2014年8月6日 | 0.64% | (△0.13%) | 0.00% | 0.40% |
2016年3月9日 | 0.60% | (△0.04%) | 0.00% | 0.40% |
2021年12月31日現在 | 0.60% | 0.00% | 0.40% |
(6) 経営方針・経営戦略等
当社は、2020年3月に策定した第6次中期経営計画のもとで、免許業務である貸借取引業務の基盤強化と収益源の多様化への取組みを推進するとともに、効率的な業務運営体制の構築による競争力の基盤強化に取組んでおり、所期の成果をあげつつあります。
この間、当社を取り巻く環境をみますと、コーポレートガバナンス・コードの改訂が実施され、2022年4月には東証新市場区分への移行が予定されるなど、上場企業として、高度なガバナンス体制を基礎とした持続的成長と中長期的な企業価値向上の実現に向けた一段のコミットメントと透明性の確保が求められる状況であると認識しています。
当社は、上場会社を巡るこの変革を、経営改革に向けた現在の取組みを加速する好機ととらえています。資本市場との対話を深め、投資家・株主の皆様のご期待に応えるべく、「中期的な経営方針」を新たに策定し、2021年11月19日に公表いたしました。
当社としましては、当社が掲げる経営理念と今回策定した中期的な経営方針の下、証券市場のインフラ機能を担う証券金融会社として求められる高い財務健全性維持と、上場企業として求められる持続的成長と中長期的な企業価値の向上の実現に、グループ企業の総力を結集して取組む所存です。
(中期的な経営方針)
① 当社が目指す企業としての将来像
当社は、当社が掲げる経営理念の下で、証券市場のインフラ機能を担う証券金融会社として求められる公共的役割を強く認識しつつ、高い財務の健全性維持と、上場企業として求められる持続的成長と中長期的な企業価値の向上を実現する企業を目指す。
② 中期的な経営目標
新たな中期的な経営目標として、現中期経営計画の期間(2022 年度まで)においてROE4%、次期中期経営計画の期間(2023年度~2025年度)においてROE5%の達成を目指す。
③ 戦略等
中期的な経営目標の実現のため、1)貸借取引を核とするセキュリティファイナンス業務の強化、2)グループ連結経営の強化、3)業務運営の効率化などにより、収益力と資本効率の向上に向けての取組みを加速する。
株主還元については、さらなる充実を図っていく観点から、2021年度以降2025年度(ROE5%目標達成)までの間、配当および自己株式取得の機動的な実施により累計で総還元性向100%を目指す。なお、配当については、2022年度以降2025年度(ROE5%目標達成)までの間は、上記のとおり総還元性向の目標値を設定することから、従来の配当方針(連結配当性向60%)に代えて、1株当たり年間配当金額が30円を下回らない範囲で積極的な配当を目指す方針とする。
④ コーポレート・ガバナンス対応
上場企業に求められているガバナンスの諸課題にスピード感をもって取組む。
(7) 対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、対処すべき課題について重要な変更はありません。
(8) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の金額は40百万円であります。これは、分散型台帳技術を活用した有価証券貸借取引にかかる共同実証研究に関連するものであり、研究期間(2年程度を予定)における総額です。