有価証券報告書-第61期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
(財政状態)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ3,376百万円増加し、48,077百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ618百万円増加し、17,727百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,757百万円増加し、30,349百万円となりました。
(経営成績)
当連結会計年度の経営成績は、売上高141,728百万円(前連結会計年度比 6.3%増)、営業利益5,944百万円(同 4.6%増)、経常利益5,909百万円(同 6.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,622百万円(同 2.3%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
ロジスティクスマネジメント事業につきましては、売上高47,162百万円(前連結会計年度比 0.7%増)、営業利益2,865百万円(同 5.9%増)となりました。
物流情報サービス事業につきましては、売上高78,036百万円(前連結会計年度比 6.9%増)、営業利益3,108百万円(同 8.2%増)となりました。
インダストリアルサポート事業につきましては、売上高8,221百万円(前連結会計年度比 4.2%減)、営業利益83百万円(同 38.1%減)となりました。
その他につきましては、売上高9,872百万円(前連結会計年度比 52.2%増)、営業利益89百万円(同 54.6%減)となりました。
トランコムグループの経営成績
事業セグメント別の経営成績
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,008百万円増加し、10,258百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益5,656百万円、減価償却費1,667百万円などの資金の増加と、売上債権の増加額1,457百万円、法人税等の支払額1,872百万円などの資金の減少により、結果として、4,678百万円の収入(前連結会計年度 5,390百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得に係る支出931百万円、無形固定資産の取得に係る支出443百万円などの資金の減少等により、結果として、1,418百万円の支出(前連結会計年度 2,281百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額770百万円などの資金の減少等により、結果として、1,287百万円の支出(前連結会計年度 2,500百万円の支出)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業報告セグメントは、ロジスティクスマネジメント事業、物流情報サービス事業、インダストリアルサポート事業であり、生産及び受注を伴う事業でないため生産及び受注の実績については記載を省略し、販売の実績については「①財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントの経営成績に関連付けて記載しております。
最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、採用した会計方針において各種の見積りを行っております。これらの見積りにつきましては、過去の実績、現時点における客観的情報、将来計画されている事項等を総合的に勘案して合理的に判断し、その結果を反映させておりますが、実際の結果につきましては、見積り特有の不確実性により、その差異が連結財務諸表の報告数値に影響を及ぼす可能性があります。
連結財務諸表の作成に関する重要な会計方針につきましては、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の物流業界は、EC市場の拡大による消費者の購買スタイルの変化に伴い、貨物の小口化、多頻度化が進み輸配送ニーズが多様化するなど、物流構造が大きく変化してきております。そのような中で、一層深刻化するトラックドライバー不足、庫内作業員の人件費の上昇など、大きな社会問題に直面し、物流事業者にとっては大変厳しい経営環境となりました。
このような状況の中、当連結会計年度におきましては、トランコムグループ中期経営計画「TRANCOM VISION 2020」のもと、各事業がそれぞれ質の高い機能を果たし、その競争力のある事業が有機的に結合することで、高いシナジーを創出するべく、取り組みを推進いたしました。物流情報サービス事業は、事業の高度化による更なるマーケットの創出を推進しました。ロジスティクスマネジメント事業・インダストリアルサポート事業は、盤石な事業基盤の構築に向け取り組みを進めました。その他セグメントに区分される、海外事業においては、タイ王国での物流業務が、平成29年3月にはじまり、一時は厳しい状況となりましたが、安定稼動に向け、グループ一丸となって取り組んだことにより、早期の安定運営をすることができました。
これらの結果、当社グループの売上高は、141,728百万円(前連結会計年度比 6.3%増)、営業利益は、5,944百万円(同 4.6%増)、経常利益は、5,909百万円(同 6.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、3,622百万円(同 2.3%減)となりました。
また、財政状態については、次のとおりとなりました。
流動資産は、現金及び預金が2,008百万円、取引の増加に伴い受取手形及び売掛金が1,149百万円それぞれ増加したことなどにより、3,712百万円増加し33,585百万円となりました。
固定資産は、投資その他の資産が3百万円増加した一方、減価償却などにより、有形固定資産が170百万円、無形固定資産が168百万円それぞれ減少したことにより、335百万円減少し14,491百万円となりました。これらにより資産合計は、3,376百万円増加し48,077百万円となりました。
流動負債は、買掛金が283百万円、未払金が226百万円それぞれ増加したことなどにより、940百万円増加し15,170百万円となりました。
固定負債は、支払いによりリース債務が125百万円、支払額確定に伴い厚生年金基金解散損失引当金が309百万円それぞれ減少したことなどにより、321百万円減少し2,557百万円となりました。これらにより負債合計は、618百万円増加し17,727百万円となりました。
純資産は、利益剰余金が2,851百万円増加したことなどにより、2,757百万円増加し30,349百万円となり、自己資本比率は62.8%となりました。
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(ロジスティクスマネジメント事業)
ロジスティクスマネジメント事業につきましては、一層多様化、高度化するお客様の物流ニーズに対応するため、磐石な事業基盤を再構築する取り組みを行いました。
具体的には、現場の運営力の向上を図るために、ICTを活用した動態管理などの管理機能強化、人材の確保・育成へ重点を置いた環境整備、安全活動などの基本の徹底を行いました。また、お客様と共同して業務改善を実施し、料金の適正化を進めることで収益性の改善を行いました。
加えて、既存のお客様の深耕拡大とともに、新規のお客様との取引開始により、新たな事業領域を拡げました。
以上の結果、ロジスティクスマネジメント事業の売上高は、前連結会計年度に業務縮小・廃止した拠点の減収要因はあったものの、前連結会計年度新規拠点及び当連結会計年度新規業務の稼動に加え、既存拠点での物量増により、47,162百万円(前連結会計年度比 0.7%増)となりました。
営業利益につきましては、当連結会計年度における新規業務の稼動に伴う初期費用の計上はありましたが、前連結会計年度に稼動した拠点の収益化に加え、前連結会計年度における生産性悪化拠点の収益改善により、2,865百万円(同 5.9%増)となりました。
セグメント資産は、現預金及び売上債権が1,335百万円増加したこと、また、減価償却などにより固定資産が340百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ1,041百万円増加の21,561百万円となりました。
(物流情報サービス事業)
物流情報サービス事業につきましては、「お客様から期待される№1輸送プロバイダーへの挑戦」を事業方針に掲げ、貨物情報量の増加、パートナー企業への支援サービス強化、中ロットサービス(中量貨物の混載輸送)の拡大などに取り組みました。
具体的には、積極的な営業活動による取引の拡大、パートナー企業へのトラックリースやトラックドライバー募集サイト「トラはた」の提供などの支援サービス強化を図りました。また、情報量の多いチャーター部門での取り組み推進による中ロットサービスの拡充などを行いました。
以上の結果、物流情報サービス事業の売上高は、空車情報取得に苦戦いたしましたが、専属車両の増便や、分析ツールを駆使したアプローチなどにより、成約件数が増加したことから、78,036百万円(前連結会計年度比 6.9%増)となりました。
営業利益につきましては、売上高の増加に伴い利益が増加したことにより、3,108百万円(同 8.2%増)となりました。
セグメント資産は、現預金及び売上債権が1,777百万円増加したこと、また、ソフトウエア開発投資などにより固定資産が121百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ1,858百万円増加の17,505百万円となりました。
(インダストリアルサポート事業)
インダストリアルサポート事業につきましては、人手不足が深刻化する社会環境の中で、お客様の期待に応えるため、事業体制の強化に取り組み、強固な地盤構築を図りました。
具体的には、既存のお客様ニーズに合わせた請負拡大の提案や新たな安定顧客の創造に向けた積極的な営業展開を進めました。また、人材の成長を促進するためのキャリアプランの設定、WEBを効果的に活用した新しい採用手法の導入などに取り組みました。
以上の結果、インダストリアルサポート事業の売上高は、新規のお客様の獲得による増収要因はあったものの、既存のお客様の減産の影響による人員の減少、派遣期間の満了などにより、8,221百万円(前連結会計年度比 4.2%減)となりました。
営業利益につきましては、売上高の減少に伴う利益の減少や、人員確保の募集費の計上などにより、83百万円(同 38.1%減)となりました。
セグメント資産は、現預金及び売上債権が121百万円減少したこと、また、減価償却などにより固定資産が16百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ132百万円減少の1,719百万円となりました。
(その他)
その他につきましては、前連結会計年度に子会社化したTransfreight China Logistics Ltd.が当連結会計年度においては通期寄与いたしました。また、タイ王国での物流業務が本格的に稼動し、初期段階では苦しい状況を経ましたが、早期に修復を図ることができました。
以上の結果、その他の売上高は、9,872百万円(前連結会計年度比 52.2%増)となりました。
営業利益につきましては、タイ王国での業務費用が想定以上にかかり、89百万円(同 54.6%減)となりました。
セグメント資産は、現預金及び売上債権が493百万円増加したこと、また、ソフトウエア開発投資などにより固定資産が32百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ662百万円増加の5,019百万円となりました。
③資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、傭車費及び支払保管料、支払荷役料のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金及び設備投資資金等につきましては、自己資金を基本としております。
なお、当連結会計年度末におけるリース債務を含む有利子負債の残高は1,391百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は10,258百万円となっております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
(財政状態)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ3,376百万円増加し、48,077百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ618百万円増加し、17,727百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,757百万円増加し、30,349百万円となりました。
(経営成績)
当連結会計年度の経営成績は、売上高141,728百万円(前連結会計年度比 6.3%増)、営業利益5,944百万円(同 4.6%増)、経常利益5,909百万円(同 6.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,622百万円(同 2.3%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
ロジスティクスマネジメント事業につきましては、売上高47,162百万円(前連結会計年度比 0.7%増)、営業利益2,865百万円(同 5.9%増)となりました。
物流情報サービス事業につきましては、売上高78,036百万円(前連結会計年度比 6.9%増)、営業利益3,108百万円(同 8.2%増)となりました。
インダストリアルサポート事業につきましては、売上高8,221百万円(前連結会計年度比 4.2%減)、営業利益83百万円(同 38.1%減)となりました。
その他につきましては、売上高9,872百万円(前連結会計年度比 52.2%増)、営業利益89百万円(同 54.6%減)となりました。
トランコムグループの経営成績
| 平成29年3月期 (百万円) | 平成30年3月期 (百万円) | 対前期増減額 (百万円) | 対前期増減率 (%) | |
| 売上高 | 133,313 | 141,728 | 8,415 | 6.3 |
| 営業利益 | 5,681 | 5,944 | 263 | 4.6 |
| 経常利益 | 5,543 | 5,909 | 365 | 6.6 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3,708 | 3,622 | △86 | △2.3 |
事業セグメント別の経営成績
| 平成29年3月期 (百万円) | 平成30年3月期 (百万円) | 対前期増減額 (百万円) | 対前期増減率 (%) | ||
| ロジスティクス マネジメント事業 | 売上高 | 46,822 | 47,162 | 340 | 0.7 |
| 営業利益 | 2,705 | 2,865 | 160 | 5.9 | |
| 物流情報サービス 事業 | 売上高 | 72,972 | 78,036 | 5,064 | 6.9 |
| 営業利益 | 2,872 | 3,108 | 235 | 8.2 | |
| インダストリアル サポート事業 | 売上高 | 8,579 | 8,221 | △358 | △4.2 |
| 営業利益 | 134 | 83 | △51 | △38.1 | |
| その他 | 売上高 | 6,486 | 9,872 | 3,385 | 52.2 |
| 営業利益 | 196 | 89 | △107 | △54.6 | |
| 連結消去 | 売上高 | △1,547 | △1,563 | △16 | - |
| 営業利益 | △227 | △201 | 26 | - | |
| 連結合計 | 売上高 | 133,313 | 141,728 | 8,415 | 6.3 |
| 営業利益 | 5,681 | 5,944 | 263 | 4.6 | |
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,008百万円増加し、10,258百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益5,656百万円、減価償却費1,667百万円などの資金の増加と、売上債権の増加額1,457百万円、法人税等の支払額1,872百万円などの資金の減少により、結果として、4,678百万円の収入(前連結会計年度 5,390百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得に係る支出931百万円、無形固定資産の取得に係る支出443百万円などの資金の減少等により、結果として、1,418百万円の支出(前連結会計年度 2,281百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額770百万円などの資金の減少等により、結果として、1,287百万円の支出(前連結会計年度 2,500百万円の支出)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業報告セグメントは、ロジスティクスマネジメント事業、物流情報サービス事業、インダストリアルサポート事業であり、生産及び受注を伴う事業でないため生産及び受注の実績については記載を省略し、販売の実績については「①財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントの経営成績に関連付けて記載しております。
最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| ユニ・チャームグループ | 14,695 | 11.0 | 17,365 | 12.3 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、採用した会計方針において各種の見積りを行っております。これらの見積りにつきましては、過去の実績、現時点における客観的情報、将来計画されている事項等を総合的に勘案して合理的に判断し、その結果を反映させておりますが、実際の結果につきましては、見積り特有の不確実性により、その差異が連結財務諸表の報告数値に影響を及ぼす可能性があります。
連結財務諸表の作成に関する重要な会計方針につきましては、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の物流業界は、EC市場の拡大による消費者の購買スタイルの変化に伴い、貨物の小口化、多頻度化が進み輸配送ニーズが多様化するなど、物流構造が大きく変化してきております。そのような中で、一層深刻化するトラックドライバー不足、庫内作業員の人件費の上昇など、大きな社会問題に直面し、物流事業者にとっては大変厳しい経営環境となりました。
このような状況の中、当連結会計年度におきましては、トランコムグループ中期経営計画「TRANCOM VISION 2020」のもと、各事業がそれぞれ質の高い機能を果たし、その競争力のある事業が有機的に結合することで、高いシナジーを創出するべく、取り組みを推進いたしました。物流情報サービス事業は、事業の高度化による更なるマーケットの創出を推進しました。ロジスティクスマネジメント事業・インダストリアルサポート事業は、盤石な事業基盤の構築に向け取り組みを進めました。その他セグメントに区分される、海外事業においては、タイ王国での物流業務が、平成29年3月にはじまり、一時は厳しい状況となりましたが、安定稼動に向け、グループ一丸となって取り組んだことにより、早期の安定運営をすることができました。
これらの結果、当社グループの売上高は、141,728百万円(前連結会計年度比 6.3%増)、営業利益は、5,944百万円(同 4.6%増)、経常利益は、5,909百万円(同 6.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、3,622百万円(同 2.3%減)となりました。
また、財政状態については、次のとおりとなりました。
流動資産は、現金及び預金が2,008百万円、取引の増加に伴い受取手形及び売掛金が1,149百万円それぞれ増加したことなどにより、3,712百万円増加し33,585百万円となりました。
固定資産は、投資その他の資産が3百万円増加した一方、減価償却などにより、有形固定資産が170百万円、無形固定資産が168百万円それぞれ減少したことにより、335百万円減少し14,491百万円となりました。これらにより資産合計は、3,376百万円増加し48,077百万円となりました。
流動負債は、買掛金が283百万円、未払金が226百万円それぞれ増加したことなどにより、940百万円増加し15,170百万円となりました。
固定負債は、支払いによりリース債務が125百万円、支払額確定に伴い厚生年金基金解散損失引当金が309百万円それぞれ減少したことなどにより、321百万円減少し2,557百万円となりました。これらにより負債合計は、618百万円増加し17,727百万円となりました。
純資産は、利益剰余金が2,851百万円増加したことなどにより、2,757百万円増加し30,349百万円となり、自己資本比率は62.8%となりました。
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(ロジスティクスマネジメント事業)
ロジスティクスマネジメント事業につきましては、一層多様化、高度化するお客様の物流ニーズに対応するため、磐石な事業基盤を再構築する取り組みを行いました。
具体的には、現場の運営力の向上を図るために、ICTを活用した動態管理などの管理機能強化、人材の確保・育成へ重点を置いた環境整備、安全活動などの基本の徹底を行いました。また、お客様と共同して業務改善を実施し、料金の適正化を進めることで収益性の改善を行いました。
加えて、既存のお客様の深耕拡大とともに、新規のお客様との取引開始により、新たな事業領域を拡げました。
以上の結果、ロジスティクスマネジメント事業の売上高は、前連結会計年度に業務縮小・廃止した拠点の減収要因はあったものの、前連結会計年度新規拠点及び当連結会計年度新規業務の稼動に加え、既存拠点での物量増により、47,162百万円(前連結会計年度比 0.7%増)となりました。
営業利益につきましては、当連結会計年度における新規業務の稼動に伴う初期費用の計上はありましたが、前連結会計年度に稼動した拠点の収益化に加え、前連結会計年度における生産性悪化拠点の収益改善により、2,865百万円(同 5.9%増)となりました。
セグメント資産は、現預金及び売上債権が1,335百万円増加したこと、また、減価償却などにより固定資産が340百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ1,041百万円増加の21,561百万円となりました。
(物流情報サービス事業)
物流情報サービス事業につきましては、「お客様から期待される№1輸送プロバイダーへの挑戦」を事業方針に掲げ、貨物情報量の増加、パートナー企業への支援サービス強化、中ロットサービス(中量貨物の混載輸送)の拡大などに取り組みました。
具体的には、積極的な営業活動による取引の拡大、パートナー企業へのトラックリースやトラックドライバー募集サイト「トラはた」の提供などの支援サービス強化を図りました。また、情報量の多いチャーター部門での取り組み推進による中ロットサービスの拡充などを行いました。
以上の結果、物流情報サービス事業の売上高は、空車情報取得に苦戦いたしましたが、専属車両の増便や、分析ツールを駆使したアプローチなどにより、成約件数が増加したことから、78,036百万円(前連結会計年度比 6.9%増)となりました。
営業利益につきましては、売上高の増加に伴い利益が増加したことにより、3,108百万円(同 8.2%増)となりました。
セグメント資産は、現預金及び売上債権が1,777百万円増加したこと、また、ソフトウエア開発投資などにより固定資産が121百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ1,858百万円増加の17,505百万円となりました。
(インダストリアルサポート事業)
インダストリアルサポート事業につきましては、人手不足が深刻化する社会環境の中で、お客様の期待に応えるため、事業体制の強化に取り組み、強固な地盤構築を図りました。
具体的には、既存のお客様ニーズに合わせた請負拡大の提案や新たな安定顧客の創造に向けた積極的な営業展開を進めました。また、人材の成長を促進するためのキャリアプランの設定、WEBを効果的に活用した新しい採用手法の導入などに取り組みました。
以上の結果、インダストリアルサポート事業の売上高は、新規のお客様の獲得による増収要因はあったものの、既存のお客様の減産の影響による人員の減少、派遣期間の満了などにより、8,221百万円(前連結会計年度比 4.2%減)となりました。
営業利益につきましては、売上高の減少に伴う利益の減少や、人員確保の募集費の計上などにより、83百万円(同 38.1%減)となりました。
セグメント資産は、現預金及び売上債権が121百万円減少したこと、また、減価償却などにより固定資産が16百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ132百万円減少の1,719百万円となりました。
(その他)
その他につきましては、前連結会計年度に子会社化したTransfreight China Logistics Ltd.が当連結会計年度においては通期寄与いたしました。また、タイ王国での物流業務が本格的に稼動し、初期段階では苦しい状況を経ましたが、早期に修復を図ることができました。
以上の結果、その他の売上高は、9,872百万円(前連結会計年度比 52.2%増)となりました。
営業利益につきましては、タイ王国での業務費用が想定以上にかかり、89百万円(同 54.6%減)となりました。
セグメント資産は、現預金及び売上債権が493百万円増加したこと、また、ソフトウエア開発投資などにより固定資産が32百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ662百万円増加の5,019百万円となりました。
③資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、傭車費及び支払保管料、支払荷役料のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金及び設備投資資金等につきましては、自己資金を基本としております。
なお、当連結会計年度末におけるリース債務を含む有利子負債の残高は1,391百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は10,258百万円となっております。