半期報告書-第138期(2024/04/01-2025/03/31)
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
当中間連結会計期間(2024年4月1日から2024年9月30日までの6ヶ月間)の業績は、連結売上高1兆3,168億円(前年同中間期比1,484億円増)、営業利益1,156億円(前年同中間期比168億円増)、経常利益2,892億円(前年同中間期比1,299億円増)、親会社株主に帰属する中間純利益2,658億円(前年同中間期比1,525億円増)となりました。
なお、営業外収益で持分法による投資利益として1,866億円を計上しました。うち、当社持分法適用会社OCEAN NETWORK EXPRESS PTE. LTD.(“ONE社”)からの持分法による投資利益計上額は1,631億円となります。
当中間連結会計期間の為替レートと消費燃料油価格の変動は以下のとおりです。
(注) 為替レート・消費燃料油価格とも、当社社内値です。
(セグメント別概況)
当中間連結会計期間のセグメント別概況は以下のとおりです。
当社グループにおける経営管理体制の一部見直しに伴い、報告セグメントについて再考した結果、従来の「不定期専用船事業」を、「自動車事業」「ドライバルク事業」「エネルギー事業」に分割して表示する方法に変更しています。また、「不動産業」については、その相対的な事業規模を勘案し、「その他事業」に含めて表示する方法に変更しています。これに伴い、前中間連結会計期間の数値を変更後の区分に合わせて組替再表示しています。
<定期船事業>コンテナ船部門:新造船竣工による船舶供給量の増加は続いたものの、旺盛な荷動きと紅海情勢に起因する需給逼迫の継続により、市況は前年同中間期の水準を大きく上回りました。
ONE社においても前年同中間期比で運賃が上昇した結果、利益水準は前年同中間期を大幅に上回りました。
ターミナル関連部門:国内ターミナルでは前年同中間期比で、取扱量はほぼ横ばいでした。
また、海外ターミナルでは、昨年9月末に北米西岸ターミナルの関係会社株式を売却した影響により、前年同中間期比で取扱量が減少しました。
以上の結果、定期船事業全体では前年同中間期比で減収増益となりました。
<航空運送事業>主としてアジア発欧米向けの旺盛なEコマース需要や、半導体製造装置、自動車関連貨物の需要に支えられ、貨物取扱量は前年同中間期比で増加しました。また、需給の引き締まりにより運賃単価についても高い水準で推移しました。他方、燃料単価は前年同中間期比で下落しました。
以上の結果、航空運送事業では前年同中間期比で増収増益となりました。
<物流事業>航空貨物取扱事業:アジア発を中心とした荷動きの回復により前年同中間期比で取扱量は増加したものの、仕入価格の上昇により、利益水準は低下しました。
海上貨物取扱事業:アジア域内航路を中心に荷動きが堅調に推移し前年同中間期比で取扱量は増加したものの、市況の変化に伴い仕入価格が上昇したことから、利益水準は横ばいとなりました。
ロジスティクス事業:欧州と東アジアにおける荷動きの減速が見られたものの、他地域での堅調な収益に支えられ、一定程度の利益水準を確保しました。
以上の結果、物流事業全体では前年同中間期比で増収減益となりました。
<自動車事業>海上輸送においては、港湾混雑や中東情勢の影響及び荷役費の上昇が見られましたが、最適な配船計画と本船運航により輸送台数の維持に努めました。
自動車物流においては、ターミナル事業を中心に旺盛な需要を取り込むことで業績は堅調に推移しました。
以上の結果、自動車事業全体では前年同中間期比で増収増益となりました。
<ドライバルク事業>ケープサイズ:雨期の影響が軽微だったブラジル出し鉄鉱石の好調な出荷に支えられた第1四半期の基調を引き継ぎ、第2四半期の市況は好調に推移し前年同中間期を上回りました。
パナマックスサイズ以下:ブラジル出しの大豆の出荷ピークと中国やインドの夏場に向けた石炭在庫の積み上げの活発化が重なったことで船腹需給が引き締まり、市況は前年同中間期比で上昇しました。
以上の結果、市況は前年同中間期比で良化したものの、在来船貨物の運賃及び輸送量減少と、為替変動の影響を強く受けたことで、ドライバルク事業全体では前年同中間期比で増収減益となりました。
<エネルギー事業>VLCC(大型原油タンカー):市況は前年同中間期比で良化したものの、入渠船増加により稼働率が低下しました。
VLGC(大型LPGタンカー):米国からアジア地域への長距離輸送は増加しましたが、新造船の流入やパナマ運河の渇水による影響の緩和に伴い、船腹供給が増加したため、市況は前年同中間期を大幅に下回りました。一方、定期傭船契約は前年度の高市況を反映した傭船料水準で更改していたことにより、傭船料収入は安定的に推移しました。
石油製品タンカー :ロシア・ウクライナ情勢による商流の変化、また、紅海情勢に起因して船腹需給が引き締まり、市況は前年同中間期比で上回りました。
LNG船:安定的な収益を生む長期契約に支えられて順調に推移しました。
海洋事業:FPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)、ドリルシップ、シャトルタンカーは安定的に推移しました。
以上の結果、エネルギー事業全体では前年同中間期比で増収及び若干の減益となりました。
<その他事業>船舶・技術事業:燃料油販売事業が販売数量の減少に伴い低調に推移したものの、船用品・船用資材販売事業は好調に推移しました。
客船事業:世界一周クルーズを6年ぶりに再開しました。また、台風の影響でスケジュールの変更を余儀なくされたクルーズもあったものの、夏の花火・お祭りクルーズを中心に全体として高い乗船率を維持しました。
以上の結果、その他事業全体では前年同中間期比で減収増益となりました。
② 財政状態の状況
当中間連結会計期間末の総資産は、船舶を中心とする有形固定資産の減少等により、前連結会計年度末に比べ759億円減少し、4兆1,788億円となりました。短期借入金の減少等により有利子負債は1,849億円減少して7,288億円となり、負債合計額も前連結会計年度末に比べ2,065億円減少し1兆3,548億円となりました。純資産の部では、利益剰余金が344億円増加し、株主資本とその他の包括利益累計額の合計である自己資本が2兆7,804億円となり、これに非支配株主持分435億円を加えた純資産の合計は2兆8,240億円となりました。これらにより、有利子負債自己資本比率(D/Eレシオ)は0.26に、また自己資本比率は66.5%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物の中間期末残高は、期首残高比73億円減少し、1,374億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純利益2,991億円、減価償却費755億円、持分法による投資損益△1,866億円、利息及び配当金の受取額833億円などにより2,307億円(前年同中間期2,542億円)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、船舶を中心とする固定資産の取得及び売却などにより306億円(前年同中間期△1,345億円)となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の返済、自己株式の取得や配当金の支払い等により△2,563億円(前年同中間期△1,734億円)となりました。
(3) 研究開発活動
当中間連結会計期間における研究開発費の総額は1,963百万円です。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
① 経営成績の状況
(単位:億円) |
前中間 連結会計期間 | 当中間 連結会計期間 | 増減額 | 増減率 | |
売上高 | 11,683 | 13,168 | 1,484 | 12.7% |
営業利益 | 987 | 1,156 | 168 | 17.0% |
経常利益 | 1,592 | 2,892 | 1,299 | 81.6% |
親会社株主に帰属する中間純利益 | 1,133 | 2,658 | 1,525 | 134.5% |
当中間連結会計期間(2024年4月1日から2024年9月30日までの6ヶ月間)の業績は、連結売上高1兆3,168億円(前年同中間期比1,484億円増)、営業利益1,156億円(前年同中間期比168億円増)、経常利益2,892億円(前年同中間期比1,299億円増)、親会社株主に帰属する中間純利益2,658億円(前年同中間期比1,525億円増)となりました。
なお、営業外収益で持分法による投資利益として1,866億円を計上しました。うち、当社持分法適用会社OCEAN NETWORK EXPRESS PTE. LTD.(“ONE社”)からの持分法による投資利益計上額は1,631億円となります。
当中間連結会計期間の為替レートと消費燃料油価格の変動は以下のとおりです。
前中間連結会計期間 (6ヶ月) | 当中間連結会計期間 (6ヶ月) | 差額 | |
平均為替レート | 139.93円/US$ | 153.89円/US$ | 13.96円 円安 |
平均消費燃料油価格 | US$604.38/MT | US$631.85/MT | US$27.47 高 |
(注) 為替レート・消費燃料油価格とも、当社社内値です。
(セグメント別概況)
当中間連結会計期間のセグメント別概況は以下のとおりです。
(単位:億円)
|
当社グループにおける経営管理体制の一部見直しに伴い、報告セグメントについて再考した結果、従来の「不定期専用船事業」を、「自動車事業」「ドライバルク事業」「エネルギー事業」に分割して表示する方法に変更しています。また、「不動産業」については、その相対的な事業規模を勘案し、「その他事業」に含めて表示する方法に変更しています。これに伴い、前中間連結会計期間の数値を変更後の区分に合わせて組替再表示しています。
<定期船事業>コンテナ船部門:新造船竣工による船舶供給量の増加は続いたものの、旺盛な荷動きと紅海情勢に起因する需給逼迫の継続により、市況は前年同中間期の水準を大きく上回りました。
ONE社においても前年同中間期比で運賃が上昇した結果、利益水準は前年同中間期を大幅に上回りました。
ターミナル関連部門:国内ターミナルでは前年同中間期比で、取扱量はほぼ横ばいでした。
また、海外ターミナルでは、昨年9月末に北米西岸ターミナルの関係会社株式を売却した影響により、前年同中間期比で取扱量が減少しました。
以上の結果、定期船事業全体では前年同中間期比で減収増益となりました。
<航空運送事業>主としてアジア発欧米向けの旺盛なEコマース需要や、半導体製造装置、自動車関連貨物の需要に支えられ、貨物取扱量は前年同中間期比で増加しました。また、需給の引き締まりにより運賃単価についても高い水準で推移しました。他方、燃料単価は前年同中間期比で下落しました。
以上の結果、航空運送事業では前年同中間期比で増収増益となりました。
<物流事業>航空貨物取扱事業:アジア発を中心とした荷動きの回復により前年同中間期比で取扱量は増加したものの、仕入価格の上昇により、利益水準は低下しました。
海上貨物取扱事業:アジア域内航路を中心に荷動きが堅調に推移し前年同中間期比で取扱量は増加したものの、市況の変化に伴い仕入価格が上昇したことから、利益水準は横ばいとなりました。
ロジスティクス事業:欧州と東アジアにおける荷動きの減速が見られたものの、他地域での堅調な収益に支えられ、一定程度の利益水準を確保しました。
以上の結果、物流事業全体では前年同中間期比で増収減益となりました。
<自動車事業>海上輸送においては、港湾混雑や中東情勢の影響及び荷役費の上昇が見られましたが、最適な配船計画と本船運航により輸送台数の維持に努めました。
自動車物流においては、ターミナル事業を中心に旺盛な需要を取り込むことで業績は堅調に推移しました。
以上の結果、自動車事業全体では前年同中間期比で増収増益となりました。
<ドライバルク事業>ケープサイズ:雨期の影響が軽微だったブラジル出し鉄鉱石の好調な出荷に支えられた第1四半期の基調を引き継ぎ、第2四半期の市況は好調に推移し前年同中間期を上回りました。
パナマックスサイズ以下:ブラジル出しの大豆の出荷ピークと中国やインドの夏場に向けた石炭在庫の積み上げの活発化が重なったことで船腹需給が引き締まり、市況は前年同中間期比で上昇しました。
以上の結果、市況は前年同中間期比で良化したものの、在来船貨物の運賃及び輸送量減少と、為替変動の影響を強く受けたことで、ドライバルク事業全体では前年同中間期比で増収減益となりました。
<エネルギー事業>VLCC(大型原油タンカー):市況は前年同中間期比で良化したものの、入渠船増加により稼働率が低下しました。
VLGC(大型LPGタンカー):米国からアジア地域への長距離輸送は増加しましたが、新造船の流入やパナマ運河の渇水による影響の緩和に伴い、船腹供給が増加したため、市況は前年同中間期を大幅に下回りました。一方、定期傭船契約は前年度の高市況を反映した傭船料水準で更改していたことにより、傭船料収入は安定的に推移しました。
石油製品タンカー :ロシア・ウクライナ情勢による商流の変化、また、紅海情勢に起因して船腹需給が引き締まり、市況は前年同中間期比で上回りました。
LNG船:安定的な収益を生む長期契約に支えられて順調に推移しました。
海洋事業:FPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)、ドリルシップ、シャトルタンカーは安定的に推移しました。
以上の結果、エネルギー事業全体では前年同中間期比で増収及び若干の減益となりました。
<その他事業>船舶・技術事業:燃料油販売事業が販売数量の減少に伴い低調に推移したものの、船用品・船用資材販売事業は好調に推移しました。
客船事業:世界一周クルーズを6年ぶりに再開しました。また、台風の影響でスケジュールの変更を余儀なくされたクルーズもあったものの、夏の花火・お祭りクルーズを中心に全体として高い乗船率を維持しました。
以上の結果、その他事業全体では前年同中間期比で減収増益となりました。
② 財政状態の状況
当中間連結会計期間末の総資産は、船舶を中心とする有形固定資産の減少等により、前連結会計年度末に比べ759億円減少し、4兆1,788億円となりました。短期借入金の減少等により有利子負債は1,849億円減少して7,288億円となり、負債合計額も前連結会計年度末に比べ2,065億円減少し1兆3,548億円となりました。純資産の部では、利益剰余金が344億円増加し、株主資本とその他の包括利益累計額の合計である自己資本が2兆7,804億円となり、これに非支配株主持分435億円を加えた純資産の合計は2兆8,240億円となりました。これらにより、有利子負債自己資本比率(D/Eレシオ)は0.26に、また自己資本比率は66.5%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物の中間期末残高は、期首残高比73億円減少し、1,374億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純利益2,991億円、減価償却費755億円、持分法による投資損益△1,866億円、利息及び配当金の受取額833億円などにより2,307億円(前年同中間期2,542億円)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、船舶を中心とする固定資産の取得及び売却などにより306億円(前年同中間期△1,345億円)となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の返済、自己株式の取得や配当金の支払い等により△2,563億円(前年同中間期△1,734億円)となりました。
(3) 研究開発活動
当中間連結会計期間における研究開発費の総額は1,963百万円です。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。