有価証券報告書-第102期(2024/04/01-2025/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、インバウンド需要の拡大や、個人消費持ち直しの動きがみられるようになりましたが、資源価格の高騰や米国の今後の政策動向等への懸念により、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況下で当社グループは、映像関連事業を中心により一層のコンテンツ事業の強化及び効率的な活用を図り、堅実な営業施策に努めました。
その結果、売上高は1,799億2千2百万円、営業利益は351億5千5百万円、経常利益は399億9千2百万円となり、また、特別利益として投資有価証券売却益を、特別損失として投資有価証券評価損等を計上いたしまして、親会社株主に帰属する当期純利益は157億2千2百万円となりました。
(注)当社は、2024年4月1日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり当期純利益を算定しております。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における財政状態の状況については、次のとおりです。
(注)当社は、2024年4月1日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額を算定しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、次のとおりです。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産・販売品目は、広範囲かつ多種多様であり、受注生産形態をとるものも少ないため、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため、生産、受注及び販売の実績については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①経営成績の分析」における各セグメントごとの経営成績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績の分析
当連結会計年度におけるセグメント別の経営成績は、次のとおりです。
[映像関連事業]
映画事業では、提携製作作品等34本を配給し、このうち、『帰ってきた あぶない刑事』『わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!ドキドキ♡ゲームの世界で大冒険!』『35年目のラブレター』がヒットし、『推しの子-The Final Act-』『室町無頼』『THE FIRST SLAM DUNK 復活上映』『映画 仮面ライダーガッチャード ザ・フューチャー・デイブレイク/爆上戦隊ブンブンジャー 劇場BOON! プロミス・ザ・サーキット』が好稼働いたしました。ドラマ事業では、『科捜研の女 season24』『特捜9 season7』『相棒 season23』『君とゆきて咲く~新選組青春録~』『仮面ライダーガッチャード』『仮面ライダーガヴ』『爆上戦隊ブンブンジャー』『わんだふるぷりきゅあ!』『新☆暴れん坊将軍』『花のれん』等を製作して作品内容の充実と高視聴率の獲得、受注本数の確保に努め、特撮キャラクターの国内商品化権営業は玩具等に関する消費者の嗜好が多様化するなか、堅調に推移いたしました。コンテンツ事業では、国内においては、新作旧作を含む劇場用映画・テレビ映画等の地上波・BS・CS放映権販売、配信事業者向けの配信権販売及びビデオ化権等の販売を行い、『十一人の賊軍』『推しの子-The Final Act-』『THE FIRST SLAM DUNK』『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』『ワンピース』『ドラゴンボール』シリーズ等の配信権販売が好調に推移したことに加え、配信向け映画である『推しの子』『七夕の国』が売上高に貢献しました。その中でも、『推しの子』は日本におけるAmazonオリジナル作品として配信後の30日間・国内視聴数歴代1位を記録しました。ビデオ化権販売においては『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』が売上高に貢献し、ビデオソフト販売においては『帰ってきた あぶない刑事』が売上高に貢献しました。なお、パッケージ業界全体が縮小傾向にある中、当社のパッケージ事業を連結子会社・東映ビデオ㈱に移管することで経営資源を集約しました。更に、新作旧作を含む劇場用映画・テレビ映画等の海外向け上映権・配信権・商品化権等の販売も行い、『ワンピース』『ドラゴンボール』シリーズ、『仮面ライダー』シリーズ、『スーパー戦隊』シリーズ、『ビーロボカブタック』等が好調に稼働いたしました。その他、撮影所事業では、劇場用映画・テレビ映画等の受注製作、部分請負等を行いました。
以上により、当セグメントの売上高は1,340億2千4百万円(前年度比6.4%増)、営業利益は336億5千5百万円(前年度比27.8%増)となりました。
(注)『推しの子』は全体を、『推しの子-The Final Act-』は「推しの子」部分のみを墨付括弧で囲んだものが正式タイトルです。
[興行関連事業]
映画興行業では、連結子会社・㈱ティ・ジョイによるシネマコンプレックス(2024年9月24日に開業した「T・ジョイ エミテラス所沢」含め23サイト230スクリーン。共同経営・共同運営含む)の運営が事業の中心となっており、『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』『キングダム 大将軍の帰還』『ルックバック』『ラストマイル』『はたらく細胞』等の大ヒットが業績を牽引したものの、好調だった前年度に比して反動減となりました。
以上により、当セグメントの売上高は189億6千6百万円(前年度比6.0%減)、営業利益は7億8千2百万円(前年比59.0%減)となりました。
[催事関連事業]
催事事業では、『王様戦隊キングオージャー ファイナルライブツアー 2024』『わんだふるぷりきゅあ!いっしょにあそぼ♪わんだふるワールド』『仮面ライダーガッチャード ファイナルステージ』や人気キャラクターショー等の各種催事が好調に稼働し、また、映画関連商品及び催事関連商品の販売並びにオンラインストアでの販売、仮面ライダーストア等でのキャラクターグッズの販売が堅調に推移しました。東映太秦映画村においては、リニューアル工事により営業エリアの一部を制限しているものの、季節ごとに開催している「太秦江戸酒場」や和製ハロウィン「怪々YOKAI祭」などの施策により、動員数を維持しました。
以上により、当セグメントの売上高は112億3百万円(前年度比11.1%増)、営業利益は12億6千9百万円(前年比10.8%減)となりました。
[観光不動産事業]
不動産賃貸業では、地方圏における人口減少によって需給バランスが崩れつつある中、全国に所有する「東映プラザ(渋谷・福岡・広島・仙台)」「新宿三丁目イーストビル」等の複合商業施設、マンション等の賃貸運営が堅調に推移いたしました。ホテル業においては、インバウンド需要や団体利用の回復が見られる反面、光熱費等の物価高の影響を受けております。このような状況のなか、価格改定やコスト管理の徹底に努めるなど収益の確保に努めました。
以上により、当セグメントの売上高は68億3千8百万円(前年度比5.3%増)、営業利益は25億4千2百万円(前年度比1.1%減)となりました。
[建築内装事業]
建築内装事業では、建設資材費等の高止まりや労務費の上昇等による影響があり、厳しい経営環境が続きました。このような状況でありますが、従来の顧客の確保及び受注拡大を目指して積極的な営業活動を行い、シネマコンプレックス、老健施設、障がい者支援施設の工事等を手掛けました。
以上により、当セグメントの売上高は88億9千万円(前年度比3.2%増)、営業利益は4億9千6百万円(前年度比24.9%増)となりました。
当社グループの主幹事業である映像関連事業におきましては、その中核を成す劇場用映画がヒットするか否かの予測が困難であり、その好不調がドラマ事業、コンテンツ事業等の映像関連事業全般に広く影響を及ぼすことから、収益の安定化が命題となっております。そのため、より一層の営業努力に邁進し、業界各社との強力な連携を図り、収益力を見極めた企画の選定に注力する一方で、不動産賃貸業にて保有する賃貸資産の有効活用等に努めることで、安定した収益確保に努めて参ります。
このような状況のなかで当社グループとしては、映像関連事業を中心に、より一層のコンテンツ事業の強化及び効率的な活用に傾注し、また資産の有効活用に努めるとともに、不採算部門の見直し等により、今後も収益基盤の強化に取り組んでまいります。
なお、中長期的な経営戦略については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載しております。
② 財政状態の分析
[資産]
当連結会計年度末における資産合計は、4,636億3千9百万円となり、前期末に比べ522億3千2百万円増加しました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産が49億4千7百万円、商品及び製品が12億5千4百万円、建物及び構築物が27億3千1百万円、土地が16億3千万円、建設仮勘定が12億3千9百万円、投資有価証券が240億4千5百万円、長期預金が185億円増加し、仕掛品が27億5千6百万円、流動資産のその他が24億2千6百万円減少したことによるものであります。
[負債]
負債合計は、1,093億1千5百万円となり、前期末に比べ141億4千万円増加しました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が60億7千5百万円、未払法人税等が22億7千5百万円、繰延税金負債が75億9千5百万円、固定負債のその他が15億5千万円増加し、長期借入金が28億5千1百万円減少したことによるものであります。
[純資産]
純資産合計は、3,543億2千3百万円となり、前期末に比べ380億9千2百万円増加しました。これは主に、利益剰余金が139億8千2百万円、その他有価証券評価差額金が127億9千5百万円、非支配株主持分が99億1百万円増加したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、営業活動によるキャッシュ・フローが336億4千6百万円増加し、投資活動によるキャッシュ・フローが174億6千6百万円減少し、財務活動によるキャッシュ・フローが46億2千万円減少した結果、889億8千7百万円(前年同期は779億2千9百万円)となりました。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
営業活動により得た資金は、336億4千6百万円(前年同期は220億7千6百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益393億1千2百万円、減価償却費43億3千万円、棚卸資産の増減額15億4千1百万円、その他の流動資産の増減額31億7千5百万円、利息及び配当金の受取額33億7千4百万円の増加と、受取利息及び受取配当金21億2千7百万円、持分法による投資損益35億8千1百万円、売上債権及び契約資産の増減額37億6千万円、法人税等の支払額88億4千2百万円による減少があったことによります。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
投資活動により支出した資金は、174億6千6百万円(前年同期は98億5百万円の減少)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入585億4千5百万円による増加と、定期預金の預入による支出662億8千8百万円、有形固定資産の取得による支出82億7千6百万円による減少があったことによります。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
財務活動により支出した資金は、46億2千万円(前年同期は75億4千2百万円の減少)となりました。これは主に、長期借入れによる収入45億円による増加と、長期借入金の返済による支出12億7千6百万円、配当金の支払額17億3千9百万円、非支配株主への配当金の支払額35億9千7百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出20億4千9百万円による減少があったことによります。
④ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
イ 財務戦略の基本的な考え方
当社グループは、財務の健全性を保ち、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出すことにより、当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備資金を調達することが可能であると考えております。なお、映像製作設備や不動産賃貸設備に対する大型投資案件等については、内部資金に加え、必要に応じて金融機関等からの借入等により資金調達することとしております。
また、資産の有効活用と収益基盤の強化をはかりつつ、適正な手許資金の水準について検証を実施し、企業価値向上のため、重点施策を中心とした成長投資へ優先的にフリーキャッシュ・フローを配分することを財務戦略としており、これによりROE(自己資本利益率)の向上及び長期安定的な株主還元を実現することが重要であると考えております。
ロ 資金調達の方法及び状況
当社グループは、運転資金及び設備資金、大型投資案件等の資金は、内部資金又は金融機関等からの借入により資金を調達しております。また、財務基盤をより堅固なものとするべく、グループ内の資金の一元管理等を含め、資金調達コストの低減をはかり、グループ全体の有利子負債の削減に努めております。
なお、当連結会計年度末における金融機関等からの借入金については、次のとおりです。
ハ 資金需要の主な内容
当社グループは、2023年2月に策定した中長期的な経営戦略『東映グループ中長期VISION「TOEI NEWWAVE 2033」』において成長投資を掲げており、2033年に向けた資金需要の主な内容として、コンテンツ投資2,400億円、事業基盤強化に向けた投資600億円(製作設備関連投資360億円、不動産関連投資240億円)を見込んでおります。
上記のほか、運転資金需要の主な内容としましては、営業活動に係る資金支出における、劇場用映画やテレビ映画等の製作費、DVD・ブルーレイディスクの製作費、配給収入やコンテンツ事業収入に係る配分金、シネマコンプレックスの運営に関わる地代家賃、劇場用映画等の広告宣伝費、人件費等の販売費及び一般管理費があります。また、投資活動に係る資金支出においては、撮影所やシネマコンプレックス等の設備改修等があります。
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、インバウンド需要の拡大や、個人消費持ち直しの動きがみられるようになりましたが、資源価格の高騰や米国の今後の政策動向等への懸念により、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況下で当社グループは、映像関連事業を中心により一層のコンテンツ事業の強化及び効率的な活用を図り、堅実な営業施策に努めました。
その結果、売上高は1,799億2千2百万円、営業利益は351億5千5百万円、経常利益は399億9千2百万円となり、また、特別利益として投資有価証券売却益を、特別損失として投資有価証券評価損等を計上いたしまして、親会社株主に帰属する当期純利益は157億2千2百万円となりました。
| 売上高 (百万円) | 営業利益 (百万円) | 経常利益 (百万円) | 親会社株主に帰属する当期純利益 (百万円) | 1株当たり 当期純利益 (円) | |
| 当連結会計年度 | 179,922 | 35,155 | 39,992 | 15,722 | 253.96 |
| 前連結会計年度 | 171,345 | 29,342 | 35,317 | 13,971 | 225.68 |
| 増減率(%) | 5.0 | 19.8 | 13.2 | 12.5 | 12.5 |
(注)当社は、2024年4月1日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり当期純利益を算定しております。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における財政状態の状況については、次のとおりです。
| 資産合計 (百万円) | 負債合計 (百万円) | 純資産合計 (百万円) | 自己資本比率 (%) | 1株当たり 純資産額 (円) | |
| 当連結会計年度末 | 463,639 | 109,315 | 354,323 | 57.1 | 4,274.51 |
| 前連結会計年度末 | 411,406 | 95,175 | 316,230 | 57.5 | 3,819.35 |
| 増減率(%) | 12.7 | 14.9 | 12.0 | - | 11.9 |
(注)当社は、2024年4月1日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額を算定しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、次のとおりです。
| 営業活動による キャッシュ・フロー (百万円) | 投資活動による キャッシュ・フロー (百万円) | 財務活動による キャッシュ・フロー (百万円) | 現金及び現金同等物の期末残高 (百万円) | |
| 当連結会計年度 | 33,646 | △17,466 | △4,620 | 88,987 |
| 前連結会計年度 | 22,076 | △9,805 | △7,542 | 77,929 |
| 増減額(百万円) | 11,570 | △7,660 | 2,921 | 11,058 |
④ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産・販売品目は、広範囲かつ多種多様であり、受注生産形態をとるものも少ないため、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため、生産、受注及び販売の実績については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①経営成績の分析」における各セグメントごとの経営成績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績の分析
当連結会計年度におけるセグメント別の経営成績は、次のとおりです。
| 売上高 | 営業利益 | |||||
| 前連結会計 年度 (百万円) | 当連結会計 年度 (百万円) | 増減率 (%) | 前連結会計 年度 (百万円) | 当連結会計 年度 (百万円) | 増減率 (%) | |
| 映像関連事業 | 125,980 | 134,024 | 6.4 | 26,333 | 33,655 | 27.8 |
| 興行関連事業 | 20,174 | 18,966 | △6.0 | 1,907 | 782 | △59.0 |
| 催事関連事業 | 10,085 | 11,203 | 11.1 | 1,422 | 1,269 | △10.8 |
| 観光不動産事業 | 6,494 | 6,838 | 5.3 | 2,569 | 2,542 | △1.1 |
| 建築内装事業 | 8,610 | 8,890 | 3.2 | 397 | 496 | 24.9 |
| 全社・消去 | - | - | - | △3,288 | △3,591 | - |
| 連結計 | 171,345 | 179,922 | 5.0 | 29,342 | 35,155 | 19.8 |
[映像関連事業]
映画事業では、提携製作作品等34本を配給し、このうち、『帰ってきた あぶない刑事』『わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!ドキドキ♡ゲームの世界で大冒険!』『35年目のラブレター』がヒットし、『推しの子-The Final Act-』『室町無頼』『THE FIRST SLAM DUNK 復活上映』『映画 仮面ライダーガッチャード ザ・フューチャー・デイブレイク/爆上戦隊ブンブンジャー 劇場BOON! プロミス・ザ・サーキット』が好稼働いたしました。ドラマ事業では、『科捜研の女 season24』『特捜9 season7』『相棒 season23』『君とゆきて咲く~新選組青春録~』『仮面ライダーガッチャード』『仮面ライダーガヴ』『爆上戦隊ブンブンジャー』『わんだふるぷりきゅあ!』『新☆暴れん坊将軍』『花のれん』等を製作して作品内容の充実と高視聴率の獲得、受注本数の確保に努め、特撮キャラクターの国内商品化権営業は玩具等に関する消費者の嗜好が多様化するなか、堅調に推移いたしました。コンテンツ事業では、国内においては、新作旧作を含む劇場用映画・テレビ映画等の地上波・BS・CS放映権販売、配信事業者向けの配信権販売及びビデオ化権等の販売を行い、『十一人の賊軍』『推しの子-The Final Act-』『THE FIRST SLAM DUNK』『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』『ワンピース』『ドラゴンボール』シリーズ等の配信権販売が好調に推移したことに加え、配信向け映画である『推しの子』『七夕の国』が売上高に貢献しました。その中でも、『推しの子』は日本におけるAmazonオリジナル作品として配信後の30日間・国内視聴数歴代1位を記録しました。ビデオ化権販売においては『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』が売上高に貢献し、ビデオソフト販売においては『帰ってきた あぶない刑事』が売上高に貢献しました。なお、パッケージ業界全体が縮小傾向にある中、当社のパッケージ事業を連結子会社・東映ビデオ㈱に移管することで経営資源を集約しました。更に、新作旧作を含む劇場用映画・テレビ映画等の海外向け上映権・配信権・商品化権等の販売も行い、『ワンピース』『ドラゴンボール』シリーズ、『仮面ライダー』シリーズ、『スーパー戦隊』シリーズ、『ビーロボカブタック』等が好調に稼働いたしました。その他、撮影所事業では、劇場用映画・テレビ映画等の受注製作、部分請負等を行いました。
以上により、当セグメントの売上高は1,340億2千4百万円(前年度比6.4%増)、営業利益は336億5千5百万円(前年度比27.8%増)となりました。
(注)『推しの子』は全体を、『推しの子-The Final Act-』は「推しの子」部分のみを墨付括弧で囲んだものが正式タイトルです。
[興行関連事業]
映画興行業では、連結子会社・㈱ティ・ジョイによるシネマコンプレックス(2024年9月24日に開業した「T・ジョイ エミテラス所沢」含め23サイト230スクリーン。共同経営・共同運営含む)の運営が事業の中心となっており、『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』『キングダム 大将軍の帰還』『ルックバック』『ラストマイル』『はたらく細胞』等の大ヒットが業績を牽引したものの、好調だった前年度に比して反動減となりました。
以上により、当セグメントの売上高は189億6千6百万円(前年度比6.0%減)、営業利益は7億8千2百万円(前年比59.0%減)となりました。
[催事関連事業]
催事事業では、『王様戦隊キングオージャー ファイナルライブツアー 2024』『わんだふるぷりきゅあ!いっしょにあそぼ♪わんだふるワールド』『仮面ライダーガッチャード ファイナルステージ』や人気キャラクターショー等の各種催事が好調に稼働し、また、映画関連商品及び催事関連商品の販売並びにオンラインストアでの販売、仮面ライダーストア等でのキャラクターグッズの販売が堅調に推移しました。東映太秦映画村においては、リニューアル工事により営業エリアの一部を制限しているものの、季節ごとに開催している「太秦江戸酒場」や和製ハロウィン「怪々YOKAI祭」などの施策により、動員数を維持しました。
以上により、当セグメントの売上高は112億3百万円(前年度比11.1%増)、営業利益は12億6千9百万円(前年比10.8%減)となりました。
[観光不動産事業]
不動産賃貸業では、地方圏における人口減少によって需給バランスが崩れつつある中、全国に所有する「東映プラザ(渋谷・福岡・広島・仙台)」「新宿三丁目イーストビル」等の複合商業施設、マンション等の賃貸運営が堅調に推移いたしました。ホテル業においては、インバウンド需要や団体利用の回復が見られる反面、光熱費等の物価高の影響を受けております。このような状況のなか、価格改定やコスト管理の徹底に努めるなど収益の確保に努めました。
以上により、当セグメントの売上高は68億3千8百万円(前年度比5.3%増)、営業利益は25億4千2百万円(前年度比1.1%減)となりました。
[建築内装事業]
建築内装事業では、建設資材費等の高止まりや労務費の上昇等による影響があり、厳しい経営環境が続きました。このような状況でありますが、従来の顧客の確保及び受注拡大を目指して積極的な営業活動を行い、シネマコンプレックス、老健施設、障がい者支援施設の工事等を手掛けました。
以上により、当セグメントの売上高は88億9千万円(前年度比3.2%増)、営業利益は4億9千6百万円(前年度比24.9%増)となりました。
当社グループの主幹事業である映像関連事業におきましては、その中核を成す劇場用映画がヒットするか否かの予測が困難であり、その好不調がドラマ事業、コンテンツ事業等の映像関連事業全般に広く影響を及ぼすことから、収益の安定化が命題となっております。そのため、より一層の営業努力に邁進し、業界各社との強力な連携を図り、収益力を見極めた企画の選定に注力する一方で、不動産賃貸業にて保有する賃貸資産の有効活用等に努めることで、安定した収益確保に努めて参ります。
このような状況のなかで当社グループとしては、映像関連事業を中心に、より一層のコンテンツ事業の強化及び効率的な活用に傾注し、また資産の有効活用に努めるとともに、不採算部門の見直し等により、今後も収益基盤の強化に取り組んでまいります。
なお、中長期的な経営戦略については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載しております。
② 財政状態の分析
[資産]
当連結会計年度末における資産合計は、4,636億3千9百万円となり、前期末に比べ522億3千2百万円増加しました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産が49億4千7百万円、商品及び製品が12億5千4百万円、建物及び構築物が27億3千1百万円、土地が16億3千万円、建設仮勘定が12億3千9百万円、投資有価証券が240億4千5百万円、長期預金が185億円増加し、仕掛品が27億5千6百万円、流動資産のその他が24億2千6百万円減少したことによるものであります。
[負債]
負債合計は、1,093億1千5百万円となり、前期末に比べ141億4千万円増加しました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が60億7千5百万円、未払法人税等が22億7千5百万円、繰延税金負債が75億9千5百万円、固定負債のその他が15億5千万円増加し、長期借入金が28億5千1百万円減少したことによるものであります。
[純資産]
純資産合計は、3,543億2千3百万円となり、前期末に比べ380億9千2百万円増加しました。これは主に、利益剰余金が139億8千2百万円、その他有価証券評価差額金が127億9千5百万円、非支配株主持分が99億1百万円増加したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、営業活動によるキャッシュ・フローが336億4千6百万円増加し、投資活動によるキャッシュ・フローが174億6千6百万円減少し、財務活動によるキャッシュ・フローが46億2千万円減少した結果、889億8千7百万円(前年同期は779億2千9百万円)となりました。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
営業活動により得た資金は、336億4千6百万円(前年同期は220億7千6百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益393億1千2百万円、減価償却費43億3千万円、棚卸資産の増減額15億4千1百万円、その他の流動資産の増減額31億7千5百万円、利息及び配当金の受取額33億7千4百万円の増加と、受取利息及び受取配当金21億2千7百万円、持分法による投資損益35億8千1百万円、売上債権及び契約資産の増減額37億6千万円、法人税等の支払額88億4千2百万円による減少があったことによります。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
投資活動により支出した資金は、174億6千6百万円(前年同期は98億5百万円の減少)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入585億4千5百万円による増加と、定期預金の預入による支出662億8千8百万円、有形固定資産の取得による支出82億7千6百万円による減少があったことによります。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
財務活動により支出した資金は、46億2千万円(前年同期は75億4千2百万円の減少)となりました。これは主に、長期借入れによる収入45億円による増加と、長期借入金の返済による支出12億7千6百万円、配当金の支払額17億3千9百万円、非支配株主への配当金の支払額35億9千7百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出20億4千9百万円による減少があったことによります。
④ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
イ 財務戦略の基本的な考え方
当社グループは、財務の健全性を保ち、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出すことにより、当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備資金を調達することが可能であると考えております。なお、映像製作設備や不動産賃貸設備に対する大型投資案件等については、内部資金に加え、必要に応じて金融機関等からの借入等により資金調達することとしております。
また、資産の有効活用と収益基盤の強化をはかりつつ、適正な手許資金の水準について検証を実施し、企業価値向上のため、重点施策を中心とした成長投資へ優先的にフリーキャッシュ・フローを配分することを財務戦略としており、これによりROE(自己資本利益率)の向上及び長期安定的な株主還元を実現することが重要であると考えております。
ロ 資金調達の方法及び状況
当社グループは、運転資金及び設備資金、大型投資案件等の資金は、内部資金又は金融機関等からの借入により資金を調達しております。また、財務基盤をより堅固なものとするべく、グループ内の資金の一元管理等を含め、資金調達コストの低減をはかり、グループ全体の有利子負債の削減に努めております。
なお、当連結会計年度末における金融機関等からの借入金については、次のとおりです。
| 前連結会計年度末 (百万円) | 当連結会計年度末 (百万円) | 増減額 (百万円) | |
| 短期借入金 | 240 | 200 | △40 |
| 1年内返済予定の長期借入金 | 1,207 | 7,282 | 6,075 |
| 長期借入金 | 12,779 | 9,928 | △2,851 |
| 合計 | 14,227 | 17,410 | 3,183 |
ハ 資金需要の主な内容
当社グループは、2023年2月に策定した中長期的な経営戦略『東映グループ中長期VISION「TOEI NEWWAVE 2033」』において成長投資を掲げており、2033年に向けた資金需要の主な内容として、コンテンツ投資2,400億円、事業基盤強化に向けた投資600億円(製作設備関連投資360億円、不動産関連投資240億円)を見込んでおります。
上記のほか、運転資金需要の主な内容としましては、営業活動に係る資金支出における、劇場用映画やテレビ映画等の製作費、DVD・ブルーレイディスクの製作費、配給収入やコンテンツ事業収入に係る配分金、シネマコンプレックスの運営に関わる地代家賃、劇場用映画等の広告宣伝費、人件費等の販売費及び一般管理費があります。また、投資活動に係る資金支出においては、撮影所やシネマコンプレックス等の設備改修等があります。
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。