四半期報告書-第37期第1四半期(令和4年4月1日-令和4年6月30日)

【提出】
2022/08/12 9:16
【資料】
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【項目】
37項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態の状況
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における流動資産は5,785百万円となり、前連結会計年度末に比べ525百万円減少いたしました。これは主に翻訳事業の代金回収により、受取手形及び売掛金が減少しているためであります。固定資産は899百万円となり、前連結会計年度末に比べ38百万円増加いたしました。
この結果、総資産は6,685百万円となり、前連結会計年度末に比べ487百万円減少いたしました。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における流動負債は1,416百万円となり、前連結会計年度末に比べ474百万円減少いたしました。これは主に未払法人税等や賞与引当金が減少したことによるものであります。固定負債は195百万円となり、前連結会計年度末に比べ4百万円増加いたしました。
この結果、負債合計は1,611百万円となり、前連結会計年度末に比べ470百万円減少いたしました。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産は5,073百万円となり、前連結会計年度末に比べ17百万円減少いたしました。これは主に剰余金の配当を実施したことによるものであります。
b.経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症対策や各種行動制限の緩和に伴い景気に持ち直しの動きが見られるものの、ウクライナ紛争の長期化や中国での新型コロナウイルス感染再拡大等を背景とする原材料やエネルギーの供給面における制約や急速な円安に伴う物価の上昇など、景気回復ペースの鈍化が懸念され、先行きは依然として不透明な状況にあります。
当社グループを取り巻く環境におきましては、翻訳事業の需要は堅調に推移し、通訳事業の需要もオンライン通訳サービスの定着により回復傾向にあります。一方、コンベンション事業では国際的な人の往来に対する制限の一部は緩和されたものの、国際会議(学会・研究会)やセミナー・シンポジウム、各種展示会等の度重なる計画見直しなどが影響し、厳しい状況が続いております。
このような環境のもと、当社グループは2023年3月期からの3カ年計画である第五次中期経営計画に基づき、当社グループの中核をなす翻訳事業の持続的成長を目指すとともに翻訳支援ツールや機械翻訳など最先端技術の積極的な活用を推し進め、企業のグローバル展開に伴う翻訳・通訳需要の獲得に努めてまいりました。
これらの結果、当第1四半期連結累計期間の経営成績につきましては、前年同期比で増収減益となりました。売上高は派遣期間終了者が増加した人材派遣事業と新型コロナウイルス感染症拡大の影響が継続しているコンベンション事業の2事業が前年同期を下回ったものの、コアビジネスである翻訳事業が堅調に推移し、前年同期比0.6%増の2,480百万円となりました。利益面は、派遣事業とコンベンション事業の減収が影響し、営業利益は前年同期比7.6%減の165百万円、経常利益は前年同期比2.9%減の168百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比3.4%減の108百万円となりました。
各セグメントの経営成績は次のとおりであります。
① 翻訳事業
特許分野では前期に引き続き主要顧客である特許事務所からの受注が好調に推移したことに加え、企業の知的財産関連部署からの大型案件の獲得により、売上高は前年同期比13.5%増の631百万円となりました。医薬分野では顧客の試験スケジュールにより翻訳需要が一時的に減少したことに加えて、CRO(医薬品開発受託機関)からの受注減少も影響し、売上高は前年同期比8.5%減の654百万円となりました。工業・ローカライゼーション分野では自動車、機械など製造業の顧客を中心に堅調に推移し、売上高は前年同期比1.9%増の461百万円となりました。金融・法務分野では東証の市場再編に伴いIR関連文書の受注が大幅に増加し、売上高は前年同期比14.9%増の153百万円となりました。
これらの結果、翻訳事業の売上高は前年同期比2.3%増の1,901百万円となりました。
② 派遣事業
語学スキルの高い人材を顧客企業に派遣する派遣事業においては、派遣期間終了者の増加に伴い常用雇用者数が前年同期を下回ったことに加え、新規受注が低調に推移したことから、売上高は前年同期比10.3%減の276百万円となりました。
③ 通訳事業
通訳事業においては、主要顧客である医薬品関連会社や精密・通信機器メーカーからの受注が好調に推移したことに加え、外資コンサルティング会社からの受注が伸長し、売上高は前年同期比20.6%増の184百万円となりました。
④ コンベンション事業
コンベンション事業においては、大規模な国際会議やイベントの開催に伴う制限の長期化に加え、サービスのデジタル化に伴う案件の規模縮小の影響が継続しており、売上高は前年同期比65.4%減の14百万円となりました。
⑤ その他
その他のセグメントにおいては、外国への特許出願に伴う明細書の作成や出願手続きを行う株式会社FIPASが低調に推移したことに加え、語学教育事業では通訳者・翻訳者養成スクール「アイ・エス・エス・インスティテュート」の春期レギュラーコースの受講者数が伸び悩み、売上高は前年同期比0.5%増の104百万円となりました。
(2) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている客観的な指標等について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
該当事項はありません。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因
当第1四半期連結累計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因はありません。
(7) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要は大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。運転資金需要のうち主なものは、登録スタッフである翻訳者・通訳者等への仕入費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。設備資金需要につきましては、主に事務所等の建物附属設備や情報処理・翻訳制作工程に利用するための無形固定資産への投資等があります。
当社グループの現在の運転資金につきましては、内部資金より充当しておりますが、必要に応じて外部より調達することがあります。
なお、当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は3,549百万円であり、当第1四半期連結会計期間末におけるリース債務を含む有利子負債の残高はありません。