有価証券報告書-第38期(2023/04/01-2024/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は8,326百万円となり、前連結会計年度末に比べ839百万円増加いたしました。
当連結会計年度末の負債合計は2,075百万円となり、前連結会計年度末に比べ261百万円増加いたしました。
当連結会計年度末の純資産合計は6,250百万円となり、前連結会計年度末に比べ578百万円増加いたしました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高11,303百万円(前期比3.2%増)、営業利益902百万円(前期比2.8%減)、経常利益は938百万円(前期比2.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益711百万円(前期比3.5%増)となりました。
各セグメントの経営成績は次のとおりであります。
翻訳事業は、売上高8,458百万円(前期比0.0%増)となりました。
派遣事業は、売上高1,174百万円(前期比4.9%増)となりました。
通訳事業は、売上高1,095百万円(前期比28.2%増)となりました。
コンベンション事業は、売上高233百万円(前期比53.3%増)となりました。
その他のセグメントは、売上高342百万円(前期比6.3%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は4,490百万円となり、前連結会計年度末に比べ551百万円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは753百万円の収入(前期は373百万円の収入)となりました。
主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上1,005百万円及び仕入債務の増加65百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは60百万円の支出(前期は28百万円の支出)となりました。
主な要因は、事業譲受による支出117百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは150百万円の支出(前期は133百万円の支出)となりました。
主な要因は、配当金の支払額150百万円であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.内部取引については相殺消去しております。
2.当連結会計年度において、コンベンション事業の生産実績に著しい変動がありました。これは主に、複数の国際的な学会の運営によるものであります。
3.派遣事業、通訳事業については、生産に該当する事項がないため記載を省略しております。
b.受注実績
当社の業務においては、受注時に翻訳内容(言語、納品日、納品形態等)は決定されますが、受注金額の算定基礎となるページ数、ワード数、文字数等が確定しないため、受注金額の記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.当連結会計年度における主な相手先に対する販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、いずれの相手先も当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当社グループの当連結会計年度の経営成績等
イ 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は7,289百万円となり、前連結会計年度末に比べ678百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金、受取手形及び売掛金が増加したことによるものであります。固定資産は1,036百万円となり、前連結会計年度末に比べ161百万円増加いたしました。これは主に土地、のれん及び繰延税金資産が増加したことによるものであります。
この結果、総資産は8,326百万円となり、前連結会計年度末に比べ839百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は1,853百万円となり、前連結会計年度末に比べ235百万円増加いたしました。これは主に買掛金及び未払法人税等が増加したことによるものであります。固定負債は221百万円となり、前連結会計年度末に比べ26百万円増加いたしました。
この結果、負債合計は2,075百万円となり、前連結会計年度末に比べ261百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は6,250百万円となり、前連結会計年度末に比べ578百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上及び剰余金の配当を実施したことによるものであります。
ロ 経営成績
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症における行動制限の解除で経済活動の正常化が進み、景気に持ち直しの動きが見られるものの、急激な円安の進行や長期化するロシア・ウクライナ情勢等の影響による原材料価格の高騰、物価の上昇等により景気の減速が懸念され、先行きは依然として不透明な状況にあります。
当社グループを取り巻く事業環境におきましては、翻訳事業の需要は、顧客企業の業績回復を背景に堅調に推移しました。通訳事業はオンラインによる通訳サービスの定着に加え、海外からの入国制限の解除や国内における新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行が追い風となり、対面による通訳需要の回復を後押ししました。
このような環境のもと、当社グループは2023年3月期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画に基づき、当社グループの中核をなす翻訳事業の持続的成長を目指すとともに翻訳支援ツールや機械翻訳など最先端技術の積極的な活用を推し進め、企業のグローバル展開に伴う翻訳・通訳需要の獲得に努めてまいりました。
これらの結果、当社グループの当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高はコアビジネスである翻訳事業が医薬分野での売上高減少の影響で前期比ほぼ横ばいとなったものの、派遣、通訳、コンベンションの各事業が好調に推移し、前期比3.2%増の11,303百万円となりました。利益面は人件費を中心に販売費及び一般管理費が増加したことに加え、翻訳事業の医薬分野における減収も影響し、営業利益は前期比2.8%減の902百万円、経常利益は前期比2.2%減の938百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は第4四半期にグループ会社化した株式会社福山産業翻訳センターの株式取得に伴い、負ののれん発生益を計上したことから、前期比3.5%増の711百万円となりました。
各セグメントの業績は次のとおりであります。
(翻訳事業)
特許分野では前期に引き続き主要顧客である特許事務所や企業の知的財産関連部署からの受注が好調に推移し、売上高は前期比7.1%増の2,902百万円となりました。医薬分野では新薬開発関連文書の受注拡大に向け、顧客企業との関係性強化に努めたものの、内資製薬からの受注が前期比ほぼ横ばいで推移し、加えて外資製薬や外資系CRO(医薬品開発受託機関)、医療機器関連企業からの受注減少も影響したことから、売上高は前期比6.8%減の2,605百万円となりました。工業・ローカライゼーション分野では自動車や機械、電気機器等を中心とする製造業の顧客からの受注が拡大しましたが、前期の大型案件の反動減により、売上高は前期比0.3%減の2,368百万円となりました。金融・法務分野では上場企業の英文開示需要を背景にIR関連文書の受注が継続して推移したことに加え、企業の管理系部署からの受注が増加し、売上高は前期比1.1%増の582百万円となりました。
これらの結果、翻訳事業の売上高は前期比ほぼ横ばいの8,458百万円となりました。
(派遣事業)
派遣事業においては、語学スキルの高い人材への底堅い需要により常用雇用者数が前期を上回る水準で推移したことから、売上高は前期比4.9%増の1,174百万円となりました。
(通訳事業)
通訳事業においては、主要顧客である金融機関、医薬品関連会社、精密・通信機器メーカー、外資系コンサルティング会社からの継続的な受注に加え、精密機器メーカーから大型スポット案件を獲得したことで、売上高は前期比28.2%増の1,095百万円となり、過去最高を更新しました。
(コンベンション事業)
コンベンション事業においては、複数の国際的な学会の運営により、売上高は前期比53.3%増の233百万円となりました。
(その他)
その他のセグメントにおいては、外国への特許出願に伴う明細書の作成や出願手続きを行う株式会社FIPASの売上高は増加したものの、通訳者・翻訳者養成スクール「アイ・エス・エス・インスティテュート」の受講者数の伸び悩み等が影響し、売上高は前期比6.3%減の342百万円となりました。
ハ キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.当社グループの資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要は大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。運転資金需要のうち主なものは、登録スタッフである翻訳者・通訳者等への仕入費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。設備資金需要につきましては、主に事務所等の建物附属設備や情報処理・翻訳制作工程に利用するための無形固定資産への投資等があります。
当社グループの現在の運転資金につきましては、内部資金より充当しておりますが、必要に応じて外部より調達することがあります。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,490百万円であり、当連結会計年度末におけるリース債務を含む有利子負債の残高はありません。
c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2023年3月期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画において、新たな経営指標として売上高営業利益率9%及び自己資本利益率(ROE)12%以上を定めております。この結果、当連結会計年度の売上高営業利益率は前年比0.5ポイント減の7.9%、自己資本利益率(ROE)は前年比0.8ポイント減の11.9%となりました。
当社グループはこれらの経営指標の達成に向け、さらなる収益性と資本効率向上を目指してまいります。
②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5経理の状況 2財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は8,326百万円となり、前連結会計年度末に比べ839百万円増加いたしました。
当連結会計年度末の負債合計は2,075百万円となり、前連結会計年度末に比べ261百万円増加いたしました。
当連結会計年度末の純資産合計は6,250百万円となり、前連結会計年度末に比べ578百万円増加いたしました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高11,303百万円(前期比3.2%増)、営業利益902百万円(前期比2.8%減)、経常利益は938百万円(前期比2.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益711百万円(前期比3.5%増)となりました。
各セグメントの経営成績は次のとおりであります。
翻訳事業は、売上高8,458百万円(前期比0.0%増)となりました。
派遣事業は、売上高1,174百万円(前期比4.9%増)となりました。
通訳事業は、売上高1,095百万円(前期比28.2%増)となりました。
コンベンション事業は、売上高233百万円(前期比53.3%増)となりました。
その他のセグメントは、売上高342百万円(前期比6.3%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は4,490百万円となり、前連結会計年度末に比べ551百万円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは753百万円の収入(前期は373百万円の収入)となりました。
主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上1,005百万円及び仕入債務の増加65百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは60百万円の支出(前期は28百万円の支出)となりました。
主な要因は、事業譲受による支出117百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは150百万円の支出(前期は133百万円の支出)となりました。
主な要因は、配当金の支払額150百万円であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前期比(%) |
翻訳事業(千円) | 4,019,041 | 95.1 |
コンベンション事業(千円) | 201,538 | 252.7 |
その他(千円) | 42,876 | 107.7 |
合計(千円) | 4,263,455 | 98.2 |
(注)1.内部取引については相殺消去しております。
2.当連結会計年度において、コンベンション事業の生産実績に著しい変動がありました。これは主に、複数の国際的な学会の運営によるものであります。
3.派遣事業、通訳事業については、生産に該当する事項がないため記載を省略しております。
b.受注実績
当社の業務においては、受注時に翻訳内容(言語、納品日、納品形態等)は決定されますが、受注金額の算定基礎となるページ数、ワード数、文字数等が確定しないため、受注金額の記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前期比(%) |
翻訳事業(千円) | 8,458,931 | 0.0 |
派遣事業(千円) | 1,174,286 | 4.9 |
通訳事業(千円) | 1,095,135 | 28.2 |
コンベンション事業(千円) | 233,375 | 53.3 |
その他(千円) | 342,245 | △6.3 |
合計(千円) | 11,303,974 | 3.2 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.当連結会計年度における主な相手先に対する販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、いずれの相手先も当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当社グループの当連結会計年度の経営成績等
イ 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は7,289百万円となり、前連結会計年度末に比べ678百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金、受取手形及び売掛金が増加したことによるものであります。固定資産は1,036百万円となり、前連結会計年度末に比べ161百万円増加いたしました。これは主に土地、のれん及び繰延税金資産が増加したことによるものであります。
この結果、総資産は8,326百万円となり、前連結会計年度末に比べ839百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は1,853百万円となり、前連結会計年度末に比べ235百万円増加いたしました。これは主に買掛金及び未払法人税等が増加したことによるものであります。固定負債は221百万円となり、前連結会計年度末に比べ26百万円増加いたしました。
この結果、負債合計は2,075百万円となり、前連結会計年度末に比べ261百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は6,250百万円となり、前連結会計年度末に比べ578百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上及び剰余金の配当を実施したことによるものであります。
ロ 経営成績
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症における行動制限の解除で経済活動の正常化が進み、景気に持ち直しの動きが見られるものの、急激な円安の進行や長期化するロシア・ウクライナ情勢等の影響による原材料価格の高騰、物価の上昇等により景気の減速が懸念され、先行きは依然として不透明な状況にあります。
当社グループを取り巻く事業環境におきましては、翻訳事業の需要は、顧客企業の業績回復を背景に堅調に推移しました。通訳事業はオンラインによる通訳サービスの定着に加え、海外からの入国制限の解除や国内における新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行が追い風となり、対面による通訳需要の回復を後押ししました。
このような環境のもと、当社グループは2023年3月期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画に基づき、当社グループの中核をなす翻訳事業の持続的成長を目指すとともに翻訳支援ツールや機械翻訳など最先端技術の積極的な活用を推し進め、企業のグローバル展開に伴う翻訳・通訳需要の獲得に努めてまいりました。
これらの結果、当社グループの当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高はコアビジネスである翻訳事業が医薬分野での売上高減少の影響で前期比ほぼ横ばいとなったものの、派遣、通訳、コンベンションの各事業が好調に推移し、前期比3.2%増の11,303百万円となりました。利益面は人件費を中心に販売費及び一般管理費が増加したことに加え、翻訳事業の医薬分野における減収も影響し、営業利益は前期比2.8%減の902百万円、経常利益は前期比2.2%減の938百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は第4四半期にグループ会社化した株式会社福山産業翻訳センターの株式取得に伴い、負ののれん発生益を計上したことから、前期比3.5%増の711百万円となりました。
各セグメントの業績は次のとおりであります。
(翻訳事業)
特許分野では前期に引き続き主要顧客である特許事務所や企業の知的財産関連部署からの受注が好調に推移し、売上高は前期比7.1%増の2,902百万円となりました。医薬分野では新薬開発関連文書の受注拡大に向け、顧客企業との関係性強化に努めたものの、内資製薬からの受注が前期比ほぼ横ばいで推移し、加えて外資製薬や外資系CRO(医薬品開発受託機関)、医療機器関連企業からの受注減少も影響したことから、売上高は前期比6.8%減の2,605百万円となりました。工業・ローカライゼーション分野では自動車や機械、電気機器等を中心とする製造業の顧客からの受注が拡大しましたが、前期の大型案件の反動減により、売上高は前期比0.3%減の2,368百万円となりました。金融・法務分野では上場企業の英文開示需要を背景にIR関連文書の受注が継続して推移したことに加え、企業の管理系部署からの受注が増加し、売上高は前期比1.1%増の582百万円となりました。
これらの結果、翻訳事業の売上高は前期比ほぼ横ばいの8,458百万円となりました。
(派遣事業)
派遣事業においては、語学スキルの高い人材への底堅い需要により常用雇用者数が前期を上回る水準で推移したことから、売上高は前期比4.9%増の1,174百万円となりました。
(通訳事業)
通訳事業においては、主要顧客である金融機関、医薬品関連会社、精密・通信機器メーカー、外資系コンサルティング会社からの継続的な受注に加え、精密機器メーカーから大型スポット案件を獲得したことで、売上高は前期比28.2%増の1,095百万円となり、過去最高を更新しました。
(コンベンション事業)
コンベンション事業においては、複数の国際的な学会の運営により、売上高は前期比53.3%増の233百万円となりました。
(その他)
その他のセグメントにおいては、外国への特許出願に伴う明細書の作成や出願手続きを行う株式会社FIPASの売上高は増加したものの、通訳者・翻訳者養成スクール「アイ・エス・エス・インスティテュート」の受講者数の伸び悩み等が影響し、売上高は前期比6.3%減の342百万円となりました。
ハ キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.当社グループの資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要は大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。運転資金需要のうち主なものは、登録スタッフである翻訳者・通訳者等への仕入費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。設備資金需要につきましては、主に事務所等の建物附属設備や情報処理・翻訳制作工程に利用するための無形固定資産への投資等があります。
当社グループの現在の運転資金につきましては、内部資金より充当しておりますが、必要に応じて外部より調達することがあります。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,490百万円であり、当連結会計年度末におけるリース債務を含む有利子負債の残高はありません。
c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2023年3月期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画において、新たな経営指標として売上高営業利益率9%及び自己資本利益率(ROE)12%以上を定めております。この結果、当連結会計年度の売上高営業利益率は前年比0.5ポイント減の7.9%、自己資本利益率(ROE)は前年比0.8ポイント減の11.9%となりました。
当社グループはこれらの経営指標の達成に向け、さらなる収益性と資本効率向上を目指してまいります。
②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5経理の状況 2財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。