四半期報告書-第37期第2四半期(令和4年7月1日-令和4年9月30日)

【提出】
2022/11/14 9:19
【資料】
PDFをみる
【項目】
38項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態の状況
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は6,186百万円となり、前連結会計年度末に比べ125百万円減少いたしました。これは主に翻訳事業の代金回収により、受取手形及び売掛金が減少しているためであります。固定資産は898百万円となり、前連結会計年度末に比べ36百万円増加いたしました。これは主に差入保証金が増加したことによるものであります。
この結果、総資産は7,084百万円となり、前連結会計年度末に比べ88百万円減少いたしました。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は1,637百万円となり、前連結会計年度末に比べ253百万円減少いたしました。これは主に未払金及び未払法人税等が減少したことによるものであります。固定負債は199百万円となり、前連結会計年度末に比べ9百万円増加いたしました。これは主に退職給付に係る負債が増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は1,837百万円となり、前連結会計年度末に比べ244百万円減少いたしました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産は5,247百万円となり、前連結会計年度末に比べ156百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益の計上及び剰余金の配当を実施したことによるものであります。
b.経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症対策や経済社会活動に対する各種対策の効果により景気に持ち直しの動きが見られるものの、ウクライナ情勢の長期化や中国での新型コロナウイルス感染再拡大等を背景とする原材料やエネルギー供給の制約、急速な為替変動に伴う物価の上昇など、先行きは依然として不透明な状況にあります。
当社グループを取り巻く環境におきましては、翻訳事業の需要は堅調に推移し、通訳事業の需要もオンライン通訳サービスの定着により回復傾向にあります。一方、コンベンション事業では国際的な人の往来に対する制限が段階的に緩和されたものの、国際会議(学会・研究会)やセミナー・シンポジウム、各種展示会等の度重なる計画見直しなどが影響し、厳しい状況が続いております。
このような環境のもと、当社グループは2023年3月期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画に基づき、当社グループの中核をなす翻訳事業の持続的成長を目指すとともに翻訳支援ツールや機械翻訳など最先端技術の積極的な活用を推し進め、企業のグローバル展開に伴う翻訳・通訳需要の獲得に努めてまいりました。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績につきましては、売上高はコアビジネスである翻訳事業が堅調に推移し、通訳事業も回復基調で推移したことから、前年同期比5.4%増の5,238百万円となりました。利益面は翻訳事業の売上増加により、営業利益は前年同期比20.5%増の389百万円、経常利益は前年同期比17.9%増の390百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比17.9%増の259百万円となりました。
各セグメントの経営成績は次のとおりであります。
① 翻訳事業
特許分野では主要顧客である特許事務所や企業の知的財産関連部署からの受注が好調に推移したことに加え、情報通信関連企業からの売上も寄与し、売上高は前年同期比18.2%増の1,329百万円となりました。医薬分野では顧客の試験スケジュールにより翻訳需要が一時的に減少したことに加えて、CRO(医薬品開発受託機関)からの受注減少、前期に受注した新型コロナウイルス感染症に関する案件の反動減もあり、売上高は前年同期比6.7%減の1,350百万円となりました。工業・ローカライゼーション分野では製造業の顧客を中心に堅調に推移したことに加え、情報通信関連企業から大型案件を獲得したことから、売上高は前年同期比15.0%増の1,002百万円となりました。金融・法務分野では東証の市場再編に伴いIR関連文書の受注が増加し、売上高は前年同期比5.9%増の300百万円となりました。
これらの結果、翻訳事業の売上高は前年同期比6.8%増の3,983百万円となりました。
② 派遣事業
語学スキルの高い人材を顧客企業に派遣する派遣事業においては、新規受注が堅調に推移したものの、派遣期間終了者の増加に伴い常用雇用者数が前年同期を下回ったことから、売上高は前年同期比8.7%減の556百万円となりました。
③ 通訳事業
通訳事業においては、主要顧客である医薬品関連会社や精密・通信機器メーカー等からの旺盛な受注、外資コンサルティング会社からの安定した受注に加え、複数の金融機関からの大型会議案件の獲得が寄与し、売上高は前年同期比29.6%増の421百万円となりました。
④ コンベンション事業
コンベンション事業においては、第1四半期に開催した大型会議の売上を計上するも、大規模な国際会議やイベントの開催制限の長期化、サービスのデジタル化に伴う案件の規模縮小の影響が継続しており、売上高は前年同期比9.2%減の86百万円となりました。
⑤ その他
その他のセグメントにおいては、外国への特許出願に伴う明細書の作成や出願手続きを行う株式会社FIPASが低調に推移したことに加え、語学教育事業では通訳者・翻訳者養成スクール「アイ・エス・エス・インスティテュート」の受講者数が伸び悩み、売上高は前年同期比9.5%減の189百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は3,693百万円となり、前連結会計年度末に比べ16百万円の減少となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは118百万円の収入(前年同期は426百万円の収入)となりました。
主な要因は、税金等調整前四半期純利益390百万円、売上債権の減少による収入164百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは20百万円の支出(前年同期は40百万円の支出)となりました。
主な要因は、差入保証金の差入による支出11百万円及び無形固定資産取得による支出5百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは配当金の支払により133百万円の支出(前年同期は66百万円の支出)
となりました。
(3) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている客観的な指標等について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
該当事項はありません。
(7) 経営成績に重要な影響を与える要因
当第2四半期連結累計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因はありません。
(8) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要は大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。運転資金需要のうち主なものは、登録スタッフである翻訳者・通訳者等への仕入費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。設備資金需要につきましては、主に事務所等の建物附属設備や情報処理・翻訳制作工程に利用するための無形固定資産への投資等があります。
当社グループの現在の運転資金につきましては、内部資金より充当しておりますが、必要に応じて外部より調達することがあります。
なお、当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は3,693百万円であり、当第2四半期連結会計期間末におけるリース債務を含む有利子負債の残高はありません。