四半期報告書-第36期第2四半期(令和2年7月1日-令和2年9月30日)

【提出】
2020/11/13 15:27
【資料】
PDFをみる
【項目】
38項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間における世界経済は、新型コロナウイルス感染症(以下、感染症)の拡大により、各国・地域において経済活動が大幅に抑制されたことにより、リーマンショックを超える落ち込みとなり、厳しい状況で推移しました。国内においては徐々に経済活動の再開が図られ、政府による諸施策が講じられているものの、欧米での感染症拡大が深刻化の様相を見せるなど、依然として世界景気回復の兆しが見えない状況が続いています。
わが国経済においては、段階的に経済活動の再開が図られているものの、世界景気の低迷に加え、様々な業種において稼働停止や生産調整が行われた影響や低調な消費動向が続いており、大幅に冷え込んだ景気が回復基調となるまでには未だ時間がかかる見通しです。
当社グループの関連業界では、次世代端末向け半導体・電子部品関連は堅調だったものの、自動車関連は世界各国における稼働停止により大幅減産となり、これに伴い、車載関連や工作機械関連などの需要も落ち込みました。
また、当社グループが進出する中国、ASEAN、北中米等の国・地域では、ロックダウン(都市封鎖)や外出禁止令、出入国制限等の施策が行われたことにより、生産活動のみならず、部材調達や物流などサプライチェーンにもその影響が及びました。
このような状況のもと、当社グループにおいては、従業員及びお客様の安全確保を最優先し、間接部門や営業部門についてはテレワークやリモートによる活動を推進、海外においても各国政府の要請に従い対応を図りながら、販管費の抑制に努めました。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高は26,049百万円(前年同期比16.3%減)となり、営業利益139百万円(前年同期比49.6%減)、経常損失68百万円(前年同期は203百万円の利益)を計上、加えて、感染症関連による休業手当等による特別損失367百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する四半期純損失は499百万円(前年同期は34百万円の利益)となりました。
なお、経営環境改善時に備えた基盤強化策として、グループにおける事業構造改革を実行します。引き続き、合理化、効率化を徹底的に進め、事業効率のよい体制への転換や抜本的コスト構造改革を行います。今後も経済環境はさらに不透明感を増していく様相ですが、グループ間の事業シナジー創出に加え、事業構造改革により体質を強化し、次年度につながる取り組みを展開してまいります。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
① HS事業(ヒューマンソリューション事業)
国内事業については、製造請負事業において自動車関連が世界的減産の影響を受けた稼働調整が行われた一方で、半導体・電子部品関連等、繁忙な業種においては、人材供給ニーズが継続、今後の拡大に向け注力している物流3PL(*)受託・テクニカル流通加工事業会社(nmsロジスティクス& テクニカルソリューション株式会社) も堅調に推移しました。技術者派遣専門会社(nmsエンジニアリング株式会社)では顧客企業による稼働調整の影響を受け売上が抑制されたものの、2020年1月に実施した、技術者派遣事業統合による効果もあり、利益率が改善しました。また、グループ各社において徹底した経費見直しを行い、国内事業全体における固定費の圧縮に努めました。海外事業については中国及びASEANにおける顧客の稼働調整に加え、外国人材関連で国境を越える人の移動に対する制限の影響等を受けました。
この結果、当セグメントの売上高は、9,217百万円(前年同期比14.6%減)、セグメント利益は、384百万円(前年同期比50.9%増)となりました。
※3PL:サードパーティー・ロジスティクス
② EMS事業(エレクトロニクスマニュファクチャリングサービス事業)
EMS事業は、中国・ASEAN・北中米において生産活動を展開しており、前年度から続く戦略投資の実行期にあります。世界的な感染症拡大に伴う、各国政府方針によるロックダウンや外出禁止令、出入国制限等により、部材や物流などサプライチェーンの停滞に加え、海外全ての工場が一時的な稼働停止を余儀なくされ、また、自動車産業の落ち込みもあり、車載関連を中心に販売が低調に推移しました。利益面では、重点施策として進めているベトナムおよびメキシコ拠点の先行投資コスト等も圧迫要因となりました。
この結果、当セグメントの売上高は、11,405百万円(前年同期比17.2%減)、セグメント損失は、33百万円(前年同期は68百万円の利益)となりました。
③ PS事業(パワーサプライ事業)
PS事業は、中国の生産拠点が感染症拡大の影響により一時的に稼働停止せざるを得ない状況となったことや、サプライチェーンの混乱もあり、生産量が減少しました。加えて、顧客の生産調整や在庫調整実施の影響を受け販売が減少しましたが、前期において行った抜本的コスト構造改革による体質強化の効果、およびさらなるコスト削減も実行し、利益の確保に努めました。
この結果、当セグメントの売上高は、5,426百万円(前年同期比17.0%減)、セグメント利益は、37百万円(前年同期比80.2%減)となりました。
財政状態の分析
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産合計は、20,939百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,175百万円減少いたしました。これは主に受取手形及び売掛金が2,757百万円、製品が571百万円減少した一方で、原材料及び貯蔵品が845百万円増加したことによるものです。
固定資産合計は、10,257百万円となり、前連結会計年度末に比べ31百万円減少いたしました。これは有形固定資産が160百万円増加した一方で、無形固定資産が179百万円、投資その他の資産が13百万円減少したことによるものです。
この結果、総資産は、31,256百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,213百万円減少いたしました。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債合計は、16,099百万円となり、前連結会計年度末に比べ190百万円減少いたしました。これは主に短期借入金が1,243百万円増加した一方で、支払手形及び買掛金が621百万円、未払金が180百万円、未払消費税等が536百万円、その他流動負債が66百万円減少したことによるものです。
固定負債合計は、10,314百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,015百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が404百万円、その他固定負債が599百万円減少したことによるものです。
この結果、負債合計は、26,414百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,206百万円減少いたしました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は、4,842百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,007百万円減少いたしました。これは主に自己株式を133百万円取得したことによる純資産の減少、利益剰余金が585百万円、為替換算調整勘定が283百万円減少したことによるものです。
この結果、自己資本比率は15.5%(前連結会計年度末は17.4%)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、4,477百万円(前年同四半期は4,044百万円)となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、650百万円の収入(前年同四半期は556百万円の収入)となりました。主なプラス要因は、減価償却費627百万円(前年同四半期は483百万円)、売上債権の減少額2,551百万円(前年同四半期は630百万円の増加額)等となり、主なマイナス要因は、税金等調整前四半期純損失441百万円(前年同四半期は204百万円の純利益)、たな卸資産の増加額444百万円(前年同四半期は141百万円の減少額)、仕入債務の減少額543百万円(前年同四半期は940百万円の減少額)、未払金の減少額196百万円(前年同四半期は261百万円の減少額)、未払消費税等の減少額481百万円(前年同四半期は233百万円の増加額)、その他の固定負債の減少額444百万円(前年同四半期は1,312百万円の増加額)等によるものです。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、784百万円の支出(前年同四半期は1,838百万円の支出)となりました。主なマイナス要因は、有形固定資産の取得による支出773百万円(前年同四半期は952百万円の支出)等によるものです。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、526百万円の収入(前年同四半期は1,169百万円の収入)となりました。主なプラス要因は、短期借入金の純増額1,406百万円(前年同四半期は1,140百万円の純増額)となり、主なマイナス要因は、長期借入金の返済による支出446百万円(前年同四半期は406百万円の支出)、ファイナンス・リース債務の返済による支出184百万円(前年同四半期は78百万円の支出)、自己株式の取得による支出133百万円(前年同四半期 - )等によるものです。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は軽微であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因
当第2四半期連結累計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因について重要な変更はありません。
(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第2四半期連結累計期間において、資本の財源及び資金の流動性について重要な変更はありません。