四半期報告書-第5期第1四半期(平成30年4月1日-平成30年6月30日)
文中の将来に関する事項は、当第1四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(1)経営成績等の状況の概要
財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、あらゆるコンテンツの価値を高めるプラットフォーマーとしての飛躍を目指し、出版から総合メディア企業を目指す㈱KADOKAWAと、ネットとリアルの融合を目指すIT企業㈱ドワンゴの創造性を結集しながら、魅力あるコンテンツをあらゆるメディアにマルチ展開させて収益を最大化させるメディアミックス戦略を積極展開しております。
当第1四半期連結累計期間における各セグメント別の業績は、以下のとおりであります。
Webサービス事業の売上高は67億75百万円(前年同期比11.0%減)、セグメント損失(営業損失)は4億11百万円(前年同期 営業損失72百万円)となりました。
ポータルでは、日本最大級の動画プラットフォームである「niconico」における「ニコニコプレミアム会員」の サービス収入を柱とし、ウェブサイト上のバナー等の広告、有料動画等の関連収益を計上しております。当第1四半期末における「ニコニコプレミアム会員」は200万人に減少し、また改善対応にかかる費用や新サービスの開発費用が減益要因となりました。期初想定よりもプレミアム会員数の減少幅は小さく、業績は期初予想を上回る結果となりました。
「niconico」においては、動画のフルHD画質(1080p)や生放送のHD画質(720p)対応、動画の非ログイン視聴対応等、動画・生放送サービスの機能改善に注力し、6月28日に新バージョン(く)(読み方:クレッシェンド)を提供開始いたしました。
当連結会計年度においては、回線の増強(730Gbpsから1400Gbps)や、スマートフォンアプリの改善、ニコニコ生放送の非ログイン視聴対応等を中心に更なる改善を進めております。また、VRコミュニケーションサービス「バーチャルキャスト」と「ニコニコ生放送」において「ギフト」の導入や、オリジナルゲームの投入も予定しており、会員増加や収益力の向上による「niconico」の再成長に向けて取り組んでおります。
ライブでは、競合する他の動画サービスとの差別化を図るべく、「ネットとリアルの融合」をテーマに各種ライブイベントの企画・運営、ライブハウス「ニコファーレ」の運営等を行っております。平成30年4月に開催した「ニコニコ超会議2018」の2日間の会場来場者数は過去最高の16万1,277人を記録、インターネット視聴者数は612万1,170人となりました。
モバイルでは、シングル楽曲/着うた®等の配信を行う総合エンタテインメントサイト「dwango.jp(ドワンゴ ジェイピー)」や、アニメ総合ポータルサイト「animelo」からの収益を計上しております。有料会員数は減少しておりますが、引き続き、外注費や広告宣伝費等の固定費削減に努めており、収益性を維持しております。
出版事業の売上高は265億80百万円(前年同期比1.6%減)、セグメント利益(営業利益)は10億37百万円(前年同期比5.3%減)となりました。書籍、雑誌の新刊点数は前年同期と比べて抑え目でしたが、電子書籍・電子雑誌がそれを補う形で伸長し、業績は堅調な滑り出しとなりました。
電子書籍・電子雑誌では、主力事業である電子書籍外販事業や当社グループの総合電子書籍ストア「BOOK☆WALKER」での販売は引き続き好調に推移しております。グローバル戦略を推し進めるため平成27年10月にグランドオープンした「BOOK☆WALKER Global」や平成28年2月にオープンした「台湾BOOK☆WALKER」も高い成長を維持しております。また、電子書籍・電子雑誌の更なる成長のため、無料マンガサービス「ニコニコ漫画」や読書管理サービス「読書メーター」等の当社グループの電子書籍関連サービスを㈱ブックウォーカーに集約し、電子書籍のプロモーションから販売まで一貫したサービス展開が可能となりました。
書籍では、コミックスの「よつばと!(14)」「ダンジョン飯(6)」といった大型作品が好調に推移しています。ライトノベルは、市場が停滞している中で新たなヒットシリーズの創出、育成に注力しております。「ソードアート・オンライン」「魔法科高校の劣等生」といった人気シリーズは引き続き堅調に推移しています。メディアミックス関連では、映画「ラプラスの魔女」の原作本や映画「未来のミライ」関連本が好調に推移しています。7月スタートの新アニメでは、「オーバーロード」関連本や、「niconico」で大人気のフリーゲーム「殺戮の天使」のコミカライズ本が当第1四半期に出荷されており好調に推移しています。書籍はメディアミックス展開の重要な源泉の一つであり、ヒット作創出のため年間5,000点の新刊を発行する予定です。なお、平成32年4月にフル稼働を予定している最新鋭の製造・物流拠点においては、工場建設やシステム整備等がスケジュール通り順調に進捗しており、一部の文庫やライトノベルにおいて、デジタル印刷による商業生産を開始いたしました。
雑誌では、刊行計画や発行部数の見直し等で雑誌販売は減少しております。地域情報誌「Walker」シリーズ、ライフスタイル誌「レタスクラブ」等ではWebメディアとの連動によるビジネスモデルの転換を進めており、Webメディアのページビューや広告収入の増加等の成果につなげてまいります。
映像・ゲーム事業の売上高は111億59百万円(前年同期比4.0%増)、セグメント利益(営業利益)は8億77百万円(前年同期比36.5%増)となりました。
映像では、4月スタートの新アニメ「STEINS;GATEゼロ」「フルメタル・パニック! Invisible Victory」「ヒナまつり」等の海外ライセンス販売が収益に貢献しました。また、「劇場版 ソードアート・オンライン‐オーディナル・スケール‐」「Re:ゼロから始める異世界生活」等の商品化許諾による収益貢献があり、国内外問わず豊富なIPを活用したビジネス展開を拡大させております。㈱ムービーウォーカーの展開する劇場前売券サービス「ムビチケ」も好調に推移し収益貢献しております。
ゲームでは、当第1四半期に販売予定だったパッケージゲームのうち第2四半期以降に発売延期となったタイトルがあったものの、「DARK SOULS REMASTERED」「METAL MAX Xeno」等のパッケージゲームや、平成27年3月発売の「Bloodborne」や平成28年3月発売の「DARK SOULS Ⅲ」の海外ロイヤリティ収入が好調で、前年同期並みの業績を維持しました。
その他事業の売上高は59億79百万円(前年同期比11.3%増)、セグメント損失(営業損失)は3億1百万円(前年同期 営業損失85百万円)となりました。
その他事業では、ネットとリアルを融合させた双方向性を特長とする教育プログラムの提供や、クリエイティブ分野で活躍する人材を国内外で育成するスクール運営を行う教育事業、キャラクター商品の企画・制作・販売やアイドルCDのeコマース等のMD(物販)事業を行っております。また、東京オリンピック・パラリンピックが開催される平成32年を収益化の目途としているインバウンド事業の準備費用が計上されております。
これらの結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高496億31百万円(前年同期比0.6%減)、営業利益3億99百万円(前年同期比49.5%減)、経常利益11億11百万円(前年同期比73.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益3億68百万円(前年同期 親会社株主に帰属する四半期純損失23百万円)となりました。
(2)財政状態の分析
①資産、負債、純資産の状況
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて76億5百万円減少し、2,322億76百万円となりました。自己株式の取得、支払手形及び買掛金並びに賞与の支払等により現金及び預金が減少しました。
負債は、前連結会計年度末に比べて68億12百万円減少し、1,239億40百万円となりました。支払手形及び買掛金並びに賞与引当金が減少しました。
純資産は、前連結会計年度末に比べて7億92百万円減少し、1,083億35百万円となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益を計上した一方で、配当金の支払等により利益剰余金が減少し、さらに自己株式の取得により株主資本が減少しました。
②キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の減少等があったものの、仕入債務及び賞与引当金の減少並びに法人税等の支払等により、12億6百万円の支出(前年同期は31億10百万円の支出)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出等により、30億19百万円の支出(前年同期は23億99百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得及び配当金の支払等により、29億31百万円の支出(前年同期は18億40百万円の支出)となりました。
以上の結果、為替換算差額も含めて71億72百万円の支出となり、現金及び現金同等物の当四半期末残高は、602億34百万円となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当社グループでは、Webサービス事業における動画コミュニティサービスや映像・ゲーム事業におけるパッケージゲーム開発等において研究開発をしております。当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は33百万円であります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(1)経営成績等の状況の概要
財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、あらゆるコンテンツの価値を高めるプラットフォーマーとしての飛躍を目指し、出版から総合メディア企業を目指す㈱KADOKAWAと、ネットとリアルの融合を目指すIT企業㈱ドワンゴの創造性を結集しながら、魅力あるコンテンツをあらゆるメディアにマルチ展開させて収益を最大化させるメディアミックス戦略を積極展開しております。
当第1四半期連結累計期間における各セグメント別の業績は、以下のとおりであります。
Webサービス事業の売上高は67億75百万円(前年同期比11.0%減)、セグメント損失(営業損失)は4億11百万円(前年同期 営業損失72百万円)となりました。
ポータルでは、日本最大級の動画プラットフォームである「niconico」における「ニコニコプレミアム会員」の サービス収入を柱とし、ウェブサイト上のバナー等の広告、有料動画等の関連収益を計上しております。当第1四半期末における「ニコニコプレミアム会員」は200万人に減少し、また改善対応にかかる費用や新サービスの開発費用が減益要因となりました。期初想定よりもプレミアム会員数の減少幅は小さく、業績は期初予想を上回る結果となりました。
「niconico」においては、動画のフルHD画質(1080p)や生放送のHD画質(720p)対応、動画の非ログイン視聴対応等、動画・生放送サービスの機能改善に注力し、6月28日に新バージョン(く)(読み方:クレッシェンド)を提供開始いたしました。
当連結会計年度においては、回線の増強(730Gbpsから1400Gbps)や、スマートフォンアプリの改善、ニコニコ生放送の非ログイン視聴対応等を中心に更なる改善を進めております。また、VRコミュニケーションサービス「バーチャルキャスト」と「ニコニコ生放送」において「ギフト」の導入や、オリジナルゲームの投入も予定しており、会員増加や収益力の向上による「niconico」の再成長に向けて取り組んでおります。
ライブでは、競合する他の動画サービスとの差別化を図るべく、「ネットとリアルの融合」をテーマに各種ライブイベントの企画・運営、ライブハウス「ニコファーレ」の運営等を行っております。平成30年4月に開催した「ニコニコ超会議2018」の2日間の会場来場者数は過去最高の16万1,277人を記録、インターネット視聴者数は612万1,170人となりました。
モバイルでは、シングル楽曲/着うた®等の配信を行う総合エンタテインメントサイト「dwango.jp(ドワンゴ ジェイピー)」や、アニメ総合ポータルサイト「animelo」からの収益を計上しております。有料会員数は減少しておりますが、引き続き、外注費や広告宣伝費等の固定費削減に努めており、収益性を維持しております。
出版事業の売上高は265億80百万円(前年同期比1.6%減)、セグメント利益(営業利益)は10億37百万円(前年同期比5.3%減)となりました。書籍、雑誌の新刊点数は前年同期と比べて抑え目でしたが、電子書籍・電子雑誌がそれを補う形で伸長し、業績は堅調な滑り出しとなりました。
電子書籍・電子雑誌では、主力事業である電子書籍外販事業や当社グループの総合電子書籍ストア「BOOK☆WALKER」での販売は引き続き好調に推移しております。グローバル戦略を推し進めるため平成27年10月にグランドオープンした「BOOK☆WALKER Global」や平成28年2月にオープンした「台湾BOOK☆WALKER」も高い成長を維持しております。また、電子書籍・電子雑誌の更なる成長のため、無料マンガサービス「ニコニコ漫画」や読書管理サービス「読書メーター」等の当社グループの電子書籍関連サービスを㈱ブックウォーカーに集約し、電子書籍のプロモーションから販売まで一貫したサービス展開が可能となりました。
書籍では、コミックスの「よつばと!(14)」「ダンジョン飯(6)」といった大型作品が好調に推移しています。ライトノベルは、市場が停滞している中で新たなヒットシリーズの創出、育成に注力しております。「ソードアート・オンライン」「魔法科高校の劣等生」といった人気シリーズは引き続き堅調に推移しています。メディアミックス関連では、映画「ラプラスの魔女」の原作本や映画「未来のミライ」関連本が好調に推移しています。7月スタートの新アニメでは、「オーバーロード」関連本や、「niconico」で大人気のフリーゲーム「殺戮の天使」のコミカライズ本が当第1四半期に出荷されており好調に推移しています。書籍はメディアミックス展開の重要な源泉の一つであり、ヒット作創出のため年間5,000点の新刊を発行する予定です。なお、平成32年4月にフル稼働を予定している最新鋭の製造・物流拠点においては、工場建設やシステム整備等がスケジュール通り順調に進捗しており、一部の文庫やライトノベルにおいて、デジタル印刷による商業生産を開始いたしました。
雑誌では、刊行計画や発行部数の見直し等で雑誌販売は減少しております。地域情報誌「Walker」シリーズ、ライフスタイル誌「レタスクラブ」等ではWebメディアとの連動によるビジネスモデルの転換を進めており、Webメディアのページビューや広告収入の増加等の成果につなげてまいります。
映像・ゲーム事業の売上高は111億59百万円(前年同期比4.0%増)、セグメント利益(営業利益)は8億77百万円(前年同期比36.5%増)となりました。
映像では、4月スタートの新アニメ「STEINS;GATEゼロ」「フルメタル・パニック! Invisible Victory」「ヒナまつり」等の海外ライセンス販売が収益に貢献しました。また、「劇場版 ソードアート・オンライン‐オーディナル・スケール‐」「Re:ゼロから始める異世界生活」等の商品化許諾による収益貢献があり、国内外問わず豊富なIPを活用したビジネス展開を拡大させております。㈱ムービーウォーカーの展開する劇場前売券サービス「ムビチケ」も好調に推移し収益貢献しております。
ゲームでは、当第1四半期に販売予定だったパッケージゲームのうち第2四半期以降に発売延期となったタイトルがあったものの、「DARK SOULS REMASTERED」「METAL MAX Xeno」等のパッケージゲームや、平成27年3月発売の「Bloodborne」や平成28年3月発売の「DARK SOULS Ⅲ」の海外ロイヤリティ収入が好調で、前年同期並みの業績を維持しました。
その他事業の売上高は59億79百万円(前年同期比11.3%増)、セグメント損失(営業損失)は3億1百万円(前年同期 営業損失85百万円)となりました。
その他事業では、ネットとリアルを融合させた双方向性を特長とする教育プログラムの提供や、クリエイティブ分野で活躍する人材を国内外で育成するスクール運営を行う教育事業、キャラクター商品の企画・制作・販売やアイドルCDのeコマース等のMD(物販)事業を行っております。また、東京オリンピック・パラリンピックが開催される平成32年を収益化の目途としているインバウンド事業の準備費用が計上されております。
これらの結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高496億31百万円(前年同期比0.6%減)、営業利益3億99百万円(前年同期比49.5%減)、経常利益11億11百万円(前年同期比73.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益3億68百万円(前年同期 親会社株主に帰属する四半期純損失23百万円)となりました。
(2)財政状態の分析
①資産、負債、純資産の状況
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて76億5百万円減少し、2,322億76百万円となりました。自己株式の取得、支払手形及び買掛金並びに賞与の支払等により現金及び預金が減少しました。
負債は、前連結会計年度末に比べて68億12百万円減少し、1,239億40百万円となりました。支払手形及び買掛金並びに賞与引当金が減少しました。
純資産は、前連結会計年度末に比べて7億92百万円減少し、1,083億35百万円となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益を計上した一方で、配当金の支払等により利益剰余金が減少し、さらに自己株式の取得により株主資本が減少しました。
②キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の減少等があったものの、仕入債務及び賞与引当金の減少並びに法人税等の支払等により、12億6百万円の支出(前年同期は31億10百万円の支出)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出等により、30億19百万円の支出(前年同期は23億99百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得及び配当金の支払等により、29億31百万円の支出(前年同期は18億40百万円の支出)となりました。
以上の結果、為替換算差額も含めて71億72百万円の支出となり、現金及び現金同等物の当四半期末残高は、602億34百万円となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当社グループでは、Webサービス事業における動画コミュニティサービスや映像・ゲーム事業におけるパッケージゲーム開発等において研究開発をしております。当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は33百万円であります。