四半期報告書-第7期第2四半期(令和2年7月1日-令和2年9月30日)
文中の将来に関する事項は、当第2四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループは、中長期的な持続的成長及び企業価値の向上を図るべく、書籍、映画、アニメ、ゲーム、及びUGC(User Generated Content)プラットフォーム等を通じて多彩なポートフォリオから成るIP(Intellectual Property)を安定的に創出し、それらを世界に広く展開することを中核とする「グローバル・メディアミックス」の推進を基本戦略としております。
当第2四半期連結累計期間における業績は、売上高975億53百万円(前年同期比2.9%減)、営業利益78億47百万円(前年同期比22.8%増)、経常利益81億40百万円(前年同期比19.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益52億6百万円(前年同期比16.1%減)となりました。
当第2四半期連結累計期間における各セグメントの業績は、以下のとおりです。なお、中期経営方針における成長事業領域の位置付けに合わせ、当第2四半期連結会計期間より、従来の「映像・ゲーム」セグメントを「映像」「ゲーム」に区分して記載する方法に変更しております。
[出版事業]
出版事業では、書籍、雑誌及び電子書籍・電子雑誌の販売、雑誌広告・Web広告の販売、権利許諾等を行っております。当事業においては、メディアミックス展開の重要な源泉として年間5,000タイトルにおよぶ新作を継続的に発行しており、蓄積された紙書籍11万点、電子書籍6万点にもおよぶ作品アーカイブが、当社グループ成長の原動力となっております。
当第2四半期連結累計期間においては、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、第1四半期に都市部の書店の営業自粛による影響があったものの、「ダンジョン飯(9)」(コミックス)、「ソードアート・オンライン(24) ユナイタル・リングIII」(ライトノベル)、「あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続」「青くて痛くて脆い」(一般文庫)、「あつまれ どうぶつの森 ザ・コンプリートガイド」「世界一美味しい手抜きごはん 最速! やる気のいらない100レシピ」(一般書)等の販売が好調に推移しました。また、商品化・ゲーム化等の権利許諾も収益貢献しました。
電子書籍・電子雑誌は、市場全体が伸長していることに加え、機動的なマーケティング施策により引き続き好調に推移し、第1四半期に続いて、第2四半期においても四半期ベースで過去最高の売上高を更新いたしました。
この結果、当事業の売上高は601億29百万円(前年同期比7.0%増)、セグメント利益(営業利益)は46億80百万円(前年同期比41.5%増)となりました。
なお、現在、埼玉県所沢市において、2022年3月期までの書籍製造・物流工場の稼働に向けて準備を進めております。すでに一部の文庫やライトノベル、新書、コミックにおいては、デジタル印刷による小ロット・適時製造及び適時配送を開始しておりますが、今後これらの更なる拡充・強化を図ってまいります。これにより、返品削減、製造コスト削減、利益率の向上に取り組んでまいります。
[映像事業]
映像事業では、映画の企画・製作・配給、映像配信権等の権利許諾、パッケージソフトの販売等を行っております。
当第2四半期連結累計期間においては、北米、中国に向けたアニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」「デカダンス」「天晴爛漫!」「宇崎ちゃんは遊びたい!」等の海外権利許諾や国内配信収入に加え、「この素晴らしい世界に祝福を!ファンタスティックデイズ」等の当社IPを活用し、他社が配信するオンラインゲームとのコラボレーションによる権利許諾が引き続き収益貢献しました。一方で、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、第1四半期を中心に映画館の営業自粛や座席数の制限による映画配給やデジタル映画鑑賞券「ムビチケ」等への影響が見られました。映像・音響制作を手掛けるスタジオ事業については、第1四半期に新型コロナウイルス感染症による減収影響を受けたものの、第2四半期には前年同期の水準まで回復しております。
この結果、当事業の売上高は132億32百万円(前年同期比17.6%減)、セグメント利益(営業利益)は8億42百万円(前年同期比52.1%減)となりました。
[ゲーム事業]
ゲーム事業では、ゲームソフトウエア及びネットワークゲームの企画・開発・販売、権利許諾等を行っております。
当第2四半期連結累計期間においては、3月発売の「ポケモン不思議のダンジョン 救助隊DX」のほか、「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」「DARK SOULS」シリーズ等のリピート販売が引き続き好調に推移しました。
この結果、当事業の売上高は83億1百万円(前年同期比9.6%増)、セグメント利益(営業利益)は28億4百万円(前年同期比48.5%増)となりました。
[Webサービス事業]
Webサービス事業では、動画コミュニティサービスの運営、各種イベントの企画・運営、モバイルコンテンツの配信等を行っております。
動画配信サービス「ニコニコ動画」の月額有料会員(プレミアム会員)は、9月末には159万人となり、3月末の163万人からは減少となりました。動画・生放送・ブログなどを配信できるプラットフォーム「ニコニコチャンネル」の有料会員数は9月末には124万人となり、3月末の117万人から、引き続き堅調に増加しております。4月開催の「ニコニコ超会議」及び8月開催の世界最大のアニソンライブ「Animelo Summer Live」は、新型コロナウイルス感染症の拡大を踏まえリアルイベントとしての開催を見送りましたが、インターネット上に特化した「ニコニコネット超会議2020」(ネット来場者数1,638万1,426人)及び「ニコニコネット超会議2020夏」(ネット来場者数1,773万8,806人)、「Animelo Summer Night in Billboard Live」を開催し、好評を博しました。ネットによる開催としたことにより、前年に比べて売上は減少し、リアルイベント中止に伴う費用は発生したものの、Webサービス事業全体の収益性は維持しました。
この結果、当事業の売上高は108億61百万円(前年同期比17.5%減)、セグメント利益(営業利益)は12億9百万円(前年同期比24.0%減)となりました。
[その他事業]
その他事業では、教育事業、インバウンド関連事業、キャラクターグッズ及びアイドルCDの企画・販売等のMD事業を行っております。
MD事業は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、アイドルCDの発売延期等により減収となりました。一方、教育事業においては、クリエイティブ分野に特化した高等教育の運営を行う㈱バンタン、インターネットによる通信制高校であるN高等学校等に教育コンテンツの提供を行う㈱ドワンゴの収益貢献により、引き続き好調に推移しました。
この結果、当事業の売上高は85億27百万円(前年同期比10.1%減)、セグメント損失(営業損失)は14億57百万円(前年同期 営業損失11億67百万円)となりました。
(2)財政状態の分析
①資産、負債、純資産の状況
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて18億22百万円減少し、2,411億73百万円となりました。これは主にところざわサクラタウンの建設及び角川第一本社ビルの一部取得による固定資産の増加や保有株式の時価の上昇等により投資有価証券が増加した一方、支払手形及び買掛金、未払金及び固定資産の取得に対する支払い等により現金及び預金が減少したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べて90億69百万円減少し、1,265億51百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金、未払金等が減少したことによるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べて72億46百万円増加し、1,146億21百万円となりました。これは主に配当金の支払い等により利益剰余金が減少した一方、親会社株主に帰属する四半期純利益を計上したことにより利益剰余金が増加し、保有株式の時価総額増加によりその他有価証券評価差額金が増加したことによるものであります。
②キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益の計上等により、25億26百万円の収入(前年同期は86億92百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出139億80百万円があった一方、定期預金の払い戻しによる収入等があったこと等により、11億82百万円の支出(前年同期は250億67百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払い(1株当たり10円増配)等により、18億94百万円の支出(前年同期は41億73百万円の支出)となりました。
以上の結果、為替換算差額も含めて6億74百万円の支出となり、現金及び現金同等物の当四半期末残高は、378億49百万円となりました。
当社グループの短期運転資金は基本的に自己資金より充当し、設備投資資金や長期運転資金につきましては、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境を勘案の上、金融機関からの長期借入や社債発行及び株式発行により適宜調達を行っております。
また、複数の金融機関と総額150億円のコミットメントライン契約を締結し、流動性を補完しております。なお、当第2四半期連結会計期間末の借入実行残高はありません。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度を含む3か年の中期経営方針において、基幹事業の規模拡大、ESG/SDGsを意識した経営、収益力の向上により、2023年3月期に売上高2,400億円、営業利益160億円、EBITDA250億円を達成することを経営目標として掲げております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
なお、前連結会計年度に掲げた課題のうち、事業運営に必要な流動性と資金の源泉の安定的な確保に関する課題については、2020年6月に新たに複数の金融機関と総額150億円のコミットメントライン契約を締結し、機動的かつ安定的な資金調達手段を確保しています。当第2四半期連結会計期間末の本契約による借入実行残高はありません。
(5)研究開発活動
当社グループでは、主にゲーム事業におけるパッケージゲーム開発等において研究開発をしております。当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は120百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)主要な設備
当第2四半期連結累計期間において、当社は従来より賃借しております角川第一本社ビルの土地・建物の一部を2020年6月に取得しております。なお、取得した「土地」「建物及び構築物」の帳簿価額は、それぞれ19億58百万円、7億87百万円であります。
前連結会計年度末において計画中であったところざわサクラタウン(埼玉県所沢市)については、当第2四半期連結累計期間に、オフィス(所沢キャンパス)と一部の新規事業施設が完成しており、償却を開始した「建物及び構築物」「工具、器具及び備品」「ソフトウエア」の帳簿価額は、それぞれ164億34百万円、9億15百万円、17百万円であります。なお、その他の新規事業施設は当連結会計年度に、書籍製造・物流工場は2022年3月期までに完成予定であります。また、投資予定総額に変更はございません。
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループは、中長期的な持続的成長及び企業価値の向上を図るべく、書籍、映画、アニメ、ゲーム、及びUGC(User Generated Content)プラットフォーム等を通じて多彩なポートフォリオから成るIP(Intellectual Property)を安定的に創出し、それらを世界に広く展開することを中核とする「グローバル・メディアミックス」の推進を基本戦略としております。
当第2四半期連結累計期間における業績は、売上高975億53百万円(前年同期比2.9%減)、営業利益78億47百万円(前年同期比22.8%増)、経常利益81億40百万円(前年同期比19.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益52億6百万円(前年同期比16.1%減)となりました。
当第2四半期連結累計期間における各セグメントの業績は、以下のとおりです。なお、中期経営方針における成長事業領域の位置付けに合わせ、当第2四半期連結会計期間より、従来の「映像・ゲーム」セグメントを「映像」「ゲーム」に区分して記載する方法に変更しております。
[出版事業]
出版事業では、書籍、雑誌及び電子書籍・電子雑誌の販売、雑誌広告・Web広告の販売、権利許諾等を行っております。当事業においては、メディアミックス展開の重要な源泉として年間5,000タイトルにおよぶ新作を継続的に発行しており、蓄積された紙書籍11万点、電子書籍6万点にもおよぶ作品アーカイブが、当社グループ成長の原動力となっております。
当第2四半期連結累計期間においては、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、第1四半期に都市部の書店の営業自粛による影響があったものの、「ダンジョン飯(9)」(コミックス)、「ソードアート・オンライン(24) ユナイタル・リングIII」(ライトノベル)、「あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続」「青くて痛くて脆い」(一般文庫)、「あつまれ どうぶつの森 ザ・コンプリートガイド」「世界一美味しい手抜きごはん 最速! やる気のいらない100レシピ」(一般書)等の販売が好調に推移しました。また、商品化・ゲーム化等の権利許諾も収益貢献しました。
電子書籍・電子雑誌は、市場全体が伸長していることに加え、機動的なマーケティング施策により引き続き好調に推移し、第1四半期に続いて、第2四半期においても四半期ベースで過去最高の売上高を更新いたしました。
この結果、当事業の売上高は601億29百万円(前年同期比7.0%増)、セグメント利益(営業利益)は46億80百万円(前年同期比41.5%増)となりました。
なお、現在、埼玉県所沢市において、2022年3月期までの書籍製造・物流工場の稼働に向けて準備を進めております。すでに一部の文庫やライトノベル、新書、コミックにおいては、デジタル印刷による小ロット・適時製造及び適時配送を開始しておりますが、今後これらの更なる拡充・強化を図ってまいります。これにより、返品削減、製造コスト削減、利益率の向上に取り組んでまいります。
[映像事業]
映像事業では、映画の企画・製作・配給、映像配信権等の権利許諾、パッケージソフトの販売等を行っております。
当第2四半期連結累計期間においては、北米、中国に向けたアニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」「デカダンス」「天晴爛漫!」「宇崎ちゃんは遊びたい!」等の海外権利許諾や国内配信収入に加え、「この素晴らしい世界に祝福を!ファンタスティックデイズ」等の当社IPを活用し、他社が配信するオンラインゲームとのコラボレーションによる権利許諾が引き続き収益貢献しました。一方で、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、第1四半期を中心に映画館の営業自粛や座席数の制限による映画配給やデジタル映画鑑賞券「ムビチケ」等への影響が見られました。映像・音響制作を手掛けるスタジオ事業については、第1四半期に新型コロナウイルス感染症による減収影響を受けたものの、第2四半期には前年同期の水準まで回復しております。
この結果、当事業の売上高は132億32百万円(前年同期比17.6%減)、セグメント利益(営業利益)は8億42百万円(前年同期比52.1%減)となりました。
[ゲーム事業]
ゲーム事業では、ゲームソフトウエア及びネットワークゲームの企画・開発・販売、権利許諾等を行っております。
当第2四半期連結累計期間においては、3月発売の「ポケモン不思議のダンジョン 救助隊DX」のほか、「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」「DARK SOULS」シリーズ等のリピート販売が引き続き好調に推移しました。
この結果、当事業の売上高は83億1百万円(前年同期比9.6%増)、セグメント利益(営業利益)は28億4百万円(前年同期比48.5%増)となりました。
[Webサービス事業]
Webサービス事業では、動画コミュニティサービスの運営、各種イベントの企画・運営、モバイルコンテンツの配信等を行っております。
動画配信サービス「ニコニコ動画」の月額有料会員(プレミアム会員)は、9月末には159万人となり、3月末の163万人からは減少となりました。動画・生放送・ブログなどを配信できるプラットフォーム「ニコニコチャンネル」の有料会員数は9月末には124万人となり、3月末の117万人から、引き続き堅調に増加しております。4月開催の「ニコニコ超会議」及び8月開催の世界最大のアニソンライブ「Animelo Summer Live」は、新型コロナウイルス感染症の拡大を踏まえリアルイベントとしての開催を見送りましたが、インターネット上に特化した「ニコニコネット超会議2020」(ネット来場者数1,638万1,426人)及び「ニコニコネット超会議2020夏」(ネット来場者数1,773万8,806人)、「Animelo Summer Night in Billboard Live」を開催し、好評を博しました。ネットによる開催としたことにより、前年に比べて売上は減少し、リアルイベント中止に伴う費用は発生したものの、Webサービス事業全体の収益性は維持しました。
この結果、当事業の売上高は108億61百万円(前年同期比17.5%減)、セグメント利益(営業利益)は12億9百万円(前年同期比24.0%減)となりました。
[その他事業]
その他事業では、教育事業、インバウンド関連事業、キャラクターグッズ及びアイドルCDの企画・販売等のMD事業を行っております。
MD事業は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、アイドルCDの発売延期等により減収となりました。一方、教育事業においては、クリエイティブ分野に特化した高等教育の運営を行う㈱バンタン、インターネットによる通信制高校であるN高等学校等に教育コンテンツの提供を行う㈱ドワンゴの収益貢献により、引き続き好調に推移しました。
この結果、当事業の売上高は85億27百万円(前年同期比10.1%減)、セグメント損失(営業損失)は14億57百万円(前年同期 営業損失11億67百万円)となりました。
(2)財政状態の分析
①資産、負債、純資産の状況
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて18億22百万円減少し、2,411億73百万円となりました。これは主にところざわサクラタウンの建設及び角川第一本社ビルの一部取得による固定資産の増加や保有株式の時価の上昇等により投資有価証券が増加した一方、支払手形及び買掛金、未払金及び固定資産の取得に対する支払い等により現金及び預金が減少したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べて90億69百万円減少し、1,265億51百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金、未払金等が減少したことによるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べて72億46百万円増加し、1,146億21百万円となりました。これは主に配当金の支払い等により利益剰余金が減少した一方、親会社株主に帰属する四半期純利益を計上したことにより利益剰余金が増加し、保有株式の時価総額増加によりその他有価証券評価差額金が増加したことによるものであります。
②キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益の計上等により、25億26百万円の収入(前年同期は86億92百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出139億80百万円があった一方、定期預金の払い戻しによる収入等があったこと等により、11億82百万円の支出(前年同期は250億67百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払い(1株当たり10円増配)等により、18億94百万円の支出(前年同期は41億73百万円の支出)となりました。
以上の結果、為替換算差額も含めて6億74百万円の支出となり、現金及び現金同等物の当四半期末残高は、378億49百万円となりました。
当社グループの短期運転資金は基本的に自己資金より充当し、設備投資資金や長期運転資金につきましては、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境を勘案の上、金融機関からの長期借入や社債発行及び株式発行により適宜調達を行っております。
また、複数の金融機関と総額150億円のコミットメントライン契約を締結し、流動性を補完しております。なお、当第2四半期連結会計期間末の借入実行残高はありません。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度を含む3か年の中期経営方針において、基幹事業の規模拡大、ESG/SDGsを意識した経営、収益力の向上により、2023年3月期に売上高2,400億円、営業利益160億円、EBITDA250億円を達成することを経営目標として掲げております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
なお、前連結会計年度に掲げた課題のうち、事業運営に必要な流動性と資金の源泉の安定的な確保に関する課題については、2020年6月に新たに複数の金融機関と総額150億円のコミットメントライン契約を締結し、機動的かつ安定的な資金調達手段を確保しています。当第2四半期連結会計期間末の本契約による借入実行残高はありません。
(5)研究開発活動
当社グループでは、主にゲーム事業におけるパッケージゲーム開発等において研究開発をしております。当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は120百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)主要な設備
当第2四半期連結累計期間において、当社は従来より賃借しております角川第一本社ビルの土地・建物の一部を2020年6月に取得しております。なお、取得した「土地」「建物及び構築物」の帳簿価額は、それぞれ19億58百万円、7億87百万円であります。
前連結会計年度末において計画中であったところざわサクラタウン(埼玉県所沢市)については、当第2四半期連結累計期間に、オフィス(所沢キャンパス)と一部の新規事業施設が完成しており、償却を開始した「建物及び構築物」「工具、器具及び備品」「ソフトウエア」の帳簿価額は、それぞれ164億34百万円、9億15百万円、17百万円であります。なお、その他の新規事業施設は当連結会計年度に、書籍製造・物流工場は2022年3月期までに完成予定であります。また、投資予定総額に変更はございません。